著者
加藤 大弥 砂原 秀樹
雑誌
インターネットと運用技術シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.17-23, 2021-11-18

昨今のオンライン化の影響により本研究科の学生が学業で利用するサービス (以下,学内サービス) が増加した.これらを活用するために認証認可機能が必要となったが,サービス毎に認証認可機能を導入しているため,保持しているデジタルアイデンティティが増加した.これにより本研究科内のサービス毎においてアイデンティティマネジメントの運用コストおよびリスクが増えるという課題が発生した.そこで本研究では,研究科内の学内サービスで利用するデジタルアイデンティティを統一化するために学内 IdP を導入し運用するための方法について検討する.
著者
大森 幹之
雑誌
インターネットと運用技術シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.9-16, 2021-11-18

ネットワークでループが形成されると輻輳が発生し,通信障害を招くことがある.そのため,ループを迅速に検知し,解消することが重要である.そこで,本稿では,ループ検知パケット及びスイッチの CPU の高い使用率 (CPU高騰),MAC アドレス認証ログの急増,エッジスイッチでのコアスイッチの MAC アドレスの観測によるループ検知手法を提案する.また,ループ発生源の手掛かりとして,VLAN ID やパケットダンプなども提示する.そして,提案手法を実ネットワークで評価し,ループ検知パケットと CPU 高騰によるループ検知手法が感度が高いことがわかった.一方,コアスイッチの MAC アドレスの観測により,ループの発生源となっているエッジポートを迅速かつ断定的に特定できた.
著者
大森 幹之
雑誌
インターネットと運用技術シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.1-8, 2021-11-18

ウェブページなどのサイトで AOSSL (Always-On SSL,常時 HTTPS 化) が普及し,フィッシングやマルウェア感染を招く悪性サイトの通信の暗号化も増加している.そこで,我々は,常時 HTTPS 化された悪性サイトが DV (Domain Validation) 証明書をしばしば採用する点に着目し,TLS/SSL ハンドシェイクにおける未知の悪性サイトへのアクセス防止を実ネットワークの次世代ファイアウォール上で実装した.悪性サイトの判定にあたっては,DV 証明書を利用している良性サイトも存在するため,DV 証明書だけでなく,DDNS (Dynamic DNS) や悪性の可能性が高い TLD (Top-Level Domain) の利用を元に悪性サイトを判定した.一方,誤判定でも可用性の劣化を最小限に抑えるため,悪性サイトと判定されても,警告ページへリダイレクトし利用者が閲覧継続ボタンを押下することで閲覧可能とした.そして,これらをパロアルトネットワークス社の次世代ファイアウォールの設定変更のみで実装し,運用性も保ちつつ,未知の悪性サイトへのアクセス防止を試みた.その結果,49.1% の精度で TLD によって悪性サイトへのアクセスを防止できた一方,DDNS による悪性判定は誤判定のみであったことが明かになった.
著者
岡崎 頌平
出版者
近畿大学法学会
雑誌
近畿大學法學 = Kinkidaigaku hogaku: the law review of Kinki University (ISSN:09164537)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.99-140, 2014-07-01

はじめに 1. 刑法における堕胎の意義 2. 刑法における出生の意義 3. 出生前後におけるヒトに対する危害行為に関する評価 おわり
出版者
専修大学学会
雑誌
専修商学論集 (ISSN:03865819)
巻号頁・発行日
vol.110, pp.177-190, 2020-01-20
著者
田畑 恒平 植田 康孝
雑誌
Informatio : 江戸川大学の情報教育と環境
巻号頁・発行日
vol.13, 2016-03-15

