著者
宮下 盛
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.947-948, 2006 (Released:2006-09-22)
参考文献数
3
被引用文献数
21 25
著者
加藤 司 長山 格 玉城 史朗
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.85, no.4, pp.429-437, 2019
被引用文献数
3

<p> 近年,校務の多忙化や熟練教員の退職により,水産高校の技能教育における技能伝承に課題が出てきている。技能伝承には2つの課題があり,1つは教師間の技能伝承,もう1つは教師から生徒への技能伝承の問題である。その解決策のひとつは,熟練教員の技能を教材化することである。本稿では熟練教員の技能の暗黙知を形式知化し,映像教材を製作する方法を構築した。また,映像教材の効果を検証した結果,熟練教員による技能伝承と同等の教育効果を得ることができた。</p>
著者
臺田 望 稲田 博史 三木 智弘 酒井 拓宏 兼廣 春之
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.67, no.6, pp.1072-1081, 2001-11-15 (Released:2008-02-01)
参考文献数
11

クランクベイトルアーのタイドアイの位置と潜行姿勢およびライン張力との関係をリップ形状別に把握するために回流水槽実験を行った。リップの形状, タイドアイの位置を可変設定できるルアーを試作し, 流速40,60,80cm/sにおいてルアーの迎角, ラインにかかる張力およびルアーの振動周波数を測定した。その結果, ルアーの平面図上におけるタイドアイより前方の面積(SF)と全平面投影面積(S)との比CS=SF/Sを指標としてタイドアイの位置を表すと, リップの形状が異なる場合でもCSとルアーの迎角およびライン張力とはそれぞれ一定の関係を示した。また, 各リップ形状においてCS=0.2&acd;0.3で安定した潜行運動が得られた。
著者
藤沢 浩明
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.170-178, 1964

The present study was designed to ascertain the effects of lowering pH value of &ldquo;tokoroten&rdquo; on the growth of organisms and on the spoilage of &ldquo;tokoroten&rdquo; and agar. In this study, the effects of sulfuric acid on the jelly strength of &ldquo;tokoroten&rdquo; and agar and on the occur-rence of discoloration during the storage of agar, were also examined.<br> The results obtained are shown in Tables 1-9, and summarized as follows:<br> 1) The growth of <i>Pseudomonas lacunogenes</i>, which is an agar decomposing bacterium and causative principally in the spoilage, is remarkably inhibited below pH 5.3.<br> 2) In the mixed culture of bacteria isolated from the spoilt &ldquo;tokoroten&rdquo;, their growth is remarkably inhibited below pH 4.5.<br> 3) In order to prevent the spoilage of &ldquo;tokoroten&rdquo;, the lowering pH value of &ldquo;tokoroten&rdquo; is remarkably effective.<br> 4) The &ldquo;tokoroten&rdquo; having lower pH value is not different from that having the usual pH value with respect to the jelly strength, but the jelly strength of the former decreases considerably in comparison with one of the latter, when both &ldquo;tokoroten&rdquo; are dissoluted by heating and are recoagulated. The agar prepared from the former also is not different from that prepared from the latter in the jelly strength.<br> Therefore, sulfuric acid for lowering pH value should be added to &ldquo;tokoroten&rdquo; sol after the process of filtering.<br> 5) Agar prepared from such a &ldquo;tokoroten&rdquo; is discolored with the lapse of time during the storage, but it is bleached from this discoloration if it is treated for 60 minutes by the 1/1, 000 solution of sodium hypochlorite as available chlorine.
著者
加藤 司 長山 格 玉城 史朗
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
2019
被引用文献数
3

<p> 近年,校務の多忙化や熟練教員の退職により,水産高校の技能教育における技能伝承に課題が出てきている。技能伝承には2つの課題があり,1つは教師間の技能伝承,もう1つは教師から生徒への技能伝承の問題である。その解決策のひとつは,熟練教員の技能を教材化することである。本稿では熟練教員の技能の暗黙知を形式知化し,映像教材を製作する方法を構築した。また,映像教材の効果を検証した結果,熟練教員による技能伝承と同等の教育効果を得ることができた。</p>
著者
吉田 空久 内田 圭一 宮本 佳則 南場 敬志 柿原 利治
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.79, no.1, pp.2-9, 2013 (Released:2013-01-24)
参考文献数
22

