著者
安藤 聡子 永禮 三四郎
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第18回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.43-47, 2021 (Released:2021-06-21)

調査によると、日本の約1/4の企業が最も重視する外部情報として、「学会に参加」、「外部論文情報の活用」を挙げている。また、企業活動においてもグローバルな情報収集の重要性が増してきている。分野を超えた融合研究がイノベーションの加速には必要であるといわれているが、多様化する研究を俯瞰するのに論文情報の活用は有効であるとして、論文情報を活用した研究が増えている。論文には国際特許分類に相当するような産業的な観点で技術要素を適切に分析可能な分類はない一方で、論文情報を活用して、特定のテーマによる研究トレンドを分析する場合には、研究コミュニティの総合評価ともいうべき引用を活用した、研究分析対象の集合の作成および、分析の解釈が可能である。窒化ガリウムを例に、他社や、イノベーションを加速する情報を取得可能か、過去の事例を基に試みたので報告する。
著者
安藤 聡彦
出版者
日本公民館学会
雑誌
日本公民館学会年報 (ISSN:1880439X)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.38-47, 2018-12-10 (Released:2019-04-04)

This paper seeks to elucidate the social context that brought on the refusal of the Mihashi Kominkan to publish a haiku poem on Article 9 as well as to examine the meaning of the new movement to revitalize Kominkan in Japan. In doing so, I apply the concept of “identity of places” to the historical research of local Kominkan and go on to analyze the history of Kominkan in Omiya and Saitama cities. After describing the paper’s purpose and research methodology, I survey the formation of Omiya City, which became Omiya Ward after its merger with two other cities in 2001 to become Saitama City, from the Meiji period and the history of Kominkan in Omiya after World War II and Saitama City after its 2001 formation. Next, I analyze the formation, loss, and reconstruction of “Kominkan identity” in Omiya and Saitama City, and draw conclusions from this analysis.At present, residents and Kominkan staff who seek to reconstruct the identity of Kominkan in Saitama City are undertaking study sessions to that end. What is significant about this process of “reconstruction” —what Edward Relph observes as “authentically created places”—is that it is emerging as “civic learning” that seeks to redraw the “borders of the political order” with regards to education. This process should not be understood as just as a dispute involving the identity of Kominkan, but instead should be perceived as an exercise to redefine democracy in Saitama City.
著者
安藤 聡 島 純
出版者
農林省食品総合研究所
雑誌
食品総合研究所研究報告 (ISSN:03019780)
巻号頁・発行日
no.73, pp.31-38, 2009-03

遺伝子組換えによる酸性トレハラーゼ遺伝子(ATH1)の破壊は、冷凍生地製パン法において重要であるパン酵母の冷凍耐性を向上させる。我々は以前に、ATH1破壊が模擬的自然環境中におけるパン酵母の生存やDNA残存性を促進しないことを報告した。本研究では、遺伝子組換え酵母のモデルとしてATH1破壊株を使用し、模擬的自然環境への遺伝子組換え酵母の接種が環境中の微生物集団に与える影響について検討した。微生物集団構成については、rDNAの変性剤濃度勾配ゲル電気泳動(DGGE)を用いて評価した。遺伝子組換え酵母を接種した模擬環境試料中の微生物生菌数およびDGGEバンドパターンの推移は、野生型酵母を接種した試料中のそれと同等であったことから、各株が微生物集団に与える影響には顕著な差異はないものと示唆された。
著者
安藤 聡子 柳沢 文敬 中村 優文
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第16回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.49-53, 2019 (Released:2019-06-14)

調査によると、企業は自己のイノベーションの阻害要因として、「アイデア不足:「技術力やノウハウの限界」、「協力相手の発見が困難」などを上位に挙げている。そして実際の情報収集方法として、「学会への参加」や「ヒューマンネットワーク」など、属人性の高い手段があげている。産業分野での動向調査において特許を中心とした分析が広く行われてきた、一方、企業に多くの利益をもたらす特許は、そのアイデアの部分について学術情報の貢献が大きいという報告もある。日本の学術および特許出願の存在感は近年相対的に低下していることを鑑みると、企業活動においてもますますグローバルな情報収集の重要性が増してきている。グローバルな学術情報を活用することで、他社や、イノベーションを加速する情報を取得可能か、過去の事例を基に試みたので報告する。
著者
安藤 聡
出版者
愛知大学名古屋語学教育研究室
雑誌
語研ニュース
巻号頁・発行日
no.20, pp.23-24, 2008-12
著者
中村 敏英 安藤 聡 島 純
出版者
日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.8, pp.321-325, 2010-08-15
参考文献数
13

