著者
掛貝 安雄 立沢 卓郎 市川 喜彦 田中 健治郎
出版者
コンクリート工学
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.47-55, 1979

現在, 東神奈川駅前に建設中のT ビル(SRC 造 25 階建, 最高高さ79.5m)新築工事では, 最近開発されたコンクリート流動化剤の現場添加方式を全面的に採用して, コンクリートの品質向上と施工性の改善に成果を挙げている。本工事のうちで特に画期的な成果は, 上記方式により単位水量181l/m<SUB>3</SUB>, ベーススランプ18cm, 比重1.6の2種軽量コンクリートを最高部までポンプ圧送することに成功したことである。本文では, 本工事のために組織したコンクリート材料施工委員会の役割, 流動化剤に関する各種現場実験, 25階部の施工記録などを概説する。
著者
菅原 信二 真山 悟
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.29, no.6, pp.22-34, 1991-06-01 (Released:2013-04-26)

橋りょうとトンネルを主体とした二重ループは, 高低差170mの急峻な地形を克服するため計画された全国でも数少ない構造・形式となっている。このため, 設計・施工にあたっては, PC曲線橋 (Rmin=120m) 片持ち架設工法・NATMによる斜め深礎ぐいなど, わが国で他に例のない形式・工法を採用するとともに, 橋脚の横ばりを施工するRöRoパイプ支保工, トラスドアーチ橋を架設するタイバック式カンチレバー工法, 作業用の吊り足場としてPCT足場, 床版工事ではI形鋼格子床版, など種々の特殊な工法や新技術を導入し活用したものである。本稿は, この二重ループ構造の計画およびこれらの工法を採用した主な橋りょうの施工について概要を紹介する。
著者
島村 高平 坂口 裕美 稲田 博文 前川 裕介
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.54, no.12, pp.1178-1183, 2016

<p>川崎市等々力緑地内に位置する等々力陸上競技場は,第一種公認陸上競技場でありサッカーJリーグチームのホームスタジアムである。本プロジェクトは,等々力陸上競技場のメインスタンド部分の老朽化および観戦環境改善のための建て替え計画である。建替え後のメインスタンドは,地上6階,観客席数は約8000席となり,既存部分と合わせると約28000席のスタジアムとなる。観客をフィールドに近づける為に大きく前傾した3階から上部に位置する上段スタンド架構は,プレキャストコンクリートおよび鉄骨で構成している。ここでは,等々力陸上競技場メインスタンドにおける構造計画と,上部スタンド架構を構成するプレキャストコンクリート部材の製作および施工について報告する。</p>
著者
田中 宏昌 石橋 忠良
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.19, no.6, pp.3-11, 1981-06-15 (Released:2013-04-26)
参考文献数
6
被引用文献数
1

鉄道構造物の高架下は現在多目的に利用されている。そのため, 高架下からの火災の発生により列車の運行に支障の生ずることもある。本稿は, 鉄道高架橋の火災被害とその復旧方法について紹介するものである。
著者
古谷 時春 鎌田 則夫 今井 政人 關 豊 喜久里 政宏
出版者
コンクリート工学
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.46-54, 1994

大都市部における鉄道高架化工事では, 狭隙, 各種作業の競合, 使用重機の制限といった制約条件が多い。このような条件のもとでプレキャスト化を行うために, 東北線赤羽駅付近高架化工事を例にとり, 構造, 工期, 経済性等について在来工法と比較検討した。このなかで, 東北客貨線の高架橋は, RCのプレキャスト板を使用するハーフプレキャストスラブを採用した。その後に建設される東北本線の2線2柱式ラーメン高架橋等に対しては, 穴あきPC板の適用を計画している。本報告は, 各種検討結果および東北客貨線のハーフプレキャストスラブの工事概要について述べるものである。
著者
森 拓也 山本 徹 為広 尚起 二羽 淳一郎
出版者
コンクリート工学
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.12-20, 2001
被引用文献数
1

