著者
伊藤 貴洋 志津野 之也 濱川 礼
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.839-840, 2017-03-16

本研究では,Kinectで撮影した写真から自動的にシャドウボックスを生成し,スマートフォン越しにARとして鑑賞できるシステムを提案する.思い出を飾って残す方法の1つに,シャドウボックスを制作する方法がある.シャドウボックスとは,思い出の写真とその関連写真を切り抜き,階層的に組み上げる立体絵画である.本システムはKinectで撮影した写真と,内蔵の深度センサから得られる深度情報から一定深度毎の写真を生成し,これにユーザが任意に配置した関連写真を組み合わせて各階層のARを生成する.ARにすることで,動画や音声の追加,パーツ毎の拡大縮小といった編集作業が可能となり,より効率的で手軽にシャドウボックスで思い出を残すことができる.
著者
赤星 俊平 白水 菜々重 松下 光範
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.1017-1018, 2017-03-16

本稿では,2016年7月に日本でサービスが開始されたPokemon GO を題材に,それが学生の勉学に支障をきたしたかについて検証する.注目されるゲームがリリースされる際には,定量的な根拠を伴わないにも関わらず,それらの勉学に対する負の影響がしばしば取りざたされ,その言説が一定の説得力を持って人々に受け入れられている.これは,ゲームに対する偏見を助長する懸念があり,検証する必要があると考える.そこで本稿では,Pokemon GO のリリース直後に行われた大学の期末試験を対象とし,受験者のPokemon GO のトレーナーレベルと試験の成績の相関を分析することで,Pokemon GO のプレイ時間が試験の成績にどのように影響したかについて定量的に検証する.
著者
渡辺 観智 福田 直樹
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.479-480, 2017-03-16

マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(MOBA)ゲームのような競争要素が含まれるチームバトルゲームにおいて,競争の過熱による副作用の1つとしての,プレイヤーのToxic behaviorに対して,その特徴の分析などが行われてきている.本研究では,ゲーム内におけるプレイヤー間の衝突改善に焦点を当て,プレイヤーの振る舞いの特徴量に基づいてプレイヤーの動作がToxic behaviorであるかどうかを分類し,Toxic Behaviorが検出された際に衝突緩和のための動作を行うための機構の試作について述べる.本機構をゲーム内へ導入することに よって,マルチプレイヤーオンラインチームバトルゲームにおけるToxic Behaviorの発生や影響の緩和を目指す.
著者
石井 怜央 辻 健人 内山 豊 玄馬 史也 富永 浩之
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.671-672, 2017-03-16

本研究では,Leap Motion機器の応用として,空中ジェスチャによるプレゼンテーション中のポインタ操作の支援ツールLeaPresenを提案している.特に,IT系イベントで,簡単な技術紹介を行うライトニングトーク(LT)での利用を前提とする.画像ファイル化した提示資料によるプレゼンテーションにおいて,マウスやレーザーポインタに換わる直感的な操作を提供する.基本的な機能として,ページング,ポインティング,トレーシング,アンダーラインの4つを実現している.本論では,LTの典型的な場面を想定して,様々な機能を追加した.また,簡単なユーザ評価を実施した.
著者
鉾館 陸 浦田 真由 遠藤 守 安田 孝美 毛利 勝廣
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.959-960, 2017-03-16

博物館ではさまざまなデータの一般公開を行っているが、実際に効果的な活用がされている例は少ない。天文分野の教育においては実際の星空を見ることが重視されており、これを目的としたデータの活用が求められている。 そこで本研究では名古屋市科学館が運用する星空ライブカメラによって撮影された写真を利用し、ユーザーに星の見えやすさをリアルタイムに通知するシステムを開発した。このシステムでは星がみえやすいかどうかを機械学習によって得られた識別器で検知し、星が見えやすい状態の時に星空観測を勧める通知を行う。この通知はユーザーが外に出て星空を観測すること目的としており、その有効性を確認するために実証実験を行った。
著者
矢島 貴広 清原 良三
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.399-400, 2017-03-16

近年日本では,高齢者の交通事故が増加している傾向にある.その中で国内や国外で自動運転車両が開発されている.自動運転車両により,安全性や利便性などが向上するといわれている.将来的に,自動運転車両が公道を走る状況が予想されるが,全ての車両が自動運転車両になるには年数がかかり,自動運転車両と手動運転車両が混在して走ることにより様々な問題が出る.その中で速度の規制について着目した.現在の法律で速度の規制はあるが,実際に法定速度を守っている車両は少なく,自動運転車両は安全性が確保されていると考えると,速度の上限を上げても安全だと考えられる.そこで,交通シミュレータを利用し,車両毎に速度,車間距離を変更し,それにより起こる交通量の増減を調べた.
著者
伊藤 智義 杉江 崇繁 赤松 孝則 木村 祐哉 川口 梨紗花 角江 崇 下馬場 朋禄
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.1-2, 2017-03-16

