著者
山本 哲朗 林 光緒
出版者
日本生理心理学会
雑誌
生理心理学と精神生理学 (ISSN:02892405)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.249-256, 2006-12-31 (Released:2012-11-27)
参考文献数
30
被引用文献数
2 3

午後の眠気の抑制には短時間仮眠が有効であることが報告されている。しかし, 短時間仮眠が運動パフォーマンスを向上させるかどうかについては検討されていない。そこで本研究は, 短時間仮眠が運動パフォーマンスに及ぼす効果を検討した。運動部に所属する男子大学生10名が実験に参加した。彼らは14 : 00に仮眠をとるか (仮眠条件), 15分間新聞を読んだ (仮眠なし条件) 。仮眠条件では, 睡眠段階2が3分間出現した時点で起こした。15 : 00より自転車エルゴメータで, 参加者の限界に至るまで運動を続けた。その結果, 運動継続時間は仮眠条件の方が27秒長かった (p<.05) 。運動中の心拍数に差はみられなかったが, 仮眠条件の方が, 主観的運動強度, 眠気が有意に低く, 活気も有意に高かった (ps<.05) 。これらの結果は, 短時間仮眠が午後の運動パフォーマンスを改善させる効果があることを示唆している。
著者
山本 哲朗
出版者
公益社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.194-204, 2012 (Released:2012-12-10)
参考文献数
14

本稿では、 鍼灸医学の危機を救った石川日出鶴丸の足跡を辿り、 彼の目指した科学的基盤に基づいた鍼灸医学についての考察を行います。 石川先生は、 富山県の出身で、 東京帝国大学を卒業後、 京都帝国大学の天谷教授の下で研究生活に入り、 1908年から4年間、 最先端科学が花開くヨーロッパに留学されます。 主にゲッチンゲン大学のフェルボルン教授の下で研究しますが、 短期間ながら、 ぺテルスブルグ大学のパブロフ教授や英国のスターリング教授、 シェリントン教授なども訪れています。 このヨーロッパでの経験が、 後年の研究発展へとつながるのです。 帰国後は、 京都帝国大学の教授として、 日本の生理学研究を大きく発展させ、 同時に、 鍼灸医学や心理生理学にも生理科学的手法による解析を試みられました。 石川先生は、 神経生理学領域では、 加藤元一教授との論争で有名です。 この論争は、 神経の活動電流が、 麻酔部位で、 減衰して伝導するか(減衰論)、 減衰せずに伝導するか(不減衰論)というもので、 加藤教授が石川先生の愛弟子の一人であったことにより非常な注目を集めました。 京都帝国大学を退官後、 1944年に三重大学医学部の前身である三重県立医学専門学校長として津市に来られ、 翌年には、 大学病院に鍼灸療法科を開設されます。 終戦後、 GHQは、 当時の鍼灸などの伝統医学が、 西洋医学の水準からすると、 科学的根拠に乏しいことから、 「鍼灸禁止令」を考えていました。 先生は、 御自身の研究結果をもとに、 GHQ関係者に鍼灸医学の科学性を説明され、 実際に鍼灸を施術してその効果も体験させ、 鍼灸の存続に貢献されます。 しかし、 この間の過労のためか、 1949年に教授会の席で脳卒中を発症し亡くなられます。 石川先生の遺志は、 弟子の笹川久吾京都大学教授に引き継がれ、 日本鍼灸学会が結成されます。 第1回日本鍼灸学会が1954年に京都大学で開催され、 現在の隆盛へと繋がるわけです。
著者
山本 哲朗 林 光緒
出版者
Japanese Society for Physiological Psychology and Psychophysiology
雑誌
生理心理学と精神生理学 (ISSN:02892405)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.249-256, 2006
被引用文献数
3

午後の眠気の抑制には短時間仮眠が有効であることが報告されている。しかし, 短時間仮眠が運動パフォーマンスを向上させるかどうかについては検討されていない。そこで本研究は, 短時間仮眠が運動パフォーマンスに及ぼす効果を検討した。運動部に所属する男子大学生10名が実験に参加した。彼らは14 : 00に仮眠をとるか (仮眠条件), 15分間新聞を読んだ (仮眠なし条件) 。仮眠条件では, 睡眠段階2が3分間出現した時点で起こした。15 : 00より自転車エルゴメータで, 参加者の限界に至るまで運動を続けた。その結果, 運動継続時間は仮眠条件の方が27秒長かった (<I>p</I><.05) 。運動中の心拍数に差はみられなかったが, 仮眠条件の方が, 主観的運動強度, 眠気が有意に低く, 活気も有意に高かった (<I>ps</I><.05) 。これらの結果は, 短時間仮眠が午後の運動パフォーマンスを改善させる効果があることを示唆している。
著者
山本 哲朗
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.1-15, 1985-02-07 (Released:2008-12-25)
参考文献数
83
著者
山本 哲朗 菅野 幸夫
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.251-258, 1994-09-15 (Released:2017-04-08)
参考文献数
14

