著者
川崎 順久 福田 宏之 辻 (ドミンゴス)浩司 酒向 司 塩谷 彰浩 馬 燕 川井田 政弘
出版者
The Japan Broncho-esophagological Society
雑誌
日本気管食道科学会会報 (ISSN:00290645)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.38-42, 1992
被引用文献数
1

Neurinoma of the vocal fold is not common. A 43-year-old female with neurinoma of the left vocal fold was treated by microlaryngeal surgery. Clinical observation using laryngostrobovideography and CT revealed a smooth mass localized in the left vocal fold. The tumor was successfully removed under general anesthesia by microlaryngeal surgery. We applied the fibrin-glue (Tisseel®) on the surgical wound of the vocal fold to avoid post-operative scar. Postoperative wound healing of the vocal fold was excellent in this case. Her phonatory function was satisfactory and no tumor recurrence have been noted after surgery. In this case, the fibrin glue might have good effect on the wound healing of the vocal fold.
著者
川崎 順久 福田 宏之 酒向 司 塩谷 彰浩 辻 ドミンゴス 浩司 高山 悦代 蓼原 東紅
出版者
The Japan Society of Logopedics and Phoniatrics
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.381-387, 1990

小児声帯結節の治療方針について, 全国の耳鼻咽喉科医62名を対象にアンケート調査を行った.その結果, (1) 60名中55名が小児声帯結節は男児に多いと回答した. (2) 治療方針は保存的治療, 経過観察, 希望があれば手術を行う, の順に多かった. (3) 積極的に手術を施行しない理由として, 再発しやすいから, 自然治癒しやすいから, との回答が多かった. (4) 手術を行う場合, 96.9%が入院のうえ, 93.8%が挿管全身麻酔によるラリンゴマイクロサージェリーを施行すると回答した. (5) 以上の結果から, 小児声帯結節の治療方針として, まずは保存的治療あるいは経過観察を行うという意見が大半を占めたが, 音声外科を専門としない耳鼻咽喉科医の間では本疾患の自然治癒に関する認識は不十分であった.
著者
鈴木 みずえ 金森 雅夫
出版者
日本転倒予防学会
雑誌
日本転倒予防学会誌 (ISSN:21885702)
巻号頁・発行日
vol.1, no.3, pp.3-9, 2015-03-10 (Released:2015-07-07)
参考文献数
19

認知症高齢者の転倒は,認知症の進行に伴って脳神経障害に関連した歩行障害・バランス障害から引き起こされるだけではなく,認知症による失行,失認などの中核症状,認知症の行動・心理症状など多様な要因が複雑に絡まっている。最新の認知症高齢者の転倒予防のシステマティックレビューやランダム化比較試験(RCT)の検討をした結果,介入方法の基準や標準化が明確ではなく,結果の再現性が乏しいということが考えられた。それらを踏まえてケアスタッフの多職種連携や転倒予防に関する教育プログラムを明確化したRCTも報告され,ケアスタッフが最大限に機能を果たしてエビデンスに基づいた効果的なアセスメントや介入が展開できれば転倒予防につながる可能性が高い。以上から認知症高齢者を対象とする転倒予防の効果的な介入のポイントとして多職種連携や転倒予防教育を重視した介入プログラムの必要性が示唆された。
著者
井上 靖子
出版者
The Japan Association of Sandplay Therapy
雑誌
箱庭療法学研究 (ISSN:09163662)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.31-41, 2013

本論文では, 不登校, 排尿恐怖症のあった小3女児との遊戯療法を取り上げ, 無意識の自律性という観点からの検討を行った。女児は自分を出せない不安や大人への恐怖があり, 弱視という問題を抱えていた。これらの内的な問題は, 遊戯療法において, 粘土遊びや描画を通して表現された。女児は, 粘土で, 自己像を投影した右目のないウサギと恐怖の対象である宇宙人の目玉を作った。遊びのなかで, 宇宙人の目玉は殺害され, その血液はウサギの右目として再生する。この血液は「いのちの水」イメージでもある。こうしてセラピストと共に想像することが, 自律的なイメージの発動を促した。女児は「いのちの水」イメージによって身体像を回復し, 子どもらしさを取り戻すことができた。無意識の自律性は, 他者や宇宙との繋がりを回復させ, 生命力の更新を可能にすることが明らかとなった。
著者
加藤 靖佳
出版者
筑波大学心身障害学系
雑誌
心身障害学研究 (ISSN:02851318)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.227-235, 2001-03

本研究では、聾教育に多大な影響を与えた西川はま子(1916-1957)の発語について、講演録音された連続音声資料から単音節明瞭度、単語了解度および文章了解度を推定した。検査語音は、連続音声資料から単音節(40音節)、単語(50単語)、文(20文)をそれぞれ切り出した。デジタルソナグラフによって波形編集をおこない、ノイズ除去された後、デジタル録音された。評価者28名によって西川はま子の音声が評価され、その結果、単音節明瞭度は29.6%、単語了解度は42.1%、文章了解度は69.8%であることが推定され、特に母音発語明瞭度が高く、92.9%であった。西川はま子の発語の明瞭度、了解度はかなり高く、日常生活で音声言語を用いたコミュニケーションが十分可能であったことが示唆された。
著者
鈴木 貴和 須原 啓一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMD, 機構デバイス
巻号頁・発行日
vol.112, no.370, pp.21-25, 2012-12-14

スイッチングアークの電圧電流を計算するとき,アーク電圧と電極間距離及びアーク電流の関係を表すアーク電圧電流特性が必要である.パラジウム電極のアーク電圧電流特性は,C. E. GuyeとL. Zebrikoffの研究論文に電極間距離0〜2 mm,アーク電流3〜15 Aにおける測定値が残されている[1].しかし,誘導性回路のスイッチングアークを計算するには2 mm以上,3 A以下の範囲のアーク電圧電流特性が必要である.今回,パラジウム電極のアーク電圧電流特性を,電極間距離0.1〜10 mm,アーク電流5 A以下の範囲で測定した.この測定結果とGuye, Zebrikoffの測定結果は,共通する範囲(0.1〜2 mm, 3〜5 A)においてよく合っている.
著者
斎藤 守正
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.35, no.7, pp.598-602, 1986-07-05
被引用文献数
2

スパークイオン源質量分析法において,対極に金,白金,銀,タンタル,タングステン,アルミニウム細線を用いるプローブ法での相対感度係数(RSC)(Fe=1)について検討した.用いた試料は鉄鋼,銅,アルミニウム標準試料である.各プローブ法で得られたRSCの値を比較すると,プローブ間では大きな差がないこと,又プローブ法のRSCの値は通常の2本の電極でスパークさせる固体法で得られた値と良い一致を示すことが分かった.本法の精度は固体法の精度より5〜13%良くなったが,固休法同様マトリックスの影響があること,鉄鋼中のケイ素,チタンは偏析のため精度が悪くなることがあった.しかし本法は微小部の分析,精度向上に役立つことが示された.
著者
菊池 徹夫
出版者
早稲田大学史学会
雑誌
史觀 (ISSN:03869350)
巻号頁・発行日
vol.120, pp.100-157, 1989
著者
三枝 有
出版者
信州大学大学院法曹法務研究科
雑誌
信州大学法学論集
巻号頁・発行日
vol.24, pp.1-25, 2014-09-02
著者
阿久津 昌三
出版者
信州大学教育学部
雑誌
信州大学教育学部紀要
巻号頁・発行日
vol.65, pp.39-50, 1989-03-02