著者
深谷 裕司 大橋 弘史 佐藤 博之 後藤 実 國富 一彦
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会和文論文誌 (ISSN:13472879)
巻号頁・発行日
pp.J21.005, (Released:2022-03-30)
参考文献数
33
被引用文献数
1

An improvement of the electricity generation cost evaluation method for High Temperature Gas-cooled Reactors (HTGRs) has been performed. Japan Atomic Energy Agency (JAEA) had completed the commercial HTGR concept named Gas Turbine High Temperature Reactor (GTHTR300) and the electricity generation cost evaluation method approximately a decade ago. The cost evaluation was developed on the basis of the method of Federation of Electric Power Companies (FEPC). The FEPC method was markedly revised after the Fukushima Daiichi nuclear disaster. Moreover, the escalation of material and labor costs for the decade should be considered to evaluate the latest cost. Therefore, we revised the cost evaluation method for GTHTR300 and the determined cost was compared with that of the Light Water Reactor (LWR). As a result, it was found that the electricity generation cost of HTGR of 7.9 yen/kWh is cheaper than that of LWR of 11.7 yen/kWh by approximately 30% at the capacity factor of 70%.
著者
中井 浩二
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌 (ISSN:00047120)
巻号頁・発行日
vol.16, no.12, pp.605-613, 1974-12-30 (Released:2009-04-21)
参考文献数
24
著者
黒川 清
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌ATOMOΣ (ISSN:18822606)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.146-151, 2013 (Released:2019-10-31)
参考文献数
24
被引用文献数
3 4

福島原発事故を受けて憲政史上初といわれる「国会事故調」が成立した。その必要性の認識,成立の経過,ほぼゼロからの出発とおおむね6か月の期限と時間の枠組みの委員会とその調査を進めるにあっての基本的考え方と多くの障害と苦労,委員会の公開とウェブ上で発信と同時通訳の意味,報告書に対する基本的な考え方について記述した。さらにこの国会事故調の民主制度での意義と報告書の評価等について記述した。さらに日本の三権分立の課題として,この国会事故調の投げかける課題,そしてこれからの事故調の評価と,国家統治機構の課題,さらに科学者の社会的責任についても少々の考察を加えた。この大事故を契機に変わらなければ日本の将来は危うい。
著者
澤田 佳代 宇留賀 和義 榎田 洋一 島田 隆 森 行秀 小山 智造
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集 2004年春の年会
巻号頁・発行日
pp.529, 2004 (Released:2004-08-20)

超臨界CO2中でのtri-n-butylphosphate(TBP)硝酸錯体による酸化ウランの溶解反応について検討を行った結果、濃硝酸とTBPを同体積混合して作成したTBP硝酸錯体(TBP: 2.7 M、HNO3: 4.9 M、H2O: 1.6 M)では、ウランに対して錯体中のHNO3比が4となる錯体添加量のときにウランの抽出率は80%となり、抽出液中には亜硝酸の存在が認められた。
著者
笠田 竜太
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌ATOMOΣ (ISSN:18822606)
巻号頁・発行日
vol.60, no.7, pp.409-413, 2018 (Released:2020-04-02)
参考文献数
17

材料の局所的な機械的強度を調べるために広く用いられているナノインデンテーション法の現状と課題について概説し,原子力・核融合材料研究への応用について述べる。
著者
八木 絵香
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌ATOMOΣ (ISSN:18822606)
巻号頁・発行日
vol.53, no.8, pp.546-549, 2011 (Released:2019-09-06)
参考文献数
6

3月11日以降,「社会に信頼されるためには何が必要か」と考える原子力専門家は少なくないだろう。しかし今は何を語っても,それだけでは信頼されないという前提からすべてを考え直すしかない。原子力の問題を,専門家主導の科学技術理解増進の観点でとらえるのではなく,科学に問うことはできるが,科学(だけ)では答えることのできない問題,すなわち「トランス・サイエンス(trans-science)」の課題としてとらえ直すという観点から,解説を加える。
著者
飯田 哲也
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌ATOMOΣ (ISSN:18822606)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.97-100, 2012 (Released:2019-10-31)

東日本大震災と福島原発事故は,日本の近現代史にとって第三の転換期となる。これを機に「ベストミックス」から「持続可能なエネルギー」へと大きな方向性を転換し,経済合理性,民主主義,そして正義や倫理を反映したエネルギー政策に転換することが望まれる。持続可能なエネルギーではない原子力は縮小・廃止を目指し,その道のりは市場と民主主義に委ねるべきだろう。環境ディスコースなき日本の知と政治の退廃という現実から出発し,私たち国民自らの手で,まともな環境エネルギー政策に改革すべきときだろう。
著者
住吉 光介 千葉 敏
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌ATOMOΣ (ISSN:18822606)
巻号頁・発行日
vol.60, no.12, pp.754-758, 2018 (Released:2020-04-02)
参考文献数
9

天空にとつぜん現れ他の星々を圧倒して急激に輝きやがて消えて行く超新星。その名に反し超新星は新しい星の誕生ではなく星の終焉をかざる大爆発である。宇宙に存在する重い元素の多くはこの時合成される。われわれの世界は超新星爆発の残滓からできている。鍵を握るのは素粒子ニュートリノであり,星が進化し超新星爆発に至る道筋は原子核や核力の性質から理解できる。高度な計算機シミュレーションによりこの道筋の理解が進んでいる。中核を担うのはニュートリノ輸送計算であり,この計算は原子力における中性子輸送計算と多くを共有する。