- 著者
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岡野 裕行
- 出版者
- 一般社団法人 情報科学技術協会
- 雑誌
- 情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
- 巻号頁・発行日
- vol.66, no.10, pp.513-517, 2016-10-01 (Released:2016-10-01)
ビブリオバトルは複数の人で読書を分かち合い,共有できるという機能を有している。読書のプロセスは,①本に出会う,②本を読む,③本を語る,④本を伝える,と細分して考えることができるが,ビブリオバトルは読書についてのそれらのさまざまな段階を言語化し,読書体験を共有する仕組みであると言える。本を読んでその面白さを語るということは,どこかの誰かのために知的好奇心の種をまく行為であり,ビブリオバトルによって,読書という概念は自分一人だけの静的なものから,複数の人同士の動的なコミュニケーションツールへと変わっていくことになる。