著者
城戸 法政
出版者
木更津工業高等専門学校
雑誌
木更津工業高等専門学校紀要 (ISSN:2188921X)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.101-108, 1986-03

小説は事実と虚構のモザイクだと言われる.事実はあくまで事実に終わるが,虚構は限りなく事実に近づくことができる.作品に reality を持たせるためには,モザイクの中の事実の適切な配置によって,虚構は限りなく事実に近づくのではなかろうか。十八世紀英国の骨董家具を題材とした Person's Pleasure (牧師の道楽)を中心に,ダールの小説作法の一端に触れてみたい.
著者
山本 長紀 北村 尚紀 飯島 淳 阿部 学 長嶋 昌子
出版者
木更津工業高等専門学校
雑誌
木更津工業高等専門学校紀要 The bulletin of Kisarazu National College of Technology (ISSN:21889201)
巻号頁・発行日
no.48, pp.103-109, 2015-01

The goal of the current paper is to report a song-making project for Foreign Language Activities at elementary school. A project group ""E-UTA Project"", in which project members make original songs based on teaching materials of Foreign Language Activities, plan lessons with the original songs, and conduct the lessons at elementary schools, organized the activity. The project has made several original songs for Foreign Language Activities with the following concepts; melodies that learners can enjoy, tunes that help learners understand lyrics, and repetitions of target phrases that learners learn through the songs. The project members conducted numbers of lessons with the original songs at elementary schools. Through these lessons, members observed that some learners showed their interests more than they usually showed to what they were learning through the songs.
著者
"小澤 健志/間 晃郎/古宮 照雄"
出版者
木更津工業高等専門学校
雑誌
木更津工業高等専門学校紀要 (ISSN:2188921X)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.81-92, 2014-03-31

シスルトン・ダイアーの『シェイクスピアのフォークロア』は、シェイクスピア作品を民俗学の視点から解明した画期的な論考であり、劇の背景に織り込まれた民族伝承を研究した先駆的業績である。第2章では16世紀から17世紀にかけて盛んだった魔女信仰が取り上げられている。ジェイムズ一世が魔術に関心を持っていたこともあり、シェイクスピアは『マクベス』やその他で魔女を扱っているが、本論は魔女信仰の背景を詳述している。
著者
"荒木 英彦/間 晃郎/古宮 照雄" 荒木 英彦 間 晃郎
出版者
木更津工業高等専門学校
雑誌
木更津工業高等専門学校紀要 (ISSN:2188921X)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.93-98, 2014-03-31

シスルトン・ダイアーの『シェイクスピアのフォークロア』は、シェイクスピア作品を民俗学の視点から解明した画期的な論考であり、劇の背景に織り込まれた民族伝承を研究した先駆的業績である。第3章では亡霊を扱っているが、イギリスでは亡霊に対する関心が特に深く、民間伝承や文学作品に多く登場する。『ハムレット』の父の亡霊は有名だが、シェイクスピアはその他の劇に亡霊を登場させている。また、『十二夜』では霊魂輪廻説も述べられている。
著者
"岩崎 洋一/間 晃郎/古宮 照雄" 岩崎 洋一 間 晃郎
出版者
木更津工業高等専門学校
雑誌
木更津工業高等専門学校紀要 (ISSN:2188921X)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.99-106, 2014-03-31

シスルトン・ダイアーの『シェイクスピアのフォークロア』は、シェイクスピア作品を民俗学の視点から解明した画期的な論考であり、劇の背景に織り込まれた民族伝承を研究した先駆的業績である。第4章では悪魔学と悪魔伝承が取り上げられているが、キリスト教文明圏では神と対立する悪魔という形で、悪魔に関する迷信が存在する。しかし、シェイクスピアはこの問題を戯画的に扱い、滑稽な効果がもたらされるように使っている。
著者
若林 明
出版者
木更津工業高等専門学校
雑誌
木更津工業高等専門学校紀要 (ISSN:2188921X)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.47-53, 1971-03

Francis Bacon, who was by nature a reformer, could not content himself with the traditional philosophies and learnings. He intended to reform them and published Instauratio Magna (The Great Instauration) in 1620. Besides this book, his thoughts are clearly stated in many works between 1603 and 1609. Bacon set a great value on Natural Philosophy which had been degraded to the offices of a servant, and appraised her to be the great mother of learnings. For the control and mastery of nature, he advocated using the true induction. Though his inductive method did not bring any discoveries, Bacon's ideas were able to exert much influence upon other thinkers, especially upon French Encyclopedists, through the image of progress.
著者
金井 太一
出版者
木更津工業高等専門学校
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2008