延縄や籠網などの受動的漁具では,漁具の浸漬時間や操業時間帯などの時間的要素が漁獲の成否に与える影響が大きい。本研究では,東京湾のあなご筒漁業を対象として,1 尾目のマアナゴが入筒した時刻を計測する装置を開発した。開発した計測器は,室内実験で動作検証を行った上で,実海域での計測実験を行った。延べ 192 件のうち 85 件の実験筒でマアナゴの入筒時刻を計測できた。夜行性と考えられているマアナゴであるが,日中の漁具投入にも関わらず,漁具投入後 1 時間以内に 35%,さらに全体の 63% が日没前に入筒していた。
著者
菅野 泰次 上田 祐司 松石 隆
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.67-77, 2001-01-15
参考文献数
28
被引用文献数
4 7

底曳漁獲量からみたマダラの濃密な分布は, 太平洋では北海道の襟裳岬以東の海域, 北海道恵山沖および三陸沖の3つの海域にみられ, 日本海では, 青森・秋田県沖および山形県沖の2つの海域にみられた。月別1曳網当り漁獲量を用いて因子分析を行った結果, 襟裳岬以東海域, 北海道恵山沖および三陸沖の魚群はそれぞれ異なる変動傾向を示す魚群であった。また脊椎骨数の解析から, 襟裳以東海域は他海域より脊椎骨数が有意に多いことが分った。これらの結果と産卵場の知見を考慮すると, 太平洋側海域には襟裳岬以東群, 陸奥湾・恵山沖群および三陸沖群の3つの系群が存在すると結論された。
著者
土居内 龍 吉本 洋
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.75, no.5, pp.819-827, 2009 (Released:2010-01-17)
参考文献数
28
被引用文献数
2

紀伊半島南西岸産イサキについて,生殖腺の組織学的観察に基づき,成熟年齢,産卵期,産卵頻度の検討を行った。その結果,雌は 1 歳では全く成熟せず,2 歳から全個体が成熟し,雄は 1 歳から全個体が成熟するものと考えられた。産卵期は 5~8 月で,盛期は 6 月と考えられた。また 3 歳以上の雌の場合,組織学的観察と GSI 値の比較から,4~5 月に急速に卵黄蓄積が進行し,6 月に活発に産卵が繰り返されるという産卵形態が推察された。産卵頻度は 5~8 月の各月において,それぞれ 0.17, 0.51, 0.26, 0.19 と推定された。
著者
工藤 孝浩
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.80, no.1, pp.66-68, 2014 (Released:2014-01-29)
参考文献数
6
被引用文献数
2
著者
宮崎 一老
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.7, no.3, pp.183-185, 1938
被引用文献数
1

<i>Hiatella orientalis</i> is a small bivalve nearly allied to <i>Hiatella</i> (<i>Saxicava</i>) <i>arctica</i>. It is found in shallow waters from the central to the southern part of Japan. The breeding covers rather the cold season, extending from December to May. Sexes are separated, testis is milky white in colour and the ovary generally yellowish brown. Freshly shed ovum is ca. 60&mu; in diameter with a gelatinous coating ca. 18&mu; thick and the germinal vesicle is intact. Embryo produced by external fertilization enters into the typical pelagic life. In the early development there protrude no polar lobes. The veliger larva is furnished with distinct apical cilia. Fig. 16 shows fairly grown veliger ca. 222&times;194&mu; in size, which the posterior margin of the shell is more swollen, compared with to the anterior. The shell is greenish yellow in colour except for the dark blue at the umbonal region.<br> Full grown larva just prior to spatting is about 379&mu; in length and 357&mu; in height.
著者
坪井 潤一 森田 健太郎 松石 隆
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.180-185, 2002-03-15
参考文献数
28
被引用文献数
6 15

北海道南部の4河川において,天然のイワナSalvelinus leucomaenisを用いて,キャッチアンドリリース後の成長,生残,釣られやすさを調べた。釣獲直後の死亡率は6.7%であり,過去の研究結果に近い値であった。一方,キャッチアンドリリースが行われた個体において,成長率や生残率の低下は認められなかった。また,釣られやすさは釣獲経験のある個体と無い個体で同程度であった。よってキャッチアンドリリースを行うことは資源量および釣獲量の増大に有効であることが示唆された。