著者
石井 一夫
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.190-191, 2022-03-15

機械学習を,アルゴリズムをきちんと理解した上でゼロからプログラミングして実装してみたい方は少なくないに違いない.本書はそのような野心的な読者の夢を叶えてくれるかもしれない.本書は,回帰分析,分類モデル,カーネルモデル,ニューラルネットワーク,強化学習,教師なし学習など,機械学習の全般的な分析法について,原理的なことから丁寧に説明し,Pythonでの実装を示している.分かりやすさを優先して数式的な記述や説明を省いたりせず,Pythonのソースコードについても丁寧に説明されている.機械学習の中身やプログラミングの実装に関し,ブラックボックスな部分が少ないという面で,お薦めの書籍である.
著者
松尾 真一郎
出版者
情報処理学会 ; 1960-
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.200-202, 2020-01-15

ビットコインは,暗号研究者の夢である「信頼できる第三者の存在がなくてもネットワークを介して支払いを行う」の実現を試みた画期的なプロトコルの提案である.ビットコインを成り立たせるために,暗号,分散コンピューティング,ゲーム理論などさまざまな異なる研究領域が有機的かつ絶妙に組み合わされている.本稿ではこの絶妙な組合せを5分でわかった気にさせるという無茶な要求に対し,その無茶の度合いを説明しつつも,しっかり参考文献を時間を掛けて読めば,その組合せの絶妙さと,ビットコインがいかに暗号プロトコル研究者にとってコロンブスの卵的に素晴らしい提案であるかを理解できる道しるべを得る解説を提供する.
著者
相磯 秀夫
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, 1976-04-15
著者
野崎 篤志
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.200-207, 2013-02-15

企業・組織における研究開発戦略策定・アイデア創出といった積極的な側面からだけではなく,研究開発費・知財経費の有効活用といった側面から見ても特許情報調査について基礎知識を持ち,しっかりと調査を行う必要性がある.特許情報調査を行う上で必要となる,特許情報の特徴,調査の目的と種類,そして特許調査の具体的なステップについて述べた.特許調査の実例として特許検索マトリックスを用いた特許調査の方法について紹介した.特許調査を行う上で重要なポイントとして,データベースの使い方などのテクニック部分ではなく,特許調査の目的および調査対象技術を明確にすることにある.
著者
関谷 貴之
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.175, 2022-03-15

GIGAスクール構想で小学校の教育現場はどのように変化したのか.またコロナ禍の中で小学校の授業はどのように行われているのか.東京都港区立青山小学校校長の髙山直也先生から伺ったお話を本稿では紹介する.同校では,区内小中学校に配備されたiPadが,児童の学習用の端末やハイブリッド授業の撮影機材等として活用されている.ハイブリッド授業による教員のご苦労や学校・家庭の悩みもあるが,「オンラインでも学習・就業の機会を得られる場が今後増えるのでは」とのご意見を髙山先生からいただくことができた.
著者
尾崎 拓郎
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.176-180, 2022-03-15

GIGAスクール構想により,初等中等教育において児童生徒向けの1人1台端末と大容量高速ネットワーク環境が整備された.本稿では,このGIGAスクール構想の実現に向けた背景と環境整備の実際について,実際の構築事例を交えながら,留意すべき点について述べる.
著者
大石 岳史 池内 克史
出版者
情報処理学会 ; 1960-
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.55, no.11, pp.1235-1240, 2014-10-15

本章では,東京オリンピック招致の際に利用されたVR/AR・MR技術について概説する.前回,2016年招致の際には,晴海ふ頭に建設予定のスタジアムをVR/MR技術によって再現し,未来の競技を体験できるシステムによって国際オリンピック 委員会(IOC)委員へのプレゼンテーションが行われた.また今回2020年の招致 活動においてもAR技術によって競技をより魅力的に観戦できるアイディアが紹介映像の中で用いられ,日本の技術力をアピールするとともに招致に大きく貢献した.本章ではこれらの技術について紹介し,さらに2020年東京オリンピックにおける映像処理技術への期待について述べる.
著者
大駒 誠一
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.11, no.3, 1970-03-15
著者
福原 利信
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.61, no.10, pp.1053, 2020-09-15