土質工学・地盤工学に関するJIS試験は,現実には詳細なテクニックが必要であり,記述手順では分かりにくい作業も多い。一方,実験や作業等はeラーニングに向かないといわれているが,試験手引きの書籍の写真と違い,実際に実験室で使用する装置を使用した動画の作成により,試験手順や学習内容がより明確になると考えた。これまで培ってきた実験実習の知識や技術をeラーニングとして構築し,内容を充実させた。実施概要は主に学生実験指導を中心に,名称や操作方法・計測方法等の試験手順を解説するためのシナリオを作成し,(1)土質試験,(2)公開講座「地震ってな一に」等,(3)体験学習「地盤の液状化」等について動画と静止画,解説を実験室に設置したサーバーに収録し,Webページで利用した。動画はダウンロード時にパソコンに負担がかからないように一つの説明を1分程度に分割した。(1)は,実験器具・装置,指導上必要なJISの4試験(密度試験,粒度,液性・塑性試験),JIS試験以外の2試験(pH試験,フォールコーン試験),(2)は,講座の解説用プレゼン資料や解説用動画を同様に作成した。(3)も,(2)と同様に作成した。また,掲示板を用いて質疑応答を行い双方向で利用できるとともに,類似の質疑応答をまとめたQ&A欄も設置した。(1)は,実際に使用する試験器具を用いたので事前学習には極めて有効であった。しかし,一部試験では,Webページから直接実験データを書き込める画面を設置したが,一連のデータ入力までに手数がかかったため紙によるデータシートやエクセル画面から直接記入が有効であった。(2),(3)は,解説用には有効に機能し,参加者の進行程度に合わせて講習等を進めることができた。これらのことから学生実験やイベント参加者にとっても,その意義や解説,応用例について繰り返し確認でき,不明な点も質疑応答できたので効果的な学習と好評であったが,そのレスポンスは課題となった。
著者
浅野 洋介
出版者
木更津工業高等専門学校
雑誌
木更津工業高等専門学校紀要 (ISSN:2188921X)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.7-10, 2013-01-31

In this paper, we proposed the real-time control system on non-real-time OS using the micro computer with USB interface. Generally, it was expensive and difficult to construct the real-time control system. However, we achieved proposed system inexpertly by using the micro computer as a scheduler.The characteristic are no special interface for the control software like MATLAB and the real-time control performance on the non-real-time system. Moreover, we developed the 2-link robot arm to evaluate the performance of the proposed system. As a result, the proposed system operated in the low-speed area.
著者
立石 友二
出版者
木更津工業高等専門学校
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2011

○研究の目的身近にあって、比較的分かりやすいと思われている音について、中学校での音に対する理解度が低いという調査もあり「音や振動」関心興味を持たせる工夫として、小学生高学年・中学生を対象に音の出る装置を自作し、音の実験から科学の楽しさを学ぶ試みを提案する。○研究方法太さの異なる導線を用意し、巻数や直径の異なるコイルを作成し抵抗やインピーダンスの測定を行った。材質や形状の異なる磁石の表面磁束密度分布の測定を行った。振動板として、身近にあるペットボトル、空き缶、段ボールなどを用い、スピーカーの試作を行った。試作したスピーカーの音の測定を行った。可視化として、試作品に砂や砂鉄を載せ振動する様子を観察した。体験として、小学生高学年を対象とした、公開講座を実施した。○研究成果磁石とコイルの位置関係では、磁石から2mm程度離れたコイルを使用した場合や厚さ方向に浮かせる事で、音が数dB大きくなった。コイルでは、巻数を多くすると導線の長さが長くなり、インピーダンスも増え音が大きくなった。コイルの巻数を同じにして導線を細くした場合、インピーダンスが変化し、音が数dB大きくなった。振動板として、ペットボトル、空き缶、段ボール、お弁当食品トレーなどが利用できた。ラジオの種類によりイヤホン端子の出力インピーダンスが違うため、アウトプットトランスを用いることで音を数dB大きくすることができた。小学生高学年を対象とした体験では、アンケート結果から、自作のスピーカーが簡単に作れた事、自作スピーカーから音が聞こえた事、スピーカー作りを通していろいろなことを知る事ができたなど、音の出る仕組みについて興味を持たせる試みができた。
著者
荒木 英彦 西山 里枝 古宮 照雄
出版者
木更津工業高等専門学校
雑誌
木更津工業高等専門学校紀要 (ISSN:2188921X)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.87-96, 2006-01-31

