著者
米山 一人
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.1-6, 2001

DVD-RAM(8cm)を記録メディアとして採用した、光ディスクカメラを開発した。ディスクというメディアの利点を活かし、上書きの失敗や、画質の劣化と言った不安をなくし、更にDVDフォーラムで規格化したRTR規格に準拠したフォーマットによる録画データは、4.7GB DVD-RAMドライブを搭載したパソコンによる操作や、次世代のDVDプレイヤでの再生が可能となる。今回は、低消費電力を実現するビデオ記録技術と、ユーザデータの使い勝手を向上するPCインタフェースについて報告する。
著者
米山 一人 大場 良市 清水 宏 小林 弘孝
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.21-25, 2000
被引用文献数
1

DVD-RAM(8cm)を記録メディアとして採用した、光ディスクカメラを開発した。ディスクというメディアの利点を活かし、上書きの失敗や、画質の劣化と言った不安をなくし、更にDVDフォーラムで規格化したRTR規格に準拠したフォーマットによる録画データは、4.7GB DVD-RAMドライブを搭載したパソコンによる操作や、次世代のDVDプレイヤでの再生が可能となる。ディスクナビゲーションによる、サムネイル表示と選択して手軽に再生が可能となっている。今回は、ディスクナビゲーションのGUI開発について報告する。
著者
田中 伸一 大嶋 光昭
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.33-38, 1997
参考文献数
2

DVDのROM型ディスクに1枚毎に異なる情報を追記する方式を開発した。CW-Qスイッチ型のYAGレーザのパルスレーザー光を照射して金属反射膜を除去し、約10μm幅のストライプをピットに重ねて形成する。一定幅のストライプの間隔を変調して、188バイトの情報が記録される。この記録方式はBCA(Burst Cutting Area)としてDVD規格に採用された。光ヘッドでBCA部分を再生すると、形成したストライプに対応して、信号レべルがゼロ近くに低下する。高周波のピット信号を簡単なローパスフィルタで除去し、CPUを用いてソフトウェアで簡単に復調・復号してBCAデータが読み取られる。
著者
中野 雅則 松永 利明 松永 真由美
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.1-4, 2012
参考文献数
6
被引用文献数
1

無線LAN、長距離RFIDのような移動体通信がコンクリート壁や窓ガラスや人により電波伝搬に影響を受けることに注目し、家族が住んでいる部屋の日常生活を想定して、コンクリート構造における集合住宅内部の電界強度分布を、コンクリートやガラスによる縮小モデルを用いた実験及びFVTD法を適用した数値計算により解析を行う。比較対象として窓ガラスがある場合と無い場合を比較し、窓ガラスがある場合はガラスの反射の影響で無い場合よりも室内の電界強度が高くなる。窓ガラス後方ではガラスを透過する際に減衰し、ガラスが無い場合に比べ電界強度が低いことが分かった。また計算値と実験値は同様な傾向を示した。
著者
中野 雅則 松永 利明 松永 真由美
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.9-12, 2011
参考文献数
5
被引用文献数
2

無線LAN、長距離RFIDのような移動体通信がコンクリート壁や人により電波伝搬に影響を受けることに注目して、コンクリートを用いて縮小モデルを製作し、家族が住んでいる部屋の日常生活を想定して人を配置する。そのコンクリート構造における集合住宅内部の電界強度分布の実験を行い、FVTD法を適用した数値計算値との比較を行う。その結果、部屋の仕切りを透過する際に大きく減衰し、計算値と実験値は同様な傾向を示した。また比較対象として複数室間に人がいる場合と無人の場合を比較すると、無人の場合に比べ人がいる場合は、人より波源側では人からの散乱や反射で無人に比べ電界強度が高い値を示し、遠方では人を透過する際に減衰し、無人の場合に比べ電界強度が低い値を示した。このことから人がいる場合は無人に比べて複雑な伝搬をすることが分かった。
著者
藤代 夏未 菊池 司
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.221-224, 2016

近年,様々なコミュニケーションツールがある.その中でもデジタルコミュニケーションツールの使用比率はスマートフォンの普及率と比例し高くなっている.主に10代以上の使用率が多く,年齢の低い子供が使用することは少なく,難しいが,そのデジタルコミュニケーションツールで似顔絵の使用が増えている.しかし,年齢の低い子供は使用することは難しい.一方,似顔絵は同類のコミュニケーションメディアで絵描き歌がある.絵描き歌とは,音楽と絵が直結した日本特有の総合的な遊びであり,絵のパーツを一つ一つ歌いながら描くことで感性を予想しながら描く遊びであり児童同士のコミュニケーションツールでもある.これらを掛け合わせることで年齢問わず使用ができるデジタルコミュニケーションツールの提案を行う.
著者
鈴木 慎一 中川 孝之 池田 哲臣 杉之下 文康 山中 徳唯 小木曽 圭一
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.33, no.15, pp.61-66, 2009-03-13
被引用文献数
2

