著者
瀧野 修 村垣 徹
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.129-130, 1997-09-24

オフィス環境では, 共同作業者が, どこで何をしているかという情報(以下, 活動アウェアネス情報と呼ぶ)の把握が重要である. そこで本稿では離席中の共同作業者の活動アウェアネス情報を推定する方法を提案する.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1042, pp.e45-48, 2000-05-22

インターネットを経由して新車を購入すると、ディーラーに直接買いに行くよりも平均して490ドル安い。しかも、面倒な値引き交渉は不要で、最初から値引きされた価格を提示される。また、インターネット顧客のために試乗車を顧客の元に直接届けて試乗させてくれるサービスも一般的になりつつある——。
著者
藤田 秀樹
出版者
富山大学人文学部
雑誌
富山大学人文学部紀要 (ISSN:03865975)
巻号頁・発行日
no.61, pp.183-200, 2014

1970年代から現在に至るまでその旺盛な創作力でハリウッドを牽引し続けているフィルムメーカー,スティーヴン・スピルバーグのキャリアを概観すると,1980年代後半が彼の作風の大きな転換点として浮かび上がる。本論では,スピルバーグのキャリアにおける転換点を画するこれらの作品群のひとつであり,また彼の作品の中でも等閑視されてきた感のあるもののひとつでもある『太陽の帝国』を取り上げる。この『太陽の帝国』において,彼は少年と世界が痛々しい成熟へと至る軌跡を活写する。従来のハッピーエンディング的な大団円とは違って,どこか屈折や屈託を孕みつつ物語が終結していくのも,この作品がそれまでのスピルバーグ作品と一線を画するものであることを示唆するものと言えよう。物語を通して交錯するふたつの「通過儀礼」に焦点を当てながら,『太陽の帝国』という映画テクストを読み解くことを試みる。
著者
上田 修功
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.85, no.4, pp.265-271, 2002-04-01
被引用文献数
31
著者
吉澤 弥生
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.170-187, 2007-09-30
被引用文献数
1

現在,芸術が日常生活や社会の中に浸透する動きをみせている.文化政策の基盤も整備されつつあり,そこでは文化芸術が人々の生活の質の向上や社会の活性化に寄与すると位置づけられ,その創造と享受への保障がうたわれている.文化芸術の社会性,公共性に注目が集まっているのだ.<br>大阪市は2001年に実験的芸術の振興を通して都市の活性化をめざす画期的なプランを策定した.その現場の1つ「新世界アーツパーク事業」では,4つのアートNPOが自らの表現活動を探求する中で,市民と芸術の接点を拡大し,地域との信頼関係を深めることに成功していた.この意味で実験的芸術への支援は,人々の日常生活の見直しや地域の活性化といった,発達過程として文化の育成に関与したと言える.だが文化庁の動向と同じく,大阪市は伝統芸術と市場価値のあるものへの支援へと方針を変えようとしている.<br>芸術は価値観の表現である.芸術を通した共同作業の中で人は,自己や他者,地域や社会といった問題と必然的に向き合う.こうした公共的な場を作るアートNPOの活動は,市民の自発的参加による市民社会構築の契機ともなりえている.文化政策においては支援対象の偏りや行政とNPOとの協働の仕方などの問題があるが,文化芸術の公共性をふまえ,多様な価値表現を認める寛容さと,文化の「涵養」に時間をかけて取り組めるような文化を持つことが望まれる.

2 0 0 0 OA 京阪名所図絵

著者
野村芳国 画
出版者
池田房治郎
巻号頁・発行日
vol.[10], 1885
著者
潘 蕾
出版者
桜美林大学
巻号頁・発行日
2008

博士論文
著者
河上 徹太郎
出版者
新潮社
雑誌
新潮
巻号頁・発行日
vol.73, no.9, pp.p216-228, 1976-09
著者
安田 八十五
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物学会論文誌 (ISSN:18831648)
巻号頁・発行日
vol.12, no.5, pp.229-234, 2001-09-30 (Released:2010-05-31)
参考文献数
21
被引用文献数
1 2

