著者
日置 智津子 荒井 勝彦 高士 将典 新井 信
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.6, pp.513-521, 2008 (Released:2009-09-04)
参考文献数
23

Obesity is one of the most common metabolic diseases,and obesity-associated disorders have reached epidemic proportions.Abdominal obesity in particular has been linked with elevations in total cholesterol (TC),low-density lipoprotein cholesterol (LDL-C),and triacylglycerol (TG),as well as with decreased high-density lipoprotein cholesterol (HDL-C),and is also associated with elevated blood pressure.It has been noted that excessive fat tissue in and around the abdomen leads to the very common disorder of metabolic syndrome but effective prophylactic agents and methods for treating it have not yet been discovered.Amid these circumstances,Bofutsushosan (BF),a Kampo (Chinese herbal medicine) remedy,has been studied as an antiobesity drug for the treatment of metabolic disorders.Specialists in Kampo medicine have prescribed BF for“HimanShou”(obesity with large waist and potbelly) through Kampo diagnosis based on“Shou”(constitution),which cannot be said to be the same condition as the obesity that is prevalent worldwide since it is diagnosed by the procedures of western medicine.Thus in order for BF to be accepted as an anti obesity treatment in modern medicine,much data must be collected on the mechanism by which it reduces fat as well as its safety.There also need to be ethical guidelines for its use for this purpose.With this in mind,we first conducted basic experiments on obese mice and then double-blind,randomized controlled trials on outpatients in an obesity clinic.The aim of this study was to test the effectiveness of Bofutsushosan in clinical practice,in particular for obesity with impaired glucose tolerance (IGT) which is reported to increase the risk of cardiovascular events,using western medical procedures and scientific evaluation methods.
著者
新井 信之 内山 範夫 佐藤 哲郎 佐藤 とも子 植田 さおり 渡辺 和美 大谷 知子 須田 剛
出版者
順天堂大学
雑誌
医療看護研究 (ISSN:13498630)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.9-14, 2007-03
被引用文献数
1

目的:精神障害者生活訓練施設における精神障害者の賃貸アパート契約に至るまでの支援内容とその実際から,住宅確保に向けた課題を明らかにする。方法:T援護寮を退所し単身生活をはじめた29名を対象に,担当職員9名への半構造化面接及び利用者個人記録の内容を項目ごとに整理し、その人数を比較した。研究期間は2001年10月から2002年2月である。結果:対象者の診断名は統合失調症が最も多く24名で,その他は神経症,躁鬱病,人格障害などであった。年齢は平均41.2歳で,最年少20歳,最高齢65歳であった。賃貸アパートに退所した25名(86%)の経済基盤は障害年金や生活保護費の受給が主で,賃貸アパートの契約時に申告する職業がなく,また家族関係の悪化から保証人を家族に依頼できない者も5名いた。更に21名が精神疾患の罹患が契約上不利になると判断し病気を隠していた。結論:精神障害者の賃貸アパート契約では,家賃支払いの基盤となる就労先や保証人の確保,精神疾患に罹患しているという事実の扱いが大きな課題となっていた。今後の支援では,就労先の確保,保証人協会などの保証人制度の充実など具体的かつ実際的な支援の充実の必要性が示唆された。
著者
新井 信 佐藤 弘 代田 文彦
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.247-254, 2000-09-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
12
被引用文献数
1

軽症のSLEと診断され, 顔面, 頭部および背部の皮疹と脱毛を主訴に来院した26歳の女性患者に対し, 小柴胡湯合黄連解毒湯加〓苡仁を用いて治療した。その後の経過として, 紅斑, 脱毛, 光線過敏症などの皮膚症状が消失したうえ, 初診時に640倍を示していた抗核抗体が約2年後には陰性化した。さらに, 約1年間休薬しても皮膚症状が再燃せず, 抗核抗体もほとんど再上昇しなかった。調べ得た限り, SLEに対して漢方薬単独で治療して抗核抗体が陰性化した報告, 小柴胡湯合黄連解毒湯あるいはその加味方で治療した報告はなかった。以上のことから, 本例は軽症のSLEの一部, あるいはSLEと診断できず, 西洋医学的にステロイド治療の対象とならない疑SLE症例に対して, 漢方薬を試みる価値があることを示唆する興味深い症例と考えられた。
著者
矢澤 佑介 豊田 一 新井 信一 小野 学 原 泰啓 長谷 亜蘭
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.271-277, 2023 (Released:2023-02-06)
参考文献数
16

自動車の静粛性・快適性問題の一つであるクリープグローンは,摩擦界面のスティックスリップを起因とすることは知られているが,直接評価が出来なかった.近年,アコースティックエミッション(AE)が摩擦現象解明に適用され始めている.本研究ではクリープグローン発生時のスティックスリップをAEによって評価した.
著者
新井 信 佐藤 弘 代田 文彦
出版者
社団法人日本東洋医学会
雑誌
日本東洋醫學雜誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.247-254, 2000-09-20
参考文献数
12
被引用文献数
2

