著者
坂本 育子
出版者
金原出版
巻号頁・発行日
pp.343-347, 2020-04-01

ロボット支援下手術は,2018年4月に子宮体癌,良性子宮腫瘍における子宮摘出術に保険収載されて以降,婦人科領域でも急速に普及しつつある。しかし継続していくにあたり,手術時間,コストなど様々な課題に直面することが多い。当院では導入以降,そのような課題に対しロボット支援下手術を効率よく行うための取り組みを行ってきた。本稿では,取り組みの詳細とその成績について紹介する。
著者
西村 みずき 川瀬 正昭 江藤 隆史
出版者
金原出版
巻号頁・発行日
pp.1651-1655, 2016-10-01

症例1(56歳女性)。2年前より左中指遠位指節間関節(DIP)に10mm大の単発性角化性結節が出現した。症例2(39歳女性)。3年前より左示指に4mm大の単発性角化性結節が出現した。症例3(51歳男性)。2年前より左足底に15mm大の類円形角化性局面が出現した。いずれの症例も他院にて尋常性疣贅と診断され、液体窒素療法などの治療を受けるも無効で、著者らの皮膚科へ紹介となった。治療として削り処置、液体窒素療法のルーチン処置に加え、ビタミンD3軟膏-50%サリチル酸ワセリン絆創膏連結療法が行われたが効果は乏しく、モノクロロ酢酸塗布療法に変更した結果、治療開始3~6ヵ月で病変の消失がみられた。
著者
原田 晋 森山 達哉 谷口 雅輝 森岡 芳雄
出版者
金原出版
巻号頁・発行日
pp.1283-1288, 2017-07-01

64歳,女性。健康食品として春ウコン粉末を初めて服用した直後よりアナフィラキシー症状が出現。プリックテストで秋ウコンのターメリックは陰性であったが,春ウコンが陽性であったことより,春ウコンアレルギーと診断した。ウコンアレルギーの既報告は接触皮膚炎や多発性固定薬疹など遅延型アレルギーの機序に基づく症例が大部分で,即時型アレルギーの既報告は接触蕁麻疹症例のみであり,自験例はウコン摂取によりアナフィラキシーをきたした世界初の報告と考えた。また,既報告では同定し得た症例のほぼ全例で,秋ウコン中の主成分であるクルクミンが原因抗原であったが,自験例ではクルクミン以外の抗原が原因抗原である可能性が考えられた。
著者
古荘 純一
出版者
金原出版
雑誌
小児科 (ISSN:00374121)
巻号頁・発行日
vol.57, no.10, pp.1277-1282, 2016-09
著者
近藤 息吹 上出 泰山
出版者
金原出版
巻号頁・発行日
pp.1507-1509, 2020-11-30

総排泄腔とは,胎生4〜9週に存在する臓器の名称である。総排泄腔は上方より発生する尿直腸中隔により前後に分離され,胎生9週には腹側が膀胱・尿道に,背側が直腸・肛門となる。総排泄腔遺残は,総排泄腔の分離過程が障害され,総排泄腔が生後に遺残した病態である1)。遺残した総排泄腔の部分は共通管ともよばれ,共通管から会陰部までの長さは1〜12cmと差がある。5万人に約1人の割合で発生する極めて稀な先天異常で,女児にしか発生しない。

1 0 0 0 小児の下痢

著者
北村義男著
出版者
金原出版
巻号頁・発行日
1957
著者
北村義男 宮尾益英著
出版者
金原出版
巻号頁・発行日
1962
著者
大原 玲子
出版者
金原出版
巻号頁・発行日
pp.599-604, 2019-06-01

いわゆる先進国では,分娩時に何らかの麻酔を使用する方法が選択肢の1つとして一般的になっている。その歴史は長く,現在に至るまで事象の考察や研究,そして危機管理が進んでおり,安全な医療を提供できるシステムやマンパワーを備えている。日本は先進国のなかで妊産婦死亡率の低さは世界のトップクラスを誇るが,無痛分娩は一般的ではなかった。しかしながら,2010年代より無痛分娩は増加傾向にあり,改めてその安全性を確認し今後の成長につなげるために2018(平成30)年3月には厚生労働科学特別研究班から安全管理体制の構築についての提言が公表された。日本でも今後は産婦の意向を尊重できるよう,安全な無痛分娩を提供できるような医療体制の見直しが期待されている。