近年, さかんに建設されている長支間を有するコンクリートアーチ橋について, その長大化の歴史およびアーチ形状, 部材, 施工法などの実績を調査した。また, コンクリートアーチ橋のさらなる長大化を想定し, 支間600mのアーチ橋の検討を行い, 今後のコンクリートアーチ橋の長大化に関する材料, 設計, 解析, 施工方法についての課題について述べる。解析については, アーチ橋の特性を考慮した, 耐震設計や不安定解析についても言及している。
著者
武若 耕司
出版者
コンクリート工学
雑誌
コンクリート工学 = Concrete journal (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.16-23, 2007-02-01
参考文献数
16
被引用文献数
1 5

シラスコンクリートは, 用いる細骨材の全てをシラスとしたコンクリートと定義される。シラスは, 南九州に大量に存在する火砕流堆積物の総称であり, 乱した状態では砂状になることから, 以前よりこの地域では, 細骨材としての利用可能性について検討が行われていたが, 1990年代後半に入り, 海砂の採取規制に伴う代替骨材として着日されるようになり, 検討が本格化してきた。そして, 2006年1月に, 鹿児島県より『2005年制定 シラスを細骨材として用いるコンクリートの設計施工マニュアル (案) 』が発刊されるに至った。本文では, このマニュアル (案) の内容を基に, シラスコンクリートの主な特微, 配合設計法および施工&perp;の注意点などを概説するとともに, 実用化の事例ならびに今後の展望を示す。
著者
小林 実 伊藤 仁 森島 洋一 水谷 亮
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 = Concrete journal (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.54-59, 2009-03-01
被引用文献数
1

これまでの高層ビル解体は上階から下階に向けて解体していたが,今回開発した工法は,1階の柱直下にジャッキを設置し,1階部分の柱を切断してはジャッキダウンを繰り返してビルを下階から解体するものである。解体作業中の建物の耐震安全性を確保するため,新たに建物内部に鉄筋コンクリート造の壁「コアウォール」と鉄骨製の「荷重伝達フレーム」を設置する。本工法を鹿島旧本社ビル解体工事に適用した結果,騒音・粉塵の飛散低減,近隣が抱く不安感の解消,高所作業がなくなったことによる落下の危険性解消など従来の解体工事の課題を大幅に改善できることを確認した。工期短縮も見込め,解体材の分別・リサイクル率も向上し,環境に配慮した解体工法である。
著者
野口 貴文 小山 明男 田村 雅紀
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 = Concrete journal (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.5-10, 2009-04-01
参考文献数
2
被引用文献数
1

日本建築学会では,環境に配慮したコンクリートおよび鉄筋コンクリート工事のあり方を示すことを目的として,2008年9月に「鉄筋コンクリート造建築物の環境配慮施工指針(案)・同解説」を制定した。本稿は,その概要をまとめたものである。
著者
藤井 孝晏 玉井 定道 西村 勝尚 志水 史典
出版者
Japan Concrete Institute
雑誌
コンクリート工学 = Concrete journal (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.45-54, 1995-04-01
参考文献数
2

当建物は20階建て高層RC造集合住宅である。設計基準強度600 kgf/cm2のコンクリート, SD 490の高強度鉄筋を使用し断面の縮小化・鉄筋量の削減を図った。柱・はり・床・壁の主架構を構成する部材はすべてサイト製作によるPCa部材とし, はり主筋を柱はり接合部内において接合する極めてPCa化率の高い構・工法を開発し, 実用化した。その結果, 省力化・省資源・工期短縮・高品質化が図れた。<BR>本稿では, 建物概要, 高強度材料を用いたサイト製作PCa部材の設計と構・工法および高強度コンクリートに関する施工と品質管理について報告する。

1 0 0 0 OA 黒部ダム

著者
加藤 雅広
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.46, no.9, pp.84-87, 2008-09-01 (Released:2013-04-26)
参考文献数
3