著者
シンハ プラディープ 湯浅 敬 西川 宏 上野 剛
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式
巻号頁・発行日
vol.93, no.262, pp.55-61, 1993-10-07

ネットワークが一般的になるにつれて,ネットワークアプリケーションのための言語支援が求められている.現在,RPCがネットワークアプリケーションを作るための,最も人気のある言語レベル支援である.しかしRPCのクライアントサーバーモデルは,ある種のインタラクションに対しては柔軟に対応できない.例えば,複数プロセスが相互に作用したり,RPCメッセージとユーザ入力イベントを同時に扱うようなアプリケーションを作るのは困難もしくは不可能である.本論文はこの問題を解決するためのオブジェクトモデルと,それに基づくプログラミング言語支援について述べる.
著者
遠藤 守 安田 孝美 横井 茂樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.12, pp.37-44, 1999-04-20
被引用文献数
3

階層構造を持つ人体キャラククとライブラリ化された人体動作を効率良く組み合わせてアニメーションを容易に生成するための人体アニメーション作成システムを構築した。本システムでは、インターネット上の標準化された3次元空間記述言語であるlRMLを用いることによって、3次元空間における人体の構造・動作を共通の形式で管理・再構築することができ、また、インターネット上に構築した人体動作ライブラリを利用する事によって動作情報を共有することが可能となる。本稿では異なる構造・形式を持つ既存の人体モデルやアニメーション惜報を有効に利用するための手法や、ネットワークを用いてライブラリ化されたアクションを効率的に利用するための手法について検討・提案し、それに基づいたシステムの実装を行っだ。
著者
遠藤 守 安田 孝美 横井 茂樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.716, pp.47-53, 2001-03-15
被引用文献数
3

三次元仮想共有空間において,複雑な階層構造を持つ人体キャラクタの自然な動作表現を可能とするための手法を提案し,これに基づくシステムの実装を行った.本システムはインターネット上の標準化された三次元空間記述言語であるVRMLおよびネットワーク対応言語であるJava,インターネット上に構築された動作データベースを用いることにより,人体キャラクタの自然な動作表現を可能とする分散型の三次元仮想共有空間の提供を実現する.本稿ではネットワークを介して人体キャラクタの動作情報を効率的に共有・伝送し,分散オブジェクト技術を用いて複数のサービスからなる分散型システムを提供するための手法を検討・提案する.
著者
ロクマン ジュアンダ 金子 正秀
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.744, pp.35-40, 2005-03-17

日常生活の中で、我々は環境内の一つ或いは複数のオブジェクトに関わるような行動を良くする。例えば、キーボードをタイプする、電話をしながら歩く、コップで水を飲む、本を読む等である。日常生活における人間の動作の多くは環境内のオブジェクトと密接に関係している。本論文では、オブジェクトとの関係における拘束を考慮して、観測された身体部分の動作を解析することにより、人間の動作を理解する方法について述べる。環境内のオブジェクトと人物の動作との関係の取扱いを容易にするために、環境の3次元モデル及び人物の上半身のスティックモデルからなる仮想世界を構成する。実環境における人物動作をこの仮想世界に反映させることにより、オブジェクトとの関係に基づく人物動作の理解を行う。机の前に座ったユーザが机上のオブジェクトを手で動かすようなシーンに対する実験例により、本方法による人物動作の理解の結果を具体的に示す。
著者
立木 翔一 今井 順一 金子 正秀
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.683, pp.43-48, 2006-03-15

人と人とのコミュニケーションにおいて,3次元空間内の相対的位置関係の把握は日常的に行われる.人間共存型ロボットとユーザとが3次元空間内でインタラクションを行う場合についても,ロボットがユーザや空間内のオブジェクトとの相対的位置関係を把握しておくことが重要である.本論文ではロボット,ユーザ,オブジェクトの3者の相対的位置関係を考慮した,実空間内でのロボットとユーザとのインタラクションについて述べる.具体的には,ユーザが目的としたオブジェクトの位置に,ユーザを誘導させるような指示をロボットが行う.入力画像に対し顔領域や髪領域の抽出結果からユーザの位置や向きを認識し,さらに色情報からオブジェクトの位置情報を取得する.これらの認識結果を統合することにより相対的な位置関係を把握し,「1m右」,「2m前」などユーザにとって自然な指示を行う.ロボットの実機を用いた実験により,具体的なインタラクション動作を実証する.
著者
山田 武士 斎藤 和己 上田 修功
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.729, pp.143-148, 2003-03-10
被引用文献数
2