20世紀後半からの生命科学の発展は著しく、次世代シークエンサーの登場によりゲノム配列の解読が加速し、公表されるゲノム配列の数は年々増加の一途を辿っている。発酵食品製造に欠かせない微生物に関しても、ゲノム科学を背景とする研究が急速に進展してきている。本稿では、筆者らの研究グループで取り組んでいるポストゲノム解析の一つ、環境ストレス下におけるパン酵母の遺伝子発現変化を網羅的に解析した結果について概説する。さらに、得られた遺伝子情報の分子育種への活用についても言及する。
著者
安藤 聡 酒井 正彦 坂部 俊樹 草刈 圭一朗 西田 直樹 ANDO Satoshi SAKAI Masahiko SAKABE Toshiki KUSAKARI Keiichirou NISHIDA Naoki
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SS, ソフトウェアサイエンス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.23, pp.43-48, 2012-05

Malbolgeは最も難解なプログラミング言語として知られている.高級アセンブリ言語の開発によりMalbolgeプログラムの作成が可能になっているものの,プログラム中で使用できる変数の値の最大値が固定されておりゲーデルコーディングが不可能であるため,配列機能がないのは記述力不足であった.本論文ではこの問題を解決するため,高級アセンブラに用いられている実現手法を整理し,これに配列機能のための命令である領域確保命令と間接参照命令を追加する方法を提案する. Malbolge is known to be one of the most esoteric programming languages. Although it is possible to write programs in Malbolge by the development of a high-level assembly language, lack of facility to manage individual data in a group of data like an array in language causes problem because Godel-coding is impossible in a program due to bounded values in variables. In this paper, in order to solve this problem, we show implementation issues used in the assembler in well-organized manner and propose a method for implementing a memory allocation instruction and an indirect reference instruction for array facility into the assembler.
著者
安藤 聡子 澤 綾子 エドモンズ マチルダ
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理
巻号頁・発行日
vol.60, no.7, pp.502-511, 2017

<p>クラリベイト・アナリティクス社が提供する学術情報プラットフォーム「Web of Science」上の引用索引データベース「Web of Science Core Collection」に追加された,新しい引用索引ファイル「Emerging Sources Citation Index(ESCI)」を概説する。同時に引用索引の有用性検討の歴史を振り返るとともに,ESCIと従来のジャーナル引用索引であるScience Citation Index(SCI),Social Sciences Citation Index(SSCI)等との違いやインパクトファクターとの関係,ESCIの登場に伴う最新のジャーナル審査基準および審査プロセスの変更点を概説する。</p>
著者
安藤 聡
出版者
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeの全非必須遺伝子の破壊株セットおよび全必須遺伝子のmRNAを不安定化した株のセットを活用し、酸化ストレス耐性に関する全ゲノム網羅的表現型解析を行った。先行研究で同定した液胞酸性化関連遺伝子に加えて、RNAポリメラーゼやユビキチン・プロテアソーム系等に関連する遺伝子が酸化ストレス耐性において重要な役割を担っている可能性が示唆された。また、遺伝子過剰発現プラスミドライブラリを用いて遺伝子過剰発現株セットを構築し、酸化ストレス感受性あるいは耐性を示す過剰発現株のスクリーニングを行った。
著者
三輪 唆矢佳 安藤 聡子
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.56, no.12, pp.833-841, 2014

進化を続ける世界のサイエンスコミュニティーの中で,各大学が独自性を「見える化」し,内外からの評価を向上させるには,一貫したポリシーに基づく戦略が必要である。その戦略策定の各段階において,エビデンスデータの活用が必須となっている。本稿では,現在の日本の状況を概観するとともに,国内5大学(名古屋大学,東京大学,慶應義塾大学,山口大学,岡山大学)における実際の先進的な分析,活用事例を紹介する。さらに,研究分析に用いるエビデンスデータの中核の1つを成す,ビブリオメトリクスの可能性や名寄せについても言及する。
著者
安藤 聡彦 古里 貴士 平塚 眞樹 高橋 正弘 小栗 有子 関 啓子 宮北 隆志 境野 健兒 土井 妙子 高田 研 岩川 直樹 原子 栄一郎 石井 秀樹 片岡 洋子 広瀬 健一郎 小寺 隆幸
出版者
埼玉大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では、①1960年代以降世界各国において教育の「環境化」過程が生じてきたが、日本の公害教育運動は他国の社会批判的な環境教育運動と比較して、教育の目的・内容及び担い手の面でユニークであること、②チェルノブイリ原発事故後ベラルーシ共和国では放射線生態学教育が組織的に取り組まれ、日本でも福島原発事故後放射線教育が活発だが、公害教育運動の経験をふまえたアプローチも求められること、③ベラルーシ共和国において見られるリハビリ健康増進施設が日本においても有効であり、そのために公害教育研究の対象の拡大が求められること、④公害教育論の社会批判的アプローチの批判的再構築が求められること、が明らかとなった。