著者
石井 晃 崔 雄 李 亮 関口 博之 八村 広三郎
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.465-474, 2013

We propose an interactive healthcare system that uses feces data to support health promotion using smart phone. User inputs feces data, such as shape, color, smell, etc., into the system when they go to the lavatory. If the input data is significantly bad, the user will be notified that the condition of his/her health requires more attention. The user can print feces data that is stored in the system and show it to a doctor. We expect the users can adhere to input their data to the system without getting bored by introducing an interactive game interface.
著者
崔 雄 西浦 敬信 矢野 桂司 八村 広三郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.381, pp.365-370, 2011-01-13

本研究では,バーチャル・へリテージ研究の一環として,京都祇園祭りの山鉾巡行の様子をバーチャルに再現することを試みた.ここでは,京都の街路モデルには「バーチャル京都」の成果を利用し,その上に,4基の山と鉾を配置し,さらに,この中の一つの鉾(船鉾)の曳方,音頭取り,車方などの巡行関係者の人物モデルとそのアニメーションを付与した.また,巡行当日,世界中から集まる観客に関しても,それぞれアニメーションをつけたものとして,街路上に配置した.音響についても,実際の囃子や観客の話声などの音場を記録し,これを3D映像に付与している.これらは,リアルタイム・インタラクティブなコンテンツとして再現し,20人の被験者による評価実験も行い,良好な結果を得た.現状では,実際の山鉾巡行の規模には遠く及ばないが,今後さらに多くの山と鉾,また観客や巡行関係者の数を増やし,また,解説等のリンクを付与していくことを考えている.また,鉾の上の囃子舞台の上に乗って,巡行時の揺れや振動を仮想体験できるようなシステムを構築することも計画している.
著者
遠藤 保子 八村 広三郎 小島 一成 崔 雄
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

無文字社会であったアフリカにおける身体芸術(特にダンス)の研究は、舞踊の原点を知る上で重要である。またジャズやブルースの誕生に深くかかわっているため、現在の芸術を知る上でも必要である。そこで本研究は、アフリカの身体芸術とアフリカの今日の社会に焦点をあてて以下を行った。I研究目的:I・1.アフリカ(特にナイジェリアとケニア)における身体芸術と文化社会の現状I・2.身体芸術をモーションキャプチャによる記録・解析I・3.2の動作特性と文化・社会との関連性とその意味・構造を明らかにする。II研究方法:II・1.アフリカに関する文献研究II・2.アフリカにおける文化人類学的フィールドワークII・3.アフリカ人ダンサー(日本へ招聘)によるダンスのデジタル記録・解析である。III研究対象:III・1.ナイジェリアの代表的な舞踊:Kabulu,Bata,Maliki,Swange,Iri-Agha(ナイジェリア国立舞踊団抽出)III・2.ケニアの代表的な舞踊:Gonda,Orutu,Borana,Sukuti,SamburuSengenya,Kikuyu(ボーマス・オブ・ケニア抽出)である。IVモーションキャプチャの記録プロセス:立命館大学アート・リサーチセンターにおける光学式モーションキャプチャを利用してIV・1.カメラ設置IV・2.キャリブレーションIV・3.被験者にマーカー付着IV・4.計測IV・5.データ編集を行った。V研究結果の主な点:V・1.トルソー(肩と腰)の動かし方に特徴が見られるV・2.ダンスの熟練と非熟練者の違いは、トルソーの動かし方にみられる等。本研究は、現地のダンサーやダンス関係者にコンピュータ解析によって新しい見方を可能するなど、有益であると思われる。
著者
八村 広三郎 赤間 亮 吉村 ミツ 遠藤 保子 小島 一成 崔 雄 丸茂 美恵子 中村 美奈子 阪田 真己子
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

本研究は,舞踊における身体動作の計測と保存のためのアーカイブ技術,およびそのデータに対する数量的解析を行うことを目的としている.ここでは,デジタル画像処理技術で身体動作を精密に計測できる光学式モーションキャプチャ・システムを利用して,舞踊の身体動作データを取得する.キャプチャして得た各種の舞踊動作データを保存し,これを各種の解析や情報処理において活用する。さらに,動作データは解析や処理の研究に使うだけでなく,CGなどでコンテンツとして作成し,教育や広報活動の素材としても利用する.また,新しい芸術表現の可能性を探るものとして,これらのCGによる舞踊動作の表示を,仮想現実感(バーチャルリアリティ:VR)の環境下で活用することも視野に入れて研究活動を行ってきた.解析の結果や,CG・VRでの表現は,舞踊研究者,舞踊家,芸能研究者など,いわゆる文系の研究分担者へフィードバックし,さらに高度で,よい解析結果や,新しい表現の創出を心がけてきた.このように,このプロジェクトの研究は,単に理が文を支えるということだけではなく,文一理の間で情報を巡回させることにより,より深い成果を得るという形を重視してきた.期間内に対象とした舞踊は,日本舞踊と能楽が中心であったが,そのほかにも,アフリカの民族舞踊なども扱った.また,舞踊の種類には限定されないが,一般的に,舞踊という身体表現,あるいは日常動作をも含む身体動作に共通の動作解析手法,たとえば動作のセグメンテーション,動作や動作者の識別,身体動作の類似検索などの手法についても研究を行った.舞踊動作の質を評価する試みとして,舞踊の中の特徴的動作の抽出やラバン動作解析の手法による,動作の評価を行った.さらに,筋電図などの生体情報とモーションキャプチャによる動作データとの同時計測を可能にし,これらに基づいて熟練者と初心者の違いについて明らかにした.
著者
崔 雄 八村 広三郎 伊坂 忠夫 遠藤 保子 関口 博之 吉村 ミツ 丸茂 美恵子 阪田 真己子
出版者
群馬工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究の目標は、時間の流れとともに消失してしまいがちな舞踊の情報を、モーションキャプチャによる身体動作と各種の生体情報の同時計測によって計測・保存し、モーションキャプチャだけでは解析できない舞踊での演技者の足を使う方法(足づかい)、などを定量的に分析することである。さらに、モーションデータから類似する身体動作を検索するシステムとデジタルアーカイブされた能のモーションデータをインターネット環境に公開して、VR環境で観覧できるシステムの構築も行った。その結果、舞踊動作データの数値的解析だけでなく、VR環境におけるデジタルアーカイブを行うことによって、舞踊家や舞踊研究者は対象の舞踊についての新たな情報をフィードバックとして得ることができると期待される。
著者
遠藤 保子 八村 広三郎 仲間 裕子 山下 高行 崔 雄 古川 耕平 松田 凡 高橋 京子
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

