著者
安影 亜紀 新地 辰朗
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.43-46, 2018-12-01 (Released:2018-11-28)
参考文献数
6

本研究は,小学校プログラミング教育の授業実施と校内研修・人材育成の方向性を探ることを目的としている.教育研修センター等が主催するプログラミング教育に関する研修内容に対する調査から,講義・演習・協議が実施されていることが確認された.それらの要素を含む教員研修を実施し,研修前後で質問紙調査を行い,内容を分析した結果,プログラミング教育の授業実践だけでなく,同僚の実践への改善案の提案など,プログラミング教育の促進に関する自信も高まったということが分かった.
著者
柚木 翔一朗 片平 克弘
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.30, no.6, pp.51-54, 2015 (Released:2018-04-07)
参考文献数
14

現行学習指導要領では,子どもの直接体験の充実が重要とされ,各教科で「ものづくり」に関して記述されている。一方,これまで行われてきた理科における「ものづくり」活動の多くは,生徒自らが創意工夫を行うような活動になっていないという指摘がある。本研究では「ものづくり」という活動の多様性に着目し,「ものづくり」そのものを見直す必要性を指摘した。具体的には「ものづくり」の前提となる,設計を廃した「ものづくり」活動を構想し,これまでの我が国の理科の「ものづくり」において見受けられなかった「ティンカリング(tinkering)」が,我が国の理科の「ものづくり」において示唆に富む要素を持つことを述べた。
著者
青山 和裕
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.25, no.6, pp.48-51, 2018 (Released:2018-04-07)
参考文献数
7

新教育課程における統計の指導では,学習した内容を実践的に活用しようという趣旨が強調され,統計グラフの指導では「よみ・かき」だけでなく,探究の過程において適切に用い,洞察を得るという視点が取り入れられてきている。一方で,統計グラフというのは「表現手段」として有用なツールでもあるのだが,そのような視点は現状の指導では取り入れられていない。本研究では,「表現手段」としての統計グラフに注目し,生徒のグラフ構成力に関する調査・分析を実施していく。
著者
遠西 昭寿 久保田 英慈
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告
巻号頁・発行日
vol.18, no.5, pp.37-42, 2004
参考文献数
7
被引用文献数
8

概念変換をめざす理科の授業において、個々の生徒の心的変容をリアルタイムでフィードバックするためのツールとして「運勢ライン法」を改良し、使用した。概念変換は概念切り替えとコミットメントの変化によって測定した。この結果、授業者の授業設計の意図にもかかわらず、多様な学びのパターンが存在することがわかった。また、概念変容は実験によってより、むしろ討論など相互作用の中に生じることが明らかになった。さらに、授業における教師の「まとめ」が科学理論習得にとって重要な役割を演じていることも明らかになった。運勢ライン法は授業の流れにほとんど影響を与えずに、個々の生徒の心的変容をリアルタイムで測定でき、その解釈も直感的に可能であり、教育の臨床研究のツールとして有用である。
著者
下山 芽衣子
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.43-48, 2013

第5学年の「流れる水のはたらき」の学習を展開するにあたり,学習指導要領には,「イ 川の上流と下流によって,川原の石の大きさや形に違いがあること」をとらえさせるとあるが,実際に川原の石の変化をとらえさせる上で,さまざまな問題点があった。そこで,導入や教材,発表のさせ方を工夫し,子どもたちが「わかった!」「なるほど!そうか。」と思える授業を展開することで,実感を伴った理解をさせることができるのではないかと考えた。そのため,川の様子を再現したモデル実験を取り入れ,学習したことを実際の川に置き換えて石の大きさなどを考えられることを目標に授業を行った。
著者
渡辺 進武 丹羽 直正 酒井 茂 上田 康信 川上 紳一
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告
巻号頁・発行日
vol.17, no.6, pp.7-10, 2003
参考文献数
2

