著者
豊田 真智子 山口 実靖 小口 正人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.172, pp.239-244, 2005-07-07

ストレージ管理コストを低下させるためにSANが登場し, その実績は高い評価を得ている.近年ではブロードバンドネットワーク技術の発展により, 既存のネットワークインフラを利用して構築可能なIP-SANが次世代SANとして注目を集めている.その代表的技術であるiSCSIプロトコルを用いることで, 専用回線を用いることなく, TCP/IPネットワーク上で遠隔ストレージへのアクセスが可能となるため, iSCSIへの期待は大きい.しかし一方で, 登場してから間もない新しい技術であるため, 性能に関する課題を残している.本稿では, iSCSIが利用される想定として複数のサーバからストレージにアクセスする環境を取り上げる.また, より詳細な評価を行うために送信バッファサイズを変更し, 各環境において, 最大4台のサーバからiSCSIを用いたストレージアクセスを行い, TCPパラメータである輻輳ウィンドウとスループットの測定を行う.さらに, 実験結果から複数サーバがストレージにアクセスを行った場合に確認される影響についての考察を行う.
著者
大澤 哲也 福田 直樹 飯島 正 山口 高平
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.588, pp.49-54, 2005-01-18

近年のWebの情報過多により、エンドユーザがタスクに対して適切なWebアプリケーションを見つけるのが困難となってきている。また、ユーザのタスクは提供されているWebアプリケーションよりも粒度が大きいものが多く、ユーザは提供されているWebアプリケーションに応じてタスクを分解し、複数のWebアプリケーションを実行しなければならない。本研究では、Semantic Web Serviceの観点から、エンドユーザのタスクに応じて、既存のWebアプリケーションを自動連携させ、タスクを自動処理する環境を構築することで、ユーザの手間を軽減することを目的とする。その際に、同様のサービスを提供するWebアプリケーションの中からユーザに適したWebアプリケーションを選択するために、評価関数を用いて連携の質を評価してユーザに提示するシステムを構築した。本システムと評価関数の有効性を見るために、2つのケーススタディを用いて動作実験を行った。
著者
黒住 恭司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.76, no.5, pp.478-497, 1993-05-25
被引用文献数
1

第五世代コンピュータとは,ロジックプログラミング技術に基づく並列処理と推論処理を基本メカニズムとする知識情報処理指向のコンピュータである.第五世代コンピュータプロジェクトは,この第五世代コンピュータの技術体系を確立することを目的として,1982年度から実施されて来て,1992年度末で終了する.本報告は,プロジェクトの発足経緯・目的・実施体制,プロジェクト期間における研究開発の推移と成果の概要,プロジェクトの運営や成果に対する評価等を紹介するものである.
著者
金田 健 鈴木 和幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. R, 信頼性 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.454, pp.35-38, 2002-11-08

近年、ユーザの誤使用・不注意など、ヒューマンエラーに起因する製品事故が大きな割合を占めてきている。このような不特定多数のユーザを対象とした市場型製品への事故の未然防止法に関しては種々の手法が提案されている。本研究では、これらの方法のさらなる改善を目指し、Web上のFAQを利用したヒューマンエラー事前抽出方法を検討する。
著者
石井 敏章 常盤 大樹 内田 尚和 高木 朗 小西 達裕 八名 和夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.509, pp.19-24, 2002-12-06

学生対象のネットワーク実験において,教育効果を高めるためには学生の質問にきめ細かく対応するティーチングスタッフの存在が重要となる.計算機プログラミングや回路設計など定型的な技術の習得を目指す学習においては学習に困難をきたす箇所がほぼ決まっており定型的な質問が数多くなされることとなる.本稿では,TCP/IPネットワーキングにおける基礎事項からRIPルーティングプロトコルまでを学習する学生実験を例にとり,自然言語でなされる質問に対して,その意味を解釈し定型的な質問に対して自動的に自然言語で対応するシステムを提案する.提案システムの実現により,教師は高度な質問の対応に集中することが可能となり教育効果を高めることが期待される.
著者
宮本 勝 中谷 挽子 渡辺 昌洋 米村 俊一 小川 克彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.169, pp.7-12, 2004-07-02
被引用文献数
1

検索要求の表現と検索対象の表現が乖離している場合,適切に情報を絞り込むことが難しい.そこで,本稿では,情報を絞り込まず,長い検索結果リストを,大雑把に飛ばし読みしつつも,必要な情報を見逃さないような検索結果の表示方法を提案する.FAQを事例として評価した結果,飛ばし読みの方略をとり,本方式を高く評価する層,しない層,飛ばし読みができず,並び順を弁別できない層に被験者を層別できた.また,本方式を高く評価する層は,検索要求の表現と検索対象の表現が乖離している場合に,アルファベット順の表示方式では必要な情報を見逃す確率が高いが,本方式では大雑把に飛ばし読みをしつつも,必要な情報を見逃す確率が低いことが分かった.