著者
シュック ゲルハルト 松本 尚子 [訳]
出版者
一橋大学
雑誌
一橋論叢 (ISSN:00182818)
巻号頁・発行日
vol.124, no.1, pp.68-86, 2000-07-01

論文タイプ||論説
著者
渡辺 治
出版者
一橋大学
雑誌
研究年報
巻号頁・発行日
vol.2000, pp.96-120, 2000-09-01
著者
白井 聡
出版者
一橋大学
雑誌
一橋研究 (ISSN:0286861X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.81-96, 2003-01-31

論文タイプ||論説
著者
直野 敦
出版者
一橋大学
雑誌
一橋論叢 (ISSN:00182818)
巻号頁・発行日
vol.72, no.6, pp.596-611, 1974-12-01

論文タイプ||論説
著者
武村 知子
出版者
一橋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2001

1980年にバンド「アインシュテュルツェンデ・ノイバウテン」を結成し、現在、音楽・文芸・舞台・映画等様々な分野で活躍中のドイツのアーティスト、ブリクサ・バーゲルトの二十年にわたる活動の全容をあきらかにすること。日本ではかろうじて、ごく一部の「音楽」活動しか知られていない彼の多岐にわたる営為、ことに言語芸術的営為に焦点をあてて紹介することで、彼とそのバンドに対する従来の一般的評価に新しい視点をくわえ、彼の作品に新しい位置づけを与えること、いわば、「音楽」という狭い領域のなかから彼とその営為とを、人間の言語的営為一般のなかへ放り出し、広々した混迷の歴史のなかに位置づけようとしては失敗することによって、彼の営為に接近すること。そのようにしてしか接近しえないものとして彼の営為をとらえることによって、彼の作品、および、それらの作品が生まれるに至った現代文化のある深層にスポットを当てることが可能になるということを明らかにすること。15年にわたって蓄積した膨大な資料にもとづいて、上記のような意図に沿ってこころみた集大成は、したがって、研究成果の集大成というよりは、集大成することの失敗の集大成という様相を呈する。レコード、CDどころかインターネットで音楽を聞く、聞くことを反復するとはどういうことなのか?歌詞の翻訳とは何か、あるいは、音楽の記憶とは何か、そこで生じるメランコリーはなにゆえのものか。そうしたことを言語をもって考察し、その考察が文字として印刷される、あるいはされないとはどういうことなのか、音楽と言語とがこもごもにめざすユートピアは、書字文化からデータ文化への移行期にあって、その非在の様相をどのように変えるのか、「研究成果」としての「書物」は、その変化のなかでどのような立ち位置を見出すことができるのか?そうした複合的な問いに対するひとつの解答のこころみ、あるいはその確信的失敗の例証として、この研究報告書としての「書物」は成立するだろう。
著者
川口 智久
出版者
一橋大学
雑誌
一橋論叢 (ISSN:00182818)
巻号頁・発行日
vol.77, no.1, pp.108-114, 1977-01-01

論文タイプ||研究ノート
著者
荒井 悠介
出版者
一橋大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2013-04-01

