著者
山口 彰 本間 康文
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 36.10 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.37-39, 2012-02-17 (Released:2017-09-21)

取材業務として専任が難しい航空機の離着陸シーンを定期的に撮影するシステムを、主に市販製品を組み合わせた構成で廉価にシステム構築し、実験システムとしてその追尾精度の評価、及び常時稼動に向けた運用課題について考察した。
著者
富川 道彦 尾田 政臣
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 33.17 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.1-4, 2009-03-18 (Released:2017-09-20)
参考文献数
8

動く観察対象に心があると感じる心的帰属の研究や,感情の言語表現を支えるイメージスキーマなどの研究から,動きと感情には何らかの関係があると考えられている。本研究では,単純な小円図形の,上下,往復,回転といった12種類の動きについて,実験参加者が対象をどのような感情と推定するか実験を行った。その結果,図形の動きに応じて共通する感情を推定することが明らかになった。これらの知見は,感情表現をインタフェースへ実装する上で有用であろう。
著者
田口 光雄 廣中 清弘
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 35.3 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.45-48, 2011-01-20 (Released:2017-09-21)
参考文献数
8

長方形導体板上に不平衡給電逆Lアンテナと無給電逆L素子を配置し、円偏波を放射する超低姿勢アンテナについて、2素子間の間隔を変えて、アンテナ上の電流分布、近傍電磁界分布を求め、軸比特性との関係を調べている。設計周波数は2.45GHzである。数値解析にはモーメント法に基づく電磁界シミュレータWIPL-Dを用いている。
著者
岡田 寛正 柴田 豊
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 40.35 放送技術 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.1-4, 2016 (Released:2019-09-04)
参考文献数
4

衛星デジタルTV放送につづき、地上デジタルTV放送でも次世代の放送について各種検討が行われているが、地上波では移行用の周波数確保が課題となっている。今回、地上デジタルTV放送に、LDM(階層分割多重)という多重方式を適用した場合の考察を行った。この多重方式を用いることで、既存受信者保護や周波数の有効利用という視点から地上デジタルTV放送のさらなる発展の可能性を探った。
著者
横田 渉 大淵 康成
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 41.12 映像表現&コンピュータグラフィックス (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.261-264, 2021 (Released:2021-07-07)
参考文献数
4

不可視部情報の判別を行う方法として、打音検査に代表されるような、音響信号を用いる方法が存在する。そのような音響分類の例として、本論文では硬貨の落下音の分類を扱う。従来の硬貨判別の研究では、単一の特徴量を人間が分析を行っていた。この分析方法では複数の特徴量を正確に分析することは難しいと思われる。大量の特徴量を正確に分析することが必要だと考える。音響信号を用いた分析に機械学習を組み合わせることで大量の特徴量を使用した分析をより正確に行うことが出来ると思われる。そのため、日常生活において使用されている五円硬貨と十円硬貨を様々な素材に落下させた際の音に対して機械学習を用いて分析を行った。
著者
小林 智美 篠田 一馬 石川 智治 長谷川 まどか 加藤 茂夫
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 39.31 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.5-8, 2015-08-24 (Released:2017-09-22)

輪郭形状を定量的に評価する際に,フーリエ記述子を用いたいくつかの方法がある.その中でも,特に輪郭形状の解析に適した手法のひとつとして,楕円フーリエ記述子がある.楕円フーリエ記述子は,物体の輪郭などの二次元閉曲線を解析する手法であり,これまで生物の形態学的解析などに用いられている.本稿では,楕円フーリエ記述子を衣服の輪郭形状に対して行い,形状による衣服の分類を行う手法を提案する.2値化した衣服画像に対して楕円フーリエ記述子を適用し,フーリエ係数に主成分分析を行うことで,係数に含まれている情報をより少ない次元の情報に縮約する.そして,得られた主成分スコアを特徴量として,Support Vector Machine (SVM)で衣服画像の分類を行った.衣服を3種類の形状に分類を行い,Scale-Invariant Feature Transform (SIFT)のBag of Feature (BoF)特徴ベクトルと分類精度を比較した結果,楕円フーリエ記述子のほうが正解率が高く,楕円フーリエ記述子の有効性を確認した.また,楕円フーリエ記述子で得られた多変量のフーリエ係数を用いて輪郭を構成することで,衣服の輪郭形状を視覚的に表現することができた.
著者
織茂 裕介 玉國 祐司 高橋 大介 岡本 教佳
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 38.9 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.31-32, 2014-02-15 (Released:2017-09-22)

本研究では奥行情報とカラー画像を取得できるセンサとしてKinectを用いて手話の指文字を認識する手法を検討する.手話および指文字の認識に関する研究はこれまで静止画像やビデオ映像を対象として数多く行われてきたが,オクルージョン判定や奥行きの位置情報を正確に把握することは困難であった.Kinectを用いれば比較的安価で奥行情報を取得できるため,手軽に指文字認識が可能なシステムを提案する.
著者
山口 耀 茂木 龍太 鶴田 直也 三上 浩司 近藤 邦雄
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 41.12 映像表現&コンピュータグラフィックス (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.237-240, 2021 (Released:2021-07-07)
参考文献数
5