現行の学習指導要領では,小学理科「月と星」の学習で月の動きについて学習するものの満ち欠けのしくみまでは学習しない.にも関わらず中学生になって,金星の観測を行って満ちかけが金星の公転によることを学習することになっている.こうしたカリキュラムの中で,中学3年生には天体望遠鏡組み立てキット(スピカ)を一人一つずつ与え,継続的な金星の観測を行って,満ち欠けのしくみをモデルを使って理解する授業を実践した.一方,小学4年生にも同じ望遠鏡を与え,月の満ち欠けの学習を試みた.岐阜大学教育学部の屋上で撮影した天体画像をホームページで公開し,児童・生徒の観測への動機づけや観測結果の確認に使用した.これらの授業実践をもとに,天体望遠鏡(スピカ)とweb教材がより充実した学びへと支援できるか検討を行った.
著者
軸丸 勇士 大森 美枝子 田代 恵 照山 勝哉 中谷 京一 河野 志津子
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.39-44, 2005-11-26 (Released:2017-11-17)
参考文献数
5

野生ニホンザルの生息地の一つである高崎山自然動物園(大分市)。その山の麓に平成16(2004)年4月, 学習施設「おさる館」が開館した。山や館を訪れた人々のニーズをアンケートにより掴み, それを活用した見学や学習支援のための人材育成とその手法について紹介し, 連携した科学教育の必要性を述べる。
著者
遠西 昭寿
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告
巻号頁・発行日
vol.21, no.6, pp.1-4, 2007
参考文献数
11

科学リテラシーを育成する理科学習においては、科学の方法や技法、科学的能力や態度の育成ではなく、科学の「ことば」である科学知識の習得とその使用の方法を教えるべきである。観察や実験は、それ自体が目標なのではなく、科学の「ことば」としての科学知識の意味を確証し正当化するために行われるべきである。
著者
宮地 功 岸 誠一
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.57-62, 1993
被引用文献数
1

AHPを用いて1時間の道徳授業による目標としている指導内容の変容を定量的に評価する方法を提案する。道徳教育における授業の視点に含まれる指導内容それぞれについて一対比較をして、授業によって目標にしている指導内容の重要度 (大切さ) を調べるアンケートを実施する。そのアンケートを授業の前と後に行い、重要度の差をとる。この値によって、どの指導内容がどの程度変化したかを知り、その授業によって生じた児童の道徳性の変容を定量的に知ることができる。小学校の道徳の授業において、提案した方法によってアンケートを実施し、授業展開にほぼ対応した変容がみられた。提案した方法による定量的な変容から授業効果を知り、授業方法を改善できるようになった。
著者
張 蘭翎 須曽野 仁志 下村 勉
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.28, no.8, pp.45-48, 2018 (Released:2018-04-07)
参考文献数
6

中国人日本語学習者の語る力を向上させるために、デジタルストーリーテリングに注目した。筆者による日本語学習と演劇の経験を結びつけ、デジタルストーリーテリングを活用し、①状況・感情、②デジタルの良さを重視しながら音声での語り方を鍛えていく学習プログラムを開発した。本研究では、デジタルストーリーテリング用学習プログラムを試行した学習を行い、中国人日本語学習者が語りで苦手とする原因、語る力と意識にもたらす効果について考察する。
著者
古賀 智子
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.9-14, 2005-08-26 (Released:2017-11-17)
参考文献数
14

本研究は, 「総合的な学習の時間」において, メタ認知を促すと想定する方略が, メタ認知的知識の向上へ効果的かどうかを検証することと, 児童本来が持つメタ認知的経験を解析することを目的する。まず, メタ認知的知識測定質問紙を作成し, 本研究の処遇であるメタ認知を促す振り返り活動を組み入れた実践授業を, 小学5年生を対象に行った結果, 処遇は, メタ認知的知識の向上に効果的であるが, メタ認知能力の高低によって効果に差があることが明らかとなった。次に, メタ認知的経験の認知過程を捉えるため, 同じく小学5年生の学習過程の会話をプロトコル分析した結果, メタ認知的経験が見出され, 課題修正や方法修正には課題・方法・自己評価が関わる傾向があり, グループによってモニタリング発話は異なる可能性も見出された。
著者
渡邊 勇三
出版者
一般社団法人日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告
巻号頁・発行日
vol.17, no.5, pp.83-86, 2003-03-01
参考文献数
6
被引用文献数
4
著者
渡辺 勇三
出版者
一般社団法人日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.123-126, 2005-11-26
被引用文献数
1