平成26年度は、ギャル・ギャル男を中心としたユース・サブカルチャーズ「イベサー」のメンバーとその引退者、彼らをとりまくメディアに対する調査・研究を行った。研究内容は以下の2点に集約される。1点目はユース・サブカルチャーズの普遍的な要素とその背景の社会に関して考察するもの。2点目は彼らを取り巻く近年の社会環境の変化に伴う彼ら自身の変化を考察するものである。1点目では、彼らは勤勉さと悪徳を併せ持った価値観及びそれに結びついたサブカルチャー資本を持ち、それを一般経済社会における社会的な成功に結びつく資本として捉え、実際に社会に出た後に活用し続けることを明らかにした。またこの知見を通じ、ある種のプロテスタント的美徳に加え、悪徳も現在の資本主義社会に分かちがたく結びついているということを考察し、以上の知見をそれぞれInternational Sociological Association、European Association for Japanese Studiesにて発表した。2点目では、近年発達したソーシャルネットワーキングサービスは、彼らにとって監視と、不良性が永続的に記録され拡散される可能性をもたらすものとして認識されており、将来に繋がるリスクのある不良性のある行動を忌避させることに繋がっていること。また、ポジティブな情報発信を行うことが、将来の成功に結びつくと捉えるようになっていることを明らかにした。そして彼らの活動と楽しみを、現実の空間に集まり不良行為を楽しむという「ギャザング」から、多くの人間に評価される楽しそうでポジティブなリアリティをシェアするという「シェアリング」へと変化させたということを明らかにし、The Japanese Studies Association in Southeast Asiaにてその知見を発表した。
著者
中井 亜佐子 中山 徹 三浦 玲一 越智 博美 鵜飼 哲 河野 真太郎
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究では、モダニズム研究を地域および時代横断的に展開することによって、越境性と地域性の相互関係を分析し、従来的なモダニズムの時代区分を再検討しつつ、近代の時空間にかんする理論構築を行った。より具体的には、(1)英米の正典的なテクストを、精神分析的および歴史的観点から批判的に精読することによって、モダニズム・モダニティの理論構築を行う、(2)マイノリティや(旧)植民地地域の複数化されたモダニズムを研究し、近代の時空間を理論的、実証的に再検討する、(3)イギリス、北米のモダニズム研究者と研究交流を行い、新しいモダニズム研究のネットワークを構築する、という3点の成果を挙げることができた。
著者
田中 祐之
出版者
一橋大学
雑誌
一橋論叢 (ISSN:00182818)
巻号頁・発行日
vol.12, no.6, pp.574-592, 1943-12-10

論文タイプ||論説
著者
喜多崎 親 山口 惠里子 尾関 幸 松原 知生 佐藤 直樹 堀川 麗子
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

19世紀の前半にドイツのナザレ派、フランスの宗教画刷新運動、イギリスのラファエル前派など、絵画に於いてラファエッロ以前を強く意識した運動が各国で起こった。これらは相互に関係を持ち、ラファエッロ以前、すなわち盛期ルネサンスよりも前の絵画様式への回帰を謳ってはいたが、一律に同じ様式を採用するという結果にはならなかった。それは各国の民族的文化への意識や、近代への意識が微妙に関係していたためである。
著者
馬場 智一
出版者
一橋大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

平成24年度は交付申請書に記載した研究実施計画のうち(1-3)~(1-5)および(2-1)~(2-3)を遂行した。これによりレヴィナスによる西洋哲学批判には以下の二つの重なり合う焦点があることが明確になった(1)パルメニデス、プラトンから始まる「融即」の哲学の歴史。(2)特にその中でも近代哲学の前提する主体概念の「照明」構造。上記の二つの焦点は、レヴィナスが翻訳したフッサールの『デカルト的省察』とレヴィナスが聴講したハイデガー講義『哲学入門』における相互共存在をめぐる対立にその出発点がある。融即概念はハイデガーがこの講義で「前学的」な現存在の相互共存在を特徴づける際に訴える「マナ表象」に近いものである。レヴィナスは、社会性の存在論的基礎をこうした相互的な合一に置くことに対して強く反対し、またフッサールのように照明の構造を備えた「閉じた」モナドから出発することも拒否した。この批判はしかし外在的批判ではなく、そもそも融即状態とは何かについての現象学的な分析に支えられている。この分析がいわゆる「イリヤ」の概念であり、ハイデガーやフィンクの「像」論への批判もこうした背景から初めて理解される。レヴィナス自身の立場は、同僚のジャコブ・ゴルダンの影響下、マイモニデス以来の無限判断の論理に基づいている。レヴィナスは西洋哲学を〈同〉の哲学の歴史として大胆に批判していることはよく知られているが、それが前提とする「融即」概念がどのようなものなのか、正確な吟味はなされてこなかった。また非常によく知られた「イリヤ」概念がそうした批判的哲学史観とどのような関係にあるのかも余り論じられなかった。さらにはその出発点にあるフライブルク留学期の意義が、その後の思想展開に照らし合わせて推し量られることも稀であった。平成24年度の研究成果はこうした現状に対して大きな貢献ができたといえる。