舞踊人類学やアフリカの舞踊に関する研究動向を概観し、舞踊の最新の記録法としてモーションキャプチャを利用したデジタル記録を指摘した。アフリカで人類学的なフィールドワークを行いつつ、モーションキャプチャしたデジタルデータからアフリカの舞踊の特徴(多中心的な動作や性差による相違点等)を考察した。アフリカの舞踊の教材化について論じ、小学校高学年を対象にした開発教育のための教材(DVD、指導計画)を制作した。
著者
鄭 承珠 崔 雄 橋本 直己 長谷川 晶一 佐藤 誠
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.165, pp.49-53, 2003-06-26
被引用文献数
3

本研究では,ユーザから伝えられた力覚に応じて適切な視覚的反応を提示するとともに,インクラクションに応じたユーザヘの力覚提示が可能なバーチャルヒューマンを実現するシステムを提案する.このシステムは,力覚提示装置を備えた等身大仮想環境を用いてリアクティブな動作を取得し,データベース化を行う.その蓄積されたデータベースからユーザの動作に応じたバーチャルヒューマンの動作を等身大仮想環境に提示する.さらに,力覚情報をユーザに伝達することによって,リアクティブなインクラクションを実現する.そして,人間のインタラクティブ動作の例としてボールを相互に投げ合う動作を取り上げ,提案システムを試作した.その結果,我々はユーザの投げる動作に応じてバーチャルヒューマンのリアクティブ動作が生成されることを確認した.
著者
関口 博之 八村 広三郎 崔 雄 古川 耕平
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

布の表現モデルとして今日広く用いられている、「バネ=質点モデル」の妥当性を検証するとともに、新しい布表現モデルの検討を行った。サテン、縮緬(ちりめん)、日本舞踊衣装(今回は振袖生地を使用)の3種類の生地について、モータとソレノイドを用いて外力を加えたときの布を動きを、光学モーションキャプチャシステムを用いて取得した。それぞれの生地の実際の動きと、バネ=質点モデルを用いて生成した布の動きを、生地に付けた反射マーカーの座標値をもとに比較した。その結果、縮緬のような薄く、柔らかな生地に対しては質点質量やバネ係数の変更によりバネ=質点モデルでほぼ近似することが可能であることがわかった。一方、我々がターゲットとする、振袖のような厚みのある固い生地に対しては、この種の生地で生じる、部分的な折れ曲がり現象を再現できず、従来のバネ=質点モデルによるシミュレーションには限界があることがわかった。そこで、このような生地に対する新しいモデルの開発に着手した。基本的なアイデアとして、従来モデルのように布全体を質点の集合として表すのではなく、不定型な剛体の集合体として表すことを考えた。これを検証するために、まず、互いにリンクさせた剛体の動作検証プログラムをマリオネットを題材として作成した。次のステップでは、このプログラム上で、布を剛体のリンク構造として表したモデルの動作シミュレーションを行い、その挙動を見ながらモデルの改良をを進めていく。
著者
八村 広三郎 赤間 亮 矢野 桂司 遠藤 保子 西浦 敬信 崔 雄 古川 耕平 阪田 真己子 李 亮 中村 美奈子 丸茂 美惠子
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

モーションキャプチャ技術などを利用して,無形文化財のデジタル・アーカイブと,そのデジタルデータを利用して,動作解析,動作認識,コンテンツ制作などに利用するための広汎な研究を行った.具体的な成果は,複数演技者による舞踊動作における同期現象の解明,祇園祭山鉾巡行の記録とVR再現,仮想ダンスコラボレーション,身体動作データベースと身体動作の類似性に基づく,データ検索手法,舞踊譜Labanotation を用いた舞踊動作の記録と動作の再現のためのシステムLabanEditorの開発.また,これの能の仕舞動作への適用.ストリートダンス身体動作の教育支援システム,などである.