著者
高橋 公海 佐藤 進也 中村 哲也 松尾 真人
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

近年,SBM等のタギングシステムがユーザに浸透しつつある.タグにはタグ付け対象の特徴を客観的に説明する語が多く用いられてきたが,最近では「これはひどい」「あとで読む」等の主観的な語が用いられることも増えてきている.タグは,ユーザがコンテンツをどのように捉えているかを示すものであると考えられるため,この変化はコンテンツの捉え方の変化と考えることもできる.そこで本研究ではその変化を分析し,要因を探る.
著者
川中 翔 宮田 章裕 東中 竜一郎 星出 高秀 藤村 考
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

レビュー記事を用いてブランド間の競合関係を分析する手法を提案する.提案手法は,要因語出現分布の類似度を用いてブランド間の競合度を計算する.なお,本稿では,消費行動実施の決断にポジティブな影響を与えた事象や状態,条件を要因と定義し,個別の要因を抽象的に表現する語を要因語と定義する.提案手法はブランドペア毎に,Belkの消費者場面フレームワークに基づく5つの異なる競合度を計算する.
著者
佐々木 健太 長野 伸一 長 健太 川村 隆浩
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

近年,ライフストリームと呼ばれるWebデータ(Twitter,ブログなど)が注目を浴びている.ところが,これらにはユーザが実際に体験した出来事以外に,単なる事実や感想なども多く含まれる.そこで,本研究ではライフストリームから,ユーザが主体的に行った行動に関する情報のみを抽出する手法を提案する.そして,Wikipedia上のデータとの比較による手法評価について述べる.
著者
神田 賢一 大本 義正 西田 豊明
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

継続的使用が見込まれるシステムにおいて,長期利用による内部要素の肥大化により,構造全体の一貫性の低下,ユーザの作業量の増大という問題が生じる.そこで,本研究では,要素間の時間的近傍関係を利用したユーザ補助機能により,システムが構造の一貫性を保つための提案を行う機能を考案した.そして,実際に知識構造可視化,共有システムを開発し,上述の機能を用いた継続的使用を行うことで,その効果を検証した.
著者
森 純一郎
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

本研究では、ウェブにおけるエンティティ情報の検索を目的とし、ウェブドキュメント検索ランキングに現在用いられているPageRankの大規模エンティティ関係グラフにおけるランキングへの適用について提案する。提案手法においては、エンティティ関係グラフの特徴に基づき、PageRankによるランキングに寄与する複数の重み付けの比較検討を行う。実験においては特に人物エンティティのソーシャルネットワークを対象に、大規模なエンティティ関係グラフに提案手法を適用し考察を行う。
著者
植田 俊輔 谷口 祐司 大澤 博隆 今井 倫太
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

日常環境において,利用場面に応じた様々な所有権が発生するオブジェクトが存在する.こういったオブジェクトの所有権は,オブジェクトを利用するユーザにとっては曖昧でわかりづらいものである.本研究では,実世界移動エージェントとの音声対話によるオブジェクトの所有権判断および情報提示を行うシステムT-SHOWを提案する.ユーザがエージェントと対話を行うことで,ユーザにとっての所有権の曖昧さを解決する.
著者
大本 義正 三宅 峰 箭内 亮太 西田 豊明
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

特定の対象への選好構造を推定することは、人間の意志決定を助ける際に重要な手がかりとなる。このような選好構造は、検討を重ねることで変化していくことが考えられる。本研究は、検討の中で変化するユーザの選好構造を、生理指標や非言語情報によって推定しながら意志決定を助けるシステムの開発を目指した。実験の結果、開発したシステムを利用した場合の方が最終的な意志決定に対する満足度が有意に高いことが示された。
著者
大曽根 圭輔 鬼沢 武久
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

本研究では,ポーカーゲームを対象にして,人間と意見を交換しながら戦術を獲得するコンピュータエージェントを提案する.コンピュータエージェントは,ファジィ事例ベース推論を用いて意思決定を行い,人間プレーヤーにアドバイスを提示する.そして,プレーヤーからゲームに関する意見が出た場合は,意見を事例データベースに格納し,過去の戦術と統廃合することで,新たな戦術を獲得することを目指す.
著者
宮井 康宏 上西 啓介 松村 真宏
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

本研究は、他者の行動を示すことによる人々の行動の変化を検証した。具体的には、ペットボトルのキャップ分別行動を対象とし、ゴミ箱の違いによる分別率の変化をみた。ゴミ箱は、キャップ穴が開いているだけのゴミ箱と、キャップ箱を付け他者が入れたキャップがわかるゴミ箱、カウンターによりキャップの数を表示するゴミ箱を用意した。最も分別率が高くなったのは、数を表示するゴミ箱であり、次にキャップ箱付きゴミ箱となった。
著者
杉原 貴彦 村田 剛志
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