最近, ペットボトルが飲料容器として大量に流通している。しかしながら, ペットボトルのリサイクルは, 成功しているとはいい難い。ペットボトルのリサイクルは, 容器包装リサイクル法が施行された平成9年 (1997年) から本格化されたが, 平成11年度 (1999年) で, 約20%の回収率にとどまっている。本論文では, 自治体におけるペットボトルのリサイクルの取り組みに関して, 社会的費用便益分析を用いた総合評価を行った。ことに, ごみリサイクルとしての処理が環境負荷に与える影響をLife Cycle Assessmentの手法を適用して測定し, さらに, その価値を貨幣換算して, 評価に組み込んだ。対象自治体としては, 容器包装リサイクル法ルートを100%適用している埼玉県川口市, 70%を市場に回している大阪市, およびスーパーマーケットなどを回収拠点として協力してもらっている東京都 (23区) の回収方式の類型が異なる3都市を選択した。環境負荷削減による外部便益増加を含めた社会的純便益は, 事例研究を行った3自治体すべてにおいてマイナスの結果を得た。ペットボトルのリサイクルが, 自治体において大きな経済的負担になっており, 事業者負担の適正化等の受益者負担原理に基づいたリサイクル政策の改革が求められている。また, 3都市の中では, 川口市が最も社会的便益が小さいことが判明した。これは, 容器包装リサイクル法による回収リサイクルシステムが, 効率が良くないことを意味している。同様な法律で容器包装リサイクルを実行しているドイツやフランスを参考にし, 事業者負担を強化した方式に改革することが期待される。
著者
内田 杉彦
出版者
明倫短期大学
雑誌
明倫歯科保健技工学雑誌 (ISSN:13440373)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.45-52, 2008-03

古代エジプトの王妃は,王の妻であり母であるとされた女神ハトホルの役割を地上で演じ,王の持つ上下エジプトの女神の性格を分与されて王権を補完する役割を果たした.王妃はときに若年の王の摂政となり,男子による王位継承が困難な場合には女王となったが,王権の伸張や時代の趨勢に応じて王妃の権威は強まった.変則的な存在と言える第18王朝の女王ハトシェプストも,古代エジプトの王妃と王権との密接な関係の延長線上に位置すると言えるだろう.
著者
大﨑 真 武田 利明
出版者
日本看護技術学会
雑誌
日本看護技術学会誌 (ISSN:13495429)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.231-237, 2015 (Released:2016-04-01)
参考文献数
24
被引用文献数
1

点滴による静脈炎発症後の看護ケアとして,症状緩和のために冷罨法が行われているが,冷罨法の目的である炎症抑制効果に関する具体的な検討はなされていない.そこで本研究では,点滴による静脈炎に対し効果的な冷罨法の温度を明らかにすることを目的とし,ラットを用いた実験研究を行った.薬物を投与して実験的にラットの尾部に静脈炎を作製後,薬物注射部位の表面温度を 10℃,15℃,20℃となるよう冷罨法を施行し,罨法を施行しない対照群と肉眼的所見,腫脹について,症状の経過を比較検討した.その結果,腫脹の項目において温度による明らかな差が認められた.したがって,本実験条件下において静脈炎に対する冷罨法の適正温度は 20℃であると考えられた.
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュ-タ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.597, pp.66-69, 2004-04-05

重要なのは他社が1年かかることを1カ月でやり遂げるスピード」。楽天の三木谷社長が、創業直後から言い続けてきた言葉だ。 ネット企業の成功には、サービスの企画、システムの開発のいずれにおいてもスピードが欠かせない。カカクコム注13)の中島英廣コンテンツ部Web Masterは、「新しいジャンルを早期に発見、開拓することこそが勝ち残る条件」と断言する。
著者
橋本 政子
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D1(景観・デザイン) (ISSN:21856524)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.108-115, 2015 (Released:2015-10-20)
参考文献数
28
被引用文献数
1

