著者
畑江 敬子
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.121-127, 2005 (Released:2013-02-19)
参考文献数
12

Effects of various factors such as coexistence of basic ion, five basic taste and gelling agent, on the salt taste intensity of sodium chloride are summarized. The salt taste intensity was significantly lowered when NaCl was substituted with more than 20% KCl, or more than 10% MgCl2. However, there was no significant difference on the preference for the 20% KCl or10% MgCl2 substituted NaCl solutions. Addition of small amount of salt enhanced the sweet taste. When salt is tasted for the second time, after tasting concentrated sugar solution, the salt taste intensity became stronger.Salt taste intensity/NaCl concentration in the solid food was expressed as the taste efficiency ratio. The salty taste efficiency ratio of the tested foods was generally lower than the actual amount of salt, which means that we take more salt than we feel when we eat the foods.The relationship between the salty taste efficiency ratio and physical property of foods, and the methods to determine the salty taste efficiency are also discussed.
著者
村上 正祥
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.236-251, 1984 (Released:2013-02-19)
参考文献数
5
著者
狩野 武
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.115-127, 1989 (Released:2013-02-19)
参考文献数
26
著者
後藤 昭博 伊ケ崎 文和 河村 光隆
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.146-151, 1986 (Released:2013-02-19)
参考文献数
7

食塩の流動特性を定量的に把握するパラメータとして, 嵩比重, 内部摩擦係数をとりあげ, リング式直接せん断試験機を試作し, せん断試験を実施した. また, 食塩の流動特性にもっとも影響を及ぼすと思われる吸湿水分量の影響についても検討した結果, 以下の事柄についての知見を得た.1) 吸湿した食塩の嵩比重は, いずれも元の食塩よりも小さく, 同一初期垂直応力において吸湿水分量が多くなるほど小さくなる傾向がある. また, 吸湿水分量が多い食塩ほど圧縮性が増す傾向も見られた.2) 内部摩擦係数については, 吸湿水分量0.15%以下の試料でほぼ0.675~0.74の値が得られた. 吸湿水分量の影響については, 初期垂直応力σi=40g/cm2ではその影響は認められなかったが,σi=20g/cm2以下では吸湿水分量0.18%以上の試料で, ある垂直応力以上において, せ ん断応力が増加せず, 他の試料よりも小さな値を示すことがわかった. 一方, σi=5g/cm2の結果では, 2.5g/cm2以下の低い垂直応力域において, 吸湿した食塩よりも吸湿しないもとの食塩のほうが低いせん断応力を示した.3) 以上の事柄から, 試作した直接せん断試験機を使用して, 食塩の流動特性を定量的に測定することが可能であることがわかった.
著者
佐々木 秀明 大島 朗伸 石田 昭夫 永田 進一
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.64-69, 2010 (Released:2011-07-21)
参考文献数
31

Escherichia coli is present in the intestinal tracts of warm-blooded animals. Since E. coli cells are released into the environment through feces, they have evolved to possess the ability to adapt various environments such as soil, river, and ocean. The ocean, in particular, is high in salt concentration, and it is a very severe environment for E. coli, but the E. coli adapted to the marine environment, which leads to its ability to gurvive. In this review, we discuss the adaptation mechanism of E. coli cell to a high salt environment. Furthermore, we interpret an outline about the production of useful materials that can be used for high salinity adaptation of E. coli.
著者
バムルングルグサ ノパラット プリンタヴァラクン チョアティップ 加藤 茂 スターガート ジャニス
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.304-312, 2004-06-01
参考文献数
10

南部タイ・パクファナン低湿地地域にはニッパヤシ (<I>Nypa frnticms wnrmb</I>) が, 約3200haに分布・生育している. この低湿地地域の住民はいくつかの方法で経済的収入を確保しているが, 最も重要なのはニッパ砂糖生産である. この地域の標準的なニッパからの砂糖生産は, 一ヶ月あたり1,030kg/haの砂糖生産を1年間に8ヶ月間行うことである. ニッパヤシ樹液には, ショ糖として14%から17%含有されている. 樹液採集法は, 十分に成熟した果実の果茎を切り取り, 果茎から溢れ出る樹液を竹筒に収集する. 樹液量増産には, 果茎を3日間連続して40回から50回叩き刺激する. この後, 10日間そのままに放置する.果茎叩き刺激周期は, 同様な方法で2回から3回連続的に繰り返す. この叩き刺激は, 果実落下に優先して導管内の妨害物質を抑制する.叩き刺激を開始する前には, 常に果茎を厚さ1から2mm切り取る. 新しくなった切り口には, 竹製の収集容器を取り付け, 樹液を収集する.<BR>熟練技能者は, 一日あたり100本以上の果茎を叩き, 刺激を与えることができる. 1果茎からは, 一日あたり約0.71の樹液を生産する. 刺激による樹液流量の研究から, 果茎叩き回数と樹液流量 (生産) 割合に関係が認められている. 樹液生産には, 土壌水分も重要であり, また果茎叩き刺激回数の変化によっても影響されることが認められている. 樹液から砂糖への転換割合は, 平均値として樹液1001あたり約20.83kgである.
著者
釜谷 美則 進藤 さやか 長島 珍男
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.71-74, 2004 (Released:2013-02-19)
参考文献数
12

