著者
森 定雄 高山 森 後藤 幸孝 永田 公俊 絹川 明男 宝崎 達也 矢部 政実 高田 かな子 清水 優 大島 伸光 杉谷 初雄 大関 博 中橋 計治 日比 清勝 中村 茂夫 杉浦 健児 田中 鍛 荻原 誠司
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.447-453, 1996-05-05
被引用文献数
7 2

較正曲線作成用標準試料の相違が平均分子量計算値にどのような影響を与えるかを比較し検討した.ここではポリスチレン(PS)試料の重量平均分子量(M_w)で, 示差屈折計で得られた値のみについて比較した.較正曲線作成に同一供給会社の標準試料を用いた場合(9測定機関)の第1回ラウンドロビンテスト(RR-1)(分子)と第2回テスト(RR-2)(分母)のM_wの比は平均値で1.03〜1.04となった.このうち最も大きい比は1.17,最も小さい比は0.95であった.高分子領域の標準試料濃度を低くし, 1溶液中の標準試料混合数は3〜4点とし, 同じけた数の分子量領域では標準試料使用数は少なくとも2点用い, 適切なカラム組み合わせのもとで測定することによりこの比は1.01〜1.03とすることができた.較正曲線作成用標準試料の供給元が異なっても, 測定点を通るスムーズな直線ないし三次式が求められる限り, 試料の分子量測定値に大きな差が認められないことが分かった.いいかえると, 同一標準試料を用いても, 測定点をスムーズに通らない較正曲線では分子量測定値に大きな差が認められた.比較検討の結果, 不適切なデータを除いたRR-1とRR-2の全平均値のRSDは約3.9%となり, このときの三つのPS試料のM_wは次のようになった.PS-1 3.98×10^5,PS-2 2.40×10^5,PS-3 1.66×10^5.これらの数値は標準試料の供給元の相違によらず, 現時点における適切な測定条件を考慮して得ることができる平均分子量値とRSDであると結論付けられる.
著者
山本 映子 野村 幸子 中村 百合子 北川 明 竹下 比登美 北川 早苗 近喰 ふじ子
出版者
県立広島大学
雑誌
人間と科学 : 県立広島大学保健福祉学部誌 (ISSN:13463217)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.45-56, 2006-03

近年,思春期の児童生徒による他者への攻撃性は,いじめや暴力,稀には殺人といった形で表出し,大きな社会問題となっている。本研究は,県内の公立小・中学校3校の協力を得て,小学5・6年生及び中学2年生の計452名を対象として,子どもの持つ攻撃性を早期に発見し,行動化する前に予防するための対応策を探索することを目的とした調査報告である。方法として,彼らの心身の健康状態と心を理解することが重要と考え,健康調査と攻撃性質問紙,心理テスト(エゴグラム)及び自己投影法であるコラージュ法を用いた。攻撃性については表出性,不表出性攻撃性をコラージュ作品との関連でみた。結果は,思春期の特性や集団力動など作品への影響因子が推測され,必ずしも関連しなかったが,攻撃的アイテムを示唆する傾向が得られた。コラージュ制作後の心身健康状態では,症状個数は有意に減少し,精神面では肯定的変化を得た。コラージュの自己治癒力,カタルシス効果が考えられ,攻撃性予防対策に応用の可能性が示唆された。
著者
石川 一憲 石川 明男 加藤 弘昭 大森 俊一
出版者
日本熱帯農業学会
雑誌
熱帯農業 (ISSN:00215260)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.17-21, 1993-03-01

ブドウ欧州種の数品種を用い, 果粒の肥大, 発育及び品質に及ぼすフルメット液剤処理の効果を検討した.果粒肥大及び果実重に及ぼすフルメット処理濃度の影響は, 品種で異なっていた.果粒肥大と品質の関係から, 果粒の肥大は良いが, 甘味比の低下がみられた品種は'モヌッカ'及び'リザマット'であった.果粒肥大が良く, 甘味比の低下のみられない品種は'ユニコン', 'マリオ', 'ネヘレスコール'並びに'バラデイ'であった.
著者
石川 明彦
出版者
公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
Journal of the Operations Research Society of Japan (ISSN:04534514)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.130-150, 1984-06

待ち時間に関するこれまでの研究は、平均待ち時間EWの近似式に関する研究が多いが、この論文では、待ち行列系GI/Ek/mについて、先着順サービス規律の下で、行列内待ち時間分布Fq(x)および系内待ち時間分布F(x)の具体的な式を導いた。複数窓口系における待ち時問分布に関する解析は、サービス時間分布が一定分布Dまたは指数分布M以外の場合、大変厄介である。この原因の一つは、客の系への到着時点と、サービス終了時点の両方に注目する必要があるからである。この研究では、到着時の平衡確率と推移確率行列とを用いることにより、この難点を克服している。さらに、代表的な系El/Ek/m、Ul/Ek/m、D/Ek/m等に対し、Fq(x)およびF(x)を、具体的に数値計算し、表やグラフに示した。その際、到着分布の影響を調べるため、その変動係数の値も同一にしF(x)のパーセント点を比較した。そして、F(x)の性質について考察した。
著者
菱川 明栄
出版者
社団法人 プラズマ・核融合学会
雑誌
プラズマ・核融合学会誌 (ISSN:09187928)
巻号頁・発行日
vol.80, no.9, pp.742-748, 2004 (Released:2005-07-14)
参考文献数
18
被引用文献数
2 1

The structures of rotational and vibrational energy levels and the term symbols to classify different electronic states are described for diatomic molecules. Different classes of parity, (+/−), (e/f) and (s/a), associated with each rovibronic level are discussed. The transition probability, the Franck-Condon factors, the Hönl-London factors and the transition moments of electronic transitions and their selection rules are described.