高速自動車国道法に基づく日本初の高速道路である名神高速道路が開通してから半世紀となる.名神高速道路の計画整備に際して「美しい道路を造る」ことが基本方針に掲げられた.日本道路公団初代総裁岸道三による発意を機に策定されたとする基本方針は「特殊設計審議委員会」の設置とともに推進されることとなった.中でも都市計画・造園・建築・地理等各分野の専門家によって構成された「審美委員会」の活動は,美しい道路づくりに寄与したと評されている.本研究では,高速道路黎明期の計画整備における岸道三と「審美委員会」による美しい道路づくりへの取り組みの全体像と設計思想の特徴を明らかにし,その後の景観設計への影響について考察を行うことを目的としている.
著者
矢部 隆
出版者
愛知学泉大学
雑誌
コミュニティ政策研究 (ISSN:13447947)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.21-39, 2007-03

都市部にある愛知県名古屋市川原神社の境内の池でカメの捕獲調査をし、カメの種類相や生息状況を調べた。1985年には池の岸から2mの柄のたも網によりカメを捕獲し、2003年には排水された池の底に残されたほぼ全数のカメを集めた。1985年に捕獲された110個体のカメの内訳はニホンイシガメ76個体(69.1%)、クサガメ12個体(10.9%)、ミシシッピアカミミガメ21個体(19.1%)、ニホンイシガメとクサガメの交雑個体1個体(0.9%)であった。一方2003年に集められた574個体のカメには202個体(35.2%)のニホンイシガメ、109個体(19.0%)のクサガメ、254個体(44.3%)のミシシッピアカミミガメ、4個体(0.7%)のニホンイシガメとクサガメの交雑、そして2個体(0.3%)のスッポンが含まれていたほか、変わったカメとしてハナガメ2個体、セマルハコガメ1個体が見つかった。外来のカメであるミシシッピアカミミガメの増加は著しく、食物や日光浴、越冬、産卵などの場所などの生活にかかわる資源を巡る競合を通じて、在来のカメの生存を脅かすことが懸念される。ニホンイシガメは減少が著しく、しかもオスの個体数が著しく少なく、個体群が崩壊の危機にあるかも知れない。クサガメとスッポンはそれぞれペット、食用に利用される種で、本調査地の個体群にも在来の個体のほか、流通の結果放逐された外来の個体がいる可能性があり、在来の個体と交雑して個体群の遺伝子を汚染する危険がある。2003年の調査には次のような点で社会的意義が認められる。つまり地域コミュニティの地元市民がカメの収集作業に多数参加した。そして古くからの神聖な場所として在来の生物の生息場所として重要である一方、外来生物の放逐場所にもなりやすい神社という環境において、在来のカメの保護をどうするのか、外来のカメの扱いをどうするのかを研究者である著者とともに議論し、考察した。
著者
有馬 貴之 青山 朋史 山口 珠美
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.125, no.6, pp.871-891, 2016-12-25 (Released:2017-01-25)
参考文献数
25
被引用文献数
2 3

Geoparks in Japan conduct several educational programs mostly for elementary and junior high school students, teaching geology and geography. Staff in geoparks teach local geology and geography; however, there are no programs for tourism education. Besides, most are for elementary and junior high students. Hakone geopark has assisted several schools in their educational programs through museums and delivery classes. Two tourism education programs in Teikyo University are presented and their effects on university students collaborating with the geopark are examined to set a benchmark for tourism education programs in geoparks in Japan. Students have participated in the programs with the goals of providing suggestions or operations for geotours at Hakone geopark. Educational effects on students, such as interest in the locality, are observed. Students also learn how to work in groups and about their commitments, how to improve the quality of presentations, how to make suggestions for tour planning, how to adjust and negotiate with local suppliers on creating tours, and how to operate tours on site. In particular, students discover the potential of local icons and resources as tourism resources that reflect the characteristics of the area. These educational effects are supported by human and organizational networks in the geopark. Local suppliers and other stakeholders also understand the concept and support activities besides tourism. These networks and an understanding of the geopark and tourism in the locality are the main factors supporting the programs.