著者
小俣 昌樹 今宮 淳美
出版者
山梨大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究では,静止画や映像などの視覚刺激を提示された閲覧者の感情(感情価と覚せい度)と生体信号との関係および興味と生体信号との関係を実験・分析した.この結果から,感情価の評価された感情を喚起する写真を提示された閲覧者の脳血流のHEG率,脳波のα波およびθ波のパワー値とその感情価との間に関係があることがわかった.また,商品紹介の映像を提示された閲覧者の指尖容積脈波の高周波成分のパワー値,その高周波成分と低周波成分の比,および脳血流のHEG率と,その映像への興味の程度との間に関係があることがわかった.
著者
郷健太郎 JohnM.Carroll 今宮 淳美
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.82-87, 2000-01-15
被引用文献数
11

ユーザに視点を置いた設計プロセスに関するISO13407や,製品の品質保証に関するISO9000のような国際標準,さらに製品の安全性に関する製造物責任法(PL法)の制定により,ユーザの視点をシステム設計に反映させる手法の重要性が増している.そこで本稿では,シナリオが積極的に用いられている4つの分野について紹介し,それらの関係を説明する。
著者
剣持 雪子 小谷 一孔 井宮 淳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解
巻号頁・発行日
vol.98, no.528, pp.197-204, 1999-01-22
参考文献数
9
被引用文献数
33

CGにおいてよく使われる等値面生成法の一つであるマーチング・キューブ法は, 生成される等値面が位相的な曖昧さを持つことがある.標本点の間の連結性は面の位相構造を決める。そこで、本論文では、格子点の連結性を考慮してマーチンキューブ法の等値面の位相構造を考察する。そして、連結性の種類と面の形状との関係を明らかにする.
著者
村瀬 洋 増田 健 谷口 倫一郎 井宮 淳 岡田 稔 今井 正和 中島 昇 黄瀬 浩一 斎藤 英雄 坂野 鋭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解
巻号頁・発行日
vol.96, no.435, pp.57-66, 1996-12-19
被引用文献数
1

1996年8月, オーストリアのウィーンで開催された第13回パターン認識国際会議 (13th ICPR) に出席したので, その概要を報告する。
著者
酒井 智弥 井宮 淳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.93, no.8, pp.1256-1266, 2010-08-01

本論文では,スペクトラルクラスタリングの計算量を削減するランダム算法を提案する.スペクトラルクラスタリングは核関数法と固有値分解を利用して非線形多様体上のデータを分類できるが,類似度行列の作成と固有ベクトル計算のコストが高い.提案する算法はランダム射影とランダムサブサンプリングを利用し,データの次元数とサンプル数に起因する計算コストをそれぞれ低減する.計算時間はサンプル数に準線形,次元数に線形であり,Nystrom近似に基づく既存の高速算法より高速かつ安定である.特に,アピアランスベースの画像解析では少数の画素のランダムサンプリングによって計算時間が次元数に無関係となり得ることを考察する.また,この特長と提案算法を活かした応用として,画像分割と動画像のショット分割を示す.
著者
水野 貴弘 小俣 昌樹 今宮 淳美
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告.IM, [情報メディア]
巻号頁・発行日
vol.99, no.69, pp.79-83, 1999-08-20

本論文では,仮想空間内における両手操作でのさいころ作成実験と,その実験結果について述べる.さいころ作成実験は,片手でスペースポールを持ったキューブの回転と,もう片方の手にマウスを与え,さいころの目を入れるとした課題である.この課題状況で,3種類の異なる大きさのキューブと,各手が持つディバイスを交換させた.その結果,操作時間や操作中の被験者行動に違いがあった.それらを分析すると,ターゲットの大きさによって操作のしやすさが逆転することを得た.効率的な作業のための手の割り当ては,何をするかのタスクに関係するという先行研究での知見に,新たにタスク難度という尺度を必要とすることを本論文で導出した
著者
小畑 秀文 増谷 佳孝 佐藤 嘉伸 藤田 廣志 仁木 登 森 健策 清水 昭伸 木戸 尚治 橋爪 誠 目加田 慶人 井宮 淳 鈴木 直樹 縄野 繁 上野 淳二
出版者
東京農工大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2009-07-23

