- 著者
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浜口 功
- 出版者
- 日本神経感染症学会
- 雑誌
- NEUROINFECTION (ISSN:13482718)
- 巻号頁・発行日
- vol.25, no.1, pp.92, 2020 (Released:2020-05-13)
- 参考文献数
- 5
【要旨】国内の HTLV-1 感染者の推定を行ったところ、感染者総数が最大 82 万人にまで減少していることが明らかになった。一方で、年間 4,000 人以上の HTLV-1 水平感染が国内で起こっていることが判明した。特に男性、しかも若年者(20〜30 代)の新規感染が有意に増加傾向にある。社会活動性の高い世代での感染者の増加は二次的水平感染拡大につながると考えられ、水平感染対策が必要である。対策の一つとして、HTLV-1 核酸検査法およびラインイムノアッセイ法(LIA 法)を検査手順に取り入れた「HTLV-1 感染の診断指針」を作成し、HTLV-1 検査法の充実を図っている。