海水中塩化物イオンの迅速,且つ簡易な分析法について検討した.本法は塩化銀の生成によって生じる [Ag (phen) 2]2BPR三元錯体の退色反応に基づいており,青色から赤色に変色する.この反応では沈殿によるばらつきが見られたが,ゼラチンの添加により解決できた.本法の分析時間は, 15分と短時間であり, 青から赤に変色した.本法は比較的高濃度の塩類溶液の測定に適していた.
著者
加藤 愛 小谷 幸敏
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.303-307, 2016 (Released:2017-09-27)
参考文献数
10
著者
古賀 明洋 新野 靖
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.24-29, 2004 (Released:2013-02-19)
参考文献数
7

食用塩中に低含有量で含まれるヘキサシアノ鉄 (II) 酸イオン (フェロシアン化物イオン) の分析精度を向上させることを目的に, 硫酸鉄 (II) 溶液を加えて生成したプルシアンブルーをメンブレンフィルター (ボアサイズ0.45μm, φ25mm) でろ過・分離を行い, 蛍光X線によりFe強度を測定する方法及びフィルターごと溶解して吸光度を測定する方法の適用性を検討した.その結果, 塩化ナトリウム存在下では水溶性プルシアンブルーが生成し, ろ過フィルターの水洗浄時にプルシアンブルーが溶出して回収率が低下する現象が生じた.しかし, 硫酸鉄 (II) 溶液に塩化鉄 (III) 溶液を加えて反応させることにより, 水溶性プルシアンブルーを生成させずに濃縮分離を行い, 上記の二方法で測定することが可能となった.蛍光X線法, 吸光光度法によりそれぞれの検量線を作成した結果, 共に塩化ナトリウム濃度の影響はなく, R2が0.99以上と良好な直線関係が得られ, 本法を用いることにより, 従来法で1mg/kgであった測定下限を0.1 mg/kgまで下げることができた.
著者
柘植 秀樹 谷川 貴信 榊原 正登
出版者
海水誌
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.58-63, 1996

水酸化マグネシウム懸濁水溶液中に炭酸ガスを吹き込み, 半回分反応晶析を行ったところ, 反応温度60℃以上では塩基性炭酸マグネシウムが, また反応温度が55℃以下では炭酸マグネシウム3水和物が生成され, 中間の55~60℃では両者が混在した.<BR>反応の進行とともに槽内のpHは低下するが, pH8.5付近から反応が始まり, 7.8付近で反応が終了し, 炭酸マグネシウム粒子が得られる. 晶析の進行過程は, 塩基性炭酸マグネシウムでは原料の水酸化マグネシウムの表面より反応が徐々に進み花弁状粒子を生成するのに対して, 炭酸マグネシウム3水和物では針状粒子を生成し, ついには6角柱状の凝集体を得た.
著者
緒方 正名 藤沢 邦康
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.259-266, 1991

わが国における代表的な石油汚染魚の発生例について記述した. また, 全国の水産試験場へのアンケートによる油臭魚発生を集計し, 年代別, 地域別, 原因別に分類した.<BR>水島海域で発生した油臭魚 (油臭ボラ) の中に石油精製工場排水に由来するトルエンを同定した. ついで, 岩国海域で捕獲された油臭魚から, 単環芳香族化合物, オレフィン類 (A重油成分) を検出した. また, 水島コンビナートに存在する石油精製工場の重油タンクからのC重油漏洩事故の際に, 水島海域で捕獲された石油汚染魚 (カレイ) からアルキルベンゾチオフェン類の有機硫黄化合物を検出した.<BR>現在までの成績から石油による環境および生物モニタリングには, 海域環境中試料としては海水, 海底泥が, また, 生物ではムラサキイガイが指標生物として適当であることが認められた.また, 石油汚染の指標化合物として, トルエンなどの単環芳香族化合物およびアルキルベンゾチオフェン, ジベンゾチオフェン, アルキルベンゾチオフェンなどの有機硫黄化合物が有効であることを述べた.
著者
畦地 昭二 藤本 好恵 湯山 二男 伊丹 良夫
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.26, no.5, pp.244-264, 1973