3次元情報を記録再生できるホログラフィは次世代映像システムを創出する可能性を持っている。しかし、計算コストが膨大なため、実用化のめどは立っていない。本研究室ではハードウェアによる高速化を進めている。8番目の試作となるHORN-8システムの研究プロジェクトでは、ザイリンクス社製Virtex-5を8個搭載した大規模FPGAボードを独自に開発した。使用したFPGAは旧式になりつつあるものの市販品にはない回路規模のボードとなっている。HORN-8ボード単体でPCの100倍、10枚並列化して1000倍程度の高速化が達成できる見込みになってきており、報告を行う。
著者
保利 武志 中村 和幸 嵯峨山 茂樹
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.129-130, 2017-03-16

従来ヒューリスティックや感性情報を必要とした手法によって実現されていたジャズセッションシステムに対し、我々はこれまで統計的に学習可能な枠組みによるシステムの実現に向けた数理モデルや演奏の解析を行ってきた。また、その数理モデルの妥当性を実証するために、ピアノの演奏データを入力として、事例データからピアノ演奏にうまく調和するようなベースとドラムスの演奏を、NMFによるクラスタリングやtrigramによる時系列特性、ピアノとの共起関係を考慮して探索し合成して出力する手法を提案した。本研究ではこれをさらに発展させたHMMをベースとしたモデルに基づき、DNNによる楽器間の演奏特徴量の相関関係や時系列特性を考慮した編集合成を行う。
著者
尾鷲 瑞穂
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.549-550, 2017-03-16

国立環境研究所では、2012年より剽窃チェックソフトのiThenticateを導入し、研究員向けにサービスの提供を行っている。昨今の論文の盗用や剽窃に対しての問題意識の高まりで、ID取得の申請は増えているが、実際に利用する段階で戸惑い、問い合わせがくることが多かった。そこで、ID取得の申請から利用までがスムースに行えるよう、2014年6月から利用講習会を毎月開催し、アンケート調査を実施した。その結果、ソフトの操作は容易で、操作マニュアルで概ねの操作が出来るようになる一方で、出力された結果の評価の解釈で戸惑うケースが多いこと、また、利用する場面(投稿、査読、編集)の違いによって、その理由が異なってくることがわかった。
著者
甘 暁博 木村 彰徳
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.151-152, 2017-03-16

様々な分野で写実的なCGが利用されるようになっているが,食品を写実的に描画するツールはない.テクスチャマッピングを利用して比較的よく再現できているCG作品もあるが,その食品に注目して見ると不自然な歪みや光沢あることがほとんどである. 本研究では,食品の中でも白ご飯を写実的に描画することを目的としている.そのために,白ご飯をBlenderでモデリングし,物理的性質をもとにパラメータを最適化したレイトレーシングで描画を行う.炊き立て白ご飯粒の物理的性質として扱うのは密度,屈折率,反射率である.これらのデータをもとに,炊かれた大量の米粒が盛られた白ご飯の質感を写実的に描画する.また,VRやARで利用するためには,高速なレンダリングが必要である.そのため,レンダリング時間について評価する.
著者
山口 達也 恒川 隆明 澤野 弘明 石井 成郎 鈴木 裕利
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.389-390, 2017-03-16

手話学習において一般的に書籍や映像が用いられる.映像学習の場合,書籍よりも手話動作を理解しやすいが,動作撮影の手間や映像出演に対する抵抗感により,手軽に制作することが難しい.そこで筆者らはWikiのように誰でも情報の共有が可能であり,CGキャラクタを利用して手話映像を生成する,手話CG Wikiの開発を行っている.手話CG Wikiではボタン操作によりCGキャラクタの動作を制御し,全体と手先の映像を提供する.本稿では手話CG Wikiのユーザインタフェースの評価を行う.評価実験では手話経験者に手話CG Wikiを操作して頂き,操作性や手話CGの完成度について考察する.
著者
長瀬 綾佑 藤田 晃佑 唐山 英明 ギヨーム ロペズ 戸辺 義人
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.335-336, 2017-03-16

近年インターネットの普及により、ネットワークを利用して遠隔で個別講義を行うことが可能となってきた。こうした遠隔講義は、時間や場所の制約を緩和するという長所を有する反面、講師にとっては、受講者である通信相手の集中状態を知ることができないと問題を抱える。そこで本研究では、通信相手が装着する脳波計から抽出されるα波を基に集中状態を算出し、一定間隔で連続的に講師に算出された集中状態を送るシステムを提案する。本論文で本システムの設計・実装を述べる。
著者
新田 恭平 雨貝 翔平 山口 直哉 紫合 治
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.457-458, 2017-03-16

自走ロボットのプログラムを開発する際、移動距離と回転角度によって位置を推定することができるが、地面と車輪の間の滑りや壁への衝突等によってロボットが認識している移動距離や角度に誤差が生じる。そこで、ロボットの動きを、実行時のログファイルと実際の動作の動画の2つからアニメーション形式で再現し、誤差の修正を容易にする環境を作成する。
著者
土田 滉也
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.473-474, 2017-03-16

