著者
伊藤 剛 馬場 雅裕 奥村 治彦
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.1-6, 2002
参考文献数
3
被引用文献数
2

LCDの中間調応答を高精度に再現できる動画像シミュレータを開発した。本シミュレータは50Hzから540Hzのリフレッシュレートに対応可能な高速CRTと大量の画像データを高速且つフレキシブルに出力可能なフレームメモリを備えている。よって、LCDのように1/60秒間は同じ画像を表示し続けるホールド型表示をインパルス型表示である高速CRT(リフレッシュレート480Hz)で再現できる。今回はLCDの中間調応答に着目し、各中間調での応答特性を測定後、その実測データに基づいて1/480秒毎の画像を作成した。これにより、応答特性を指数近似した場合には見られなかった画質劣化までも正確に再現できるようになった。
著者
中川 孝之 光山 和彦 鵜澤 史貴 神原 浩平 池田 哲臣
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.9-12, 2010
参考文献数
4
被引用文献数
2

筆者らは、ロードレース中継等の映像素材伝送で用いる800MHz帯FPUシステムの伝送容量増加や高信頼化をめざして、MIMO-OFDMの研究開発を行っている。これまで、MIMO-OFDMの中でも時間と空間のダイバーシティを利用する時空間トレリス符号(STTC)に着目し、16QAMで64状態のSTTCを提案して、ロードレースを模擬した伝搬環境で2送信2受信の時空間トレリス符号の伝送シミュレーションや基礎実験を行ってきた。本稿では、昨年暮れに広島駅伝コースで伝送実験を行い、MIMO伝搬チャネルの解析と提案する2×2 STTC-MIMO-OFDMの伝送特性を評価し、あわせて試作装置の性能確認を行った結果について報告する。
著者
菅原 淳 森 健一 雨宮 功 小林 等 村上 照夫
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 25.5 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.127-132, 2001-01-30 (Released:2017-06-23)

反射(非発光)型ディスプレイは、低消費電力で目にやさしく、近年その研究開発が活発化している。理想の反射型ディスプレイの画質は、カラー印刷された上質紙レベルと言われている。しかし、従来から存在するディスプレイ方式でそれを実現するのは技術的に難しいと考える。本発表では、新規な方式・構造により、紙の白さとカラー表示を実現する可動フィルムディスプレイ(AFD:Actuated Film Display)について説明する。これは白色フィルムの上で、微小な黒色フィルムまたは、シアン・マゼンタ・イエローの色フィルムを静電力によって機械的に出し入れする方式であり、原理的に印刷物に迫る画質が期待できる。
著者
幡野 忠正
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.111-116, 1982-02-20 (Released:2011-03-14)
参考文献数
1

郵政省は, 大規模地震の警戒宣言や非常災害に関する緊急情報を, 迅速, 正確かつ漏れなく住民に伝達する手段として, ラジオやテレビの放送電波に特定の信号 (緊急警報信号) をのせる緊急放送システムの実用化を推進している.
著者
若原 俊彦 松本 充司
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.17-22, 1999
参考文献数
6

近年、パソコン(PC)やコンピュータ周辺機器の高性能化・大容量化および経済化が進み、インターネットの普及とあいまってデータだけでなく音声、静止画や動画を含んだマルチメディアによるコミュニケーションが主流となりつつある.従来の通信サービスでは、単機能型の専用端末が用いられてきたが、最近はパソコンを利用してネットワークにアクセスし、各種アプリケーションソフトを利用してコミュニケーションが行われるため、相互接続の問題などが生ずる.本論文では, 最近の通信サービスの利用形態の変化を踏まえ、マルチメディア通信サービスのインタオペラビリティを確保するための問題点およびその解決法について述べる.具体的には、F.700のマルチメディアサービス参照モデルを用いてサービス分析を行い、コミュニケーションタスク、メディアコンポーネントの整合性をはかり相手端末とネゴシエーションする方法を示した.
著者
宮坂 裕司 市川 健一郎
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.29-32, 2016

近年、SHV(Super High Vision)の導入が映画やITの分野で急速に進んでいる。現行放送のHDと差異化を図るためのテクノロジーとしてHigh Resolution、High Frame Rate、High Dynamic Rangeが挙げられるが、中でもHDRは最もSHVの優位性を示す事が出来る技術として注目されている。ハイエンドのポスプロ設備ではいち早くHDRに対応したため、4K, 8Kコンテンツ制作を通して検証した内容を紹介する。
著者
金井 清昌
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.35, no.5, pp.407-412, 1981-05-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
6

