著者
大内 智 金川 明弘 太田 宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.76, no.12, pp.1805-1807, 1993-12-25
被引用文献数
1

信頼性受入れ試験に関して,試験時間ならびにサンプルアイテムの個数といった観点から,効率の良い検査方式として,ロットの合否判定領域を多段に設けるマルチステージ方式が考えられている.しかしながらこの方式は,たとえアイテムの寿命分布に指数分布を仮定したとしても,ロット合格確率の表現が複雑で,目標とする検査方式を得ることは一般には困難である.本論文では,マルチステージ検査方式において,判定保留となったときに,故障した試験サンプルをすべて取り替える方式を採用することにより,合格確率を陽な形式で与えた.その結果,マルチステージ検査方式の容易な設計を可能とした.
著者
片山 忠久 石井 昭夫 西田 勝 堤 純一郎 森川 明夫 橋田 光明
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文報告集 (ISSN:09108017)
巻号頁・発行日
no.372, pp.p21-29, 1987-02
被引用文献数
7

Simultaneous observations of the profiles of wind velocity and air temperature are conducted at three points in an urban area with a large pond by the kytoons. From the results of observations, convective heat flux from the ground surface to air is calculated by the traverse-method. Heat flux from the pond is negative, that is, cooling. The relation between convective heat transfer coefficient and wind velocity is obtained in extensive built-up areas. Thermal environment is observed, formed at the height of 1 meter from the ground surface in the built-up area and the large pond. New standard effective temperature of the ASHRAE, SET, is calculated as the over all thermal index at the both sites. The effects of a shade tree and wisteria trellis on thermal environment are discussed.
著者
山縣 弘忠 藤本 光宏 中川 明
出版者
日本育種学会
雑誌
育種學雜誌 (ISSN:05363683)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.32-39, 1976-03-01

EMS浸漬処理後に種子胚中に残留するEMSの効果ならびにこの効果に対する水洗温度の影響を知るために,水稲品種銀坊主ならびに銀坊主に由来するアルビナヘテロ系統の気乾種子を,種々の温度条件下(0℃〜30℃)でEMS溶液(0.8%または0.9%)に浸漬したのち,それぞれ異なる水温条件(10℃〜40℃)で水洗を行ない,処理当代における障害,体細胞突然変異出現率ならびに次代における葉緑,出穂日および稈長に関する変異体出現率について水洗温度の効果を検討した。銀坊主種子のEMS処理当代の障害および次代における突然変異出現率は,水洗温度の上昇にともなって急激に増加した。またこのような水洗温度の効果は浸漬処理温度の上昇によっても増大することが認められた。つぎに,アルビナヘテロ系統種子のEMS処理当代植物における体細胞突然変異の出現率についても,上記銀坊主種子処理の場合と同じ水洗温度効果が認められ,とくに葉緑突然変異体出現率とはまったく傾向が一致していた。このことから,突然変異誘起効果の早期判定にはアルビナヘテロ系統の利用が有効と推論された。銀坊主種子,アルビナヘテロ系統種子いずれの場合も,水洗温度の効果は,浸漬処理温度の効果には及ばぬまでもかなり大きいものであり,したがってEMS処理に際しては水洗時における環境要因,とくに温度の制御に十分留意する必要があると考えられる。
著者
清水 徹 横川 明 鈴木 基光 中村 育雄
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.51, no.469, pp.2908-2915, 1985-09-25
被引用文献数
1

種種の乱れ発生要素を入り口に設けたく形断面流路における繊維懸濁液流れの濃度むらを比較的高い濃度にわたって測定し,その管軸方向への分布や平均濃度および平均流速に対する依存症について検討した.この結果,流れの乱れによる濃度むらの減少には限界値が存在すること,また十分に発達した流れ場における繊維懸濁液の濃度むらは非ニュートン流体の広義のレイノルズ数で整理できることが明らかになった.
著者
枝川 明敬 山本 眞一 小林 信一 加藤 毅 吉川 裕美子 柿沼 澄男
出版者
学術情報センター
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1998