軽症のSLEと診断され, 顔面, 頭部および背部の皮疹と脱毛を主訴に来院した26歳の女性患者に対し, 小柴胡湯合黄連解毒湯加〓苡仁を用いて治療した。その後の経過として, 紅斑, 脱毛, 光線過敏症などの皮膚症状が消失したうえ, 初診時に640倍を示していた抗核抗体が約2年後には陰性化した。さらに, 約1年間休薬しても皮膚症状が再燃せず, 抗核抗体もほとんど再上昇しなかった。調べ得た限り, SLEに対して漢方薬単独で治療して抗核抗体が陰性化した報告, 小柴胡湯合黄連解毒湯あるいはその加味方で治療した報告はなかった。<br>以上のことから, 本例は軽症のSLEの一部, あるいはSLEと診断できず, 西洋医学的にステロイド治療の対象とならない疑SLE症例に対して, 漢方薬を試みる価値があることを示唆する興味深い症例と考えられた。
著者
新井 信 久米 由美 盛岡 頼子 岡部 竜吾 溝部 宏毅
雑誌
漢方の臨床 (ISSN:0451307X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.5, pp.751-753, 2010-05-25
参考文献数
4
著者
新井 信昭 亀山 秀雄
出版者
一般社団法人国際P2M学会
雑誌
一般社団法人国際P2M学会誌
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.95-111, 2011-10-01

日本企業は、技術力がありながらビジネスで負けている。その要因の一つは、ビジネスモデルと知財マネジメントに対する配慮に欠けているからと考えられる。競争力のある知財マネジメントは、事業戦略、研究開発戦略、そして知的財産戦略が「三位一体」になって始めて実現する。しかし、この「三位一体」が思うように機能していない。その理由は、各戦略を担当する部門間のコミュニケーション不足にある、と論者は考えている。そこで、P2M理論を適用することによる「三位一体」経営を提唱する。
著者
新井 信裕
出版者
日本経営診断学会
雑誌
日本経営診断学会論集 (ISSN:18834930)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.104-108, 2019

<p>日本に経営診断と云う用語が登場したのは,第二次世界大戦により荒廃した経済を復興するために,1948年に創設された「中小企業診断制度」においてであるとされる。その語源は当時の日本医学の主流であったドイツ医学のダイアグノーシス(診断)を充て,医師と患者との関係を,経営コンサルタントとその助言を得た企業との関係と見做したことによると説明されている。しかしながら狩猟・農耕・工業社会を経て,第4次文明社会に入り,ディスラプター(創造的破壊)に対応するためには,従来の経営診断を超えた高度の進化を目指す経営革新が求められているのであり,ここに従来のダイアグノーシスをコンサルティング・サイエンスへと進化させるよう提言することとする。</p>
著者
鈴木 智大 川口 卓巳 天野 裕子 小林 夕香 森田 達也 長井 薫 新井 信隆 河岸 洋和
出版者
天然有機化合物討論会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集
巻号頁・発行日
no.48, pp.325-330, 2006-09-15

In autumn, 2004, 55 people got poisoned by eating an edible wild mushroom, Pleurocybella porrigens (Sugihiratake in Japanese) and 17 people among them died of acute encephalopathy. We found that mice died by injection of the wter-soluble extracts of the mushroom. We tried the isolation of the toxic principle(s) from the extracts. As a result, a lectin (PPL) and a glycoprotein were purified from the mushroom. PPL is a tetramer of identical subunits without S-S linkage. The lectin specifically bound N-acetylgalactosamine among monosacchrides tested. This lectin showed lethal toxicity against rats. In addition, a glycoprotein was isolated as a lethal toxin against mice and rats. The relation between these substances and acute encephalopathy is now being elucidated.
著者
安田 美弥子 新井 信之 岡本 隆寛
出版者
順天堂大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

近年、急増しているアディクションに対し、従来の看護観、看護技術では対応できず、地域でも臨床現場でもとまどいが大きい。そこで、アディクション看護の特性を明らかにするために、日本アディクション看護学会を設立し、年1回の学術集会を開催し、そのほか事例検討会や、病棟見学スタッフとの話し合いなどを行い、従来の看護との相違やアディクション看護の専門性、アディクションという病気の特性を検討した。その結果、アディクション看護には再飲酒が予測されても本人の意志によっては失敗を容認したり、患者の話すことを傾聴し受容するよりより突き放すことが必要とされるなど、従来の看護のカウンターカルチャー的なところがあり、臨床現場で困惑や陰性感情を生じやすいことが明らかになった。アディクションは人間関係の病、家族の病、生き方の病、喪失の病であるので、看護師は人間、家族、人生、生き方などに深い思索を行い、他職種、他機関と連携しながら、セルフヘルプグループなどにも出席するなど自らの成長をはかり、当事者・家族を共に見守っていかなければならないという特性があり、やってあげる看護ではなく、当事者・家族の自己決定を促す見守る看護にアディクション看護の専門性があることを確認した。アディクションの急増する社会では臨床現場での教育だけでなく、看護基礎教育からアディクション看護を教育する必要がある。そこでアディクション看護のテキストブックの作成にも携わり、近日出版されることになっている。