人工衛星ランドサットは, リモートセンシングによって地球の資源探査や, 環境状況の調査などを目的として打上げられた.その宇宙から地球を観測した画像データは, 広範な研究機関で応用し活用されている.NHKは, 去る1月4日 (再放送1, 月10日) 総合テレビジョンにおいて, このランドサット衛星を骨子にした番組「地球接写」 (宇宙からみた新春) を放送した.
著者
秋山 英也 吉田 典弘 西川 通則 飯村 靖文 小林 駿介
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.19, no.53, pp.1-6, 1995
参考文献数
8

Magnetically aligned nematic liquid crystai (NLC) cells were prepared using three kinds of non-rubbed polyimides (Pls) having different surface tension (polarity) as alignment films. The effects of the degree of polarity of PI on LC alignment were studied in terms of the observation of the texture and the isotropic to nematic (I-N) phase transition and the polar anchoring energy measurement. On the I-N phase transition first nematic phase appeared in the bulk for cells with PI having moderate and low degree of polarity, while it appeared from the surfaces for a cell with PI having a high polarity.
著者
源 宣嗣 三橋 龍一 鈴木 勝裕 佐々木 一正
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.161-165, 2002
参考文献数
5

北海道のような積雪寒冷地の高速道路では、降雪や吹雪のため視界が悪化し、玉突き事故が多発している.このような気象条件下では、視界不良と共に路面の側路線や中央線の白線が積雪により区別ができなくなるため運転者がそれらを見失うことが一因である.そこで、路車間通信と車線維持制御をサポートするシステムを提案している.路車間通信は渋滞情報や事故・気象に起因する規制情報などを提供するために有用である.本報では、電波の発信源方向推定に基く位置センシングにより車線維持が有効と考え、それを実現するための技術を開発する目的でアレーアンテナを模擬したネットワークアナライザを用いた基礎実験結果について報告する.
著者
伊藤 健一 野村 龍太郎 小林 一隆
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:18849644)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.43-52, 1973-01-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
9

X線テレビあるいは電子顕微鏡といった, 本来白黒の情報しかない映像にその濃淡に応じて着色するカラーディスプレイのひとつとしてスライス方式のものを完成した.本又ではその着色原理および使用したスライス回路, カラーマトリックス, ビデオフィルター, マグニファイア回路シェーディング補正回路などにつき説明し, 最後に本方式の誤差に言及した.
著者
望月 将志 浅田 昭
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.202-205, 2013 (Released:2015-03-03)
参考文献数
5
被引用文献数
1
著者
北野 拓磨 福井 幸男 三谷 純 金森 由博
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.41-44, 2014

風船を用いて造成物をつくる行為のことをバルーンアートといい,特に,ツイストバルーンと呼ばれる細長いゴム風船をひねるなどして造成物をつくる行為を,バルーンモデリングという.本研究では,バルーンをふくらませるときの過渡的現象に焦点をあて,その物理的挙動を,非線形特性をもつばね質点モデルを用いて近似的にシミュレーションする手法を提案する.バルーンのゴム膜の弾性表現を,張力に対しては,非線形特性を持つ直線上のばねモデル,曲げモーメントに対しては,線形なばねを導入し,内部の空気を,粒子法を用いて表現し,ゴム膜と空気粒子の自己干渉,及び相互干渉を考慮する.弾性率の変化の度合いをモデル化するため,実物のバルーンにかかる力を計測し,バルーンの弾性係数のヒステリシス特性を推定する.推定した弾性係数をばねモデルに適用し,逐次的に膨らんでいくバルーンの挙動をCG表示して本モデル化の有効性を確認した.
著者
牧野内 まゆ 永江 孝規 恩田 憲一
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.73-74, 2003

画面の中に自己の映像を投影し,その手の動きによって映像の操作を行う作品.現実世界にいる自分がヤモリ,或いはロッククライマーの様に手を動かす事と連動して,仮想世界の中に投影された自らの分身が画像上を相対的によじ登り移動するイメージが生成される.直感的な動作による背景イメージのスクロール制御は身体的動作を視覚的にフィードバックし,また,カメラから入力される自分自身の像は自己投影による主観性の導入を意図しており,それらの融合により身体性のある仮想体験を実現した.システムヘの入力部となる手の動きに関しては,カメラからの入力画像を動画像処理する事により検出を行った.