著者
後藤 実
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.324-340, 2012-12-31 (Released:2014-02-10)
参考文献数
42

とくに1990年代以降, 多様な分野で社会的排除に関する研究が活性化し, 分析の視座が揃いつつある. そして, 「排除から包摂へ」という方向性が提示されている.本稿では, 社会システム理論に依拠することで, 包括的に近代社会における包摂/排除の形成を考察し, 社会政策学的な関心から行われている研究の不備を補う. そこで, 社会システム理論の観点から包摂問題を論じたT. パーソンズとN. ルーマンの理論を検討する. 両者の議論の吟味を経て, 機能分化した近代社会は, 包摂原理 (形式上の包摂原理) によって存立しており, そのもとで, 組織が排除・選抜を行うことで, 集合的な成果を確保し, 存続していること (作動上の包摂原理) が明らかとなる.ルーマンは, 排除を主題化しつつ, パーソンズ理論の不備, 欠点に対処した. とはいえ, 作動上の論理に即して包摂/排除と平等/不平等とを直接的に関連づけていないという問題点がルーマンの議論に関して指摘できる. そこで本稿では, 機能としての平等/不平等の区別に着目したうえで, 排除のコミュニケーションを問題化し, これが包摂/排除の調整 (調整上の包摂原理) に関与することを近代における包摂原理の複数性に即して考える.近代社会は, 形式上の包摂原理を参照して, 作動上の包摂原理を反省し, 存続に関わる包摂/排除を調整することで, 持続可能性を強化すると最終的に結論づける.
著者
堀井 聰 野口 友昭 松井 勇作 渡辺 順明 後藤 実
出版者
日本生薬学会
雑誌
生薬学雑誌 (ISSN:00374377)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.91-94, 1960

In the course of studies on antibiotic components of plants, an antibacterial pigment was isolated from the outer bark of the root of "Tsuru-ume-modoki" (Celastrus orbiculatus THUNB.) after finding that a 50 % methanolic extract of the root of the plant had antibacterial activity. The pigment was identified as celastrol, which had been isolated from the root bark of Celastrus scandens by O. Gisvold. Further the pigment was found to have not only antibacterial but also antifungal and antitumor activities. Investgation was also carried out on some plants of the genera Tripterygium and Euonymus.
著者
渡辺 武 後藤 実
出版者
日本生薬学会
雑誌
生薬学雑誌 (ISSN:00374377)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.35-37, 1953-01-01

The quantitative determination of essential oil and cinnamic adlehyde was caried out on the leaves, bark of trunks, bark of branches, bark of roots of the Cinnamomum Loureirii Nees (Lauraceae) collected in Wakayama and Kagosima prefecture in Japan, and on the Cassia barks collected abroad (and brought to the market in Japan.) The determination was effected acordig to the method provided in J. P. V. with scant material a satisfactory result was obtained by the use of the essential oil extracting apparatus devided by the present authors or micro cassia flask. The quantity of essential oil and cinnamic aldehyde the collection. But as far as the bark of roots is concerned, the quantity compares favoures favourably with that of the Cinnamornum Cassia Blume, if the bark is fresh or stored in good condition. The refore, the bark of roots of the Cinnamoum Ioureirii Nees collected in Japan is valuable as vegetable drug.
著者
後藤 実
出版者
The Japan Sociological Society
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.324-340, 2012

とくに1990年代以降, 多様な分野で社会的排除に関する研究が活性化し, 分析の視座が揃いつつある. そして, 「排除から包摂へ」という方向性が提示されている.<br>本稿では, 社会システム理論に依拠することで, 包括的に近代社会における包摂/排除の形成を考察し, 社会政策学的な関心から行われている研究の不備を補う. そこで, 社会システム理論の観点から包摂問題を論じたT. パーソンズとN. ルーマンの理論を検討する. 両者の議論の吟味を経て, 機能分化した近代社会は, 包摂原理 (形式上の包摂原理) によって存立しており, そのもとで, 組織が排除・選抜を行うことで, 集合的な成果を確保し, 存続していること (作動上の包摂原理) が明らかとなる.<br>ルーマンは, 排除を主題化しつつ, パーソンズ理論の不備, 欠点に対処した. とはいえ, 作動上の論理に即して包摂/排除と平等/不平等とを直接的に関連づけていないという問題点がルーマンの議論に関して指摘できる. そこで本稿では, 機能としての平等/不平等の区別に着目したうえで, 排除のコミュニケーションを問題化し, これが包摂/排除の調整 (調整上の包摂原理) に関与することを近代における包摂原理の複数性に即して考える.<br>近代社会は, 形式上の包摂原理を参照して, 作動上の包摂原理を反省し, 存続に関わる包摂/排除を調整することで, 持続可能性を強化すると最終的に結論づける.
著者
梅原 徳次 後藤 実 月山 陽介 野老山 貴行 吉野 雅彦 川口 雅弘 上坂 裕之
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2013-05-31 (Released:2013-06-20)

1.「超低摩擦発現ナノ構造変化層の摩擦時その場計測装置」の試作と実証H27年度には、水素含有DLC膜(a-C:H膜)において、同様の乾燥窒素吹き付け中の摩擦におけるナノ構造変化層の各パラメータの摩擦に影響を明らかにした。その結果、誘電関数の変化から水素の離脱が摩擦に大きな影響を及ぼす可能性が示された。2.「超低摩擦摩擦面の表面エネルギーのESEM内その場評価装置」の試作と実証環境制御型走査電子顕微鏡ESEMの観測用チャンバー内に小型の往復型摩擦装置を組み込んだ、「超低摩擦摩擦面の表面エネルギーのESEM内その場評価装置」において、繰り返し摩擦に伴う表面エネルギーの分散力成分と水素結合力成分の変化を検出可能である事が明らかになった。3.「バイアスを印加した表面波励起マイクロ波プラズマによるCVDカーボン系硬質膜」と「イオンビームミキシング・フィルタードアーク成膜法による超低摩擦カーボン系硬質膜の成膜」フィルタードアーク成膜法(FCVA法)に窒素イオンビームを同時照射する、イオンビームミキシング・フィルタードアーク成膜法(EBA-FCVA法)を提案、試作した。得られたテトラゴナル窒化炭素膜(ta-CNx)のXPSによるsp3/sp2比の評価及びベース油中摩擦実験を行い超低摩擦の可能性を検討した。その結果、窒素の含有率と共に摩擦係数と耐摩耗性が著しく減少することが明らかとなった。

1 0 0 0 OA 薬草園を語る

著者
伊沢 一男 滝戸 道夫 田中 孝治 後藤 実 山崎 幹夫
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.13, no.9, pp.713-718, 1977-09-01

古き薬学生にとって, 薬草園はさまざまな想い出の泉であった.四季折々の花や緑は試薬の臭気から逃れ出るひとときの憩いでもあった.今, 薬草園は学生にとって意外に遠い存在となりつつあるらしい.それにはそれなりの厳しい理由もある.しかし薬学教育の場から, あるいは研究の場から薬草園を無くしてしまった時に, 我々の受ける損失はまた大きいのではないかとも思われる.今日はそのことを考えていただきたい.