- 著者
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中村 百合子
山崎 登志子
糠信 憲明
大沼 いづみ
- 出版者
- 一般社団法人 日本看護研究学会
- 雑誌
- 日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
- 巻号頁・発行日
- vol.31, no.4, pp.4_41-4_48, 2008-09-01 (Released:2016-03-05)
- 参考文献数
- 32
本研究の目的は,統合失調症患者のSOCの特徴を理解し,生活環境の違い,年齢,婚姻の有無,生活満足度,喫煙などが,SOCにどのように関連するかを明らかにすることである。対象者は,慢性期にある入院患者90名とデイケア通所中の統合失調症患者72名,合計162名である。調査方法は,基本属性,日本版SOCスケール13項目,健康水準,生活満足度の自記式質問紙調査を使用し分析を行った。その結果,統合失調症患者のSOC総得点は低値で,入院群の方がデイケア群よりSOC総得点は高かったが,有意差は認められかなった。このことから,生活環境の違いはSOCの影響要因ではなかったことが考えられる。重回帰分析の結果,統合失調者症患者のSOCに関連していた要因は,健康水準,生活満足度,年齢であった。以上のことからSOCを高めるには,日常生活動作の自立や拡大,心身面への健康度等の健康水準を高める援助が必要である。