著者
平井章康 吉田幸二 宮地功
雑誌
マルチメディア、分散協調とモバイルシンポジウム2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.1441-1446, 2013-07-03

近年,登場してきた簡易脳波計は携帯可能な大きさであり,装着が簡単で,装着者の行動を制限しない.このため,日常的な使用が可能で,比較的安価で入手し易い利点がある.そこでこの簡易脳波計を用いて脳波情報を取り入れた遠隔教育における指導支援にフィードバックできるシステムの構築を検討している.本論文では簡易脳波計の特性や脳波状況について論じ,脳波計測において学生の学習行為中の思考や記憶に関して脳波データの相関関係を実験により比較分析した.その結果,β/α値はストレスや思考する集中度合いを測る指標として,Low_γは記憶作業に反応を示す事が判明し,記憶の度合いを測る指標として有効であると結果が出た.
著者
宮地 功 松本 靜夫
出版者
福山大学
雑誌
福山大学工学部紀要 (ISSN:0286858X)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.147-152, 2007-12

It is very important to know Fujii Koji's career and his surroundings, in order to know the way and the philosophy of his architectural design. He was born in 1888 and died in 1938. His life can be divided into 4 periods-First period; from birth until entrance to university: Second period ; during Tokyo Imperial University: Third Period; during Takenka Komuten: Last period; during Kyoto Imperial University. He was acquainted with many intellectuals, artists, writers, prominent teachers and so on in his life. He might be affected by those people and he influenced on many people.
著者
新開 純子 宮地 功
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.5-8, 2009
被引用文献数
2

プログラミング教育では,アルゴリズムを作成する能力とプログラム言語で表現する能力を育成することが重要である.特に,アルゴリズムを作成する能力の育成は,問題解決能力の育成になり,重視すべきである.そこで,アルゴリズムを作成するまでのプロセスを重視した教育を行うために開発した学習支援システムを活用して,Cプログラミング入門教育を実践した.実践後,プログラミングに関する力と意識を調査した結果,プログラム作成プロセスに必要な知識と力が有意に向上することがわかった.
著者
新開 純子 早勢 欣和 宮地 功
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.224, pp.23-26, 2012-09-29

学習者同士が協調して作問を行う学習活動は,与えられた問題を解くだけよりも学習内容の理解向上に有効とされている.そこで,本研究ではLMSであるMoodle上で,学習者が作問をして,学習者同士が互いに評価する自作の協調的作問環境を活用して,作問活動を取り入れたプログラミング教育を試みた.本稿では.協調的作問環境の概要および授業実践の内容とアンケート調査による学習者の力と意識の変容などについて述べる.
著者
宮地 功 岸 誠一
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.15-22, 1997-09-30 (Released:2017-05-27)
参考文献数
13

教師が音楽のテープ, CDなどを聞かせるという受け身的な従来の音楽の鑑賞教育を改善するために, シンセサイザーを用いて音色の特徴を感じ取り, 感性を育てることにした. 6種類の楽器の音色が「白鳥」の曲に適合する度合を判断させることをAHPによる感性測定アンケートによって試みた. 楽器の音色の適合度を音楽に対する感性と考える. 音色の適合度と音楽能力について, 多変量解析した. 平均整合度によって, 児童を2グループに分けると, 音楽能力によってこの2グループがよく判別できることが判明した. 音楽能力において, 関心度は歌唱力と演奏力に関係があり, 歌唱力は演奏力に関係があることが分かった. 音の良さを適切に判断する能力の指標である整合度は, 関心度と演奏力に関係があることが分かった. 児童が感じた楽器の音色の適合度を非類似度として, クラスター分析した結果, 感じ方がおよそ4グループに分けられることが分かった. 児童が感じた6種類の楽器の音色の適合度と音楽能力とをそれぞれレーダーチャートに表して, 各児童の感性と音楽能力が視覚的に把握できるようにして指導しやすくした.
著者
宮地 功 岸 誠一 小孫 康平
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.33-44, 1994-01-31 (Released:2017-06-06)
参考文献数
7

人間関係を育成する上で,ソシオメトリーは貴重な資料を提供できる.この技法を有効に機能させ,テストの信頼性と妥当性を高めるために,構成員全員を対象にした間隔尺度データに基づくソシオメトリックテスト法を提案する.この方式によって得られる指標を提案する.このテスト法によって得られるデータを処理加工し,分析結果を図表化するシステムを開発した.従来得られていた図表に重みを含めて,選択と排斥データ表,選択と排斥関係表,被選択児童とその理由リスト,被選択の理由と度数,被排斥児童とその理由リスト,被排斥の理由と度数,相互選択児童とその理由リスト,相互排斥児童とその理由リスト,矛盾選択関係の児童とその理由リストが得られる.また,提案した方法の特徴である重みを考慮した重み付き選択と排斥関係表,個人の友達関係図,選好度表,学級の友達関係図,友達関係伝播図のような従来得られなかった情報が得られる.この間隔尺度法を実際に活用した結果,利用した教師からかなり有効でわかりやすい加工情報が提供されるという良好な評価が得られた.
著者
平井章康 吉田幸二 宮地功
雑誌
マルチメディア、分散協調とモバイルシンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.633-638, 2014-07-02

