著者
吉田 集而
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.80, no.11, pp.780-785, 1985-11-15 (Released:2011-11-04)

東アジアの酒造りは「かび文化圏」といわれる独得の環境のなかで行われている。筆者は糖化及び (又は) 発酵に関与する微生物や酵素が何に由来するかを考察しつつ類型化を試みているが, 今後の微生物探索を考えるときにもきわめて右意義であろう。
著者
久米 堯
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.64, no.10, pp.871-875, 1969-10-15 (Released:2011-11-04)

工業生産味噌の年間出荷数量は約54万トン (昭和43年) といわれ, その約10%は麦味噌である。いま九州一円が主産地と目されている。麦味噌はその独特の風味が広く愛好され, 米味噌とはまた趣きの違った特性をもつ。今回は工場生産の要職にある著者によって, 麦味噌製造の要点を懇切に述べてもらった。本稿は, 麦味噌に関する文献や資料が少ないだけに生産従事者にとって大いに参考になるであろう。
著者
吉沢 淑
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.331-337, 1977-05-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
23
被引用文献数
2 2

酒造米の研究は多くの人によってなされてきたが, 米の性質とその酒造適性との結びつきは十分になされているとはいえない。その年の原料米の酒造適性を適確に把握し, それを酒造技術と結びつけることを目的の一つとして全国酒米研究会が発足し, 昭和51年度より統一分析が行なわれた。この統一分析に取りあげられた性質はどのような意義を持つものであるのかを知ることは, 分析データから酒造適性を推察するために欠くことのできない知識である。
著者
小関 敏彦
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.90, no.8, pp.578-585, 1995-08-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
21

低アルコール清酒の開発は, 業界全体の早急に解決されるべき課題となっている。これまでにもいろいろの製品が市販されてきたが, 定着するまでにもっていくことは伝統的な酒だけに大変な努力が必要である。ここに, 現在注目されている吟醸酒の香りの良さと生酒のフレッシュ感をあわせ持った低アルコール清酒を開発した筆者に, 開発の経緯, 製造法, 低アルコール清酒に対する考え方などを解説していただいた。
著者
山田 巳喜男
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.102, no.2, pp.115-120, 2007-02-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

食酢は塩と並ぶ人類最古の調味料である。食酢は穀物や果実をアルコール発酵後, 酢酸発酵させてつくられ, それぞれに調理特性を持った食酢が数多く生産されている。食生活をより豊かなものにする基本的な調味料として昔から愛用されているが, 近年は健康を意識して食酢を飲用する人も多くなっている。第92回醸造調味食品セミナーで食酢の歴史や製造法について御講演を頂いたので, その内容についてまとめて頂いた。
著者
岩見 明彦 大森 俊郎
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.99, no.11, pp.784-793, 2004-11-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

麦焼酎の原料である大麦は, 国内産では到底まかなえないため, その大部分を豪州産大麦に頼っている。そこで, 豪州産大麦の研究の重要性に鑑み, 筆者等は平成9年より研究を重ねてきた。今回は, 研究成果を基に豪州産大麦の生産状況, 流通の仕組み, 品質・安全性についての報告と, 焼酎用原料としての精麦特性と醸造特性について, SKCSを用いた測定結果が紹介されている。麦焼酎の生産者にとっては, たいへん参考になると思われる。

1 0 0 0 OA 中国の乳腐

著者
包 啓安
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.82, no.3, pp.167-174, 1987-03-15 (Released:2011-11-04)
被引用文献数
1 1

多種多様な発酵食品が2000年以上の歴史をもって中国各地方に現存することは驚くばかりである。商品競争が烈しいのに規格品化の傾向が強いわが国の風土では学ぶべきところ多い。

1 0 0 0 OA 岡山県杜氏

著者
中浜 昭夫
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.78, no.10, pp.738-740, 1983-10-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
6

1 0 0 0 OA 備中杜氏

著者
小出 巌
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.527-533, 1966 (Released:2011-11-04)
参考文献数
7
著者
伊豆 英恵 樋詰 和久 後藤 邦康 広常 正人
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.103, no.8, pp.646-652, 2008-08-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
28
被引用文献数
2 3

我々はマウスの慢性アルコール性肝障害モデルを用い, 血漿のGPT活性, 血漿・肝臓のTG値を測定して清酒濃縮物 (CS) 及び清酒特異的な糖の1つであるα-エチルグルコシド (α-EG) の肝保護作用を調べた。雄性C57/BL6マウスにLiber-Decalliのアルコール飼料またはコントロール飼料を4週間投与し, この間, CS (3m1/kg体重) またはα-EG (200mg/kg体重) を週5回, 経口投与した。この結果, アルコール摂取で誘導される血漿GPT活性及び血漿・肝臓TG値の上昇がCSまたはα-EGによって抑制されており, CSとα-EGが慢性アルコール性肝障害を抑制することが示唆された。以上より, 清酒にアルコールによる肝障害を軽減する成分が含まれることが推定される。
著者
古田 忠夫
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.72, no.12, pp.845-847, 1977-12-15 (Released:2011-11-04)

うすくちしょう油の年間生産量はしょう油全体の約10%程度である。近年僅かではあるが.他の地方の中小メーカーでも製造されているが.そのなかには単にこいくちしょう油を脱色したような製品がある。うすくちしょう油の本来の風格を保つために.製造の留意すべき点について述べていただいた。