著者
日本PDA製薬学会 電子記録・電子署名(ERES)委員会 データインテグリティ分科会 DI対応進め隊 阿部 いくみ 永田 久雄 荻原 健一 橋本 勝弘 加藤 尚志 橋本 剣一 杉浦 明子 普天間 竜治 高橋 潤 政井 宣興 武田 幸雄 櫻井 國幸 谷川 誠 前田 豊
出版者
一般社団法人日本PDA製薬学会
雑誌
日本PDA学術誌 GMPとバリデーション (ISSN:13444891)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.10-22, 2022 (Released:2022-06-22)
参考文献数
6

Although the regulatory requirements for data integrity are appropriately described in the relevant guidelines, the question can naturally be raised on how to afford the industry for their implementation. Hereof, it is worth advancing some proposals for concrete measures of data integrity remediation so that the industry could enforce the compliance without ambiguity in the above regulation specified by the authorities. In this study, we will introduce practical methods for time adjustment, hybrid, and audit trail review in the perspective of data integrity and attempt to share best practices for regulatory compliance regarding data integrity. The study will also detail all the points of time adjustment, hybrid, and audit trail review described at the “DI Remediation Practical Seminar” held in July 2021.
著者
杉浦 明弘 衞藤 拓也 木下 史也 髙田 宗樹
出版者
一般社団法人日本衛生学会
雑誌
日本衛生学雑誌 (ISSN:00215082)
巻号頁・発行日
vol.73, no.1, pp.39-45, 2018 (Released:2018-01-31)
参考文献数
32
被引用文献数
1 1

Objectives: By measuring cerebral blood flow in the prefrontal cortex, we aimed to determine how reading a book on a tablet computer affects sleep.Methods: Seven students (7 men age range, 21–32 years) participated in this study. In a controlled illuminance environment, the subjects read a novel in printed form or on a tablet computer from any distance. As the subjects were reading, the cerebral blood flow in their prefrontal cortex was measured by near-infrared spectroscopy. The study protocol was as follows. 1) Subjects mentally counted a sequence of numbers for 30 s as a pretest to standardized thinking and then 2) read the novel for 10 min, using the printed book or tablet computer. In step 2), the use of the book or tablet computer was in a random sequence. Subjects rested between the two tasks.Results: Significantly increased brain activity (increase in regional cerebral blood flow) was observed following reading a novel on a tablet computer compared with that after reading a printed book. Furthermore, the region around Broca’s area was more active when reading on a tablet computer than when reading a printed book.Conclusions: Considering the results of this study and previous studies on physiological characteristics during nonrapid eye movement sleep, we concluded that reading a book on a tablet computer before the onset of sleep leads to the potential inhibition of sound sleep through mechanisms other than the suppression of melatonin secretion.
著者
永野 達也 伊関 憲 仁木 敬夫 杉浦 明日美 二藤部 丈司 川前 金幸
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.207-210, 2010-04-01 (Released:2010-10-30)
参考文献数
15
被引用文献数
1

アナフィラキシーショックからの蘇生治療に難渋し心肺停止に至った1症例を経験した。症例は65歳の男性。ハチに刺されショック状態となり,当院救急部に搬送された。7ヵ月前に急性心筋梗塞の既往があり,β遮断薬を内服していた。アナフィラキシーショックに対してエピネフリンの筋注や静注を行ったが治療に反応せず,心静止となった。心肺蘇生とエピネフリンの追加投与により自己心拍が再開し,2ヵ月後に独歩退院した。本症例では心肺停止の原因として,ハチ毒による冠血管攣縮と,β遮断薬の内服がアナフィラキシーに対するエピネフリン治療に影響を及ぼした,という2つの病態が考えられた。β遮断薬内服中の患者がアナフィラキシーショックに至った場合には,通常の2~5倍量のエピネフリン投与が必要であると言われている。
著者
阿部 祐也 土井 香 柴田 正道 杉浦 明光 横尾 望 中田 浩一
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.603-608, 2015 (Released:2018-01-25)
参考文献数
7
被引用文献数
2

高過給・高圧縮エンジンなどの高圧力場での火花放電形成における要求電圧上昇への対応技術として,放電形成メカニズムに基づいた2次電圧印加パターンによる要求電圧低減技術を開発。今回,様々なエンジン運転条件における要求電圧低減効果と着火性影響を検証した。
著者
日本 PDA 製薬学会 電子記録電子署名委員会 クラウド CSV グループ 荒井 健太郎 荒木 澄江 石川 明水 稲葉 光治 荻本 浩三 杉浦 明子 坪田 浩之 峠 茂樹 西山 宇一 平野 勝久 古市 正 前田 豊
出版者
一般社団法人日本PDA製薬学会
雑誌
日本PDA学術誌 GMPとバリデーション (ISSN:13444891)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.25-122, 2016 (Released:2016-12-20)
参考文献数
7