近年,登場してきた簡易脳波計は携帯可能な大きさであり,装着が簡単で,装着者の行動を制限しない.このため,日常的な使用が可能で,比較的安価で入手し易い利点がある.そこでこの簡易脳波計を用いて脳波情報を取り入れた遠隔教育における指導支援にフィードバックできるシステムの構築を検討している.本論文では昨年の実験で記憶作業に関する反応がlow_γと,ワーキングメモリと呼ばれる短期記憶領域で反応を示しているθ波の2つの波長の関係性を調べ,その特性を利用したサポートシステムを構築,実際に脳波計測において学生の記憶作業中の脳波データの相関関係を実験により比較分析した.その結果,(θ+α)/10とLow_γが同期した波長である事が判明した.またこの2つの波長の特性を利用したプロトタイプシステムを構築し,実験により,(θ+α)/(10×low_γ)がサポートシステムの有無で記憶力の変化が見られた事から記憶の度合いを測る指標として有効であると結果が出た.
著者
宮地 功 岸 誠一
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.57-62, 1993
被引用文献数
1

AHPを用いて1時間の道徳授業による目標としている指導内容の変容を定量的に評価する方法を提案する。道徳教育における授業の視点に含まれる指導内容それぞれについて一対比較をして、授業によって目標にしている指導内容の重要度 (大切さ) を調べるアンケートを実施する。そのアンケートを授業の前と後に行い、重要度の差をとる。この値によって、どの指導内容がどの程度変化したかを知り、その授業によって生じた児童の道徳性の変容を定量的に知ることができる。小学校の道徳の授業において、提案した方法によってアンケートを実施し、授業展開にほぼ対応した変容がみられた。提案した方法による定量的な変容から授業効果を知り、授業方法を改善できるようになった。
著者
成瀬 喜則 宮地 功
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学雑誌 (ISSN:03855236)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.217-220, 2004-03-05
被引用文献数
10

インターネットやISDN回線を利用したテレビ会議を使った遠隔地との交流学習が可能となり,距離や時間の制約を受けない学習が可能となっている.今日,テレビ会議を利用して,大学生が卒業研究の内容について説明し,高専生がそれを聞いて質問することによって,双方の学習者がより深く学習を進める実践を行った.アンケート結果から,高専生は学習に対する意欲が向上し,進路に対する意識が高まることがわかった.一方,大学生は,発表する力,情報を整理する力,他人にわかりやすく説明する力などがついたと感じ,満足感や達成感を味わうことができた.
著者
新開 純子 宮地 功
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.129-132, 2011

アルゴリズム教育において,アルゴリズムの原理を理解することも重要であるが,その原理をプログラムとして実現することも重要である.そこで,ソートアルゴリズムを題材にして,アルゴリズムの原理を理解し,さらにプログラム化するためのアルゴリズム構築能力を育成するために,手作業による体験的なアルゴリズム教育を実践した.実践後のアンケート等の調査より,アルゴリズムを作成するカが有意に向上することがわかった.
著者
宮地 功 野瀬 重人 中山 広文
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.397, pp.31-38, 2001-10-19
被引用文献数
5

岡山県立A高等学校は、平成9年度に普通科10クラスのうち2クラスを減じて、2クラスの理数科(定員80名)を設置して運営が行われている。この理数科は、大学との連携を図って運営し、できるだけ大学の指導や研究に触れる機会を多くして、生徒の理数系教科に対する興味や関心を高めることをねらっている。今年度が完成年次であるので, 理数科を設置した目的がかなっているかどうかを知るために, その一期生である理数科3年生と普通科理系の3年生に、意識調査を行った.その結果の一部を報告する。
著者
宮地 功
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 : 日本教育情報学会学会誌 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.7, no.4, pp.28-37, 1992-03-31
被引用文献数
1

FORTRAN言語の授業において言語を理解させ,プログラム作成能力を開発するために小テストやプログラム演習を行った.定期試験でその学習成果を,アンケートによって意識を調べた.大学生と高専生との比較を行った結果,両者の学習効果には有意な差がないことが分かった.文法の理解度に関係の深い要因として,プログラムの提出が早い,小テストの正答率が高い,などの要因が抽出出来た.すべての問題に正答するまで繰り返し問題用紙を再提出させる演習によって,文法について理解を向上させることが可能であることも判明した.
著者
宮地 功
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 : 日本教育情報学会学会誌 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.21-32, 1999-09-30
被引用文献数
6

1年目の外書購読において,情報科学分野の英文を事前に1つずつ割り当てておいて,授業時に訳させ,誤りなどを指摘して,主語と述語動詞がどれかを示して,著者が再度訳した.試験では和訳した英文の中から出題した.その平均正解率は43%であり,あまり芳しくなかった.この方法を改善するために,2年目には,OHPシートに割り当てた英文をコピーして渡し,授業時までにその下に訳を書かせた.主語と述語動詞に赤と青の下線を引かせた.授業時にOHPを用いてその訳などを説明させ,著者が間違いなどを正しながら再度説明した.訳した英文の中から,次の週に小テストを行った.その平均正解率は36%であった.試験における平均正解率は55%であり,初年度よりかなり改善された.その学習効果と英文の特徴について報告する.
著者
岩崎 彰典 宮地 功 尾上 誉幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.368, pp.25-30, 2003-10-10

間隔尺度法により友達関係を測定し,得られた友達関係行列を用い,学習グループの最適化を行う.20人を超える学級ではグループ構成のすべての組合せを列挙すことは困難であり,ヒューリスティックな解法が必要である.本論文では致死遺伝子を発生しない新たな遺伝的アルゴリズムを提案する.また,小規模の学級に対し列挙法により厳密解を求め,遺伝的アルゴリズムの解と比較し,遺伝的アルゴリズムの解か充分に実用的であることを示す.