ロボットアニメを制作する3DCGアニメーターはどのような動きをすればロボットらしく動くのかを考え,アニメーションを制作する.そのため,アニメーターの経験,ノウハウ,技能に大きく依存すると共に時間を要する作業である.ロボットにはロボットらしい魅力的な動きの特徴が存在していると仮定し,ロボットを魅力的な動きに見える共通の特徴があると考えた.本研究では,ロボットとしての動きの特徴を調査及び分析を行うことにより,ロボットの動きを制作する参考資料となるスクラップブック,共通する動作を当てはめるシステムの2つを制作し,ロボットアニメ制作におけるモーション作業の支援を行った.
著者
岩澤 昭一郎 Roberto LOPEZ-GULLIVER 河北 真宏 石川 彰夫 奥井 誠人 山本 健詞
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 39.36 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.27-30, 2015-10-08 (Released:2017-09-22)

筆者らのグループでは多視点映像システムの研究開発に取り組んでいる.本稿では,これまで構築してきた撮影・表示装置に伝送装置を加えた統合システムを開発したので報告する.本システムのパフォーマンス評価の予備実験として実施した主観評価実験の結果についても述べる.
著者
橋本 将人 井ノ上 寛人 佐藤 美恵 郭 素梅 小黒 久史
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 36.39 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.13-16, 2012-10-08 (Released:2017-09-21)
参考文献数
4

カメラワークは映像作品のクオリティに大きく関与する要素の一つである.CG空間上にカメラワークを設定することで映像を作成する場合,映像の作成者にはカメラワークに関する専門家の持つ感性が必要とされる.このような背景から,適切なカメラワークを自動制御する技術に関する研究が進められている.本研究ではCGによる映像の作成に関して,観賞条件に適合したカメラワークを自動的に決定する手段を感性評価に基づき検討してきた.本稿では,感性評価の要因を解明する一つの指標として,観賞時の視線の推移に注目し,視線計測実験を実施した.その結果から,カメラワークが観賞者に与える印象と視線の動きの関係性を探った.
著者
初田 慎弥 大野 真史 泉 知論 孟 林
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 41.27 映像表現&コンピュータグラフィックス (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.25-28, 2017 (Released:2021-08-25)
参考文献数
12

外来生物であるアライグマが国内で繁殖し,農作物や建造物などに被害を及ぼしている.我々は野外カメラ・監視カメラの高度化により,生態や分布の分析,迅速かつ的確な対応に貢献することを目指す.本稿では,監視カメラ等組込みシステム向けの害獣の自動検出手法を検討する.一般的な画像認識手法に倣い,特徴量抽出にはHOG (Histograms of Oriented Gradients) を用い,分類にはSVM (Support Vector Machine)またはNN (Neural Network)を用いる.併せて近年注目されている深層学習の一種であるCNN (Convolutional Neural Network) を用いた特徴量抽出・分類も試行する.飼育施設で撮影したアライグマおよびタヌキの画像を学習・テストデータとし,HOG+SVM では 89.8%, HOG+NN では 88.5%, CNN では94.5% の正答率を得た.PC上での評価では,実行時間はそれぞれ111ms, 0.681ms, 11.9ms であった.
著者
高橋 応明 中川 幸彦 安部 實 菊池 章裕
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 21.60 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.25-30, 1997-10-21 (Released:2017-06-23)

In recent years, the office, hospital and so on are equipped with various electric and electronic devices. Electromagnetic waves that are radiated from these devices, reflect on the wall of the building or penetrate to the wall from outside, then they interfere to the other device. It's necessary to decrease the reflection and penetration by the concrete wall. In this paper, we analyzed the reflection and transmission characteristics of the corrugated surface wall by the FD-TD method. Its surface has asperity form that newly proposed. As a result, we obtained that the corrugated surface wall consumed a power of electromagnetic wave in the wall more than a plain wall. Then the corrugated surface wall can oppress reflection and transmission.
著者
宇田 紀之 神谷 淑貴 横井 茂樹
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 34.25 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.159-164, 2010-06-29 (Released:2017-09-21)
参考文献数
9

グレアエフェクターは、コンピュータグラフィックスにおいて、光源の明るさを演出するツールである。光源の周辺の拡散光フレアと光源から筋状に伸びる光条を表現するストリークによって構成される。本研究は、輝度勾配を持ったストリークの加算が、フレアのグレア効果を強調するものであるかどうかについて研究した。フレア画像と、ストリーク付のグレア画像の比較実験の結果、ストリークの追加は、背景輝度が低い場合と、背景輝度が高い場合の両方で、グレア効果を増幅することが確認された。前者は、背景輝度と光源輝度の対比効果によるものである。後者は、フレアとストリークの接合部分で発現した「自家発光」の錯視現象が影響していると考えた。
著者
瀬谷 政樹 張 英夏 向井 信彦
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 40.11 映像表現&コンピュータグラフィックス (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.227-228, 2016-03-02 (Released:2017-09-22)

