著者
大塚 文和 中本 壮祐 吉田 誠裕 川西 利昌 増田 光一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発)
巻号頁・発行日
vol.73, no.2, pp.I_917-I_922, 2017
被引用文献数
1

本研究は,東京湾における代表的な親水海浜であるふなばし三番瀬海浜公園の干潟域に最も大きく影響すると考えられる真間川河口前面海域の放射性物質の存在実態を,柱状採泥結果を基に3次元的に把握した.また,先の干潟域における放射線量の経年的な計測結果を通して放射線量の実態の概要を把握した.これらの結果を基に,東京湾における代表的な親水海浜であるふなばし三番瀬海浜公園の干潟域における放射線量の変動の可能性についても検討した.
著者
川西 利昌 大塚 文和
出版者
Architectural Institute of Japan
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.79, no.696, pp.201-207, 2014

Ultraviolet radiation may be cause the skin damage. In order to determine the shade to protect of the skin against ultraviolet radiation, it is necessary to know the radiance distribution of the sky ultraviolet radiation. Conventionally, the sensor of the sky radiance distribution has been generally swept using mechanical method. The mechanical sweeping method has the problems that sky conditions change during several minutes. Electronically sweep-type measurement equipment for sky erythema ultraviolet radiation equipped with 145 area of erythema ultraviolet sensors was developed, and it has become possible to measure the all sky in only three seconds. This research aims to measure the erythema ultraviolet radiance distribution for low latitude area using this measurement equipment. A regression equation of radiance distribution was made from measurement results. Architectural Sun Protection Factor of shade was calculated using the equation.
著者
飯尾 耕治 後藤 和義 萩谷 英大 小川 寛人 三好 諒 大塚 文男 東影 明人
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.248-255, 2023-04-25 (Released:2023-04-25)
参考文献数
19

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的パンデミックにより,医療機関において新興感染症に対する検査体制を整備することの重要性が再認識された。特に短期間で変異を繰り返すSARS-CoV-2のモニタリングとして,次世代シークエンス(NGS)解析が非常に有効なツールであることが立証された。国内におけるCOVID-19に対するPCR検査体制は,迅速かつ操作性が簡便な自動PCR装置の普及により,早期診断と迅速な感染対策が可能となったものの,ゲノム解析実施数は世界的に見ても少なく,積極的疫学調査が十分行えているとは言えない。今後COVID-19を含めた新興感染症の流行を正確に把握し適切な感染対策を講じるためには,変異の発生や頻度を可能な限り早期に把握するため,ゲノム解析を通じたウイルス変異株の同定と分析を迅速に行う体制整備が求められている。今回,我々は院内臨床検査室でも実施可能な全ゲノム解析アプローチの手法を構築することを目的として,高性能でありながら低コスト・簡便性の特徴を持つOxford Nanopore社のMinIONを用いて,日常業務において実践可能な全ゲノム解析のためのプロトコール作成に取り組んだ。実験材料の入手や感染症遺伝子検査に精通した人材の育成などの課題はあるものの,臨床検査室の日常業務にシーケンシング技術を取り込むことにより,新興感染症の疫学解析に貢献するのみならず,細菌の同定や薬剤耐性菌の遺伝子学的解析など今後さらなる臨床微生物学への応用が期待される。
著者
佐藤 明香 宇賀 麻由 植田 真司 矢野 修也 小川 弘子 三好 智子 難波 志穂子 大塚 文男
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.405-410, 2020-08-25 (Released:2021-03-15)
参考文献数
8

