著者
海津 純平 成澤 和志 篠原 歩
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2015論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.172-178, 2015-10-30

多人数不完全情報ゲームの一つである麻雀は,他プレイヤとの状況に応じて戦略を変更することが重要である.例えば,自分が大きく点差をつけられ順位が低いときは得点の高い役を狙う戦略が,自分がトップのときはゲームを早く終了させるための戦略が有効な戦略とされる.本論文では,プレイヤの戦略として捨てる牌の選択だけに着目するため,他プレイヤを排除した一人麻雀を考え,一人麻雀に対して一つのパラメータを変更することで打ち方を変えることができる手法を提案する.提案する手法は,小松らが提案したモンテカルロ法を改良した手法を基にしており,プレイアウトにおける報酬として,上がり点を高くするための評価指標と早上がりをするための評価指標の二つを組合せたものを用いている.また,計算機実験によって,計算時間および,上がり率,平均点数,上がった時の平均点数,平均上がり巡目に対する評価を行う.

2 0 0 0 町田の民俗

出版者
町田市立博物館
巻号頁・発行日
1980
著者
昔話研究懇話会 [編]
出版者
三弥井書店
巻号頁・発行日
1972
著者
村山 研一
出版者
地域ブランド研究会事務局
雑誌
地域ブランド研究 (ISSN:18812155)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.1-29, 2009-12-31

平成の市町村大合併によって市町村数は半数近くに減少した。多くの市町村名称が消えると共に、多くの新市町村名が生まれた。本稿では、特に新設方式をとった市町村がどのように新市町村名称を選択したかを分析した。命名方式をいくつかに分類してみると、50%近くは従来の市町村名を継承し、40%近くが地域の地名(広域名、地域の通称名、自然地名等)を採用した。しかし、合成地名と創作地名という変則も10%近くあった。ただし、変則的命名は、明治の大合併と比較して比率が高くなっているわけではない。特に合成地名の比率は低くなっていると推測できる。しかし、少数であっても変則の範囲が拡大し、さらに、かな使用の市町村名称が急増しているということが、新たな現象および問題として指摘できる。論文の最後で、市町村名の機能について検討したが、変則的な命名は、一般的には市町村名が果たす機能を弱体化するものと判断せざるを得ない。
著者
磯沼 大 藤野 暢 浮田 純平 村上 遥 浅谷 公威 森 純一郎 坂田 一郎
雑誌
研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:21888779)
巻号頁・発行日
vol.2016-NL-227, no.6, pp.1-6, 2016-07-22

近年,記事生成などへの自動要約技術の適用が注目されている.本研究で対象とする決算記事は,どの事業や事象が企業全体の業績変動に大きな影響を及ぼすかといった記者の知見をもとに作成される.したがって自動要約においてはこうした記者の知見を抽出し,情報抽出・要約に適用する技術が必要である.本研究では過去の決算短信と決算記事から業績変動と短信文の掲載パターンを学習し,記事に掲載されるべき文を決算短信から抽出する手法を提案する.提案手法は 2 パートに分かれ,第 1 パートでは各事業セグメントの業績変動と,記事掲載パターンを学習することにより,各事業セグメントの重要度を判定する.第 2 パートでは,判定した各事業セグメントの重要度と極性判定を用いることで各文の重要度を評価し,抽出を行う.極性判定では,決算記事中の各表現に関する極性を自動で獲得し,非負値行列因子分解 (NMF) による極性値推定を行うことで,決算記事に未出現の表現も含めた多様な表現に関する極性の獲得を可能にした.提案手法を適用して決算短信から抽出された文と実際の決算記事を比較した実験において,重要文抽出精度の評価を行い,事業セグメントの重要度判定と NMF による極性推定の有用性を確認した.
著者
須田 大樹
出版者
埼玉県立自然の博物館
雑誌
埼玉県立自然の博物館研究報告 (ISSN:18818528)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.17-24, 2018 (Released:2019-06-14)

関東各地の博物館に所蔵されているナラガシワ標本の再検討を行うとともに,その主な自生地において生育立地・生育状況の調査を行い,関東地方のナラガシワの分布について改めて整理した.その結果,ナラガシワとされてきた標本の多くが他種あるいは他種間の雑種の誤同定であり,関東地方におけるナラガシワの分布は極めて少ないこと,また,ナラガシワの自生地は,沖積低地の河畔林や山地下部の沢沿いが中心であることが明らかとなった.縄文時代には関東平野に広く分布していたナラガシワであるが,現在は極めて隔離的な分布,残存林的な生育状況を示していることから,河川沿いに分布の中心をもつナラガシワが撹乱頻度の低下や開発の影響などにより減少し,現在は遺存的な分布となっていると考えられた.
著者
時岡 良太 佐藤 映 児玉 夏枝 田附 紘平 竹中 悠香 松波 美里 岩井 有香 木村 大樹 鈴木 優佳 橋本 真友里 岩城 晶子 神代 末人 桑原 知子
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.76-88, 2017-07-01 (Released:2017-04-15)
参考文献数
27
被引用文献数
1 3

LINEとは,友人とのコミュニケーションを主眼としたアプリケーションのひとつである。近年,LINEは特に若者にとって欠かせないものとなってきている。本研究の目的は,高校生のLINEでのやりとりに対する認知のあり方について探索的に把握することと,その認知に対して現代青年に特有の友人関係のあり方が及ぼす影響について明らかにすることであった。高校生423名を対象に,本研究において作成したLINE尺度と友人関係尺度への回答を求めるオンライン調査を行った。LINE尺度の因子分析により「既読無視への不安」「気軽さ」「やりとりの齟齬の感覚」「攻撃性の増加」「即時的返信へのとらわれ」「つながり感」の6つの因子が抽出された。次に,友人関係による影響について多母集団同時分析を用いて検討した。その結果,友人から傷つけられることへのおそれが,LINEでのやりとりへのアンビバレントな気持ちを生む一因であることが示唆された。
著者
宮内 正
出版者
関東社会学会
雑誌
年報社会学論集 (ISSN:09194363)
巻号頁・発行日
vol.1988, no.1, pp.3-12, 1988-06-18 (Released:2010-04-21)
参考文献数
29
被引用文献数
1

Face-to-face communication in modern society is more than ever susceptible to many of socially-biased and media-influenced interpretations. Erving Goffman was one of the sociologists who tried to pin down the mechanism of such face-to-face communication in everyday life. Our effort here is first to review a couple of postmodern interpretations of Goffman's original work, and second to save the nature of social selves from the context of poststructuralist trend, and third to make clear the duality of social selves and definitions of situations, and finally to link the previous discussion with the basic views which Goffman sketched.