液体が物体と衝突した際の液体の挙動に関する研究は数多く存在するが,凹面状物体に落下した液体の挙動に関する研究はあまり報告されていない.そこで本稿では,凹面状の物体に落下した液体が形成する薄膜の表現手法について考案する.液体の挙動解析には,流体の解析に広く用いられている粒子法を用いる.粒子法の一つであるSPH (Smoothed Particle Hydrodynamics)法を用いて,流体の支配方程式であるナビエ・ストークスの方程式を解く.また,凹面状物体と液体粒子の距離に応じて,液体粒子は凹面状物体からの影響を受ける.さらに,凹面状物体に落下後,飛散する液体に対して空気抵抗,および表面張力などの外力を考慮することで,より現実に近い液体の落下および飛散を表現する.
著者
湯浅 嵩 新谷 幹夫 白石 路雄
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 40.11 映像表現&コンピュータグラフィックス (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.237-240, 2016-03-02 (Released:2017-09-22)

散乱媒質にレーザ光線のようなビームを照射すると、光線の軸に沿って徐々に幅が広がった光芒(shaft of light)が観察できる。確率的手法を用いれば、多重散乱による光芒が表現できるが、処理時間が多大である。一方、1次散乱近似を用いた高速処理では、多重散乱による光芒の拡がりが表現できないため、不自然な結果をもたらす。本研究では、narrow beam理論を用いることにより光芒の多重散乱を効率的に表現する手法を提案する。
著者
小西 陽平 橋本 直己 中嶋 正之
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 25.32 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.21-26, 2001-04-27 (Released:2017-06-23)

本研究では, CAVEのようなユーザの視点移動に関する自由度の高い没入型ディスプレイを想定し, 観察者がスクリーンを斜めから見る際の奥行き知覚誤差について計測実験を行い, 没入型仮想空間における奥行き知覚特性の分析を行った.その結果, 奥行き知覚誤差には人間の視覚構造やその特性から決まる傾向が存在することを明らかにした.更に, その奥行き知覚特性の分析に基づき, 奥行き知覚誤差を補正する方法を検討した結果, 本研究で提案する補正方法を用いることで, 没入型仮想空間における奥行き知覚誤差を軽減することができた.また, 計測データの存在していない観察点における奥行き知覚誤差を推定することにより, 予め奥行き知覚誤差を補正した没入型仮想空間を構築することができた.
著者
渡邊 洋
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 36.12 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.45-48, 2012-02-27 (Released:2017-09-21)
参考文献数
9

筆者がこれまでに行って来きた没入型VR装置を用いた心理物理学的研究を紹介し、広視野角映像が空間認知と歩行動作に与える影響について議論する。
著者
吹抜 敬彦
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 38.10 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.61-64, 2014-02-25 (Released:2017-09-21)

映画やTVでは毎秒数10枚のコマで動画を表現(コマ表現,sampled motion)する.「これが何故滑らかに動いて見えるか」について多くの人は「残像による」と答える.心理学者には仮現運動との答もある.筆者は,「動画像を時間領域で標本化したコマ表現から,視覚系からなる時空間濾波器で元の動画像を復調(取出)する視域運動(濾波器出力)である」と考えている.本稿では,この「動錯視の基本であるコマ表現」を教育(一般/専門)でどう説くかを考える.まず,残像や仮現運動を否定し,ついで,周知の1次元音声標本化と対比させて説明することを試みる.視知覚心理学の根幹にも関わり,吟味の意義は高い.
著者
林 均
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 34.55 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.15-18, 2010-12-10 (Released:2017-09-21)
参考文献数
4

人間の存在認識を個人認証処理の判断基準に導入した。移動を認識する毎に、個人情報の照合結果と、個人情報の入力/読取した空間(場所)と時間を示す情報を一つの単位として認識する。その情報単位が直前に検証されていた情報単位と連続性を有する(整合する)ことを検証し、最新の実在空間を認識する。この結果、次の個人認証の処理時に、新たな空間情報・時間情報の連続性が成立しない場合にシステム制御することで、不正なシステム利活用を防止する。
著者
中村 繁一
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 22.56 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.25-30, 1998-10-16 (Released:2017-06-23)

According to "LES JEUX ET LES HOMMES" as a work of French Sociologist, Dr. Roger Caillois, human's plays are classified into four constituent elements, Agon (Competition), Alea (Chance), Mimicry (Imitation) and Ilinx (Giddiness). His study can also apply to the plays with amusement machines as a combination of four elements. Amusement machines provide players with four elements through human's senses of sight, hearing and touch. Images through human's sense of sight, either real or virtual ones act on Mimicry and Ilinx play most effectively among four constituent elements of play. This lacture presents NAMCO's works "Galaxian3" and "Fire Bull" as actual results of supreme real image produced with amusement machines.