著者
上杉 妙子
出版者
日本文化人類学会
巻号頁・発行日
pp.84, 2012 (Released:2012-03-28)

本発表では、旧英領インド陸軍及び英国陸軍に雇用されてきたグルカ兵の通婚規制を取り上げ、配偶・生殖過程の管理に注目する観点から英国の国際戦略におけるマーシャル・レイスの位置づけ及び主体的関与を明らかにする。結論として、1)グルカ兵が自主的に通婚規制を行ってきたことと、2)通婚規制が、駐屯地周辺の人々との民軍関係を調整しマーシャル・レイスのブランドを維持するための境界作業として機能してきたことを指摘した。
著者
永原 陽子 浅田 進史 網中 昭世 粟屋 利江 石川 博樹 今泉 裕美子 大久保 由理 愼 蒼宇 鈴木 茂 難波 ちづる 中野 聡 眞城 百華 溝辺 泰雄 飯島 みどり 松田 素二 上杉 妙子 丸山 淳子 小川 了 ジェッピー シャーミル サネ ピエール テケステ ネガシュ
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究は、20世紀の戦争において植民地と他の植民地との間を移動した人々(兵士・軍夫、軍に関連する労働者、「売春婦」等の女性)に着目し、とくに世紀転換期から第一次世界大戦期を中心に、これらの人々の移動のメカニズム、移動先での業務と生活の実態、様々な出自の人々との接触の内容、移動の経験が帰還後の出身地社会においてもった意味、などについて検討した。その結果、植民地の場における労働と戦争動員との連続性(「平時」と「戦時」の連続性)、兵士の動員と不可分の関係にある女性の自発的・強制的な移動の事実、さらに従来の研究の中心であった知識層の経験とは大きく異なる一般労働者・女性の経験が明らかになった。
著者
南 真木人 安野 早己 マハラジャン ケシャブラル 藤倉 達郎 佐藤 斉華 名和 克郎 谷川 昌幸 橘 健一 渡辺 和之 幅崎 麻紀子 小倉 清子 上杉 妙子
出版者
国立民族学博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

2008年、マオイストことネパール共産党(毛派)が政権を担い、王制から共和制に変革したネパールにおいて、人民戦争をはじめとするマオイスト運動が地域社会や民族/カースト諸団体に与えた影響を現地調査に基づいて研究した。マオイストが主張する共和制、世俗国家、包摂・参加の政治、連邦制の実現という新生ネパールの構想が、大勢では変化と平和を求める人びとから支持されたが、事例研究からその実態は一様ではないことが明らかになった。
著者
田中 雅一 江田 憲治 小池 郁子 高嶋 航 上杉 妙子 金 柄徹 田辺 明生 福浦 厚子 森田 真也
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究プロジェクトの目的は、ナショナリズムや国民国家創出との関係で論じられてきた軍隊をトランスナショナルな視点から分析することにある。対象は、在日・在韓米軍を含むアジアの軍隊に限り、歴史・人類学的なアプローチをとる。自衛隊のイラク派兵の影響から在韓米軍の再編による地域への影響に至るまで、その研究成果は多岐にわたる。基地反対運動や平和運動もまたトランスナショナル化していることが明らかになった。