著者
橋村 真治 小松 恭一 藤岡 寛
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
年次大会講演論文集 : JSME annual meeting
巻号頁・発行日
vol.2008, no.4, pp.99-100, 2008-08-02

In this study, influences of lubricants for self-loosening and Fatigue characteristics have been investigated. The self-loosening tests and the fatigue test under transverse vibration were performed using three lubricants, machine oil ISO VG46, MoS_2 grease and special lubricant for bolt tightening. The results showed that the special lubricant for bolt tightening had higher strength for the self-loosening than MoS_2 grease. The results also showed that the apparent transverse fatigue limits using the special lubricant and MoS_2 grease had higher than the apparent transverse fatigue limits using machine oil.
著者
原 涼子 奥出 祥代 林 孝彰 北川 貴明 神前 賢一 久保 朗子 郡司 久人 常岡 寛
出版者
公益社団法人 日本視能訓練士協会
雑誌
日本視能訓練士協会誌 (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.107-111, 2011 (Released:2012-02-22)
参考文献数
11

目的:心因性視覚障害は、視力障害や視野障害の他に色覚異常を訴えることが多い。今回、心因性視覚障害と診断され、片眼の色感覚が消失した1例を経験したので報告する。症例:16歳、女児。右眼で見た時の色感覚の消失を自覚し、近医を受診。2009年6月に東京慈恵会医科大学附属病院眼科へ紹介受診となった。症例は高校生であり、部活動に加え生徒会や学校行事など、学校生活の中で様々な役割を担っており忙しい毎日を過ごしていた。矯正視力は右眼(1.5)、左眼(1.5)であり、右眼のGoldmann視野は、V/4イソプターのらせん状視野、I/4からI/1イソプターの求心性視野狭窄を呈した。色覚検査として、仮性同色表、New Color Test、色相配列検査を片眼ずつ行い、いずれの検査も右眼のみ強度の色覚異常が検出された。特にNew Color Testでは有彩色と無彩色を分けることが難しく、主訴と一致する結果であった。全視野刺激網膜電図における杆体反応・錐体反応の潜時・振幅は正常範囲内であった。頭部MRIに異常所見はなかった。心因性視覚障害と診断し、経過観察していたところ、2010年2月に、色覚が改善したと本人から報告があり、2010年5月に再度色覚検査、視野検査を行ったところ、結果は全て正常であった。経過中、左眼の視機能異常は検出されなかった。結論:心因性視覚障害と診断されたのが、文化祭の実行委員になった直後であったことから、ストレス等による環境的・心理的要因がその背景にあると考えられた。
著者
並木 祐子 林 孝彰 奥出 祥代 竹内 智一 北川 貴明 月花 環 神前 賢一 久保 朗子 常岡 寛
出版者
JAPANESE ASSOCIATION OF CERTIFIED ORTHOPTISTS
雑誌
Japanese orthoptic journal (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.123-128, 2010-12-29

<B> 目的:</B>小口病は常染色体劣性の遺伝形式をもつ先天停在性夜盲の一つで、視力、視野、色覚に異常はないと考えられている。以前、我々が報告した錐体機能低下および進行性の視野障害をきたし、<I>SAG</I>(アレスチン)遺伝子変異(1147delA)を認めた高齢者小口病の1例(臨床眼科 63:315-21, 2009)について、今回は、黄斑部機能、色覚について検討したので報告する。<BR><B> 症例:</B>70歳、男性。矯正視力は右(1.2)、左(1.5)、Humphrey視野(中心10-2全点閾値)の中心窩閾値は良好であった。スペクトラルドメイン光干渉断層計所見として、中心窩付近の視細胞内節外節接合部ラインは明瞭であったが、それ以外の部位では不明瞭であった。錐体機能を反映する黄斑部局所網膜電図で、a波およびb波とも著しい振幅低下を認めた。片眼ずつ色覚検査を行い、石原色覚検査表国際版38表では誤読数が右4/21、左3/21と成績は良好であった。Panel D-15では両眼ともpass(no error)であったが、Farnsworth-Munsell 100 hueテストにおいては、青黄色覚異常の極性に一致し、総偏差点は右268左292と年齢によるスコアを超える異常値を示した。<BR><B> 結論:</B><I>SAG</I>遺伝子変異(1147delA)陽性小口病の中には、黄斑部錐体機能が低下し、経過中に典型的な後天青黄色覚異常を呈するものがある。
著者
岡崎 平美 福岡 寛
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.47, pp.175-176, 1993-09-27