筆者らは、ミリ波帯を用いたスタジオ用のハイビジョンワイヤレスカメラ「ミリ波モバイルカメラ」の開発を進めている。このカメラには、高い回線信頼性を有した、高画質・低遅延でのハイビジョン映像の無線伝送が要求されている。今回、1フレーム以下の低遅延でハイビジョン映像を伝送することが可能な42GHz帯を用いたミリ波モバイルカメラを試作した。そして、2008年12月31日にNHKホールで開催された「第59回NHK紅白歌合戦」の番組撮影において、初めて使用したので報告する。
著者
加藤 友規 岡田 直紀 村田 康博 上居 清之 浦野 丈治 恒川 尚
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.27, no.14, pp.33-35, 2003-02-21

日本テレビでは、日本テレビ系列で中継されるお正月の恒例番組『箱根駅伝(東京箱根間往復大学駅伝競走)』と連動し、視聴者が番組を見ながら携帯電話で参加できる双方向イベント『箱根駅伝ケータイクイズ』を実施した。『箱根駅伝ケータイクイズ』では、極めてリアルタイム性の高い参加型コンテンツを多数の視聴者に届けるために、最大1万5千人規模の視聴者のアクセスを同時処理可能な双方向サーバを利用すると共に、スタジオ内でリアルタイムでコンテンツ生成を行なうシステムを構築・運用した。その結果について報告する。
著者
五十嵐 明 宇佐美 智正
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.7-11, 1997
参考文献数
2

直接感熱記録方式で濃度階調表現が可能な高画質フルカラープリントシステム(TA;Thermo-Autochrome system)を開発した。TAシステムでは記録紙中にイエロー、マゼンタ、シアンの発色機能を含有するTAペーパーを使用し、加熱による画像記録、それに引き続いて紫外線を照射することによる画像定着(シアン層は除く)を各色について繰り返すことによりフルカラー記録を行う。TAペーパーの開発によりインクリボンやインクカートリッジといった廃棄物が生ぜず、既存のフルカラープリントシステムに対して特徴あるシステムが完成された。
著者
高野 邦彦 尾花 一樹 和田 加寿代 田中 武 久保田 智紀 佐藤 甲癸
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, no.54, pp.5-8, 2002-07-25

動画ホログラフィとは,動く三次元物体を空中に浮遊させることができる技術である.ピクセル構造を有する表示素子を用いた動画ホログラフィにおいては,再生像の大きさ及び視域は表示素子のピクセルの数及び細かさに比例する.そのため,現在入手可能なLCDパネル(20um程度)を用いて大きな立体動画像を表示することは困難である.この問題の解決を図るために,結晶書込み,レンチキュラスクリーン,レンズ系を用いた再生法が検討されてきた.しかし,これらの方法では共通して,装置構成が複雑になっていた.それに対して,提案手法では散乱物質(本稿では水蒸気)そのものをスクリーンとして用い,これをカラー動画ホログラフィに拡張したことにより,装置を大幅に単純化した状態で比較的大きなカラー立体動画像を観察することが可能となった.
著者
上田 達也 高木 康博
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.35, no.42, pp.9-12, 2011-10-14

本研究では,超多眼立体ディスプレイの構成方法として,スクリーン走査型について研究を行う.スクリーン走査型では,SLMの表示画像を水平方向に集光し垂直方向に結像して垂直線を形成し,これをスクリーン上で水平走査する.従来のスクリーン走査型超多眼ディスプレイでは,立体像の一部しか観察できない領域が存在するという問題点があった.本研究では,スクリーンの位置にスクリーンレンズを設置することで,光線を水平方向に内側に傾けることにより,立体像全体が観察できる領域を視点形成距離で最大化した.実際に1,024視点を有する実験システムを作製し,実験によりその有用性を確認した.
著者
板宮 吉宏 御手洗 紘子 吉高 淳夫
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.43-46, 2013
参考文献数
10

良い写真を撮るためには主題を明確にすることが重要である.写真構成要素の配置を考慮する構図には主題を明確にする効果がある.本稿では構図と顕著性に基づく写真撮影支援手法を提案する.事前調査より,写真撮影のプロフェッショナルは写真1枚当たり平均約1.7個の構図を適用して写真を撮ることが分かった.そこで,提案手法では認識された構図と共起性がある構図を考慮し,一つまたは複数の構図を適用させた提案構図を算出する.提案構図は撮影者へ提示し,主題を明確にするための撮影支援を行なった.評価実験の結果,構図の配置による写真の有意差は認められなかった.しかし,SD法を用いた主観評価において,提案手法で撮影した写真に構図の効果を表す心理量が確認できた.
著者
小森 瑞穂 上平 員丈 鈴木 雅洋
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.11-14, 2009
参考文献数
4

筆者らは,美術館の絵画など非電子画像の著作権・肖像権を無断撮影からの保護を目的に透かし情報を光を用いて埋め込む電子透かし技術の研究を行っている.この技術では,観察者に気付かれないように光に透かし情報を含ませることがポイントになる.今回,被写体上に照射された透かし情報を含む光について透かしパターンが知覚されない条件を検証した.実験結果から,不可視性はパターンのコントラストに依存するが,本技術を応用する上での実用的な状況において不可視性の可能性を示し,本技術の実現性を示すことができた.
著者
西本 友成 川喜田 裕之 石川 清彦 今泉 浩幸
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.5-8, 2008
参考文献数
7
被引用文献数
2

