著者
藤島 清太郎
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.98, no.1, pp.192-196, 2009 (Released:2012-08-02)
参考文献数
5
著者
小谷 透
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.100, no.6, pp.1568-1574, 2011 (Released:2013-04-10)
参考文献数
10

ALI/ARDSに対する人工呼吸では,低酸素血症への対応と同時に,人工呼吸器関連肺傷害(VALI)を発症させないよう留意する.VALIは過剰な換気設定により生じ,その防止においては,1回換気量,プラトー圧,PEEP管理が重要ではあるが,不均一性の高いARDS肺では,実際に肺内ガス分布を確認しなければ安全は保証されない.陽圧換気の基本と欠点を十分理解し,一元的管理のもとに施行すべきである.
著者
北村 和雄
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.84, no.1, pp.36-40, 1995-01-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
6

ヒト褐色細胞腫より新しい降圧ペプチド“アドレノメデュリン”を発見した.さらに,アドレノメデュリンのcDNAクローニングを行い,前駆体の構造を明らかにした.アドレノメデュリンは副腎髄質以外に,肺,腎,心,血管などで生合成されている.アドレノメデュリンは強力な血管拡張性の新しい降圧ペプチドであり,高血圧症などで血中アドレノメデュリンが増加していた.これらの特徴を考慮すると,アドレノメデュリンは新しい循環調節因子だと考えられる.
著者
井形 昭弘
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.91, no.1, pp.154-158, 2002-01-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
4
著者
橋本 浩三
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.86, no.12, pp.2320-2325, 1997-12-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
18

自己免疫性視床下部・下垂体疾患としては,現状ではリンパ球性下垂体(前葉)炎やリンパ球性漏斗神経葉炎があげられる.リンパ球性下垂体炎は女性に多く,約6割が妊娠中や分娩後に発症する.橋本病,自己免疫性副腎炎, IDDMなどの他の自己免疫姓疾患を合併することが多く,抗甲状線抗体,抗下垂体抗体陽性例も多い.組織学的には下垂体前葉にCD4陽性のTリンパ球や形質細胞の浸潤,線維化,下垂体の破壊像が見られる.リンパ球性漏斗神経葉炎では,自己免疫性炎症が漏斗後葉系に生じ,尿崩症の原因になっている. ACTH単独欠損症の原因は単一ではないが,自己免疫疾患の合併が多く,抗下垂体抗体の陽性例も多いことより,自己免疫性の下垂体炎がかなりの例で原因になっていると推定されている.抗下垂体抗体の測定は,これらの疾患の診断の参考になるが,現状ではその方法や意義にまだ問題が残されている.
著者
村松 博士 住吉 葉子 栗林 景晶 沼田 隆明 山内 尚文 井原 康二 西里 卓次 高柳 典弘 長岡 康弘 佐藤 勉 松永 卓也
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.90, no.12, pp.2470-2472, 2001-12-10
参考文献数
3
被引用文献数
1

症例は, 52歳,女性.主訴は意識障害,発熱.入院時,著明な高血糖あり,腎盂腎炎を疑い感染症治療を開始したが, DICを併発し重症化した.感染源の検索を行ったところ,腹部CTで左腎臓が腫大し腎実質内に低吸収域を認め,気腫性腎盂腎炎と診断した.第2, 3病日の血液培養でE. coliが検出され,敗血症を合併していた.糖尿病を基礎にきわめて重篤化したが,保存的治療にて治癒した気腫性腎盂腎炎の1症例を報告した.

1 0 0 0 OA 3)A,E型肝炎

著者
岡本 宏明
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.106, no.3, pp.433-438, 2017-03-10 (Released:2018-03-10)
参考文献数
10
著者
堀尾 勝
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.101, no.5, pp.1259-1265, 2012 (Released:2013-05-10)
参考文献数
5
被引用文献数
1 2

腎機能は糸球体濾過量(GFR)で評価され,最も正確な評価法はイヌリンクリアランスである.クレアチニンクリアランスはGFRより30%程度高い.一般臨床では血清Crが用いられるが,年齢,性別の情報を含んだGFR推算式の使用が有用である.GFRの単位は症例個人の値(ml/min)と,体表面積補正値(ml/min/1.73m2)の2種類がある.前者は薬剤の投与量設定に用い,後者は慢性腎臓病の腎機能評価に用いる.
著者
森田 公一
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.93, no.11, pp.2328-2333, 2004-11-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
5

熱帯性の蚊媒介性ウイルスであるウエストナイルウイルス(西ナイルウイルス)が1999年,米国に侵入し現在,北米・中米へと拡大を続けて多くの患者が発生している.本年度はカリフォルニア州でもすでに多くの患者発生が見られ,日本へ侵入する可能性があり警戒が必要である.わが国へ侵入した場合には日本脳炎との鑑別が重要である.
著者
野村 恭一
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.96, no.9, pp.2046-2053, 2007 (Released:2012-08-02)
参考文献数
20
被引用文献数
3 1
著者
落合 慈之
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.102, no.6, pp.1499-1510, 2013-06-10 (Released:2014-06-10)
参考文献数
13
被引用文献数
2

国際的医療機能評価の一つであるJCI(Joint Commission International)について,我々の受審経験からその概要を紹介した.組織の機能を評価する手法として,「計画(plan)や手段(procedure)を定めているか,それは書式化されているか」を問うことには賛否両論ある.しかし,組織が目標を掲げ,それを共通の目的として展開しようとするときには,結局の所,それらを文書化して共有することに意義を感じる文化を醸成することが必要になる.医療機関という多職種が協働する組織においてはなおさらである.これからの病院の機能評価のあり方として,医療職個々のprivilege(権限)とcompetency(適性)も評価することが求められる.グローバル化の中で医療を考えるとき,日本の医療の存在をアピールするためにも,国際的認証を等閑視するわけにはいかない.新たに評価基準を策定する時には,日本版に留まらない国際的視点と発信力が必要である.
著者
川合 眞一
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.100, no.10, pp.2910-2917, 2011 (Released:2013-04-10)
参考文献数
10
被引用文献数
2 4

関節リウマチ治療は生物学的製剤の登場などもあり,臨床的寛解のみならず機能的・構造的寛解をも目指すことが可能となった.しかし,その目標は生物学的製剤のみで達成できるものではなく,低分子抗リウマチ薬による治療が不可欠といえる.サラゾスルファピリジンは世界で広く使用され,わが国でもメトトレキサートに次いで使用されている.ここでは,本薬の作用機序,臨床的有用性をまとめ,本剤の位置付けについても考察したい.
著者
加藤 讓
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.83, no.12, pp.2052-2057, 1994-12-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
4

視床下部は内分泌,自律神経機能を調節する中枢であり,視床下部障害によって多彩な症状が認められる.下垂体機能低下症においては視床下部障害と下垂体障害の鑑別が重要であり,内分泌負荷試験が有用である. LHRHの間欠的投与による視床下部性性腺機能低下症の治療は神経内分泌学の研究の成果の一つである.体重,体温,電解質異常に対しても視床下部病変の関与を常に考慮することが大切である.