従来、メインフレームで実現していたDB/DCシステムの機能を踏襲し、安価で、スケラビリテイの高いシステムをUNIX上で実現する分散TPモニタ"BeTRAN"を開発した。BeTRANの通信サーバ機能の実現においては既存システムとの接続性を重視し、かつ、クライアント/サーバシステムとのメッセージ送受信を容易にしている。また、プロトコル支援のためのツールキットとして各種通信ライブラリを提供し、多種多様なプロトコルへの対応を容易にした。本稿ではその通信サーバ機能の実現方式について報告する。
著者
熊田 淳 川名 明 片岡 寛純
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.70, no.11, pp.465-471, 1988-11-01

クヌギ(Quercus acutissima CARR.)の樹体内における元素の消長について13元素を対象に葉の展開期から落葉に至るまで生育相別に葉と当年生枝の元素含有率の測定を行った。葉中のFe, Si, Sr, Ca, Znの含有率は, 展開期の6月, 7月からほぼ直線的に増加し, 葉落期の12月になっても減少しなかった。B, Clの含有率は, 一度増加するが, Bが9月, Clが11月の黄葉期から落葉期にかけて減少した。Cu, S, N, K, Mg, Pの含有率は, 葉の展開期に高く落葉期まで減少の傾向を続けた。クヌギは当年生枝の伸長にともなって一年間に2回, または3回にわたって新葉を展開するが, どの時期に展開した葉であっても, 各元素の増減のパターンはほぼ同じであった。また, 当年枝と葉の元素含有率の関係をみると, Cu, S, N, Mg, P, Bは黄葉・落葉期になると葉から枝へ一部移動することが考えられ, Fe, Si, Ca, Sr, Znは落葉期になっても葉中の含有率がそのままであることから, 大部分が落葉中に残り林地に還元されると考えた。KとClの移動については, 降雨時の溶出と樹体内に移動する部分についてさらに検討を要する。
著者
寄本 勝美 片岡 寛光 石田 光義 藤井 浩司 縣 公一郎 寄本 勝美
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

1980年代以降、各国に新自由主義の潮流が押し寄せ、日本でもその路線に従った行政改革が続けられている。その基調は、企業経営を行政に導入するNew Public Managementの考え方である。大別して、5つのスタンスが挙げられよう。まず、業績に基づいて行政の対内的対外的活動全般を評価する業績評価の手法がある。これは、直截には、人事管理上の業績評価に繋がるが、さらには、一定の政府活動自身の評価を意味し、現実には、政策評価ないし行政評価といわれる手法の流布を促している。加えて、階層を少なくした簡素な組織、企業会計に倣った発生主義会計、パートナーである国民を顧客として捉える顧客志向が挙げられるが、今日まで最も追及されてきたスタンスは、政府活動全体の範囲を問い直し、民営化もしくは民間委託を行う市場原理の導入だろう。例えば、国のレヴェルでは、電電公社、国鉄、専売公社の民営化を発端に、郵政事業、高速道路建設・運営、空港建設・運営等が俎上に乗ったのは周知のことであり、また自治体レヴェルでは、廃棄物収集・処理を典型として、水道事業、病院建設・運営、保育所や幼稚園、そして学校経営等にも議論が及んでいる。勿論これらには、奏功している分野が多く見られるが、今日問うべきは、どこまで市場原理を導入するべきなのか、という点である。営利性と効率を基調とした市場原理のみでは最終的に達成しきれない価値が社会に必ず存在する、ということもまた、事実ではないだろうか。これは、ナショナルミニマム或いはシヴィルミニマムの達成、もしくはユニヴァーサルサーヴィスの確保といった観点でも議論されてきた。効率を追求する余り、逆に公平が損なわれてはいないだろうか。また、効率追求によって生じた余剰が、公平の促進に繋がっているだろうか。この観点で、公平と効率の間で均衡が図られる必要があるだろう。どのような状況で公平が優先され、また効率が優先されるのか、これを適切に判断する必要がある。本研究は、かかる議論に一つの方向性を示したものである。
著者
正岡 寛司 藤見 純子 嶋崎 尚子 澤口 恵一 西野 理子 大久保 孝治 白井 千晶
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2003