エリザベスからリチャードー世までの資本主義の発展について、独占事業を中心に述べている。重商主義の産業保護により独占企業が国家的規模で成長するが、その背景には王室の窮乏による特許の下付、宮廷人事業家の出現、資本主義事業家の誕生がある。著名な独占企業家であるイングラムやブルマーなどの活躍について述べ、土地所有者である旧貴族や行政家である新貴族とも異なって、経済力で登場した「新しい人間」を描いている。
著者
丸岡 邦明 中村 亜由美 住谷 香織
出版者
木更津工業高等専門学校
雑誌
木更津工業高等専門学校紀要 (ISSN:2188921X)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.1-9, 2011-02

Acceptable limit for delay in response of computers was investigated, by means of an experiment in which 27 subjects played specially designed Othello game with delay in response. Subjects are split into two groups, one of which consists of 5 impatient subjects with patience rate with delay in response below 25%, and the other one of which consists of 22 subjects with patience rate over 70%. Further 22 subjects are split into two groups, one of which consists of 11 subjects with patience rate of 75〜97%, and the other one of which consists of 11 subjects with patience rate of 100%. Acceptable limit of delay time of impatient group would be 2s because they can wait for the response of computer at clicks under only 13% to all clicks in case of delay time over 2s. Acceptable limit of delay time of medium group might be 3s, but even than they can wait for the response at clicks over 86% to all clicks.
著者
小平 眞次 稲谷 順司 石川 雅之
出版者
木更津工業高等専門学校
雑誌
試験研究
巻号頁・発行日
1989

本研究では、バル-ン搭載可能な小型軽量のロ-カル用サブミリ波発振源の設計、試作により、その実用化を模索することを目的とした。(1)周波数逓倍器の試作と性能限界の考察 逓倍器動作のコンピュ-タによるシミュレ-ションを行い、逓倍回路の最適条件を模索し、その出力限界を明らかにした。そして、サブミリ波帯逓倍器を試作し、2逓倍器については、ほば予想通りの特性結果を得ることができた。ただし、3逓倍器以上の出力電力測定については、サブミリ波電力計の開発が必要となり、パイロ検出器を液体窒素冷却デュア-内にセットして、サブミリ波電力計を試作したが、直読で1μW程度の感度であり、電力の校正が正確でないなど、高感度化と併せて今後の課題として残った。(2)フラックスフロ-発振器の開発 Nb/AlO_X/Nb接合によるフラックスフロ-発振器(FFO)の開発を行い、発振器出力をアンテナにより放射し、387GHzにて1μWの発振出力を得た。また、高周波数化として、NbN/MgO/NbN接合によるFFOの試作を行い、バイアス電圧2mV以上で速度整合ステップが得られ、1000GHzの発振を確認した。ただし、注入同期とピュリティ-の測定は、今後の課題となった。今後、さらに、FFOとアンテナの整合回路の低損失化、発振周波数の安定化、出力ビ-ム系の改良等の開発を進めれば実用的なサブミリ波発振源になるものと考える。以上により、本研究においては、ほぼ計画どうり目標を達成することができた。これにより、サブミリ波発振源の実用化の見通しを得ることが出来た。
著者
田中 整佳
出版者
木更津工業高等専門学校
雑誌
木更津工業高等専門学校紀要 (ISSN:2188921X)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.15-41, 1968-03

At this moment, when Olympic Games are expect in Mexico City, in the course of this year, voices of criticism are being raised against rather poor results got by the Japanese during the Tokyo Olympics. Really some people go so far as to suggest that in view of the difference in physical strength, wholesale adoption of Weight System in all sorts of sports events would be the only solution enabling us to cope fairly with foreigners. Then, what was the scope and extent of the so-called difference in physical strength in any particular branch of sports ? In the following essay I shall try to give some light on that question, making use of an idea of what I should like to call "Volume of Physique" by way of a parameter for measurable physical strength. Though I use the term "volume", I don't mean to include in my survey those bullcalf or fatty types, but I shall confine the object of the study to "steel-like" physique that has gone through severe, all-round training.
著者
柴田 育子
出版者
木更津工業高等専門学校
雑誌
木更津工業高等専門学校紀要 (ISSN:02857901)
巻号頁・発行日
no.38, pp.69-80, 2005-01