ネットワークで表現されたデータを低次元ユークリッド空間へ埋め込む新たな方法を提案する.本手法では,望ましい配置と現在の配置との間のクロスエントロピーを最小にすることによって最適な配置を求める.あわせて,ノードの接続関係が埋め込みによって如何に忠実に再現されているかを定量的に評価する新たな評価尺度を提案する.実際のネットワークデータを用いた実験によって,本手法の有効性を検証した.
著者
西村 晃一 藤本 典幸 萩原 兼一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. COMP, コンピュテーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.705, pp.41-48, 2001-03-09

現在,我々はタスクスケジューリングを用いて並列プログラムを自動生成する研究を行っている.これまで我々は,分散メモリ型並列計算機の通信特性を考慮し,通信の一括化を行いやすいバルク同期スケジュールを生成するアルゴリズムBCSHを開発してきた.BCSHでは,タスク数が増大するにつれスケジューリングに要する時間が著しく増大する.本研究では,大規模なタスクグラフを扱うために,タスクグラフを分割し並列にスケジューリングするアルゴリズムPBCSHを提案する.PBCSHはバルク同期スケジュールを生成する.PBCSHを評価した結果,PBCSHはBCSHが生成するスケジュールと性能差を小さく抑えつつ短時間でスケジュールを生成でき,またBCSHよりタスク数の多いグラフのスケジューリングができることがわかった.
著者
安達 俊行 近藤 克哉 小橋 昌司 畑 豊
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.96, pp.19-24, 2006-06-09
被引用文献数
1

視覚機能を持ったロボットや,複合・強調現実感に関する研究が盛んである.これらの技術では,カメラの自己位置姿勢情報が必要である.本報告では,簡易なGPSをカメラの初期位置として用い,屋外にて撮影された動画像からカメラの移動軌跡を推定する方法を提案する.提案手法では,画像上の建造物の角の位置を追跡し,地図上の建造物の角の位置と対応させることでカメラ軌跡を推定する.また,地図と撮影画像の建造物の輪郭をマッチングすることで,画像における建造物や地面の正しい位置を得る.実験では,カメラ軌跡を短い処理時間で推定できることを示し,推定したカメラパラメータに対応する画像が入力画像とよく一致することを示すことで,提案手法の有効性を明らかにする.
著者
権田 克己 酒井 三四郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学
巻号頁・発行日
vol.94, no.357, pp.17-24, 1994-11-21
被引用文献数
1

ソフトウェアの保守やプログラミング教育などではプログラムを理解する作業は大きな負担となっている。この過程を支援する何らかの機構の構築は有用性が高い反面、複雑な問題でもある。本稿では、初等プログラミング教育で扱われる基本的なプログラミング技法をソースコードから抽出することを目的とし、その枠組と抽象概念生成過程について検討する。すなわち、本手法ではソースコードを各命令と基本的に一対一に対応する概念部品と制御, データフロー情報を表現した概念部品とに変換する。その後、これらの概念部品を組み合わせることにより新たに高次の抽象概念を生成する。部品化したフロー情報を使う抽象概念の生成過程について検討を行なう。
著者
金子 崇之 深澤 良彰
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SS, ソフトウェアサイエンス
巻号頁・発行日
vol.98, no.558, pp.9-16, 1999-01-22
被引用文献数
5

デザインパターンと呼ばれる、オブジェクト指向ソフトウェアを設計する際の経験のパターンが注目を浴びている。このデザインパターンに従ってプログラムを書くことは、プログラム理解、再利用、保守を容易にする。しかしながら、このデザインパターンに従って書かれていない既存のプログラムも数多く存在する。本研究では、デザインパターンを意識せずに作成されたプログラムから、偶然利用されたデザインパターンや、少しの修正によってデザインパターンとなるようなクラス構造を抽出する。ソースプログラムのみを入力とし、クラス内マッチング、クラス間マッチングという二つのマッチングを用いて抽出を行う。これによりデザインパターンのメリットをデザインパターンを意識せずに作成されたプログラムに対しても与えることが可能となる。
著者
小西 達裕 鈴木 浩之 伊東 幸宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.83, no.6, pp.682-692, 2000-06-25
被引用文献数
8

