著者
波部 忠重
出版者
日本貝類学会
雑誌
Venus
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.173-180, 1958-10-13
被引用文献数
4
著者
小島 茂明 太田 秀
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.189-195, 1997-10-31
被引用文献数
12

Shell morphology of Calyptogena soyoae-complex (Bivalvia : Vesicomyidae) was compared between the two mitochondrial haplotypes that had been revealed by the previous genetic study. Significant morphological differences between the two haplotypes were detected by an analysis of covariance of shell length-height relationship and by t-test of the average value of length-height ratio. On the basis of the molecular and morphological differences between two haplotypes, Calyptogena okutanii n. sp., a sibling species of Calyptogena soyoae, is established from the seep area off Hatsushima Island, Sagami Bay, central Honshu, Japan.
著者
湊 宏
出版者
日本貝類学会
雑誌
ちりぼたん (ISSN:05779316)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.7-11, 1995-10-31
著者
湊 宏
出版者
日本貝類学会
雑誌
ちりぼたん (ISSN:05779316)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.44-48, 1995-12-31
被引用文献数
3

14 species of 9 families was systematically and biogeographically discussed and illustrated from Kourijima, attached to Okinawa Island. Sitalina japonica Habe is the first record from Okinawa Prefecture.
著者
岡本 章 有本 文也
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌 (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.p194-202, 1986-10
被引用文献数
6

著者らは, ヤマトジミ属貝類の染色体を調査した。ヤマトシジミの染色体数は38, セタシジミは36であった。マシジミは, 54の染色体が3本相同の18組に分けられたことより, 倍数性進化によって成立した3倍体の種であることが示された。3種の染色体数及び核型の比較より, ヤマトシジミの祖先種よりセタシジミの祖先種が分化し, さらにそこからマシジミなど雌雄同体種のグループの祖先種が分化したと思われた。
著者
大原 健司
出版者
日本貝類学会
雑誌
ちりぼたん (ISSN:05779316)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, 1990-12-31
著者
川口 博憲 狩野 泰則 三浦 知之
出版者
日本貝類学会
雑誌
ちりぼたん (ISSN:05779316)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.45-53, 2006-07-20

This paper provides new knowledge on the geographic distribution, habitat preference and identification of Littoraria species on the tidal flats of mainland Japan. Littoraria ardouniana is first recorded from Kyushu and Honshu islands. Other mainland species include L. intermedia and L. sinensis, which have been frequently confused with each other in previous literature. The color of the kidney is used here as a new taxonomic character for the genus to distinguish the latter two taxa. A few juveniles of L. scabra have been collected from the Kii Peninsula in Honshu, but they presumably represent incidental occurrences of this tropical planktotrophic species. At the mouth of Honjo River in southern Kyushu, L. ardouniana, L. intermedia and L. sinensis abundantly co-occur on rocks and concrete walls in the upper littoral zone, while the first species is also found on reeds and tree branches in the supralittoral zone.
著者
コルニ マリア G. トレンティニ M.
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.258-261, 1990-11-30
被引用文献数
3

食用二枚貝2種V. aureaおよびR. philippinarum(最近養殖のため輸入されたアサリ)の染色体を再検し, 雌性細胞による知見を追加した.いずれも従来の雄性細胞による結果と一致し, 雌雄ともに2n=38, n=19で, 性染色体は認められなかった.
著者
奥谷 喬司
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.185-205, 1975-04-20
被引用文献数
1

黒瀬は八丈島のN20°W約43浬離れた所にあり, 頂上はやや平坦で, 200m以浅の広さが東西8.5km, 南北6kmの小さい礁である。1973年6月と11月及び1974年7月に調査船蒼鷹丸によって礁上の底棲生物採集を行った結果, 20回のドレッヂにより72種の貝類を得た。そのうち約半数が前報の銭洲・瓢箪瀬・高瀬の貝類群と共通なもので, オキナエビスガイ, コナルトボラ, などは比較的頻度が高いものであった。二枚貝類は非常に少なく, 前報の三礁上に多かったミソノナデシコやツヅレノニシキなどのChlamys属は1個体も採集されなかった。従来四国以南(西), 沖縄, 南シナ海方面からしか報告されてなかったコシダカオキナエビス, タミコカンスガイ, ヨシオキヌヅツミガイ, トキオキヌヅツミガイ, ウブダカラガイ, メメイモガイ, マイヒメイモガイなどが黒瀬上から見出され分布上興味がある。しかし, このように分布の中心から隔絶された棲息地では, 種数は著るしく少なくなることが予想される。特筆すべき種としてはコシダカオキナエビスガイは従来相模∿伊豆に分布中心をもつオキナエビスの紀伊∿九州方面の生態的等位者と思われていたが, 黒瀬上では両者ともすんでいることが判った。又, アケボノダカラガイの産地がミッドウェーとなっているが, 恐らくこの付近であろうとされていた推論が裏付けられた。Fusolatirus kuroseanusホソニシキニナ(新種)はカンダニシキニナに似るが細く色もうすく, 水管溝が細長い点で一見して区別される。Cuspidaria kurodaiセノシャクシガイ(新種)はやや細長く腹縁は直線的で嘴状部は太短かく, 丸く終り, この上に殻皮皺がある。
著者
藤倉 克則 小島 茂明 藤原 義弘 橋本 惇 奥谷 喬司
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.103-121, 2000-06-30
被引用文献数
11