The Durand-Kerner method is one of central techniques for finding all the zeros of a polynomial simultaneously. Interesting properties on this method have been obtained by several authors. In this paper, it is shown that some of them can be derived from the well known Lagrangian interpolation formula. Some remarks are also added.
著者
金折 裕司 小林 健治 安野 泰伸 割ヶ谷 隆志 山本 哲朗
出版者
一般社団法人 日本応用地質学会
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.220-230, 1999-10-10 (Released:2010-02-23)
参考文献数
27
被引用文献数
1 3

1997年6月25日に発生した山口県北部地震 (M6.1) の震央付近の阿武川河床で確認された断層露頭の性状を記載するとともに, 地震動による家屋被害のデータを再検討し, 震源断層と断層露頭や被害域との関係を議論した. 断層露頭は地質境界として指摘されていた迫田-生雲断層の北東端付近に位置し, NE-SW方向で幅5m以上のカタクレーサイト化したゾーンが発達している. このゾーン内部には最大幅50cmの断層ガウジ帯が “杉” 型に雁行配列して発達し, 右横ずれの運動センスを示唆する. この運動センスは山口県北部地震の発震機構と一致した. さらに, この地震の余震は迫田-生雲断層北東部に集中する.家屋被害率を被害家屋総数/世帯数と定義し, 山口県阿武郡阿東町とむつみ村の地区 (字) ごとに被害率を計算した. 被害率の最も高かった生雲西分地区は震央の南西約5kmに位置し, 迫田-生雲断層上にあった. また, 被害域は生雲西分を中心とし, 迫田-生雲断層を軸とする半径10kmの円内に収まっている. これらのことから, 山口県北部地震は迫田-生雲断層北東部の活動で発生したことが裏付けられた.
著者
金折 裕司 小林 健治 安野 泰伸 割ヶ谷 隆志 山本 哲朗
出版者
一般社団法人日本応用地質学会
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.220-230, 1999-10-10
参考文献数
27
被引用文献数
5 3

1997年6月25日に発生した山口県北部地震(M6.1)の震央付近の阿武川河床で確認された断層露頭の性状を記載するとともに, 地震動による家屋被害のデータを再検討し, 震源断層と断層露頭や被害域との関係を議論した.断層露頭は地質境界として指摘されていた迫田-生雲断層の北東端付近に位置し, NE-SW方向で幅5m以上のカタクレーサイト化したゾーンが発達している.このゾーン内部には最大幅50cmの断層ガウジ帯が"杉"型に雁行配列して発達し, 右横ずれの運動センスを示唆する.この運動センスは山口県北部地震の発震機構と一致した.さらに, この地震の余震は迫田-生雲断層北東部に集中する.家屋被害率を被害家屋総数/世帯数と定義し, 山口県阿武郡阿東町とむつみ村の地区(字)ごとに被害率を計算した.被害額の最も高かった生雲西分地区は震央の南西約5kmに位置し, 迫田-生雲断層上にあった.また, 被害域は生雲西分を中心とし, 迫田-生雲断層を軸とする半径10kmの円内に収まっている.これらのことから, 山口県北部地震は迫田-生雲断層北東部の活動で発生したことが裏付けられた.
著者
山本 哲朗 瀬原 洋一 中森 克己 森岡 研三
出版者
The Japan Landslide Society
雑誌
地すべり (ISSN:02852926)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.41-50_1, 1997-12-15 (Released:2011-02-25)
参考文献数
16

山口県宇部市における三郡変成岩からなる丘陵地の斜面で発生した地すべりの特徴を明らかにするために, 地質学・岩石学・土質工学の立場から斜面の調査を行った。その結果, 斜面地盤は蛇紋岩のホルンフェルス, 透角閃石岩の破砕片と風化土が互層をなす透水性が比較的高いことが素因となり, また斜面末端部の切取りと豪雨が誘因となって, 地すべりが発生したと判断された。地すべり面の緑泥石からなる粘土の不撹乱試料の残留強度は, 通常の逆算法で求めた値と一致した。最後にスケンプトンの残留係数を用いてすべりの発生機構を考察した。
著者
朝蔭 直樹 原口 美明 鈴木 貴久 塚田 健次 山本 哲朗 小林 滋
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.70, no.8, pp.2416-2420, 2009