本論文では, プログラミング演習における教師支援を目的として, プログラム理解技術の応用により学習者のプログラムを自動的に評価する手法を提案する.学習者プログラムの評価はプログラムの正誤だけではなく, 教師が演習問題を出題する際の教育目標を満たすか否かに基づいて行う必要がある.そのためにまず, 教育目標は演習問題の解答プログラムの標準アルゴリズムとして表現可能であることを示し, その具体的表現手法として拡張PADを提案する.拡張PADは処理順序の任意性やある機能の実装方法の任意性を陽に表現できるため, 教師が記述の詳細度を教育目標に応じて調整できるという特徴がある.次に学習者プログラムと拡張PAD形式で記述されたアルゴリズムの照合手法を提案する.最後に提案した手法に基づいて試作システムを構築し, 初等プログラミング演習のモデルコースを想定してシステムの実用性に関する評価実験を行った結果を報告する.
著者
羽多野 一磨 大島 裕明 是津 耕司 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.176, pp.157-162, 2004-07-06

近年P2Pネットワークが注目されて久しい.P2Pネットワークはサーバクライアントモデルに比べて,情報共有が容易なモデルであると考えられる.しかしながら,そこでの情報検索は検索の高速化という側面においては研究が盛んであるものの,情報検索という面においてはファイル名とクエリとのマッチングという原始的な手法が主であり,十分とはいえなかった.このため本論文ではP2Pネットワークにおける検索についての問題点を発見し,従来より柔軟な検索手法について提案する.
著者
郡 宏志 服部 峻 手塚 太郎 田島 敬史 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.149, pp.29-34, 2006-07-06

近年,ユーザがBlogの中で自らの行動を日記として発信することが盛んになってきている.そのようなBlogの中には,ユーザの行動経路が地名を含むことにより記述されていることも多い.そこで,我々はBlogからユーザの行動時の代表的な経路とその文脈を抽出し,それらを地図上にマッピングすることにより集約して提示するシステムを提案する.ユーザの行動経路の文脈は,その経路を経由したユーザにおける,行動のテーマを表すキーワードという形で表される.また,ユーザの代表的な行動経路については,代表的なシーケンシャルパターンマイニングであるPrefixSpanを用いて抽出する.また,マイニングを行うために,各Blogエントリから個々のBlogの書き手の行動経路を抽出する.その際に,我々は地名が指す場所におけるビジターの行動に着目することで各Blogエントリからビジターの行動経路を抽出する.こうしてマイニングした代表的な経路に対して,システムはその経路の文脈であるキーワードを抽出する.このような,ビジターの経路及びそのコンテキストを提示するシステムは,ユーザの実空間における行動計画の立案を支援すると我々は考える.
著者
星合 隆成 柴田 弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.83, no.9, pp.1001-1012, 2000-09-25
被引用文献数
18

本論文は, 御用聞き型情報提案が可能な自律分散照合環境(Autonomous Decentralized Comparison Environment: ADCE)アーキテクチャを提案する.御用聞き型情報提案とは, コンテンツプロバイダが自身のコンテンツにふさわしいエンドユーザに対してのみ, 直接, コンテンツの提案を行うことが可能な提案方式のことをいう.一方, 自律分散照合環境は, 自律分散型の照合ネットワーク(コンテンツ紹介情報流通網)であり, エンドユーザとコンテンツプロバイダが, 互いの存在を知らない状況において, コンテンツ紹介情報を取得したり, 告知できるネットワーク環境を提供する.なお, 自律分散照合環境は, 御用聞き型情報提案ばかりでなく, 従来型の問合せ型情報提案にも有効である.また, 本論文では, 御用聞き型情報提案と自律分散照合環境の効果を定性的に示す.更に, 自律分散照合環境の性能評価モデルと性能解析式を示し, これにより, 自律分散照合環境が高いスケラビリティを有することを明らかにする.
著者
赤星 祐平 木俵 豊 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.176, pp.85-90, 2004-07-06

これまでの単一デバイスによる情報閲覧では,表示画面の制約やコンピュータ上のインタフェースの扱いによって,直観的な操作や閲覧が容易ではなかった.しかし,ユビキタスネットワーク環境下で,ネットワークに接続された複数のデバイスを用いることにより,これらの問題は解消され,多様なコンテンツをユーザの周りに出現させることが可能となる.しかし,ユーザの操作性やコンテンツの理解を容易にするためには,各デバイスの役割を明確化させ,協調的にコンテンツを表示させることが必要となる.本論文では,実空間上に存在する複数のデバイスを用いて,ユーザにより多くの適切な情報を提供することを目的としたコンテンツ閲覧方式を提案する.具体的には,各デバイスの役割を記述するための複合デバイス機能記述言語CDFML(Composite Device Function Mark-up Language)について提案するとともに,表示するコンテンツの内容解析と端末の位置やタイプなどの情報に基づいて,複数端末で適切にコンテンツを表示するための手法について提案する.
著者
須田 洋平 矢守 恭子 田中 良明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CQ, コミュニケーションクオリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.495, pp.61-66, 2007-01-18
被引用文献数
1