近年、Amazonのような大規模のショッピングサイトでは、膨大な数の商品を取り扱っている。その中から自分の欲しいものを自力で探し出すのは困難であり、レコメンドシステムが必要不可欠である。現在のレコメンドシステムでは精度の高い推薦が可能になり、ユーザの趣味嗜好に合った推薦結果が得られるが推薦の多様性が失われる問題が発生する。本研究では、その問題を解決するために推薦のセレンディピティ(興味×新規性×意外性)を考慮したレコメンドシステムを提案する。従来の推薦情報に加えて、ディープラーニングを利用した新たなアプローチを組み合わせることで、セレンディピティのバランスのとれた推薦を実現する。
著者
磯崎 敬志 穴田 一
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.341-342, 2017-03-16

本研究では,対数感度と改良型Memory を用いたMAXMIN Ant System という新たなアントコロニー最適化技法(ACO)の提案を行い,それを組み合わせ最適化問題の一種である巡回セールスマン問題(TSP)に適用し,その有効性を検証した.本研究ではACOの一種であるMMAS の収束速度と解の精度の両方を向上させることを目的とし,ACO with Memoryで用いられたMemory の改良型の導入と,フェロモン情報およびヒューリスティック情報にウェーバー・フェヒナーの法則を用いて都市選択を行うアルゴリズムを構築した.評価実験では,TSPのベンチマーク問題を用いて従来手法との比較を行った.その結果,MMASの欠点であった収束の遅さの改善とともに,厳密解到達率の大幅な向上を確認した.
著者
津田 直彦 井村 誠孝
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.973-974, 2017-03-16

VR技術の活用が期待される分野の一つにスポーツトレーニングがある.VR技術を用いると広い場所が要らず1人でトレーニングが可能となり,また様々な状況を再現できるなどの利点がある.本研究では,初心者のためのフライの捕球訓練を行うシステムを構築する.捕球の困難さは遠方の打球方向を視認し落下地点を推定する経験の乏しさに起因するため,技術の向上のためには繰り返し訓練を行う必要がある.提案システムでは,HMDを着用し,バーチャルな野球場での訓練を行う.天候など周辺環境を変えることで,様々な条件下での訓練を実現する.本発表では,試作システムの概要と,本システム内での野手の移動軌跡を実際のフライ捕球時と比較した結果について報告する.
著者
三浦 誠 内林 俊洋 阿部 亨 菅沼 拓夫
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.505-506, 2017-03-16

遠隔臨場感技術の進展により,コミュニケーション,医療,教育など,さまざまな分野において,その技術を用いた支援システム(遠隔臨場感システム)の活用が期待されている.遠隔臨場感システムの高度な実現法として,遠隔操作ロボットに搭載されたカメラからの映像を配信する手法が注目されているが,カメラが向いている方向しか映し出すことができないため,臨場感や利便性の観点では未だ十分とは言えない.本研究では,遠隔操作ロボット,全方位カメラ,スマートフォンを用いたHMDを組み合わせることで,ロボットの方向に依存しない自由視線映像の取得が可能な遠隔臨場感システムを提案する.本稿では,本システムを実現するためのシステム構成設計,および映像のQoS制御について議論する.
著者
熱田 一仁 藤堂 英樹 柿本 正憲
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.147-148, 2017-03-16

宝石をCGで表現するという試みは以前から行われてきている。先行研究としてダイヤモンドや真珠、オパールを扱ったもの等がある。しかしながら、ブルームーンなどのある種の宝石が持つ構造色に起因する現象はあまり多く研究されていない。構造色をCGで表現することにより、宝石を動かした時の色の見え方の変化といった、写真では分かりにくい情報を伝えることが可能になる。本研究では、撮影画像を参考にして構造色の現象を推定し、光線追跡法を用いて再現することを試みた。
著者
豊谷 純 村田 大治
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.189-190, 2017-03-16

本研究は、情報システムのソフトウェア開発工程における品質管理において、AIを利用して早期に問題点を推定できるようにする。そして、どのような問題が生じるのかが、早期に分かるため、その対応も適切かつ迅速に出来るようにする。
著者
菅原 康滉 三浦 勇気 栗林 倫 沼倉 彬雄 加藤 成将 佐藤 和幸 冨澤 武弥 三好 扶 明石 卓也 金 天海
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.615-616, 2017-03-16

力学系学習木は船体,車体,ヒト型ロボットなどに応用されている.従来,力学系学習木の各ノードは平均出力値を保持・更新している.また,出力計算時のノード選択では入力値と最も近いノードを選択している.しかしながら,選択されるノードの平均出力値と更新されるべき真値の間の誤差が大きい場合がある.そこで本研究では,この誤差値を利用した適応的なノード選択を導入することで誤差低減を行う.提案法を小型船舶の軌道データに適用し,従来法よりも真値に近い軌道予測が行えることが分かった.