7 0 0 0 桜の園

著者
チェーホフ作 小野理子訳
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
1998
著者
高田 雅之 北川 理恵 小野 理
出版者
日本景観生態学会
雑誌
景観生態学 (ISSN:18800092)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.145-151, 2009-12-31 (Released:2012-05-28)
参考文献数
17
被引用文献数
2 2

北海道の陸域を対象として,文献資料や現地調査情報など,多様なデータソースを統合し,植物,鳥類,哺乳類,両生類,爬虫類,魚類,陸生昆虫類,水生昆虫類に関する野生生物分布データベースを構築した。位置情報はメッシュデータ(1 km,5 km,10 km)を基本とした。データの総件数は約240万件となり,ひとつの地域としてはアジアでも例を見ない規模となった。これらのデータを用いて,全道を対象に保全地域内外の希少種数の比較,さらに生態系タイプと種数の関係分析を行った。その結果,広域的な生物多様性評価や保全上重要な地域の抽出に寄与する可能性を明らかにすることができた。
著者
木塚 俊和 亀山 哲 小野 理 三上 英敏
出版者
地方独立行政法人北海道立総合研究機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

平成29年度は前年度に引き続き将来的な耕作放棄地の有効利活用策の提案を目的とし、以前農業利用されており、現状において、適正な利用が図られるべき土地であるにも関わらず長期間に渡り利用されていない土地(未利用農地と定義する)の分布と面積の実態把握を行った。具体的には、釧路湿原流域を対象に衛星画像解析を行い、農地区画(農地ポリゴン)内の土地被覆割合を4つのカテゴリー(未利用農地、森林、畑作地、牧草地)別に計算し、各カテゴリー別の占有率を地図化した。結果として得られた地理情報を基に、実際の湿原周辺部において、より具体的な未利用農地の土地利用転換案について検討を進めた。未利用農地における栄養塩浄化量の解明については、前年度に引き続き現地調査区における水位、水質等の観測を継続した。これまでの観測データに基づき調査区の栄養塩収支の解析を進めた。その結果、地表流入・流出が調査区の水収支の大部分を占めており、隣接河川の増水の影響を受けていることが考えられた。また、栄養塩の流入・流出量も河川増水時に大きく増加することが分かった。さらに、未利用期間が異なる他の圃場においても水質調査を行い、2か所の未利用農地を対象に地表水や地下水の栄養塩濃度を比較した。釧路湿原周辺の未利用農地の発生状況や栄養塩動態についてこれまで知見が限られていたため、本研究により、未利用農地の今後の有効利活用を検討するための貴重なデータを取得することができた。本研究成果の地域への活用を図るために、対象地域の村役場、酪農家、釧路湿原自然再生協議会の事務局等を訪問して、研究結果を報告するとともに、未利用農地の今後の有効利活用策について協議した。
著者
丸山 千晶 石塚 英弘 小野 理
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.178-184, 2010-05-28 (Released:2011-06-25)

野鳥の分布とその関連情報をWebで提供するGIS (地理情報システム)の典型例として,アジアの鳥類分布データベース:BirdBaseがあり,2004年から公開されている.同システムはArcIMSの当時の版を用いて構築されており,その後に実現し,注目されているGoogle Maps API技術は用いていない.BirdBaseは野鳥の分布とその鳥の生息環境を示す土地利用情報を検索表示する総合システムであるが,野鳥の分布と土地利用情報を同時に見やすい形で表示することは容易でない.そこで,Google Maps API関連技術を用いた野鳥分布と土地利用情報を検索表示するシステムを試作した.野鳥分布データベースはBirdBaseの開発・運用機関:北海道立総合研究機構環境科学研究センターから許可を得て,北海道の野鳥のデータに限定して期間限定で借用した.
著者
速水 将人 石山 信雄 水本 寛基 神戸 崇 下田 和孝 三坂 尚行 卜部 浩一 長坂 晶子 長坂 有 小野 理 荒木 仁志 中嶋 信美 福島 路生
出版者
応用生態工学会
雑誌
応用生態工学 (ISSN:13443755)
巻号頁・発行日
pp.20-00043, (Released:2021-07-10)
参考文献数
47

河川上流域に多数設置された治山ダムは,渓流や森林の荒廃を防ぐ重要な役割を果たす一方で,渓流魚の河川内の自由な移動を阻害している.こうした状況に鑑み,河川生態系の保全を目的とした改良事業(魚道の設置,堤体の切り下げ)が国内の多くの治山ダムで実施されている.本研究では,北海道 3 河川に設置された治山ダムを対象に,魚道設置と切り下げによるダム改良工事が,その上下流の渓流魚類相に与える影響について,改良工事前後で行われた採捕調査によって検証した.同時に,ダム改良後の採捕結果と環境 DNA メタバーコーディングによる魚類相推定結果を比較し,治山ダム改良事業における環境 DNA メタバーコーディングを用いた魚類相推定の有効性を検討した.採捕調査の結果,治山ダムの改良事業によって,遡河回遊魚であるアメマスとサクラマスのダム上流への移動を可能にし,10 年後においても効果が確認された.環境 DNA メタバーコーディングでは,採捕された全 9 種に加え,採捕では確認されなか ったニジマスの計 10 種が検出され,治山ダム上下流に設定した各調査地点における遡河回遊魚のアメマス・サクラマスや,ハナカジカの採捕結果との一致率は 70-90 %であった.環境 DNA メタバーコーディングを治山ダム改良事業に適用する場合,評価対象魚種の特性や過去の採捕記録を考慮する必要はあるものの,改良前の治山ダムにおける魚類の遡上阻害の推定や,改良後の河川の魚類相・生息状況の推定に有効であることが示唆された.但し,治山ダムの切り下げを例にとると,遡上阻害の改善効果が維持される期間は工法によって異なる可能性もあり,正確な評価には様々な河川・工法を対象としたさらなる研究の蓄積が必要である.
著者
小野 理恵 髙山 真 有田 龍太郎
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.28, no.5, pp.429-435, 2021-09-01 (Released:2021-09-01)
参考文献数
38