「インフォテインメント」とは、「エンタインメント」と「インフォメーション」を融合させた上位レイヤー概念であるが、田畑・植田[2015] は「プロジェクション・マッピング」を用いた「インフォテインメント」教育の実践事例を紹介した。プロジェクション・マッピングは、「映像投影」を意味する「プロジェクション(Projection)」と「配置し合わせる」を意味する「マッピング(Mapping)」の2 つの単語から成る合成語である。「リアル」(実体)と「ヴァーチャル」(映像)のシンクロナイズを行い、対象の情報や機能を拡張する(建物に命を吹き込む)ことを表すが、音楽ライブやテーマパークなどエンタテインメントとの親和性が非常に高い領域であり、「インフォテインメント」の代表事例と言える。たとえば、ダウンロードやサブスクリプションなど音楽配信によるデジタル化が急速に進展する音楽分野においては、ライブやイベントの重要性が増していることに伴い、観客が従来にない付加価値や会場の一体感を味合う仕掛けが求められており、「プロジェクション・マッピング」が有効な手法になり得る可能性がある。 音楽や映像配信の低価格化で音楽を「聴く」だけでなく、「見る」「体験する」価値を求める消費者が増えている。多くのデジタル財は限界生産費用がゼロであり、固定費を無視すれば再生産を無限に行うことが可能になる。市場は「完全競争」に近付き、市場メカニズムは先鋭化して、資源の流動性が高まり長期の均衡点は短期の均衡点に接近する。情報の不完全さがもたらしてきた「超過利潤」は消え、「先行者利得」が小さくなると、排他的な「体験価値」が人々のウェルビーイング(幸福)向上に貢献するようになる。凝った演出は一部のアーティストに限定されていたが、演出コストの低下で市場の裾野は広がりつつある。音楽ライブ・コンサートの国内市場は2014 年に2,721 億円と初めて音楽ソフトを上回った。ライブの演出費用は一般に全予算の1 ~ 2 割と言われるが、ファンを拡げるために演出に費用を掛けるアーティストは増えており、市場は今後も膨らむ見通しである。このような市場環境を踏まえて、導入教育を行った平成26 年度に続き平成27 年度においても、「プロジェクション・マッピング」を用いた教育を継続し、基礎段階から応用段階へと高次化することにより、新たな時代へのエンタテインメント企画や演出面での教育の可能性を得たため、本稿は田畑・植田[2015] からの改善点を中心に事例紹介する。「プロジェクション・マッピング」は物質ではない。光やネットワークであるため、建物を、都市を、自然を傷つけることなく「アート空間」に変換できる。「プロジェクション・マッピング」と「アート」が融合すれば、人類の知覚がより豊かになる「近未来」がやって来る。
著者
西川 浩平 松村 敦 宇陀 則彦
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.405-406, 2020-02-20

新卒の就職活動では,就職活動生が企業にエントリーシート(以下,ES)を提出し,企業がそのESを元に採用を判断するという過程が一般的となっている.ESには,志望動機や自己PRなどを書くよう求められており,企業に 採用された就職活動生のESを分析することで,各企業がどのようなパーソナリティを持った人材を求めているかを推定することが可能である.そこで本研究では,テキストデータであるESに対して機械学習を用いることで,どの企業に提出されたESであるかの推定を行った.本発表では,その推定結果と分析結果を報告する.
巻号頁・発行日
vol.25, pp.115-119, 1996-03-31
著者
堀内 恵
出版者
中央大学理工学部事務室
巻号頁・発行日
2021-03-24

【学位授与の要件】中央大学学位規則第4条第2項【論文審査委員主査】髙桑 宗右ヱ門(中央大学理工学部教授)【論文審査委員副査】鎌倉 稔成(中央大学理工学部教授)、趙 晋輝(中央大学理工学部教授)、遠山 暁(中央大学商学部教授)、由良 憲二(電気通信大学情報理工学研究科教授)
著者
仲 秀和 ナカ ヒデカズ Hidekazu NAKA
雑誌
大阪樟蔭女子大学人間科学研究紀要
巻号頁・発行日
vol.3, pp.194-204, 2004-01-31

平成六年以降の研究は、『こゝろ』論争の余波を受けた論が多い。遺書の公表、静の他者性、現在の「私」、などの問題を巡って考察されている論が中心となっている。文化的、風俗的、精神史的な背景を『こゝろ』の背後に詳しくさぐることで、作品の読み変えが可能であろう。