背景 : 本邦の臨床研修病院で研修医メンター制度が導入されてきているが, 制度の詳細や効果については明らかにされていない. 目的 : 当院で運用している研修医メンター制度を紹介し, 2018年度に本制度を利用した研修医 (メンティ) からのメンター制度に対する評価を明らかにする. 方法 : 制度を利用した研修医に無記名のwebアンケート調査を実施した. 結果 : 2018年度採用研修医の78.0% (32名) が本制度を利用した. 調査の回答率は87.5% (28名) で, 制度に対する満足度は高かった. 考察 : 今後はメンターも対象に,より詳細なアンケート調査を実施し, さらなる制度改善へとつなげたい.
著者
大塚 文
出版者
熊本大学
雑誌
先端倫理研究 : 熊本大学倫理学研究室紀要 (ISSN:18807879)
巻号頁・発行日
no.7, pp.76-93, 2013-03

These days the importance and respect for self-determination receive constant understanding in the healthcare environment, and one of its embodiments is informed consent (IC). When a patient wants to make some kind of decision by himself in the medical care, the patient demands communication including psychological, social, and economical (psychosocial) information, with healthcare workers -particularly doctors-, but in reality it is often found that communication with doctors is only concerned with medical related problems. Also in the social work practice, patient's self-determination is the root and trunk and MSWs' help begins by hearing enough about psychosocial situation of the patient in interviews. Understanding patients based on their psychosocial situation may support the IC between patients and other healthcare workers -particularly doctors. In other words MSWs understand a patient as a person, and as a specialist they supplement patients' self-determination. In this paper, I insisted upon the importance of the psychosocial understanding by confirming the process of the origin and the development of U.K, USA, and Japanese MSWs, and I described whether or not MSWs can contribute to patient's self-determination including IC.
著者
橋本 尚子 近藤 文雄 徳永 尚登 岸田 雅之 大塚 文男 大石 徹也 山崎 康司 橋本 洋夫 吉永 泰彦 槇野 博史
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.90, no.2, pp.320-322, 2001-02-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
6

症例は63歳,男性.約20年前に副甲状腺機能低下症と診断されたが以後十分な加療は受けていなかった.約3年前より歩行時のふらつき,すくみ足,手足のしびれ感などの神経症状が出現したため当科へ入院となった.血液検査にて低カルシウム血症と高リン血症を認め,頭部CT検査にて大脳基底核,小脳歯状核に石灰化を認めた.著明な頭蓋内石灰化にもかかわらず活性型ビタミンD3の投与により血中カルシウム濃度が正常化するに従い,多彩な神経症状は改善した.
著者
中山 尚貴 尾崎 弘幸 海老名 俊明 小菅 雅美 日比 潔 塚原 健吾 奥田 純 岩橋 徳明 矢野 英人 仲地 達哉 遠藤 光明 三橋 孝之 大塚 文之 草間 郁好 小村 直弘 木村 一雄 羽柴 克孝 田原 良雄 小菅 宇之 杉山 貢
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.54-57, 2007

症例は30歳,男性.2006年6月,スポーツジムのランニングマシンで運動中に突然,心窩部不快感が出現し,運動を中止したが痙攣を伴う意識消失をきたし倒れた.スポーツジムのトレーナーがただちに心肺停止を確認し,施設内の自動体外式除細動器(AED)を装着した.AEDの音声に従い除細動ボタンを1回押し,すみやかに自己心拍が再開したが,AED使用後にリセットボタンを押したため,メモリーが消去され,心肺停止の原因として致死性不整脈の関与は確認できなかった.<BR>入院後,トレッドミル運動負荷心電図検査で広範囲の誘導でST低下を認め,冠動脈造影検査を施行し冠動脈瘤を伴う重症多枝病変を認めた.心肺停止の原因は心筋虚血による心室細動もしくは無脈性心室頻拍と推定し,冠動脈バイパス術を施行した.<BR>AEDの普及に伴い非医療従事者によるAEDを使用した救命例が本邦でも徐々に報告されており,本症例は現場にあったAEDをただちに使用したことが社会復帰に大きく貢献したと考えられる.ただし,本症例で使用したAEDのように,一部機種ではリセットボタンを押すことによりメモリーが消去され,事後検証が困難になることは注意すべき点であり改善を要する.