著者
大河原 裕迪 波多腰 克晃 神田 俊平 冨田 幸祐
出版者
日本体育大学オリンピックスポーツ文化研究所
雑誌
オリンピックスポーツ文化研究 (ISSN:24325538)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.283-287, 2020-06-30

本稿は「研究プロジェクト:日体大とオリンピックの関わり」の一環として実施した調査をもとに構成されている。本調査は出身地である島根県浜田市にて2018年1月22日、23日に行った。
著者
藤本 一之
雑誌
インターネットと運用技術シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.99, 2021-11-18

コロナ危機は大学に対しても大きな変革を迫っています.固定観念が変化した今こそ組織文化を変革するチャンスです.東北大学では,窓口サービスや各種手続について,これまで推進してきた業務改革をさらに加速させ,従来「あたりまえ」とされていた業務の見直しを徹底し「オンライン事務化」を宣言しました.また,DX を全学的に推進する方針として,「東北大学コネクテッド ユニバーシティ戦略」を発表しました.本学が多様なステークホルダーとともに社会価値を共創する新たな大学像を目指す上で,それを支える大学の業務の DX の推進に必要なこととは何か,をお伝えします.
著者
岸本 千佳司
雑誌
AGI Working Paper Series
巻号頁・発行日
vol.2020-14, pp.1-47, 2020-06

本稿は、公表された統計データや資料を用いて中国半導体産業の発展状況を分析し、その全体像を俯瞰することを目的とする。主な内容は次の通りである。第1節では、中国IC産業の売上高、国内市場、国際貿易に関する統計データを用い、その基本的な発展概況を明らかにする。売上高は2011~17年に約3倍、成長率は2013年以降年率20%前後と高水準を維持している。部門別には、労働集約的なパッケージ&テスト業の比重が減じ、設計業の比重が増加した。国際貿易では、一貫して大幅入超であり、しかも輸入品は相対的に高単価チップが多いことが窺われる。第2節では、国内地域別の発展状況に目を向けている。売上高の地域別比率の推移では、当初、長江デルタが圧倒的なシェアを持ちながらも次第に減少し、それに代わって、珠江デルタと中西部・その他が増加している。北京・天津・環渤海は一定の比重を維持している。部門別には、製造業(含ファウンドリ)とパッケージ&テスト業では長江デルタが過半を占め、設計業では長江デルタの他、北京・天津・環渤海、珠江デルタがある程度拮抗している(2017年データ)。加えて、代表的都市として、上海、北京、深圳の概況も解説される。第3節は、各部門(設計業、製造業、パッケージ&テスト業)の発展状況、具体的には、売上高上位企業の構成や市場集中度などについて検討する。設計業では、中国内資企業の存在感が大きく、参入企業が多いせいか、売上高上位10社の市場集中度は比較的低い。製造業(含ファウンドリ)では、近年、上位企業の中では、内資企業と外資(および合資)企業の数がほぼ拮抗し、上位10社の市場集中度は非常に高い。パッケージ&テスト業は、長らく中国IC産業の主力部門であったが、同時に外資(および合資)企業の存在感が非常に大きいのも特徴である(ただし、過去数年は、内資企業の江蘇新潮科技集団がTopの座を保持している)。上位10社の市場集中度は、かつては製造業に次いで高かったが、近年はやや低下して設計業と同程度となっている。第4節は主要企業の事例分析であり、海思半導体(HiSilicon)と中芯国際集成電路製造(SMIC)の2社を取り上げた。Huaweiの半導体子会社であるHiSiliconは、近年成長著しい中国ファブレス業界のTop企業であり、同時に、世界ファブレス売上高Top 10の中にもランクインしている。技術開発力でも、既に世界の最先端グループの中に入っており、そのことが、スマートフォン用ICチップの開発を例として示される。他方、SMICは、中国IC製造業で内資としては最大の企業で国内主力ファウンドリでもあるが、データに基づいてその経営内容を分析すると、世界の上位企業、とりわけファウンドリTopのTSMCとは依然、大きな距離があることが判明した。ただし、近年、国内ファブレスの急成長と半導体国産化を推進する政府の支援により、今後発展が加速すると予想される。
著者
前橋 明朗 Akira Maehashi 作新学院大学総合政策学部 SAKUSHIN GAKUIN UNIVERSITY
雑誌
作新総合政策研究 = Sakushin Policy Studies (ISSN:18807607)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.79-96, 2008-03-01

筆者が担当する専門ゼミナールの学生9名が栃木県那須烏山市において、空き店舗を利用したチャレンジ・ショップ(喫茶店)を長期にわたり経営した。結果として、地産地消、コミュニティ・ビジネス創出(地元住民への事業引継)、ひいては中心市街地の活性化(地域貢献)などの観点から学生コミュニティ・ビジネスのモデル事例として一定の評価を得た。本論文では、彼らの活動経過の精査を通して、大学生が地域において主体的に活動するには、どのような条件が必要かについての考察を行っている。
著者
堀江 興
出版者
新潟工科大学
雑誌
新潟工科大学研究紀要 (ISSN:1342792X)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.31-47, 2001-12