It could be worthwhile to make proposals related to practical methods for CSV of cloud-based GxP business systems, given that any guidelines for CSV of those systems have not yet been issued by the Ministry of Health, Labor and Welfare. In this study, we will show development activities, verification activities and a supplier audit, all of which our group experienced, for a SaaS-type electric document management system for GxP businesses, leading to an attempt to share the best practices in CSV of cloud-based GxP business systems. The feasibility of our proposal related to the CSV life-cycle management of cloud-based GxP business systems at the previous PDA Japan Annual meeting will also be discussed in this study.
著者
猪狩 龍佑 伊関 憲 阿部 さち 東海林 正邦 佐藤 恵 下村 慶子 林田 昌子 杉浦 明日美 岩下 義明 緑川 新一
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.273-277, 2010-03-01

はじめに マムシ咬傷では,重症化した場合に眼瞼下垂や眼球運動障害などの眼症状をきたす1,2)。今回われわれは,受傷後早期から眼瞼下垂および眼球運動障害を合併したマムシ咬傷の1例を経験したので報告する。
著者
田村 美穂子 田尾 龍太郎 米森 敬三 宇都宮 直樹 杉浦 明
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR HORTICULTURAL SCIENCE
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.306-312, 1998-05-15 (Released:2008-01-31)
参考文献数
24
被引用文献数
24 41

カキ属(Diospyros)のカルスを用いてゲノムサイズおよび倍数性を決定した.カキ(D. kaki Thunb.)9品種およびカキ以外の12種のカキ属(Diospyros)植物の葉原基由来カルスの核DNA含量をフローサイトメーターを用いて測定した.核DNA含量が既知のニワトリ赤血球およびタバコと比較することで6倍体のカキ品種のゲノムサイズは5.00-5.24 pg/2Cであり, 9倍体品種は7.51-8.12 pg/2Cであることが明らかとなった.また6倍体のD. virginianaのゲノムサイズは5.12 pg/2Cであり, 4倍体のD. rhombifoliaは3.76 pg/2Cであった.他の2倍体の種のゲノムサイズはD. montanaを除いて1.57-2.31pg/2Cであった.D. montanaは2倍体であるが, そのゲノムサイズは4倍体と同程度の3.48 pg/2Cであった.D. montanaを除くカキ属植物の倍数性とゲノムサイズの間には強い一次相関が認められ, ゲノムサイズより倍数性の推定が可能であるものと考えられた.本研究ではカルス細胞を用いた染色体観察法も検討し, カキ'宮崎無核'の染色体数は2n=9x=135, '次郎'とD. virginianaの染色体数は2n=6x=90, D. rhombifoliaは2n=4x=60, その他のカキ属植物の染色体数は, 倍数性が未知の4種を含めて2n=2x=30の2倍体であることを示した.この倍数性は, D. montanaを除いてフローサイトメトリーから推定した倍数性と一致した.
著者
杉浦 明 原田 久 苫名 孝
出版者
園藝學會
雑誌
園芸學會雜誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.303-309, 1977
被引用文献数
2 9