学術研究の総合的推進のための重要な柱の1つである若手研究者の養成に関しては平成8年7月の科学技術基本計画における「ポストドクター等一万人支援計画」の閣議決定以降、着実に各省庁で施策の充実が図られており、平成11年度には1万人に達した。このため、この計画による若手研究者の養成の実績やその後の活動状況を検証し、大学院の拡充計画をも視野に入れた今後の長期的展望に立った量的・質的側面の両面を考慮した新たな若手研究者の育成・確保の在り方について研究を行った。本年度においては、昨年度に引き続き、以下の項目について調査・分析を行った。1)日本学術振興会特別研究員制度等の実態と効果に関する調査・分析2)将来の研究者需要に関する調査・分析3)全国の大学研究者に対するポスドクの研究評価及びポスドクの研究環境に関する調査・分析より具体的には、1)については対象者数5,500余社の特別研究員に対し、現在の研究環境を始め、当該人の処遇や勤務先・職場・キャリアパスについてはアンケート調査を行った結果をもとに、その更なる分析を行った結果現在の研究者としてのキャリアパスに少なからず特別研究員の経歴が役立っていることが知れた。一方、2)については、博士課程修了者等を雇用することが予想される企業に2,500余社に対しアンケート調査を行った結果を元にその更なる分析を行った。その結果、以前行った調査(「大学院の量的整備に関する調査研究」1,998)において予想された研究者需給見込みを大幅に変更する必要はなく、その後の経済状況を勘案しても一部に需給バランスが崩れることがあるもののおおよそ釣り合っていることが知れた。また、3)については、今年度初めて調査を行い、大学研究者から5,000名を抽出し、ポスドクへの評価やポスドクを巡る研究環境を聞いた結果、研究環境はかなり恵まれているものの、本人が評価している程には、指導研究者のポスドクへの評価は高くなかったが、概ね、助手クラスの研究活動の同等との評価が大勢であった。
著者
渡邊 浩和 小野 勉 松永 昭浩 金川 明弘 高橋 浩光
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.119-126, 2001-02-15
被引用文献数
1

複数巡回セールスマン問題(MTSP)とは, 複数のセールスマンが与えられた都市を巡回訪問するとき, ある評価関数値を最小にするような各人の巡回経路を求める組合わせ最適化問題である.この経路を求めるにあたって, 各セールスマンの担当経路の輻輳は最大限避ける一方で, 各セールスマンの担当経路長はなるべく均等化することが望ましい.本論文では, MTSPの一つの近似解法を提案する.提案の解法は, ファジィクラスタリングにより, 各人の担当経路の中心部分のみを決定しておき, 残された都市の各クラスターへの挿入を通して担当経路長の均等化を計るアルゴリズムである.MTSPの一種であるN-TSPに関して, Fredericksonらのツアー分割アルゴリズムとの解の比較を行い, 提案法の有効性を示す.
著者
石川 明子 松井 基純 釣賀 一二三 坂元 秀行 高橋 芳幸 金川 弘司
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.60, no.8, pp.965-968, 1998-08-25
被引用文献数
4

性成熟に達した10頭の飼育下の雄エゾヒグマを不動化した後, 電気刺激射精法により, 延べ21回の精液採取試験を行った.運動精子を含む射出精液は, 21回のうち14回から得られ, 採取された精液の量およびpHは, 平均2.7mlおよび7.4であった.また, 精子の濃度, 運動性, 生存率および奇形率は, それぞれ平均471.6×10^6個/ml, 80.2%, 89.7%および21.8%であった.
著者
古川 明徳 曹 銀春 大熊 九州男 眺野 貴裕 渡邊 聡
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.67, no.657, pp.1184-1190, 2001-05-25
被引用文献数
11

Demands for higher performance of axial flow pumps have led pump designers to consider the creative strategies for the new type. As a solution, contra-rotating rotors might be applied to a pump. Comparative experiments were conducted for two types, consisting of contra-rotating rotors and a rotor and a stator respectively, which were designed under the same specifications of pump head, flow rate and rotor specific speed. The measured pump performances and flow distributions are shown and the advantages of using contra-rotating type are clarlfied as follows. Contra-rotating type is superior in pump efficiency and cavitation performance in range of partial flow rates to conventional one though the specified pump head and maximum efficiency were not satisfied at design point in the case of contra-rotating test rotors. Results demonstrate that the rear rotor design is important to improve the pump efficiency.
著者
山田 肖子 森下 稔 服部 美奈 黒田 一雄 日下部 達哉 大塚 豊 北村 友人 西村 幹子 小松 太郎 乾 美紀 鴨川 明子 澤村 信英
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009-04-01

本研究では、実践や学問観が多様化する比較教育学に関し、学問観を整理、マッピングするとともに、異なる研究アプローチを持つ者がチームでフィールドワークを行った。成果として、「比較教育学の地平を拓く:多様な学問観と知の共働」という本(分担者の森下稔氏と共編)を刊行した(平成25年3月、東信堂)。また、共同フィールドワークは、モルディブ国で4回にわたって行われ、その成果は平成25年2月に、モルディブ国における成果報告会で発表された。この報告会は、教育省主催で行われ、強い関心を集めた。モルディブ調査に関係した研究者が個別に論文を投稿したほか、25年度に繰り越した予算で和文での報告書も作成した。
著者
堀 泰智 村上 春翔 佐藤 千早 中川 明奈 三浦 弘 菊池 元宏 大浪 洋二
出版者
日本獣医循環器学会
雑誌
動物の循環器 (ISSN:09106537)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.37-42, 2010 (Released:2010-11-06)
参考文献数
24