The world famous beautiful small town named Letchworth is located in the outskirts of Capital London. This town was formulated by the proposal of Ebenezer Howard in 1898. He hoped to create the new middle town near London. He had always an interest in urban problems in London. Because London had much public nuisance sity caused by the over population, many poor inhabitants, narrow streets, traffic congestion, low-level housing estates and various diseases under the Industrial Revolution. He worked in the samll village of Nebraska and Chicago in the US. He was moved by the environmental residential district of Chicago. After return to London, He published his own book titled Tomorrow : A Peaceful Path to Real Reform in 1898. He established "the Garden Association" in 1899, he re-published a book named "Garden City of Tomorrow" in 1902. He bought the rural village Letchworth, and he appointed two architects Barry Parker and Raymond Unwin. Many peoples co-operated the construction and establishment of new town Letchworth. This Letchworth "Garden City" was realished and is under the management of Letchworth Garden City Heritage Foundation. We can now see many small or middle new town developed under the idea of Garden City of Howard in England, Japan, France, United-States and another countries.
著者
教育課程研究センター研究開発部
巻号頁・発行日
2006-07

「特定の課題に関する調査」は,教育課程実施状況調査や研究指定校による調査とは異なる観点から,これらの枠組みでは把握が難しい内容について調査研究を行い,学習指導の方法等の改善に資することを目的として実施しているものである。<BR> 本冊子は,平成16年度に実施した小学校国語及び中学校国語の調査について,その結果をまとめたものである。
著者
池田 崇志 結縁 祥治
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.14, no.5, pp.34-48, 2021-11-25

本論文では,並列に実行されるブロック構造を持つプログラムの実行を解析することを目的とした可逆実行環境を示す.並列プログラムを抽象機械のバイトコード列に変換して実行する.順方向の実行時は逆向き実行に必要な情報をスタックに保存し,その実行を逆向きにたどる実行環境を実装する.この実行環境では,順方向の抽象命令を逆方向の抽象命令を逆順とし,ジャンプ命令と変数更新命令を対応する逆方向の命令に変換することで逆向き実行を実現する.筆者らはバイトコードによる実行環境複数の抽象機械でバイトコードを順方向および逆方向の2つのモードで並行実行する実行環境をPythonのmultiprocessingモジュールによって実現した.本論文では,実際的なプログラムの構文要素として,ブロック構造,手続き呼出し,関数呼出しを含むように拡張した.Hoeyらの手法に従って変数のスコープを扱うために,各ブロックに名前を付け,参照情報をパスとして表し,局所変数を実現する.本研究で新たに提案する方法として抽象命令生成時に作成する並列ブロックの開始および終了番地を記録したテーブルを用いて並列ブロックを起動することにより順方向,逆方向ともに並列の入れ子構造を実現する.これらの実現手法によって,ブロック構造を持つプログラミング言語に対して単純な抽象機械の実行メカニズムによって逆方向実行が可能となることを示し,並列プログラムのデバッグのための基盤として提案する.
著者
鶴田 博文 坪内 佑樹
雑誌
インターネットと運用技術シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.24-31, 2021-11-18

Web サービスを構成する分散システムは,利用者からの多様な要求に応えるために,システム構成が複雑化している.また,システムへの変更頻度が高くなっており,システム構成の変化が速くなっている.これらの要因により,システムに性能異常が起きた際に,システム管理者が原因の診断に要する時間が増大するため,迅速な原因診断手法が必要である.先行手法として,システムの性能を示す時系列データであるメトリックに機械学習モデルを適用する手法がある.しかし,モデルとして学習に長い時間を要する深層学習が用いられているため,迅速に診断を行うには事前にモデルを学習する必要がある.モデルへの入力となるメトリックの系列数は固定であるため,システム構成が変更されて系列数が増減する場合,新たなモデルを学習しなければならない.これにより,システム構成の変更に迅速に追従した原因診断が難しい.解決方法として,高速に学習できる軽量な機械学習モデルを用いて,異常検知後に学習を行う方法が挙げられる.しかし,軽量な機械学習モデルは一般に深層学習よりも表現力が低いため,それに伴い診断精度が低くなる可能性がある.一方,機械学習モデルの予測の解釈性に関する研究が現在盛んに行われており,これらが原因診断にも有用であることが示されている.本論文では,異常検知後に軽量な機械学習モデルを学習し,解釈手法として注目されているシャープレイ値を用いて原因診断を行う手法を提案する.提案手法は,異常検知後の学習により,システム構成が頻繁に変更される場合でも常に現状の構成を反映した診断ができる.また,シャープレイ値が診断精度を高められるか検討する.実験から,提案手法は原因のメトリックの系列を 44.8% の精度で上位 1 位,82.3% の精度で上位 3 位以内に特定することを示した.