本研究は、19世紀・20世紀半ばまでの重量型資本主義の基盤を第一次エネルギー供給の面から下支えしてきた石炭鉱業の経済史的ならびに社会学的な意義と特殊性、そしてその発展と終焉過程とを緻密に記述することを目的としたものである。あわせて、それを比較歴史的な記録資料として利用可能な状態で保存する。具体的には以下の5点の作業をすすめ、成果をえた。(1)旧常磐炭砿株式会社磐城砿業所(福島県いわき市)で就労した労働者の職業キャリアの大規模なミクロ・データの構築。(2)入社から退社にいたるまでの個別砿員の職業を中心として各種キャリアの時系列データの分析。(3)磐城砿業所の閉山にともない解雇された労働者の炭砿での職業キャリアと閉山後に形成した職業キャリアとの連結と、その分析(非自発的職業中断の影響)。(4)炭砿で就労した経験をもち、かつそこを解雇された元炭砿労働者たちの職業生活から離脱過程のデータの構築と分析(解雇経験後の職業キャリアと引退後生活)。(5)以上の諸ミクロ・データをデジタル化したうえで、大規模ミクロ・データの公共利用。上記作業の結果、昭和30年代の「採解簿データ」(約80,000件)をデジタル化し、6,459名の入社から退職にいたる職業キャリアの大規模なミクロ・データを構築した。他方、4,209名の離職者の89%にあたる3,747名の追跡調査を終えた(調査終了1,427名(34%)、調査不能879名(21%)、死亡確認(34%)1,441名)。彼らの閉山後の職業キャリアデータと入社から退職までの職業キャリアデータとを連結し、生涯職業キャリアデータを構築した。これらの生涯職職業キャリアデータを用いて、非自発的職業中断の影響、解雇経験後職業キャリアと引退生活の分析をすすめ、その成果を報告書にまとめ刊行した。本研究で構築した大規模ミクロ・データについては、HP上でその一部を公開した。
著者
津田 吉広 田村 英之 末岡 淳男 松岡 寛憲
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.60, no.578, pp.3300-3307, 1994-10-25

The characteristic which the Duffing oscillator with a softening spring property under harmonically stimulating force presents in the main resonant region has been investigated numerically. With regard to the structure which the system exhibits in this region, there exists another branch which appears due to bifurcation from the resonant branch at a certain frequency, in addition to the resonant and nonresonant branches. It has been clarified that many kinds of periodic solutions exist in the region between this new branch and the resonant one. Furthermore, besides the traditional harmonic solutions, i. e., resonant and nonresonant solutions, it has been shown that another harmonic solution appears, although it is unstable. This unstable solution enables us to reasonably explain the constitution of attractors in this resonant region. Chaotic phenomena, which appear due to period doubling bifurcation also exist.
著者
倉岡 寛 藤井 信忠 上田 完次
出版者
一般社団法人日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.62-69, 2007-01-26
被引用文献数
2

生態系や社会システムなどの現実のシステムにおいて,いかにして協調行動が創発するかということは,大きな関心事である.また,近年,複雑ネットワーク研究によって,多数の構成要素からなるインターネットやタンパク質の化学反応などのネットワークは,スケールフリー性やスモールワールド性の性質を有し,そのような性質がネットワークの機能に深く関わっているということがわかっている.複雑ネットワークにおいていかにして協調行動が創発するのかということは大きな関心事である.その際,ネットワークの構造自体が構成主体の意思決定の結果として進化するということと,ネットワーク上でのダイナミクスは不可分な関係にあると考えられるため,これらは同時に扱う必要があると考えられる.また,実世界では構成主体間で情報は局在性を有しているため,情報の局在性を陽に考慮する必要がある.本研究では,ゲーム理論における空間囚人のジレンマに対し,情報の局在性を導入してモデル化し,エージェントの相互作用の結果創発する協調行動について,計算機実験による検証をおこなった.その結果,情報の局在性が頑健な協調行動を形成する上で有効である,ということが示された.