要約:昨今の新興ウイルスによる呼吸器感染症では,病原体の変異,多臓器不全をきたす病態管理の困難さや医療資源の枯渇化が問題となっている。漢方治療では病原体にかかわらず,感染症の病態を感染経過や宿主の状態から6つの病期ステージに分類し,独自の病態把握によって漢方薬を適用してきた。過去の繰り返されるパンデミックにおいて,漢方薬は炎症と急激な病態悪化に対応できるよう工夫された。漢方薬は多成分系薬剤でありその作用機序は複雑であるが,基礎研究において非特異的抗ウイルス作用,サイトカイン調整作用,臓器保護作用を有することが示唆されている。集中治療においても宿主の恒常性を調整する概念と漢方薬の特徴を活かしたアプローチが治療選択の一つとなる可能性がある。
著者
小野 理恵 橘 一也 松浪 薫 木内 恵子 宮川 慈子 香河 清和 渡辺 高士 奥山 宏臣
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.213-218, 2008-04-01 (Released:2008-11-01)
参考文献数
7

気管無形成は予後不良の先天性疾患で,長期生存例の報告はほとんどない。今回,退院に至った気管無形成患児の集中治療管理について報告する。患児は出生直後よりチアノーゼを呈し,食道挿管によって換気可能となった。気管無形成と診断し,出生当日に食道皮膚瘻造設術,食道絞扼術,胃瘻造設術を行った。術後,気道として利用している食道と気管食道瘻が容易に閉塞し,換気不全を繰り返した。鎮静や高いPEEPにより気道の開存維持を図ったが著効せず,呼吸管理に難渋した。生後52日目,人工心肺下に食道気管吻合と食道外ステント術を施行し,術後呼吸状態が安定した。2回目の術後34日目に人工呼吸からの離脱が可能となり,生後10ヶ月で退院となった。気管無形成では,出生直後の適切な蘇生処置とそれに続く姑息的手術により生存可能であるが,呼吸管理が困難であり,気道の開存を維持するために更なる外科的治療を考慮する必要がある。
著者
小野 理 藤掛 一郎
出版者
京都大学農学部附属演習林
雑誌
京都大学農学部演習林報告 = BULLETIN OF THE KYOTO UNIVERSITY FORESTS (ISSN:0368511X)
巻号頁・発行日
vol.65, pp.221-237, 1993-12-24

利用規則を定めることで利用客の行動を規制しようとしているレクリエーション利用地は多いが、規則が十分に守られない例もある。ここでは、利用客の過去の経験と利用規則の知識との相関を見ることで、利用規制の方法を考察した。その結果、利用者の過去の訪問経験や、この論文で間接経験と呼ぶ自然体験や自然に対する関心の高さなどが、その人がレクリエーションの利用規則の内容を判断するのに影響を与え、正しい判断を促すことが示された。また、規則の内容を知るだけでなく、規則内容の利害関係や因果関係を理解することが規則への同調行動を促すと考えられる。その際、間接経験はレクリエーション行動の意志決定過程にも影響を与え、間接経験が豊かな人は利害関係や因果関係の情報が与えられない場合でも規則の内容に合致した行動をとる確率が高い。したがって、レクリエーション利用を研究する上で間接経験の影響を重視する必要があると考えられる。
著者
八巻 一成 広田 純一 小野 理 土屋 俊幸 山口 和男
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.82, no.3, pp.219-226, 2000-08-16
被引用文献数
7

森林レクリエーション計画においては, 利用ニーズに合った多様なレクリエーション体験の提供が重要な課題である。本研究では, このような視点からレクリエーション空間の計画, 管理のあり方を示したROS(Recreation Opportunity Spectrum)を取り上げ, わが国の森林レクリエーション計画における有効性を探った。まず, わが国における森林レクリエーション空間の実態とレクリエーション計画システムの現状を考察し, 課題を明らかにした。つぎに, ROSの成立過程, 基本概念, 計画作成プロセス, 適用事例について解説し, ROSとは何かを明らかにした。最後に, わが国の森林レクリエーション計画における意義および役割を検討した。その結果, ROSの特色であるレクリエーション体験の多様性という視点が非常に有効であると考えられた。