締付型装置の改良をはかるため, 図-1, 図-2に示したように, 膜面には連通孔を設けないで有効膜面積を増大させた3種類のa, bおよびcセルを試作し, 工業規模装置により試験した結果次のとおりであった.<BR>1) aセルは, 枠の製作が困難であり, 濃縮特性も良好ではなかった.<BR>2) bセルは, 枠の製作は容易であり, 濃縮特性も良好であったが, 破損しやすいという欠点があった. また海水懸濁物の付着によって, 流動抵抗が増大するのを軽減することはできなかった.<BR>3) cセルは, 構造が最も簡単であり, 枠の製作も容易であったほか, 溶液の漏えいは少なく, 流動特性, 濃縮成績も良好であった.<BR>しかし, 潮道の拡大によって, 漏えい電流がわずかに増大することが推定された.<BR>4) bセルとcセルに用いた厚み調整枠によって, 膜群の組立作業が困難になることはなかった, したがって, 厚み調整枠の使用は, 膜の有効面積を増大させる手段として最も適当であると判断された.<BR>5) 連通孔を設けない膜と厚み調整枠を用い, またCセルのように潮道を拡大 (簡易化) した枠を組み合わせることによって, 最も合理的なセル構造が得られることが立証された.<BR>6) 砂ろ過あるいはけい藻土ろ過した海水を給液しても, 膜面およびスペーサーにはかなりの付着物が付くことがわかった. しかし潮道を拡大させたCセルでは, 付着物による流動抵抗の増大はaおよびbセルよりも小であった.<BR>7) 海水に塩酸を添加してpHを5~6に調節するか, 循環かん水に塩酸を添加してpHを4付近に調節すれば, 電流密度5amp/dm<SUP>2</SUP>, 脱塩率30%, 海水温度14~25℃のもとで長期運転しても, 炭酸カルシウムスケールの析出は認められなかった.
著者
坂田 昌弘
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.147-151, 2006 (Released:2013-02-19)
参考文献数
20

The pollution and sources of mercury in Tokyo Bay were investigated on the basis of about one year of observations. The outputs (557 kg yr-1) of mercury considerably exceeded the inputs (107kg yr-1), and the imbalance between the inputs and outputs for mercury was much larger than that for Cd, Cr, Cu, Pb and Zn. These suggest that there are other major inputs of mercury to Tokyo Bay. In Japan, large amounts of organomercurous fungicides were extensively used in fields in the past, and most of the mercury from these was retained in soil. In this study, the mercury concentration in rivers was measured primarily in ordinary runoff. These lead to the hypothesis that field soil discharged into stormwater runoff is a major source of mercury in Tokyo Bay. As a preliminary approach to validating this hypothesis, we measured the concentrations of mercury and other trace metals (Cd, Cr, Cu, Pb and Zn) in river water during a typhoon. The increase in mercury concentration in stormwater runoff was much higher than the increases in other metal concentrations, which tends to support the hypothesis.

1 0 0 0 OA 浸透圧発電

著者
谷岡 明彦
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.4-7, 2006 (Released:2013-02-19)
参考文献数
9

The osmotic pressure generation was firstly presented as pressure-retarded osmosis (PRO) power generation by S. Loeb in 1976. The possibility and problems of the production of hydroelectric power by osmotic pressure generation have been discussed by S. Loeb, Takeo Honda, Fukuoka Water Service Consortium and SINTEF. They, however, have not been realized because of the problems in membranes though the power production cost is was low. In this paper those problems in the membrane are introduced and the way how to solve them is discussed.
著者
比嘉 充 藤井 将矢 岡川 直紀
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.66, no.5, pp.242-247, 2012 (Released:2013-11-01)
参考文献数
17

Salinity gradient power (SGP) is one of a renewable energy that is available when two solutions of different salinity mix. The global potential for SGP is calculated to be 2.6 TW when the flow of all rivers is taken into account. There are two membrane-based technologies that can change SGP into useful electricity ; reverse electrodialysis (RED) and pressure retarded osmosis (PRO). It has been shown that, in the case of river water with seawater, RED is a promising technology. The key components in a RED system are ion-exchange membranes (IEMs). Membrane requirements for RED are high perm-selectivity, low electrical resistance, safficent mechanical stability, high chemical stability, high anti-fouling properties and low cost. Here, the principle and technological trend of the system and IEMs for RED is presented.

1 0 0 0 OA 工業晶析装置

著者
中丸 和登
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.81-85, 1990 (Released:2013-02-19)
参考文献数
19