海洋科学技術センター(JAMSTEC)が運用する深海調査システム(有人潜水調査船, 無人探査機, 深海曳航式カメラ)を用いて, 日本周辺の深海化学合成生物群集におけるオトヒメハマグリ科二枚貝の採集及び生息環境の観察を行い, 6種について新たな分布域を発見した。シマイシロウリガイは, 相模湾の初島沖と沖ノ山堆の冷水湧出域と沖縄トラフ伊平屋海嶺の熱水噴出域に分布していることが知られていたが, 沖縄トラフの北部伊平屋海嶺からも新たに発見された。テンリュウシロウリガイは, これまで知られている南海トラフ天竜海底谷の冷水湧出域に加え, 南海トラフ第三天竜海底谷からも発見された。ナンカイシロウリガイは, 南海トラフ竜洋海底谷の冷水湧出域に分布していることが知られていたが, 沖縄トラフ北部伊平屋海嶺の熱水噴出域にも新たに発見された。ニヨリシロウリガイは, これまで知られている南海トラフのユキエ海嶺や東海スラストの冷水湧出域に加え, 琉球海溝(南西諸島海溝)付近の喜界島沖の冷水湧出域から死殻が採集された。エンセイシロウリガイは, これまで知られている沖縄トラフ南奄西海丘に加え, 南海トラフ第二天竜海底谷の冷水湧出域に生息し, さらに南海トラフの室戸海丘と足摺海丘, 琉球海溝付近の黒島海丘から死殻が採集された。ノチールシロウリガイは, 天竜海底谷に加え, 南海トラフの第一南室戸海丘の冷水湧出域から新たに発見された。また, これまで日本周辺の深海化学合成生物群集から出現しているオトヒメハマグリ科に属するシロウリガイ属およびオトヒメハマグリ属二枚貝の地理的分布・鉛直分布をまとめた。そして, 日本周辺ではシロウリガイ属二枚貝の分布は, 熱水噴出や冷水湧出といった化学合成生物群集のタイプの違いや地理的な距離に左右されず, 同じ水深レベルには同じ種が出現する傾向が認められた。
著者
ウアール ロラン
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.273-280, 1996-12-31

Aspella schroederi n. sp, from Guam Island (Mariana Archipelago), and Orania rosea n. sp., from the western Indian Ocean and from the Philippine Islands, are described. Bursa lamellosa Dunker, 1863 is considered as a junior synonym of Aspella producta (Pease, 1861).
著者
ウァール ロラン
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.205-214, 1990-11-30

ニューカレドニア付近のドレッヂ採集品から既に20種のアッキガイ科の4新種が発表されているが, ここにさらに新種を加える.Dermomurex (Takia) wareni(模式標本の殻長54.5 mm), Ponderia elephantina (8.1 mm);Pygmaepterys menoui (7 mm)及びTrophon multigradus (27.5 mm).
著者
本間 義治 牛木 辰男 武田 正衛 中村 幸弘
出版者
日本貝類学会
雑誌
Venus : journal of the Malacological Society of Japan (ISSN:13482955)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.345-353, 2007-02-28

浮遊遠洋性の珍蛸アミダコ(♀)が, 2004年11月から2005年2月下旬にかけて,上・中越地方を中心に新潟県沿岸へ漂着したり捕獲されたりして,34個体が記録された.これらの中で,2月15日に掬われ,上越水族博物館へ収容され,18日に死亡した全長53cmの個体を10%フォルマリンで,次いでブアン氏液で固定し,卵巣・卵管の組織標本を作成して,観察した.卵巣重量は40g,抱卵数は60,000個以上であった.卵巣は中央に卵巣腔があり,多数の包嚢からなり,嚢内には様々の発育段階の卵巣卵(非同時発生型)が存在していた.若い卵母細胞は,それぞれ結合組織性の薄膜(層板)に付着していた.初期の卵母細胞には,円形の核(生殖胞)が明瞭であるが,発育が進むと卵は長楕円形となり,卵胞上皮が随所から陥入し始め,複雑に入り組み,卵黄形成が盛んとなる.さらに成熟が遊むと,卵母細胞は大きく球状化して,最大径1.2 mmに達する.卵膜には放射線帯,卵胞膜,莢膜の分化が明瞭となり,卵黄は板状化する.近位卵管内壁の粘膜は高く,複雑にひだ打っているが,遠位卵管壁は厚い結合組織と筋肉層で覆われ,内壁の粘膜は低く,ひだ打ちの程度は小さかった.浮遊遠洋性アミダコ卵母細胞の成熟過程は,沿岸性のマダコや深海性のメンダコ類などと変わらず,多回産卵を行うと推定された.