出版者
金原出版
巻号頁・発行日
vol.第1巻, 1954
著者
小柳 憲司
出版者
金原出版
巻号頁・発行日
pp.1019-1022, 2018-09-01

器質的・機能的にかかわらず,効果の高い治療法のない疾患は慢性に経過しやすく,心の影響を強く受けるため,心身症化しやすい。そのなかで思春期女子に多いものとして,起立性調節障害,過敏性腸症候群,慢性連日性頭痛,過換気症候群などがある。このような疾患の治療においては,原因を1つに限定するのではなく,身体面・心理面を含んだ心身医学的アプローチが重要となる。
著者
神﨑 美玲 禾 紀子 青島 正浩 戸倉 新樹
出版者
金原出版
雑誌
皮膚科の臨床 (ISSN:00181404)
巻号頁・発行日
vol.60, no.11, pp.1800-1804, 2018-10-01

38歳,男性,ゴルフ指導員。初診前年の秋より,食事や運動時に,背部にチクチクとした痛みがあった。初夏には発汗低下,うつ熱のため屋外での仕事に支障をきたし,8月には熱中症に至った。コリン性蕁麻疹の合併はなく,温熱発汗試験で広範囲な無汗,発汗低下がみられた。薬物性発汗試験は陰性であった。病理組織学的に汗腺組織の形態学的異常はなく,炎症細胞はわずかであった。無汗部の汗腺上皮では,アセチルコリン受容体の発現が低下していた。無汗をきたす基礎疾患や自律神経異常はなく,特発性後天性全身性無汗症と診断した。ステロイドパルス療法が奏効し,3クールで発汗が回復した。本症はまれな疾患であるが,早期に診断・治療すべきである。
著者
照井 正 鳥居 秀嗣 黒川 一郎 大田 三代 栗本 沙里奈 山崎 清貴 木村 淳子 林 伸和
出版者
金原出版
雑誌
皮膚科の臨床 (ISSN:00181404)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.353-360, 2018-03-01

化膿性汗腺炎の本邦における罹患率は不明で,診断基準および治療指針も確立されていない。本研究は国内における化膿性汗腺炎の患者像,診療状況の把握のためJMDC Claims Databaseを用いて化膿性汗腺炎の患者背景,併存症および治療状況を検討した。その結果,国内の15歳以上65歳未満の年齢層における化膿性汗腺炎患者数は2921人で有病率は0.0039%と推計された。海外で関連が示唆されている喫煙,肥満,メタボリックシンドロームとの明らかな関連性はなかった。治療には内服抗菌剤,外用ステロイド,外用抗菌剤が主に用いられていた。臀部膿瘍,多発皮下膿瘍,慢性膿皮症などの病名で登録されている症例もあると思われる。今後,診断や治療の指針の作成が望まれる。
著者
田中 修 國嶋 有香 谷口 拓矢 大野 光生 松尾 政之
出版者
金原出版
雑誌
臨床放射線 (ISSN:00099252)
巻号頁・発行日
vol.63, no.10, pp.1117-1120, 2018-10-10

近年の癌治療の進歩に伴い,生存率は以前に比して大幅に改善されるようになってきた。とりわけ放射線治療と化学療法は物理学・生物学の進歩に伴い癌を根治できるようにまで発展した1)。一方,放射線治療や化学療法は以前よりも治療期間が長くなるようになってきた。例えば放射線治療においては強度変調放射線治療(IMRT)によってこれまで以上に癌病巣に対して放射線線量を上げることができるようになった2)。化学療法においても分子標的薬剤などの出現により3rdラインや4thラインの治療まで様々な種類の薬剤を投与することができるようになってきた。このように治療の進歩に伴って患者の治療期間も長くなるようになってきている。
著者
大鶴 任彦 森田 康介 堀内 悠平 島本 周治 森田 裕司 加藤 義治
出版者
金原出版
雑誌
整形・災害外科 (ISSN:03874095)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.111-115, 2016-01-01

発育性股関節形成不全の診断では臼蓋側被覆だけでなく前方被覆の評価も重要である。そこで今回、著者らはトモシンセンス(TS)立位矢状断像を用いて臼蓋前方被覆を計測して、その有用性をfalse profile(FP)像と比較検討した。対象は前、初期変形股関節症で隣接関節に障害がない34例(男性7例、女性27例、平均年齢55.8歳)および健康成人ボランティア30例(男性25例、女性5例、平均年齢36.5歳)であった。これらを対象にTS像とFP像を撮影してvertical center anterior margin(VCA)角を測定し、臼蓋前方被覆を評価した。その結果、1)TS-VCA角はFP-VCA角より有意に大きく、TSの方の再現性が高かった。また、TS-VCA角とFP-VCA角は高い正の相関を示し、臼蓋前方被覆の計測ツールとしてTSは極めて有用であると考えられた。その理由として撮影時の体位設定が容易であること、臼蓋縁の変形があっても臼蓋前縁を明瞭に撮影できることが考えられた。以上より、トモシンセシスは立位で撮影が可能なため骨盤傾斜も考慮でき、放射線の実効線量も低く、汎用性の高いことが長所と考えられた。
著者
緒方 克己
出版者
金原出版
雑誌
皮膚科の臨床 (ISSN:00181404)
巻号頁・発行日
vol.24, no.5, pp.p545-556, 1982-05
被引用文献数
4
著者
辻井 雅也
出版者
金原出版
雑誌
整形・災害外科 (ISSN:03874095)
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.655-663, 2018-04-30

要旨:舟状大菱形・小菱形骨間関節(scaphotapeziotrapezoidal joint,以下STT関節)の関節症は,手関節の変形性関節症では頻度の高い疾患であるが,有症状性のものは少なく,報告も少ないために治療に一定の見解はない。その中で本邦においては関節固定術が一般的に用いられている方法と思われるが,固定術では手技が困難な上に手関節の可動域制限が必発である。また海外では母指CM関節症の治療に用いられる大菱形骨切除に第1中手骨基部を安定化させる関節形成術が好んで用いられている。しかし靱帯形成術にも多くの合併症が報告されており,またSTT関節症に対する有用性を示した研究は少ない。そこでより簡便で安全な方法に舟状骨遠位部切除術があり,良好な除痛効果,筋力の回復だけでなく,可動域の改善も示されている。われわれは鏡視下に舟状骨遠位部切除を行っており,その手術方法や術後成績についても述べた。
著者
南条 光夫
出版者
金原出版
雑誌
臨床放射線 (ISSN:00099252)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.p521-527, 1978-05
著者
鈴村昭弘
出版者
金原出版
雑誌
眼精疲労
巻号頁・発行日
pp.1-9, 1985
被引用文献数
1