著者
馬来 国弼
出版者
The Japan Society of Applied Physics
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.57, no.12, pp.1856-1867, 1988
被引用文献数
8

新素材の要にある薄膜の応力や, LSIなどの素子の微細化にともなって微小な膜の応力の知見が必要になっている,そこで,まず, 1960年代に確立した薄膜の応力評儀法について述べ,応力が膜の成長や構造変化にともなって発生する内部応力と熱応力とに区分されることを再確認したい.つぎに,引っ張り応九圧縮応力の発生が膜作成条件や作成法によっていることを示す.その特徴を, (1) 結晶などの粒子がのぴたり,収縮しようとしている, (2) 粒界の消滅に応じて下地をまげる応力が発生する,という見解を用いて検討し,膜・下地界面や結晶粒界などにおける応力の局所解析の必要性について触れたい.
著者
小野 雄三
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.588-591, 1992-06-10 (Released:2009-02-05)
参考文献数
15
被引用文献数
1

ホログラフィック光学素子は一つの光学素子技術として確立し,回折型光学素子と総称されるようになってきている.リソグラフィー技術を用いたディジタルブレーズ化技術,フォトポリマーを中心とする複製用材料技術,屈折光学系の色収差補正やリソグラフィーへの新応用提案,光ディスクヘッドへの実用化など,最近のホログラフィック光学素子技術の進展を展望する.
著者
深田 栄一 安田 栄夫 小原 二郎 岡本 一
出版者
The Japan Society of Applied Physics
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.25-28, 1957

The dynamic Young's modulus and the piezoelectric constant of old timbers have been measured. They increase with time during the first about 300 years, then decrease gradually. The relation between the modulus and the constant is linear, indicating that both depend on the crystalline region content of cellulose fibers. The changes of the modulus and the constant with time can be explained by the crystallization and the heat dissociation of cellulose molecules that go on for long years.
著者
鈴木 達朗
出版者
応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.222-224, 1966-03
著者
三宅 和夫
出版者
応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.36, no.9, pp.744-746, 1967-09
著者
北野 正雄 中西 俊博
出版者
応用物理学会
巻号頁・発行日
pp.1-11, 2003-06

最近, 従来とは異なる光の形態が注目されている.本稿では, 以下の3 つの話題を取り上げて紹介したい. (1)光速を越える群速度と負群速度, (2)電磁誘導透過(EIT) による低群速度と, ダーク状態ポラリトンによる光パルスの停止, (3)メタ物質による負屈折率の実現. いずれも従来の光に対する常識を覆す現象であり, その物理的な仕組みや意味に興味が持たれている. 一方, 量子制御などの新しいタイプの光技術への応用の可能性についても, さまざまな試みがなされている.