Freyらが提案したメッセージ交換型クラスタリング手法であるAffinity Propagationを用いてネットワークからのコミュニティ抽出を行った. メッセージとして頂点間の類似度を用いて実験を行い, いくつかのネットワークにおいては比較的高速な時間で高いモジュラリティを もつコミュニティの抽出に成功した. また,この手法が有効なネットワークの特徴についての考察も行った.
著者
金 英子 Lin Ching-Yung 松尾 豊 石塚 満
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

実世界のネットワークの本質は動的に変化する。企業は、他の企業と提携・合併・買収などを続けることで、これらの関係から正と負の影響を受けている。その結果、企業の価値は変わっていく。本研究では、Web上に公開されているニュース記事から、変化する企業のネットワークを自動的に抽出する。そして、動的ネットワークから企業の価値に影響を与える構造的要素を分析し、企業の価値を予測する。
著者
Horie André Kenji 石塚 満
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

Given a small dataset of semantic relations, the present work provides a method for qualitatively and quantitatively analyzing and expanding it through a bootstrapped clustering process using the Web.
著者
松井 宏樹 林 慶樹 野田 五十樹
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

株取引における執行戦略の一つである出来高加重平均に基づく分割発注(VWAP)では,執行の基準となる一日の出来高の推移(ボリュームカーブ)を推定することが執行リスクの低減のために重要である. 本研究では,野田の提案する機械学習における再帰的ステップサイズパラメータ調整法(RASP)により,前日までのボリュームカーブから当日のボリュームカーブの推定を試みる.
著者
松井 和宏 佐藤 晴夫
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

金融市場における自動取引戦略を探索するためには、 訓練時とテスト時で探索空間の形状が変化する問題に適切に対応する必要がある。 著者らはこの問題に対して、GAにおける個体評価に近傍評価法を 導入している。本研究では、この近傍評価法をさらに発展させるために、 探索空間中での近傍形状の拡張、及び近傍探索の高速化を検討する。 実験の結果、提案手法が良好な結果を示すことを確認した。
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

囚人のジレンマにおける被験者実験において被験者がほぼ100%協力するメカニズムの開発に成功している.メイト・チョイス・メカニズムである.被験者がどのように行動しているのかに関わるゲーム理論的な仮説は複数(ナッシュ均衡,サブゲームパーフェクト均衡,進化論的に安定的な均衡など)存在し,実験データから「弱支配された戦略のバックワード消去」のみがサポートされている.この行動原理と脳機能計測法の一つである近赤外光脳機能イメージング装置(fNIRS)を用いた実験解析の関連がどのようになっているのかが本報告のテーマである.さらには,今回の研究を通じて,神経経済学実験を行う上での脳機能計測の問題点やその対処法などについても検討したい. 特別セッション
著者
小笠原 宏樹 加藤 昇平
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

ロボットが人間同様に個々の環境に応じて独自の個性を獲得することは,人間のロボットに対する感情移入度を向上させると考えられる.本稿では,個性を決定付ける要因として「性格」に着目し,サイモンズの養育態度尺度と対人感情の心理モデルを基に,ユーザの行動選択傾向からロボットの性格付けを行う手法を提案する.本手法をロボットに実装し,インタラクション実験を行った結果,本手法による性格付けの有効性を確認した.
著者
高橋 佑輔 井上 聡
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

本研究では、ガボールフィルタを用いて各々の波の方向のエッジを検出し、スケール、回転変化にも対応した、ジェスチャ識別の為の指を精度よく捉える特徴点自動抽出の提案をする。提案手法では、対象となる画像から背景差分により手領域を抽出しガボールフィルタを用いて手が画像上に持つ方向性の情報を画像として抽出する。また各々のフィルタリングされた画像を局所的に比較することで指先に特化した特徴点の抽出を試みる。
著者
加納 政芳 戸本 裕太郎 中村 剛士 小松 孝徳
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

本稿では,オノマトペが持つ音響的な特徴を用いて,オノマトペの類似関係を2 次元平面上に表現することを提案する.具体的には,ニューラルネットワークの恒等写像学習によって,多次元オノマトペ特徴を2次元に圧縮し,その空間内でのオノマトペの配置からオノマトペ間の類似性を判断・推測できるようにする.提案手法の有効性をアンケート調査によって確認した結果,「従来の辞書よりも理解しやすい」などの評価を得た.
著者
古川 まき 鈴木 泰博
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

遺伝的アルゴリズムやマルチエージェント系(Ant Colony Optimization)では解探索の高速化のためエリート選別と解候補の多様性の維持が必要であるが、それらを自動調整することは困難であった。本論文はミツバチの採餌行動に着想を得たアルゴリズムによってエリート選別を行う際の閾値を自動調整するモデルを巡回セールスマン問題を対象に作成し、その評価と考察を行う。
著者
神嶌 敏弘 赤穂 昭太郎
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

機械学習技術の進展に伴って,その応用範囲が広がっている.その応用範囲に,はローンにおける与信の予測や人事など社会的に影響を及ぼす事例も含まれる.こうした判断をするときに,人種・性別・出生など社会的公正さを欠いた条件に十分に配慮する必要がある.従来手法では,これらの条件への中立性が保たれない問題があるため,それを是正する正則化手法を提案する.