本申請課題においては、5年間にわたる研究成果のとりまとめと、研究成果を社会・国民に発信することの2つが目的であった。第一の目的である研究成果のとりまとめにおいては、計算解剖学の目的、研究組織、計画班および公募班それぞれの研究成果(著書・論文のリスト、特許を含む)と共に、計算解剖学という新たな領域としての状況、計算解剖学主催による学術研究集会およびアウトリーチ活動、諮問委員による研究評価、などを含め、研究成果報告書として取りまとめて印刷・製本した。また、同報告書の内容に研究成果をより理解しやすいように一部の動画をも含めてCDも作成した。これらは関係研究機関に配布した。第二の目的である研究成果の社会・国民への発信に関しては、2つの取り組みを行った。一つは、「3Dプリンタで臓器モデルを作ろう!」と題した中学・高校生向け講座である。これは日本学術振興会主催の「ひらめき☆ときめきサイエンスプログラム」の一つとして2014年8月21、22日の2日間にわたって名古屋大学にて開催したもので、CT画像から臓器を抽出し、それを3Dプリンタで打ち出すまでを体験させた。次代を担う世代に計算解剖学の成果の一端を分かりやすく紹介したものである。二つ目は東京農工大学にて開催した「計算解剖学」最終成果報告シンポジウムである。計算解剖学プロジェクトで新たに開発された基礎から応用(診断・手術支援)までの研究成果を関連分野で活躍する研究者・技術者に対して広く紹介した。また、専門的・学術的な立場から計算解剖学の現状評価と今後の方向性や課題を議論し、次のステップへの礎とした。
著者
斎藤 正徳 井宮 淳 島倉 信 亀井 宏行 田中 秀文 奥野 光
出版者
東京工業大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1992

地磁気のベクトル計測が行える探査装置として、「3軸グラジオメータ」を世界に先駆け開発した。3軸グラジオメータは、1インチ径のリングコアを用いたフラックスゲート型センサを3組直交配置した磁力計を、垂直方向50cm離して1本の支持棒に取り付けたもので、出力は磁気勾配3成分(上下のセンサの差出力)と、上方のセンサで捕らえた地磁気3成分である。センサ高は、支持棒への取り付け位置を調整することで、任意に変えられる。測定は、指示棒に取り付けられた水準器で垂直度を確認しながら行う。垂直軸周りのセンサの回転は、上方のセンサからの地磁気3成分を用い、補正することもできる。感度は磁気勾配で、1nTである。本体には、4,000点での測定値を記憶できるメモリを備えており、RS-232Cインターフェイスを介して、コンピュータにデータ転送できる。バッテリ-駆動で、約8時間測定可能である。この3軸グラジオメータを用い、夷森古墳(宮城県宮崎町)、根岸遺跡(福島県いわき市)、大戸古窯跡群(福島県会津若松市)、田尻遺跡(群馬県子持村)、猿田窯跡(群馬県藤岡市)、大寺山洞穴(千葉県館山市)、石ノ形古墳(静岡県袋井市)、大知波峠廃寺(静岡県湖西市)、象鼻山1号墳(岐阜県養老町)、稲荷塚古墳(京都府長岡京市)、久米田貝吹山古墳(大阪府岸和田市)、行者塚古墳(兵庫県加古川市)、七日市遺跡(兵庫県春日町)、東山古墳群(兵庫県中町)、岩戸山古墳(福岡県八女市)、西都原古墳群横穴墓(宮崎県西都市)の各種遺跡において探査実験を行い、本装置の有効性を確認するとともに,本装置をもちいた探査アルゴリズムを確立した。
著者
坂本 忠明 望月 孝哲 今宮 淳美
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. HI,ヒューマンインタフェース研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.84, pp.13-18, 1999-08-20

メカニカルシャッタを使った瞬目実験で得た応答時間の分析をパンディモニアムモデルで検討する.瞬目実験は、実物図形や幾何図形を刺激とした有無判断である。課題の提示には、言葉を使った集約表現(たとえば苺クリームショートケーキ)と,合成表現(たとえば白い三角形の中に赤い丸形)、それに言葉を使わない図形同士の照合である,その結果として,(1)簡単な図形同士での照合課題の場合は1回の認知処理系で有無判断ができること,(2)具体的イメージをひとつの言葉で表現すると,認知処理系の回数が少なくなること,さらに(3)異なった認知地図が検討できたことなどを得た.
著者
坂本 忠明 望月 孝哲 今宮 淳美
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告.IM, [情報メディア]
巻号頁・発行日
vol.99, no.69, pp.13-18, 1999-08-20

メカニカルシャッタを使った瞬目実験で得た応答時間の分析をパンディモニアムモデルで検討する.瞬目実験は、実物図形や幾何図形を刺激とした有無判断である。課題の提示には、言葉を使った集約表現(たとえば苺クリームショートケーキ)と,合成表現(たとえば白い三角形の中に赤い丸形)、それに言葉を使わない図形同士の照合である,その結果として,(1)簡単な図形同士での照合課題の場合は1回の認知処理系で有無判断ができること,(2)具体的イメージをひとつの言葉で表現すると,認知処理系の回数が少なくなること,さらに(3)異なった認知地図が検討できたことなどを得た.