前報に引きつづき, 平核無について花蕾期より7月下旬までの間, 樹上でのエタノール処理が脱渋とその後の渋味の再現, および果実の形質等に及ぼす影響を調べた.用いたエタノール濃度は5%で, 5mlあるいは10mlずつポリエチレン袋に入れて, 花蕾あるいは果実を樹上で被袋処理し, 脱渋を確かめたうえで除袋した.<br>1) 7月下旬の処理果実を除いて, 除袋後1~2週間ぐらいの間に可溶性タンニンが再現し, とくに処理時期,が早いほど再現の程度が大きかった. また, 6月中下旬までの処理果実ではほぼ果肉全面が渋味を呈したが, それ以後の処理果実では果てい側半部あるいは果てい部のみに渋味の再現があった.<br>2) 収穫果 (9月18日) について褐斑の発生状態をみると, 渋味が果肉全面にあらわれた処理果実では褐斑は殆どみられないか, あっても果頂部付近にわずかに局在している程度であったが, 6月末以降の処理果実では渋味の再現した果てい部を除いて果肉全面に強い褐斑がみられた.<br>3) 脱渋処理の時期によって果形や果実の肥大にかなりの影響がみられた. すなわち, 概して早い時期 (5月中旬から6月中旬まで) の処理では果形が扁平になる傾向を示し, また, 強い褐斑を呈するようになった果実(6月末処理) を境にして横径生長の著しい抑制がみられ, 果形にも大きなヒズミを生じた. しかし, 処理時期がさらに遅くなるにつれて横径生長の抑制は徐々に弱まり, 7月末の処理果実では果実の大きさ, 果形ともに無処理果実と変わりないくらいに復した.<br>4) 渋味の再現との関連で, 果肉細胞の分裂を調べたところ, 開花後の分裂の最盛期は5月末から6月上旬にかけてであり, 6月下旬には殆ど停止していた. また,分裂細胞はもっぱら果実中部から果てい部にかけて分布していた. 脱渋処理は一時的に分裂を抑制したが, すぐに回復した.<br>5) 脱渋処理時期によってみられた渋味再現の様相について若干の考察を行なった.
著者
田尾 龍太郎 難波 梓 山根 久代 冬廣 吉朗 渡邊 毅 羽生 剛 杉浦 明
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.2, no.4, pp.237-240, 2003 (Released:2008-02-19)
参考文献数
12
被引用文献数
1 5 1

ウメ(Prunus mume Sieb. et Zucc.)の大多数の栽培品種は,S-RNaseが関与する配偶体型自家不和合性を示す.ウメには,自家和合性品種も存在しており,これらの自家和合性品種は自家和合性形質の分子マーカーとして利用可能なS-RNase遺伝子(Sf-RNase遺伝子)を持つことが報告されている.本研究では,このSf-RNase遺伝子を特異的にPCR増幅するためのプライマーセットを開発した.‘剣先’からSf-RNase遺伝子の部分配列をPCRクローニングし,その塩基配列を決定した.Sf-RNase遺伝子のイントロン部位の塩基配列よりセンスプライマー(Ken2)およびアンチセンスプライマー(PM-R)を設計し,いくつかのウメ品種を用いてその有効性を検討したところ,Sf-RNase遺伝子をもつ品種でのみ増幅がみられた.今後このプライマーセットをウメの自家和合性品種の育種に利用することによって,育種にかかる時間と労力を大幅に軽減できると思われる.
著者
田尾 龍太郎 羽生 剛 山根 久代 杉浦 明
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.595-600, 2002-09-15
被引用文献数
8 12

ウメ(Prunus mume Sieb. et Zucc.)の多くの栽培品種は, 他の多くのバラ科果樹類と同様にS-RNaseの関与する配偶体型の自家不和合性を示す.しかしながら, 中には自家和合性の品種も存在し, これらの品種はいくつかの点で自家不和合性品種に比べて優れている.我々は, 以前の研究で, ウメの自家和合性形質の分子マーカーとして利用可能なS-RNase遺伝子(S_f-RNase遺伝子)を見い出した.今回は, 自家和合性品種である'剣先(S_fS_f)'と自家不和合性品種の'南高(S_1S_7)'のS-RNaseを比較検討することでS_f-RNaseの性質を明確にしようとして, 以下の実験を行った.'剣先(S_fS_f)'と'南高(S_1S_7)'の花柱からcDNAライブラリーを構築し, S_f-, S_1-, およびS_7-RNaseをコードするcDNAをクローニングした.これらcDNAより推定されるS_f-, S_1-, およびS_7-RNaseのアミノ酸配列にはT2/S型RNase特有の2つの活性中心とバラ科植物のS-RNaseに共通してみられる5種類の保存領域が存在した.RNAブロット分析を行ったところ, ウメのS-RNase遺伝子は, 他のPrunus属のS-RNase遺伝子と同様に葉では転写されておらず, 花柱のみで転写されていることが明らかになった.また, '剣先'のS_f-RNase遺伝子と'南高'のS-RNase遺伝子の転写産物量に差異は見いだされなかった.花柱粗抽出液の2次元電気泳動を行ったところ, S_f-RNaseは他のS-RNaseと同様の分子量や等電点, そして免疫学的特性を持つことが示された.本研究の結果は, ウメのS_fハプロタイプの個体の示す自家和合性はS_f-RNase遺伝子に強く連鎖したpollen-S遺伝子の作用によって生じている可能性を示唆するものであろう.