症例は69歳,女性.24年前より全身性強皮症と診断されている.1年ほど前から直腸脱が出現し早急に増悪,立っているだけで超手拳大の腸管が脱出し当科を受診した.身長149cm,体重34kgと小柄痩せ型で顔面,手指に茶褐色の光沢を持った皮膚硬化を認めた.怒責診では約10cmの直腸が脱出し,脱出腸管は浮腫状であたかもソフトボール状に緊満していた.怒責時腹部CT検査を施行すると,脱出腸管壁内にガス像が認められ脱出腸管反転部内への小腸陥入を伴う直腸脱と診断した.手術は会陰式直腸S状結腸切除術(Altemeier手術)に肛門挙筋形成術を併施した.術後経過は順調で,現在術後1年半経過したが脱出はなく特に排便機能にも問題はない.全身性強皮症は結合組織の線維性硬化性病変を伴い,直腸脱の発症要因の一つと考えられた.本症例のような基礎疾患を有する場合,侵襲が少なく肛門挙筋形成も行えるAltemeier手術は有効であると思われた.
著者
塩月 善晴 大原 資生 山本 哲朗
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集
巻号頁・発行日
vol.1987, no.381, pp.83-90, 1987

Ochi (1973) proposed the heavy rain classes according to their damages by use of the maximum 3 hour and 1 hour rainfall amounts in the rainfall. This means that the parameters of maximum rainfall intensity curve (<i>R<sub>T</sub></i> curve) can determine the class in which the present rain is. In this paper the parameters <i>a</i>, <i>b</i> of Talbot type <i>R<sub>T</sub></i> curve determined by the six 10min rainfall data within an hour are used to make diagnosis how the present rain ranks in the rain classes and if it will be a heavy rain. Analytical results in two heavy rain cases (Nagasaki, 1982 and Yamaguchi, 1985) show the heavy rain can be detected several ten minutes before its real beginning.
著者
岡林 巧 齋藤 利一郎 内谷 保 大竹 孝明 南金山 裕弘 兵動 正幸 村田 秀一 山本 哲朗 中田 幸男 北村 良介 藤井 照久 日下部 伸
出版者
鹿児島工業高等専門学校
雑誌
鹿児島工業高等専門学校研究報告 (ISSN:03899314)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.35-43, 1998-09
被引用文献数
1

1997年3月26日17時31分、鹿児島県北西部の薩摩地方を震源とする鹿児島県北西部地震(M6.5)が発生し、鹿児島県北西部は、主として斜面、道路、構造物に大きな被害を受けた。また、同年5月13日14時38分、鹿児島県薩摩地方を震源とする鹿児島県第2北西部地震(M6.3)が再度発生し、前地震による被害を拡大する形で鹿児島県北西部は、この2つの地震により本調査だけでも計466件にのぼる各種の被害を確認するなど甚大な地震災害となった。本研究は、内陸山間部で地震による液状化地盤災害を起こした薩摩郡入来町の造成住宅地の地盤特性を知ることを目的として、液状化地盤のスウエーデン式サウンデイング試験、非排水単調せん断試験および非排水繰返しせん断試験の3種類の試験を行い考究したものである。Northwest Kagoshima Prefecture Earthquake (M6.5), which occurred at 5:31 p.m. on March 26 in 1997, and a secondary one (M6.3), which occurred at 2:38 p.m. on May 13,caused a great ground disaster in some places close to the seismic center. This research is to investigate the ground characteristics in-situ by conducting Sweden sounding experiment at the residential quarter in Iriki -cho of Satsuma -gun, which found liquefaction ground disaster in mountains. As a result, the undrained cyclic and monotonic shear behaviour of Shirasu is found to be greatly dependent on the confining pressure and its density. The undrained cyclic shear stress :ratio to cause failure increases in loose specimen while it decreases in dense specimen with increasig confining pressure.
著者
山本 哲朗
出版者
The Japan Society of Acupuncture and Moxibustion
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.194-204, 2012

