著者
岩本 明憲
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.89-103, 2020-01-11 (Released:2020-01-11)
参考文献数
38

本研究の一義的な目的は,価格戦略理論の一画を成す価格変更に関連して,既存研究の問題点を整理・指摘したうえで,短期の値上げ及び値下げに加えて,その延長線上に実現する長期の高価格戦略及び低価格戦略を全般的な価格変更戦略として包括し,これらの多様な価格引き上げと引き下げを識別・整序する包括的な理論的フレームワークを提示することである。この目的を果たすべく,まずは価格変更に関する既存研究をレビューすることで本研究の射程がこれまでの価格変更研究をベースとしながらも,それを拡張・発展させる内容であることを確認する。次にプロスペクト理論を用いて,短期と中期の価格変更を識別し,長期かつより高次の価格変更戦略として,高価格戦略と低価格戦略を位置づける。それを踏まえて,留保価格と販売価格の差異,そして価格変更のためのコスト及びそれらの変化に着目し,四つの短期・中期の価格変更及び長期的に実現する八つの高/低価格戦略を分類・識別する理論モデルとそれに該当する事例を提示する。
著者
岩本 明憲
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
pp.2020.001, (Released:2019-12-25)
参考文献数
38

本研究の一義的な目的は,価格戦略理論の一画を成す価格変更に関連して,既存研究の問題点を整理・指摘したうえで,短期の値上げ及び値下げに加えて,その延長線上に実現する長期の高価格戦略及び低価格戦略を全般的な価格変更戦略として包括し,これらの多様な価格引き上げと引き下げを識別・整序する包括的な理論的フレームワークを提示することである。この目的を果たすべく,まずは価格変更に関する既存研究をレビューすることで本研究の射程がこれまでの価格変更研究をベースとしながらも,それを拡張・発展させる内容であることを確認する。次にプロスペクト理論を用いて,短期と中期の価格変更を識別し,長期かつより高次の価格変更戦略として,高価格戦略と低価格戦略を位置づける。それを踏まえて,留保価格と販売価格の差異,そして価格変更のためのコスト及びそれらの変化に着目し,四つの短期・中期の価格変更及び長期的に実現する八つの高/低価格戦略を分類・識別する理論モデルとそれに該当する事例を提示する。
著者
大河内 裕之 北田 修一 岩本 明雄
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.462-468, 1998 (Released:2008-02-29)
参考文献数
20
被引用文献数
2 1

The authors consider a method to estimate the age composition of released fish which are recaptured and landed at fish markets, by use of the mean lengths and SDs of tagged fish, the ages of which are precisely known. Since 1988, brand tagged flounder have been released in Miyako Bay simultaneously with those without tags and these data are used to examine the practicality of the method. For the first step of the procedure, the total number of fish by age is estimated employing a normal length distribution by use of the mean lengths and SDs of tagged fish which are h and younger are groups, and then the number of fish by age is calculated for each length class. For the second step, the number of fish older than age h is estimated as the residual number of h and younger age for each length class. The difference between this method and conventional methods is that a normal distribution for the length frequency of fish older than the h age group is not assumed. The cumulative estimated length frequency of age groups fit well the original length frequency and this suggests the method is applicable.
著者
吉田 興夫 岩本 明人
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.37, no.10, pp.819-825, 1983
被引用文献数
2

固体撮像素子の設計や撮像方式の決定に役立てるため, 規則正しく配列された画素からなる固体撮像素子の2次元サンプリングと2次元開口のフーリエ変換から, 2次元のナイキスト限界とレスポンス特性であるMTFを求める方法を述べた.2次元サンプリングの代表例として, 正方格子と市松画素配置となる斜方格子をとりあげ, 後者では水平方向のナイキスト限界が改善されること, 特に現状の500 (V) ×400 (H) 画素ではその改善効果が大きいことを示した.また, 従来解析されてきた水平軸や垂直軸などの特定方向のMTF以外に, 任意の方向におけるMTF値を求める方法を述べた.2次元開口の代表例として, 矩形とその一部を切り取られた矩形 (L形矩形) をとりあげ, 切り取られた方向でMTF値が増加する様子を明らかにし, それらのMTF値の等高線表示により2次元MTFを見やすく表示した.
著者
岩本 明憲
出版者
関西大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

「英国および日本の書籍再販制度研究」の結果として明らかになったことは、日本における書籍再販制度の研究において、日本の商業論・流通論の文脈で議論されてきた流通系列化としての再販売価格維持行為の理論の適用可能性が極めて低く、それゆえに、英国の理論が無批判に、かつ都合よく導入され、制度が今日まで生き延びているということである。返品制の研究についても、基本的には系列化の文脈で議論されていることが多く、書籍の財としての特殊性を厳密に考察しておらず、それゆえ制度の擁護にとって都合の良い理論だけが跋扈している現状を許していることが明らかとなった。
著者
岩本 明美 岸 清志 竹本 大樹 西江 浩 前田 迪郎
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.71, no.11, pp.2791-2794, 2010 (Released:2011-05-25)
参考文献数
11
被引用文献数
1

症例は75歳,男性.StageIIIa直腸癌と診断され,低位前方切除術を施行した.24病日に術後補助化学療法としてUFT/ユーゼルの内服を開始した.口内炎(Grade3)のため7日目に内服を中止.骨髄抑制が増悪し11日目に入院となった.汎血球減少が急速に増悪し,連日G-CSFと血小板輸血,抗生剤投与をおこなった.22日目より増加に転じ,36日目に退院となった.DPD活性は13mol/min/mg proteinと著しい低値でありDPD低活性と診断した.
著者
岩本 明 三好 匠
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.3, pp.37-42, 2009-04-09

近年の情報化の進展により,ユーザが大量かつ多種多様なデータを扱う機会が増加している.管理可能範囲を大幅に越える量のファイルを所有している場合,それぞれのファイルの必要性を個別に判断するのは困難であり,データ量は増加する一方である.また,複数のユーザが利用する共有ストレージでは,他のユーザが保存したファイルを削除すべきかどうかを判断できないため,同様に保存容量の浪費が問題となる.本稿では,人間の忘却特性を模倣し,データの利用頻度に応じて自動的にデータ量を削減するファイルシステムを提案する.また,提案手法を仮想的に実装し,ストレージの利用特性の評価を行う.
著者
吉田 興夫 岩本 明人
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.38, no.8, pp.754-761, 1984-08-20

固体撮像素子の規則的に配列された画素と撮像評価用テストチャートの幾何学模様のパターンとの光学的な干渉によって生ずる偽信号のモアレについて解析した.モアレは矢車チャートでは錨模様, ハイパボリックゾーンプレートでは双曲線模様, およびサーキュラーゾーンプレートでは円模様となり, 垂直画素群や水平画素群とパターンが平行に近い関係となるチャートの水平軸や垂直軸にあらわれる.固体撮像素子の画素数が水平N_h, 垂直N_νであれば, モアレの次数をγまたはγ′の整数として, モアレの発生位置は3N_h/2γまたは3γ′N_h/2,あるいは2N_ν/γまたは2γ′N_νのテレビ本数になる.これらのモアレの見え方を固体撮像素子の開口によって決まるMTF解像度特性との関連で考察し, 無効感光部がモアレの発生原因となることを述べた.