現在、次世代の衛星放送である高度BSデジタル放送が検討されており、4Kや8Kの映像フォーマットなど、現行放送よりさらに高品質な映像サービスの実現が期待されている。この放送を実現し、新たなビジネスモデルを展開するためには、著作権保護とアクセス制御機能を提供するCAS(Conditional Access System)が必要である。CASは、暗号技術によりコンテンツをスクランブル化し、その復号鍵である視聴ライセンスを受信契約者のみに配送することで、著作権保護とアクセス制御を実現する。高度BSデジタル放送は、高品質な映像音声を提供する基幹メディアであるため、CASに対する海賊行為が多発することが予想される。そのため、高品質な映像サービスを提供する高度BSデジタル放送用のCASにおいては、さらなるセキュリティ強度の向上を重視したCAS技術が必要不可欠である。今回、高品質な映像サービスを提供する高度BSデジタル放送用のCASの要求条件を示し、それを満足するダウンローダブルCASを開発した。試作したFPGAベースのダウンローダブルCAS機能検証装置により、その実現性を実証した。
著者
佐々木 智充 伊野 文彦 藤本 典幸 萩原 兼一
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.7-12, 2002
参考文献数
12
被引用文献数
4

医療分野においてガンの早期発見などを目的として,ボリュームレンダリング(VミR)が利用されている.本研究では高解像度のボリュームデータ(VD)に対して実時間VRを実現するために,分散メモリ型並列計算機上で動作する並列VR手法を提案する.提案手法は,Segmented Ray-Casting法を基に(I1)画像合成における通信量の削減および(I2)負荷分散を実現する.(I1)では通信量を削減できるプロセッサの組に着目し,(I2)では医者の視点が連続的に移動する点に着目する.128CPU構成のPCクラスタを用いた実験の結果,提案手法は従来手法と比較して約2.7倍高速であり,解像度が1024^3のVDに対して秒間1.5回のVRを実現できた.
著者
田中 昭二 JefferyChiYinNg 中尾 恵子 岩舘 祐一
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.41-45, 2000
参考文献数
6

本稿では, 著者等が開発した写真を名画の構図を利用して自動撮影するロボット, Cyber Photographerに関して述べる.Cyber Photographerは, 装備したビデオカメラを360°回転させ, 回転中のビデオ映像から周囲画像を作成し, 作成した周囲画像から人間が注目しそうな領域を抽出する.そして, 抽出された領域をバランス良く画かくに納めるための最適な構図をDBから取得し, 抽出領域を周囲画像から切り取ることにより写真を作成する.Cyber Photographerには, 名画約200点以上の構図情報を格納したDBが備えられており, 上記抽出領域の形と名画の被写体の形とのマッチングを行い, 最も類似したものを上記最適な構図情報を持つ名画とする.本ロボットの有効性を評価するために行った実験では, ロボットは一般の素人よりもバランスの良い写真を撮影することができた.
著者
桑山 哲郎
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 40.29 映像表現&コンピュータグラフィックス/立体映像技術 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.1-4, 2016 (Released:2019-08-02)
参考文献数
13

今日,3D映像技術は高速度で変化し,多方面に発展している.その中でも,ハーフミラー合成,半透明スクリーンへの映写などの,視差を含まない映像を用いる3D像表示手法が目立っている.本報告では,視差を持たない映像を用いて3D像表示を行う技術の全体像を見直し,作り手ではなく鑑賞者の視点が重要なことを指摘する.また,3D映像技術を巡って発生している混乱を指摘し,今後の発展に向けた提言を行う.
著者
田淵 久晃 田山 忠行
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.79-84, 2002
参考文献数
7

本研究では,顔の人物と表情の認識にどのような空間周波数成分が関わるかを調べた。我々は. root-mean-sauare (RMS)コントラスト感度とSN比(signal-to-noise ratio; S/N)を測定した。さらに理想的受信者の信号エネルギーをコンピュータ・シミュレーションで算出し,理想的受信者の信号エネルギーと,実験から得られた被験者の信号エネルギーとの割合から効率(Efficiency)を算出した。これらのデータは,顔画像は約20c/fwで最大感度を持つ単一のガウシャン・チャンネルによって処理されることを示唆する。
著者
櫻井 芳亘 岩井 義夫 山口 久典 関目 智明 大谷 俊哉 小川 鉄
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 23.2 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.115-120, 1998-01-22 (Released:2017-06-23)

反射型カラー液晶ディスプレイ(以下反射型カラーLCD)は、携帯モバイル用途のディスプレイとして、低電力、薄型、軽量そして屋外視認性に優れている。しかし、現在の反射型カラーLCDは、透過型に比べると画質、性能面で不十分なレベルである。今回我々は、1枚偏光板TNセルのノーマリーホワイトモードでの光学構成の最適設計と低温p-SiTFTを用いた高開口率設計により、15:1の高コントラスト、無彩色化、3.3Vの低電圧駆動の1枚偏光板低温p-SiTFT反射型カラーLCDを実現したので報告する。