著者
関 一彦 谷 忠昭
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.60, no.10, pp.1018-1021, 1991-10-10 (Released:2009-02-05)
参考文献数
11
被引用文献数
1

ハロゲン化銀に色素を吸着させることで,ハロゲン化銀の感光感度を可視領域全体,あるいは赤外域まで広げることができる.この現象は分光増感とよばれ,写真における重要な技術である.その機構解明を目的として, 5種類のメロシアニン色素と臭化銀との界面の電子構造を紫外光電子分光法により直接決定した.分光増感の電子伝達機構(励起された色素から臭化銀の伝導帯への電子伝達)に基づくことで,得られた電子構造は実際に観測される増感効率の化合物依存性を良く説明できた.また,色素と臭化銀の接触により,両者の真空準位の大きなシフトが観測され,ハロゲン化銀,色素を単独に測定して真空準位を揃えるという従来の電子構造推定法が誤っていることがわかった.
著者
柿本 浩一
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.65, no.7, pp.704-709, 1996-07-10 (Released:2009-02-05)
参考文献数
18
被引用文献数
2

バルク結晶成長における熱と物質の輸送現象を制御する方法の紹介をする.ざらに熱平衡に極めて近いバルク結晶成長において有効な相図が材料設計に与える効果についても紹介する.また最近話題となっている結晶成長中の熱と物質との輸送現象について,ウエープレット変換法などを利用した新しい解析手法を用いた研究結果について概観する.最後に,最近注目を浴びている原子レベルの現象とバルク結晶成長との係わりについても概観する.
著者
武居 文彦
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.561-567, 1978-06-10 (Released:2009-02-09)
参考文献数
30
著者
竹内 健
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.88, no.6, pp.376-381, 2019-06-10 (Released:2019-09-20)
参考文献数
6

深層学習など,機械学習に最適な不揮発性メモリを紹介する.機械学習では,ある程度のエラーを許容する(精度を落とすことができる)ことを利用して,不揮発性メモリの高速化・低電力化・低コスト化を図る.ただし,LSIのチップレベルではエラーが存在しても,機械学習を使った推論・認識の精度は落とさないようにすることが必要である.本稿では,機械学習に向けてエラーを許容した,Approximateコンピューティングを適用したSRAM・DRAM・不揮発性メモリを紹介する.メモリのみならず,深層学習のネットワーク,積和演算器(データ処理部),ネットワークなどさまざまな階層で,機械学習応用を対象としたApproximateコンピューティングの検討が行われている.機械学習に最適なコンピュータを実現するためには,これらソフト・ハードの異種レイヤを統合し,どのレイヤでどのようなエラーが許容されるかを,今後明らかにする必要がある.
著者
中川 靖夫 国友 義久
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.23-29, 1963

Solarization of various kinds of glass-hard glass of mercury lamp for copying, soda glass, quartz glass etc. -by exposure to ultra-violet rays from a quartz tube mercury lamp is measured and their cut-off characteristic in ultra-violet region is examined with the following results.<br> (1) Some solarization is caused in every sample of glass during the first 20 hours of alto-gether 100 hour exposure to strong ultra-violet rays; during the rest 80 hours, the solarization remains practically unchanged.<br> (2) On the surface of soda glass, a thin white film is formed by 20 hours exposure to the rays, lowering the transmittance because of the film which can be wiped off, leaving the glass not much affected.<br> (3) One way of representing the solarization is to use a diagramatized model of cut-off characteristic of glass.
著者
溝口 照康
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.88, no.11, pp.745-749, 2019-11-10 (Released:2019-11-10)
参考文献数
21

マテリアルズインフォマティクスブームのおかげで,さまざまな情報を与えてくれる材料データベースが公開されています.一方で,そのようなデータベースが与えてくれるのは,単結晶バルクの情報だけであり,材料特性に決定的な役割を果たしている格子欠陥の情報は与えてくれません.筆者らは仮想スクリーニングやベイズ最適化,さらに転移学習などの機械学習法を利用し,格子欠陥の一種である結晶界面の構造を決定するプロセスを飛躍的に向上させることに成功しました.本稿では,それらの研究に関して紹介します.
著者
井上 靖朗 山口 泰男
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.64, no.11, pp.1104-1110, 1995-11-10 (Released:2009-02-05)
参考文献数
32

マルチメディア時代に向けた低消費電力デバイスの基板材料として有望視されているSOI基板およびその上に形成されたSOIデバイスの基礎と最近の開発動向および今後の課題についてまとめた.
著者
楠本 業
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.42, no.7, pp.756-762, 1973-07-10 (Released:2009-02-09)
参考文献数
4
著者
宇田 聡
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.88, no.10, pp.653-658, 2019-10-10 (Released:2019-10-10)
参考文献数
16

育成環境が予期せぬ摂動により非定常状態になっても成長結晶に組成変動が起きない真のコングルエント組成を,第3成分としてMgを加えたニオブ酸リチウムやタンタル酸リチウムを対象にして開発した.コングルエントに新しい化学量論構造を組み合わせることによりイオン種を含むあらゆる化学種の平衡分配係数k0†1は1となり,界面が非平衡に移動しても全ての化学種は偏析することなく結晶に分配するので,融液組成と同じ組成の結晶が成長する.
著者
若生 茂雄 石田 俊正
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.42, no.12, pp.1251-1256, 1973-12-10 (Released:2009-02-09)
参考文献数
13