13歳のビーグル犬が腹囲膨満と呼吸器症状を主訴に来院した。胸部X線検査から心拡大が確認され,心エコー図検査から三尖弁閉鎖不全症が診断された。右心房圧は正常であったが,右心室圧は上昇していた(収縮期/拡張末期;69/5.0 mmHg)。血中ANP濃度は正常範囲であったが,血中NT-proBNP濃度は1,583 pmol/Lと高値であった。内科治療としてエナラプリル,トラセミド,メチルジゴキシンを処方したところ,治療後30日目には臨床兆候は改善し,右心室圧も低下していた(収縮期/拡張末期;20/-2.3 mmHg)。また,血中NT-proBNP濃度は1,245 pmol/Lに低下していた。本症例では,右心不全に伴う右心室圧の上昇によって血中NT-proBNP濃度が上昇していたと推察される。
著者
武岡 成人 栗原 誠 岡崎 正倫 及川 靖広 西川 明成 山崎 芳男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.136, pp.25-30, 2005-06-17
被引用文献数
1

3次元音場の再生手法としてキルヒホッフの積分公式に基づく境界面制御が知られているが膨大な制御点が問題となってきた.しかしながら近年のディジタル技術の発展により大容量の伝送が可能となってきた.そこで本稿では実現可能な範囲の多数の制御点を用いた境界面制御による音場再現システムを提案する.コンデンサスピーカの特性を生かし, 同一の振動板で録音・再生が可能である制御素子の基礎実験を行ったので報告する.
著者
宮川 明子 清木 康 宮原 隆行 北川 高嗣
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.1-10, 2000-02-15
被引用文献数
2

画像データなどのメディアデータを対象としたデータベースシステムの実現において,検索者が求めるメディアデータを適切かつ高速に抽出することは重要である.本論文では,意味の数学モデルを拡張した意味的画像連想検索を対象とした高速化アルゴリズムの実現方式を提案する.意味の数学モデルは,文脈あるいは状況に応じて動的に変化するデータ間の意味的な関係を計算するモデルである.本論文で提案するアルゴリズムは,指定された時間内の限られた計算回数で有効な検索結果を得ることを目的としたものである.このアルゴリズムによる意味的画像検索の実験を行い,実験の結果よりその有効性を明らかにした.In the database system design for multimedia database, it is important to develop a correct and fast retrieval method for media data(e.g. image, music). This paper proposes a fast algorithm and its implementation method for semantic associative image search based on our mathematical model of meaning. This model has been designed for computing semantic relation between data items dynamically accoding to context and situation. The objective of this algorithm is to obtain the available and correct retrieval results within the given limited time in the semantic associative search. This paper also shows some experimental results of semantic image search to clarify the feasibility and effectiveness of the proposed algorithm."
著者
櫻井 義秀 土屋 博 櫻井 治男 稲場 圭信 黒崎 浩行 濱田 陽 石川 明人
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

社会貢献活動を行う宗教団体・宗教文化の特徴を比較宗教・比較社会論的視点から明らかにする調査活動を実施し、共生・思いやり・社会的互恵性・公共性の諸理念を形成することに宗教の果たす役割があることを明らかにした。その成果の一部は稲場圭信・櫻井義秀編『社会貢献する宗教』世界思想社、2009年で明らかにされ、分担・協力研究者たちの研究により、宗教と社会貢献の関連を研究する研究分野を宗教社会学に確立した。
著者
南出 隆久 長谷川 明子 畑 明美
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.271-276, 1994-11-20

抹茶を添加した豆腐を作り、その性状及び成分について調べるとともに、加熱による性状の変化についても検討した。1.豆腐の水分含有率は、抹茶の添加に伴い減少した。また、離水率は抹茶の添加により増大し、1.0%添加の場合に顕著であった。2.抹茶の添加量が増加するほどL^*値は低く、C_<ab^>*値は高い値となった。H_<ab^>^○値は1.0%の方が0.5%のものに比較して若干低い値となった。3.破断過重、破断歪は抹茶1.0%添加の豆腐で顕著に小さくなり、もろく柔らかくなった。4.抹茶の添加により鉄、マグネシウム、カルシウム、カリウムのいずれの成分も増加した。5.豆腐を加熱すると、経時的に色は悪くなるが抹茶添加量が多いほどその傾向が顕著であった。また、破断荷重、破断歪は経時的に増大した。