In diesem Aufsatz analysiert man das Kapitel N ,,Erkenutnistheoretisches, Theorie des Fortschritts" von Walter Benjamins Das Possagen-Werk. Jeder Artikel und jeder Paragraph des Kapitel N wird nach Themen und Personeunamen klassifiziert und systematisiert. Das Kapitel N von Das Passagen- Werk ist wichtig, um die Methode von W. Benjamin zu verstehen. Daher ist dieser Aufsatze eine Untersuchung der Methode von W. Benjamin.
著者
高橋 邦夫 峰内 健一 田村 和士 中村 時久 小泉 美香 狩野 広美
出版者
木更津工業高等専門学校
雑誌
木更津工業高等専門学校紀要 (ISSN:02857901)
巻号頁・発行日
no.26, pp.p79-82, 1993-03

Laser-induced-fluorescence (LIF) is a useful technique to examine structures and conditions of photosystems, and reactions of them to intrinsic and extrinsic environments of leaves. In this investigation, fluorescence spectra were measured using intact leaves of rice plants applied various amounts of nutrients and containing various concentrations of chlorophylls. The spectra were resolved into Gaussian components of fluorescence emitters by curve-fitting method, and the effects of nutrient deficiency on structures of photosystems and self-absorption of fluorescence within leaves were discussed.
著者
瀬川 直美 間瀬 裕子 古宮 照雄
出版者
木更津工業高等専門学校
雑誌
木更津工業高等専門学校紀要 (ISSN:02857901)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.81-92, 2010-02

シェイクスピアの戯曲には深甚な政治的観察がうかがわれる。彼は秩序の維持が社会の原動力であることを力説する。ルネサンス期のイギリスに充満した権力闘争を強く非難している。浅薄な民衆迎合の日和見主義が国家の危機を招くと主張する。権力と大衆との不安定な関係に懐疑的な目を向けるのである。コリオレイナス、ジャック・ケイド、ブルータス、その他を考察の対象にして、シェイクスピアの政治観を探った興味深い論文である。
著者
星野 真紀
出版者
木更津工業高等専門学校
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2007

本研究は,初心者が無鉛ハンダを使用しやすいハンダゴテを選定することと,無鉛ハンダの中で使用しやすいものを選定することを目的とした.電子工作実習用に学生が購入するため,安価で入手性の良いものを対象とした.【実験内容】コテ先形状,ハンダゴテ,無鉛ハンダについて,実際に学生に使用してもらい,使用感アンケートにより評価を行った.【コテ先形状】先が直径1〜2mmの棒状で先端が斜めにカットされているコテ先は評価が高く,直径が2.5mm以上あるものや先端が細く尖っているものは評価が低かった.【ハンダゴテ】同じ型でワット数が26Wと32Wのコテを2組用意して評価したところ,どちらも26Wの方が評価が高かった.無鉛ハンダは融点が高いため,ワット数が高い方が高評価を得るかと予想していたが,予想に反した結果となった.基板表面を観察すると,32Wでハンダ付けした基板では,過熱によるツノや基板の焼けが多く見られた.コテ先温度が高いコテでは手早く正確なハンダ付けが必要になり,初心者にはかえって扱いづらくなったと考えられる.【ハンダ】Sr-Ag-Cu系4種とSn-Cu-Ni系2種の評価を行ったところ,Sn-Ag-Cu系の方が評価が高かった.Sn-Ag-Cu系の方が融点が低いため,その差が表れたと考えられる.また,濡れ性については,組成よりもメーカーによる差があらわれた.フラックスの違いによるものが大きいと考えられる.【まとめ】電子工作初心者にはワット数の高いハンダゴテは使いづらく,26W程度が適切という結論を得た.使用する無鉛ハンダはSn-Ag-Cu系が使用しやすいと考えられる.ただし本研究は初心者の電子工作実習という条件であり,精細なパターンや上級者に関しては考慮していない.