本稿では、 鍼灸医学の危機を救った石川日出鶴丸の足跡を辿り、 彼の目指した科学的基盤に基づいた鍼灸医学についての考察を行います。 <BR> 石川先生は、 富山県の出身で、 東京帝国大学を卒業後、 京都帝国大学の天谷教授の下で研究生活に入り、 1908年から4年間、 最先端科学が花開くヨーロッパに留学されます。 主にゲッチンゲン大学のフェルボルン教授の下で研究しますが、 短期間ながら、 ぺテルスブルグ大学のパブロフ教授や英国のスターリング教授、 シェリントン教授なども訪れています。 このヨーロッパでの経験が、 後年の研究発展へとつながるのです。 帰国後は、 京都帝国大学の教授として、 日本の生理学研究を大きく発展させ、 同時に、 鍼灸医学や心理生理学にも生理科学的手法による解析を試みられました。 <BR> 石川先生は、 神経生理学領域では、 加藤元一教授との論争で有名です。 この論争は、 神経の活動電流が、 麻酔部位で、 減衰して伝導するか(減衰論)、 減衰せずに伝導するか(不減衰論)というもので、 加藤教授が石川先生の愛弟子の一人であったことにより非常な注目を集めました。 <BR> 京都帝国大学を退官後、 1944年に三重大学医学部の前身である三重県立医学専門学校長として津市に来られ、 翌年には、 大学病院に鍼灸療法科を開設されます。 終戦後、 GHQは、 当時の鍼灸などの伝統医学が、 西洋医学の水準からすると、 科学的根拠に乏しいことから、 「鍼灸禁止令」を考えていました。 先生は、 御自身の研究結果をもとに、 GHQ関係者に鍼灸医学の科学性を説明され、 実際に鍼灸を施術してその効果も体験させ、 鍼灸の存続に貢献されます。 しかし、 この間の過労のためか、 1949年に教授会の席で脳卒中を発症し亡くなられます。 <BR> 石川先生の遺志は、 弟子の笹川久吾京都大学教授に引き継がれ、 日本鍼灸学会が結成されます。 第1回日本鍼灸学会が1954年に京都大学で開催され、 現在の隆盛へと繋がるわけです。
著者
鈴木 素之 長谷川 秀人 六信 久美子 山本 哲朗
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集G (ISSN:18806082)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.445-451, 2006 (Released:2006-12-20)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

管理されずに自然放置された竹林の拡大による周辺環境や生態系への影響が顕在化している.森林の再生ならびに保全を検討する上で,地盤環境工学の見地から規模を拡大する竹林の諸性質を把握することは重要である.本文では,山口県下の竹林の分布状況をもとに,隣接した竹林の拡大による自然結合や他の植生または植物群落への竹の侵入の事例を報告するとともに,県内2地域を対象とした航空写真解析および現地調査により竹林の拡大速度を算出した.その結果,竹林の最前線は年間当り全体的に0.7m,局所的には2.5mで拡大していることを明らかにした.
著者
山本 哲朗 方 青 土屋 卓也 陳 小君 小柳 義夫 QING Fang CHEN Xiaojun
出版者
愛媛大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1997

本研究は,当初偏微分方程式解法の主力をなすGMRESとSOR解法を中心としてその数学的基礎付けを与えることを目指したが,以前から研究を進めてきた線形・非線形SOR解法の理解が一段と進み,最近になってかなり満足すべき成果が与えられた.この解法について得られた結果の大要は次の通りである.1. 非対称行列を係数とする線形方程式に対する収束定理としてOstrowski-Reichの定理,Householder-Johnの定理,Newmanの定理,Ortega-Plemmonsの定理等が知られているが,これらはすべてSteinの定理から導くことができることを明らかにした.これにより,従来複雑であったOstrowski-Riechの定理の証明に見通しの貞い別証明を与えることができた.近く取りまとめてどこかに発表したいと考えている。2. 非線形SOR解法の収束定理としてはBrewster-Kannanの結果が知られているが,それは反復が収束するパラメータ{ω_k},0<ω_k<2の列が存在することを主張するにすぎず,ω_kの具体的な選び方には触れていない.我々は,偏微分方程式の離散化と関連した定理としてOstrowski-Riechの定理の一般化に成功した.この定理は大域収束性を保証するが,SSOR,USSOR,ad HocSOR等にも適用可能なものである.また,この手法はD-K法のSOR型加速にも使える.さらに,近年滑らかでない方程式への関心が高まっており,この分野で多くの業績をあげている陳小君(島根大学)を研究分担者として追加し,Uzawa法と平滑化Newton法の数理についても研究した.Uzawa法は一種のGauss-Seidel的反復であるが,その数理について現在見通しの良いまとまった解説はない.本研究で得られた成果をもとに引き続き研究を行い,見通しの良い理論構築を目指し,今後どこかに発表することを考えたい.