著者
早川 由紀夫
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1985

博士論文
著者
古島 敏雄
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1949

博士論文
著者
岩生 成一
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1951

博士論文
著者
笠原 一男
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1962

博士論文
著者
稲垣 忠彦
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1964

博士論文
著者
郷原 佳以
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

デリダにおける「自伝の脱構築」のありようを明らかにするという目的に沿って、主として以下の研究を行った。(1)デリダがテクストに虚構的かつ単独的な動物たちを登場させ、虚構的かつ自伝的なテクストを書いたのは、他者性における単独性と普遍性のアポリアを限界まで思考するためであったことを明らかにした。(2)デリダにおける自伝的・詩的テクストの展開と晩年まで続いた「灰」モチーフとの関連を精査し、両者に大いなる関係があることを突き止めた。『火ここになき灰』、「送る言葉」、「プラトンのパルマケイアー」を精査することで、「灰」モチーフの登場がデリダにおける自伝的・詩的テクストの端緒を徴づけていることを示した。
著者
近田 拓未
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

本研究は、核融合炉ブランケットなどをはじめとした先進エネルギープラントで開発課題とされている金属の水素脆化および水素の透過損失をセラミックスの薄膜を設置することによって軽減する技術に関して研究を行っており、薄膜の微細構造と水素透過挙動より薄膜中の水素透過機構を解明することを目的としている。最終年度となる本年度は、より詳細な水素透過機構を解明するために、前年度までの研究で基礎的な透過挙動が得られている酸化エルビウムを薄膜材料として用い、固溶や拡散といった透過の素過程について検討した。続いて、普遍的な透過挙動の理解を進めるために薄膜中の水素透過機構のモデル化を行い、計算値と実験値の比較や他の手法への適用可能性を調べた。また、他の薄膜材料の検討として炭化ケイ素を用い、薄膜組織分析と透過試験より炭化ケイ素薄膜中の透過挙動を調べた。透過の素過程の検討においては、基板片面に成膜した場合と両面に成膜した場合の透過試験結果を比較した。両者で拡散律速が確認されたが、両面成膜試料では基板に比べて最大1/100000に透過を低減することがわかり、固溶・拡散過程を繰り返すことによる透過防止性能の大幅な向上が示唆された。透過機構のモデル化においては、基板被覆率や薄膜結晶の平均粒径をパラメータとして計算を行うことで実験値との良い一致を示した。また、結晶構造の違いや不純物等の影響を考慮することにより、他の成膜手法においても適用可能性の向上が期待できることがわかった。炭化ケイ素薄膜においては、マグネトロンスパッタリング法による均一な薄膜の作製が可能であることが示され、基板との熱膨張率差によって生じるクラック等、酸化エルビウム薄膜で得られている挙動と類似性が見られた一方で、表面における吸着の効果といった相違点が存在した。
著者
松島 斉 尾山 大輔 萱場 豊 山本 裕一 佐野 隆司 中島 大輔 安田 洋祐 早川 仁 岡崎 哲二
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究の概要は以下の通りである。デジタル技術進歩とビジネス利用が実体経済に与える影響について、理論、実験、歴史学の視点から分析する。予測データが豊富に利用できるデジタル環境において、経済主体はその恩恵を受ける一方、複雑な判断を強いられる。そのため限定合理性の考察が重要になる。ブロックチェーンの普及によって、契約の自動化が進展する。その結果、ガバナンスが新たに問われる。大容量の情報通信が可能になったことで、携帯事業のみならず、全産業にわたって電波利用をいかに配分するかが重要課題になった。本プロジェクトは、ゲーム理論、行動経済学、実験経済学、歴史分析を駆使して基礎研究を発展させ、これらに取り組む。
著者
田之倉 優
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

オリザシスタチン(OC)はコメ(Oryza sativa)中に含まれ、システインプロテアーゼ(CP)を特異的に阻害する蛋白質である。この蛋白質はパパインを化学量論的に阻害し、炊飯条件下でも活性を失わない耐熱性を持ち、酸やアルカリに対しても安定である。この蛋白質は、種子内蛋白質分解に関与するCPの働きを制御することにより、代謝を調節するとともに、昆虫、細菌、ウイルスなどの外敵や感染源に存在するCPを外来性標的酵素として認識して、その活性を阻害することにより生体防御を担っていると言われている。本研究では、生化学的解析および立体構造解析により、OCの機能構造相関の解析を行った。温度、濃度、pHなどの溶液条件を変化させる、あるいは、変性剤により変性させることでOCを自由にダイマーやモノマーに変換することに成功した。各成分のプロテアーゼ阻害活性を比較したところ、ダイマー状態の方がモノマー状態より活性が低下することが明らかとなった。このことから、本タンパク質は、イネの生育段階における様々な環境変化に応じて、自分自身の状態(構造)変化を起こすことでプロテアーゼ活性の制御を行い、調節因子として働いていることが示唆された。また、NMR構造解析により、OCはダイマー化すると、阻害活性に重要とされている第一ループと第二ループの構造が変化していることが示され、このために阻害活性が低下することが示唆された。さらに、OCのホモダイマーの結晶化に成功し、2.9Å程度の分解能のデータを得た。OCは、医薬品や機能性食品としての適用が検討されている。本研究の成果により、溶液条件を変化させることでその活性が制御できることが明らかになったので、その機構を利用し、熱や酸に対しても耐性があり、pHによって制御が出来るナノマシン等更なる応用が期待される。
著者
福士 謙介 渡部 徹 渡辺 幸三
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2017-04-01

東南アジアでは、暑熱環境による熱中症や睡眠障害、洪水や渇水に伴う水系感染症、そして蚊個体数・生息分布の増加に伴うベクター感染症が、気候変動下で深刻化している。本研究は、環境情報、文化的な情報、エネルギー使用状況等の情報および、人間行動や建築情報を含めたデータの収集を行った。都市の下水からの病原微生物による近郊農地が汚染されていること、および洪水時にウイルスによる胃腸炎が流行していることが示唆された。また、スマートフォンアプリを開発し、リアルタイムで蚊に刺された住民からデータを集積できた。さらに、効率的に蚊を集め、深層学習などを使って蚊を蚊として正しく羽音に基づいて同定できる正答率を高めた。
著者
福士 謙介 渡部 徹 渡辺 幸三 浦 剣
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2019-04-01

気候変動下では、都市気象の変化により感染症や暑熱障害等の健康リスクが高まることが想定されており、特に途上国都市ではその脆弱性が懸念される。本研究は、東南アジアの都市を対象として、(1)熱中症や睡眠障害等の暑熱に関連する健康障害、(2)下痢症・皮膚病・眼病等の水系感染症、(3)デング熱やジカ熱等の蚊媒介感染症の3つの健康リスクをそれぞれ予測する機械学習モデルを開発する。そして、気候変動モデルとのカップリングにより、想定する気候変動適応オプション下における3つの健康リスクのDALY(障害調整損失年)をそれぞれ算定し、合計して経済的損失に換算することで、3つのリスクを統合的に評価する手法を構築する。