全国で頑張っている情報科を教える先生に,コロナ禍の厳しい状況でも頑張ってほしいとエールを送ります!
著者
松尾 和洋
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.44, no.5, pp.552-553, 2003-05-15
参考文献数
3

とうとうイラク戦争が始まった.連日,テレビや新聞,そしてインターネットで刻々の戦況が日本でも報道されている.米国では戦争反対の意見もかなりあるが,国が決断して戦争を始め,多くの家族が戦場に身内を送りだしているので,報道のトーンも日本とは違ったものになっている.
著者
中村 俊介
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.106-107, 2022-02-15
著者
岩崎 修
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.52, no.8, pp.930-933, 2011-07-15

米国Aniomagic社が開発,販売を行っている「スキーマ」や「スパークル」をはじめとするツールキットは,導電性糸を用いて縫って美しく光り輝く電子手芸が手軽に楽しめます.ハンダ付けを前提とした電子工作と比べて最初に揃えなければならない道具も少なくて済み,基本的には縫い物など手芸のテクニックそのままで作品を作り上げることができるのが大きな特徴です.
著者
坂東 宏和
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.115, 2022-02-15

本稿では,筆者の高校時代のプログラミング学習経験を紹介し,学習に用いるプログラミング言語に関する私見,および,本会学会誌の連載「情報の授業をしよう!」の紹介について述べる.
著者
石畑 清
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.84-89, 2003-01-15

この連載では,今まで難しい問題をいかに解くかということに重点を置いてきた.プログラムの書き方に関する解説なのだから,これは当然である.誰にでも解けるような問題では,解説する甲斐がない.しかし,やさしい問題の中にも議論すべきテーマを含んでいるものがある.今回は,そのようなやさしい問題の1つを取り上げることにした.1999年の国内予選問題B「Unable Count」である.
著者
山本 ゆうか
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.10, pp.1046-1047, 2019-09-15
著者
稲葉 利江子
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.72-76, 2022-01-15

大学入試センターは,2021年3月24日に公表した2025年に実施する大学入学共通テストの教科・科目の再編案において,「情報」を新たに導入し,国語や数学などと並ぶ基礎教科とする方針を示した.これを受け,FIT2021(第20回情報科学技術フォーラム)において,日本学術会議情報学委員会情報学教育分科会,情報処理学会,電子情報通信学会が主催となり,公開シンポジウム「大学入学共通テスト『情報』が目指すもの」が,2021年8月26日にオンライン開催された.本稿では,公開シンポジウムの内容について報告するとともに,大学入学共通テスト「情報」の動向について述べる.
著者
河原 達也
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.77-78, 2022-01-15

高等学校で「情報I」が2022年度から必修化されることとなり,さらにその3年後から大学入試共通テストに導入されることが決定された.その意義と期待について,入学者選抜の観点,大学の情報教育の観点,および初等中等情報教育充実の観点から述べる.
著者
中山 泰一
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.79-80, 2022-01-15

文部科学省は2021年7月30日,2025年の大学入学共通テストから「情報」を出題教科として,「情報I」をその科目とすることを決定した.現在,国立大学協会(国大協)で,2025年に実施する入学者選抜制度が議論されている.これまで,国立大学は一般選抜においては,第一次試験として大学入学共通テスト(原則5教科7科目)を課してきた.これに「情報」を加えた「6教科8科目」を原則とすることが検討されている.本稿では,その経緯と,国立大学の入試科目に「情報」が加わることの意義について述べる.
著者
赤澤 紀子 久野 靖 Noriko AKAZAWA Yasushi KUNO
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.61, no.11, pp.1126-1129, 2020-11

学習指導要領の改訂により,2020年度から小学校でプログラミングが必須の内容になった.2022年から高等学校でも「情報I」が必履修になり,全員がプログラミングを学ぶことになる.今後,プログラミングについて,強い意欲を持つ高校生も今以上に増えると考えられる.そこで,筆者らは,大学の初年次情報基礎科目の内容を,そのままe-ラーニングにより提供する「大学授業科目先取学修」の環境を整備し,「高大連携・基礎プログラミング」を実施した.これらは,プログラミングに興味のある,進んだ内容を学びたい高校生に活用してもらうことを目的としている.本稿では2019年度の実施について報告する.