著者
中井 未生 三石 大 ナカイ ミオ ミツイシ タカシ NAKAI Mio MITSUISHI Takashi
出版者
東北大学大学院教育情報学研究部
雑誌
教育情報学研究 (ISSN:13481983)
巻号頁・発行日
no.2, pp.111-118, 2004-03

本研究の目的は、音楽の印象評価に基づく特徴とその印象に対する個人差の関係を明らかにすることである。本研究では、音楽の印象を表す言葉による楽曲フレーズの印象評価実験を行った。分析の結果、「明るい」、「優しい」といった印象の曲は、その印象について明確な評価が可能であり、評価の個人差も少なかった。これに対して、「暗い」、「重い」といった印象の曲は、その曲を特徴付ける「暗い」や「重い」に関しても印象の個人差が大きいことが明らかになった。また、被験者の音楽経験と曲の認知度の違いによる印象評価の差はあまり大きくなかったが、差が見られた印象は、その曲の特徴をあまり示さない印象であり、経験や認知度が少ない被験者が多い被験者よりも高く得点する項目が確認された。
著者
八島 不二彦 今井 優子 斎藤 清二 宮脇 利男 西川 友之 立浪 勝 松井 祥子 瀬尾 友徳 竹澤 みどり 酒井 渉 彦坂 伸一 野原 美幸 二上 千恵子 原澤 さゆみ
出版者
富山大学保健管理センター
雑誌
学園の臨床研究 (ISSN:13464213)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.13-18, 2013-03

富山大学では平成20年度に4人,平成21年度に3人の自殺が発生し,その対策として平成21年12月に富山大学自殺防止対策室が設置された。\富山大学自殺防止対策室は自殺者ゼロを目標に掲げ,約3年間さまざまな活動を行って来た。その結果,自殺防止対策室が本格的に活動を始めた平成22年度から平成24年12月現在までの自殺者は2人に止まっている。自殺者の減少という結果は出ているが,富山大学の自殺防止対策システムは本当に機能しているのか疑問が残る。\そこで本研究ではこれまでの富山大学自殺防止対策室の活動実績を分析し富山大学における自殺防止対策システムが有効に機能しているかについて検討する。
著者
金澤 優太 西本 一志
出版者
情報処理学会
雑誌
インタラクション2017論文集
巻号頁・発行日
pp.597-600, 2017-02-23

動画投稿サイトに見られる「弾いてみた」動画を楽器演奏の練習に活用している事例は多い.しかし,ほとんどの動画投稿サイトでは,演奏技術が巧みな卓越した演奏の動画が優先的に表示されるようになっている.お手本動画の技術レベルが,自分のレベルとあまりにかけ離れている場合,練習モチベーションを低下させることが危惧される.そこで本研究では,動画投稿サイトに投稿された「弾いてみた動画」の技術レベルを集合的に順位付けし,各楽器演奏練習者がそれぞれのレベルに応じた動画を探しやすくする手法を提案する.これにより,楽器練習の継続意欲を維持することができるようにすることを目指す.本稿では,提案手法の基本的動作を確かめるために,シミュレーション実験を行った.理想順位との一致率はあまり高くなかったが,ある程度レベルの近いものを塊として提示することができることが示唆された.
著者
今泉 容子 Ima-Izumi Yoko
出版者
筑波大学文藝・言語学系
雑誌
文藝言語研究. 文藝篇 (ISSN:03877523)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.97-136, 1999-10-30

健康で長生きするには食事がキーワードだ、とテレビや雑誌がしゃべりつづける今日。グルメや料理のドラマやアニメや漫画は、一九八〇年代後半から九〇年代前半にかけてかなり流行した。『美味しんぼ』は『ビッグコミック・スピリッツ』 ...
著者
南本 長穂 Osao Minamimoto
雑誌
人文論究 (ISSN:02866773)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.118-135, 2005-05-25
著者
蒔田 裕美
出版者
法政大学スポーツ健康学部
雑誌
法政大学スポーツ健康学研究 = Bulletin of Faculty of Sports and Health Studies Hosei University (ISSN:21853703)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.15-22, 2019-03-30

山田耕筰は、人間の抱くあらゆる感情を健康な肉体美を通して表現することを理想とするイザドラ・ダンカンの革命的な舞踊思想に感化され、舞踊を創作した。ダンカンの舞踊は音楽に依存していたが、山田はリズムを媒介として音楽と舞踊の一体化を理想とする「舞踊詩」を独自に考案し、自身の内から沸き起こった詩情を音楽と舞踊で表現した。因襲的なバレエの形式を打破し、感情を自然な動きに翻訳することを目指したダンカンのモダン・ダンスは、西洋音楽の伝統に縛られていた山田が独創性を発揮する作品を生み出す原動力となったのである。
著者
中野 英之 宮地 彩
出版者
信州大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
信州大学教育学部附属教育実践総合センター紀要 教育実践研究
巻号頁・発行日
vol.9, pp.139-144, 2008-12-26

化学Iの授業2時間を用い,上記44名を対象として,ステアリン酸を用いたアボガドロ定数の測定実験を行った.これまでの実験方法に,滴下するステアリン酸シクロヘキサン樹夜の体積を大幅に減らし,単分子膜の面積を簡単に求められる方法を採用するなどの改良を加え,実験時間を大幅に短縮させつつ高い精度でアボガドロ定数を求められるように工夫を加えた.生徒全員が2時間の授業内で実験結果を用いて,アボガドロ定数を求めることができた.これまでに行なわれてきたステアリン酸を用いたアボガドロ定数の測定実験では,大きな誤差を生じ, 10²³[/mol]のオーダーでアボガドロ定数を求めることができれば成功と考えられてきた.筆者らが改良した実験方法により,生徒がアボガドロ定数の理論値(6.02 × 10²³ [/mol])に近い値が安定して得られるようになった.