携帯端末の進化により,様々な場所での映像コンテンツ視聴の機会が増えている.移動中の映像視聴において,映像品質に対するユーザの評価には,固定された場所での映像視聴では考慮されていない要因が存在する.本稿では,携帯端末での映像視聴における映像品質のユーザ評価を主観評価実験により調査し,映像評価に与える要因を多変量解析している.その結果,ユーザ満足度に影響する要因を明らかにしている.
著者
高梨 健 木下 宏揚 稲積 泰宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.461, pp.109-114, 2007-01-11
被引用文献数
1

現在,Web2.0としてユーザ同士がウェブの利便性を向上させるユーザ参加型のアーキテクチャが注目されている.その中で,フォークソノミーはユーザ自身がコンテンツに対して感じたままに分類していく手法である.そこで,ニュースサイトのコンテンツ(記事)である画像コンテンツおよびテキストコンテンツに対するフォークソノミーによるタグ付けに注目し,ユーザの主観実験を行う.そして,タグの時間的な変化および被験者同士のタグのズレに関して解析する.また,考察結果を用いて,P2Pネットワークにおける検索支援の応用例を提案していく.
著者
小泉 敬寛 亀田 能成 中村 裕一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.119, pp.1-6, 2005-06-10
被引用文献数
2

本研究では, 頭部装着カメラにより人物の視点から撮影された映像に付加情報を加えた個人行動記録から, ユーザが必要とする記録断片を効率的に検索するための手法として, 構造化類似検索(Relevance Feedback with Structuring Filters)を提案する.構造化類似検索では従来から画像検索のために用いられてきた, 適合性フィードバック(Relevance Feedback)による類似検索に加えて構造化フィルタ(Structuring Filter)を用いる.これにより, 単純に画像的にまたは数値的に類似していないデータをも検索することが可能になる.本論文では, 本研究で扱う個人行動記録と記録データの意味的な構造について簡単な定義を行った後, 構造化類似検索について説明し, 実際に行動記録断片の検索が容易になることを実例をあげて示す.
著者
牛尼 剛聡 渡邊 豊英
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.176, pp.223-228, 2004-07-06
被引用文献数
2

ライフログは個人の活動を記録したデータである。ライフログを構成するデータの例として、個人が送受信した電子メール、視聴したTV番組、デジタルカメラで撮影した記録画像等があげられる。ライフログの特徴として、同一の活動が複数のメディアで記録されていることがある。それぞれのメディアには特徴があり、表現可能な内容には限界がある。メディアを統合化することにより、同一の活動を様々な視点から捉えることが可能となる。統合化されたライフログは、個別のデータ単体では表現できないコンテクストを相互に表現していると考えられる。本研究では、異種メディアで記録されたライフログを統合化し、コンテクストに基づいた検索を実現することを目的とする。統合化の際に問題となるのは、異種メディアの対応付けを厳密に行うことは困難であり、不確実性を伴う点である。本論文では、この問題に対応するために、推論ネットワークを拡張した検索モデルを提案する。なお、検索対象の例としてデジタルカメラや携帯電話などで撮影された記録画像を想定し、記録画像のコンテクストの推定には、利用者が送受信した電子メールのメッセージを利用する。
著者
池田 研介 アブドラ ジャリル モハッモド 並木 周 北山 研一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OCS, 光通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.260, pp.57-62, 2004-08-20

電子デバイスの応答速度の制限を受けない超高速光アナログ/ディジタル(A/D)変換の研究が近年注目を集めている.A/D変換のうちの光標本化は既に実用段階まで研究が進んでいるが,それ以降の量子化・符号化の操作の光化に向けて,我々はサニャック干渉計型光スイッチを用いた光量子化・符号化方法を提案する.本方式でのA/D変換は原理的に数百Gspsで動作することができる.本稿では10-Gsps,3-bit,の全光A/D変換の原理確認実験の結果を報告する.また制御光の入力強度に対してプローブ光の出力強度が2周期以上変化する特性を示すサニャック干渉計の光スイッチを初めて実現した.