著者
横井 英人 長谷川 誠司 和田 朋子 菅原 裕子 渡辺 卓央 池 秀之 福島 忠男
出版者
日本大腸肛門病学会
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.70, no.8, pp.543-548, 2017 (Released:2017-07-24)
参考文献数
16
被引用文献数
1

自慰目的に挿肛したハンドグリッパーが直腸穿通をきたし,開腹手術を必要とした1例を報告する.症例は39歳男性,握力トレーニング用のハンドグリッパーを自慰目的に肛門より挿入し抜去ができなくなった.20日ほど経過し臀部痛を主訴に当院救急外来に受診した.腹部CTで片方のグリップが直腸穿通していたため経肛門的摘出は不可能と判断し,緊急開腹手術(Hartmann手術)を施行しハンドグリッパーを摘出した.術後経過は良好で第10病日に退院した.直腸異物の摘出法に関しては,一定の見解は今のところなく,全身状態,異物の大きさ,形状,材質,肛門・直腸外傷や,消化管穿孔の有無を考慮し,慎重に検討する.
著者
長谷川 誠 和田 信昭 井上 孝志 安原 洋 仲 秀司 黒田 敏彦 野尻 亨 新川 弘樹 藤田 尚久 古谷 嘉隆
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.852-857, 2000-04-25 (Released:2009-02-10)
参考文献数
28
被引用文献数
5 13

1986年5月から1999年6月までの14年1ヵ月間に,当院に来院した経肛門的直腸内異物症9例と,本邦報告例55例について臨床的検討を加えた. 患者年齢は最小年齢15歳から最高年齢43歳で,平均年齢は29.6歳,性別では男性が7人,女性が2人であった.主訴では異物が7人,腹痛が2人で,来院する患者の中には異物挿入の事実を隠している場合もしばしば認められた.原因としては性的行為に関係している症例が8例と最も多かった.そのため患者は羞恥心から夜間当直帯に来院することが多かった.また繰り返し経肛門的直腸内異物で来院する症例も2例認められた.摘出は穿孔性腹膜炎を発生していた1例を除き経肛門的に摘出された.異物の種類ではスプレー缶2例,ハンガー・針金2例,試験管1例,瓶1例,バイブレーター1例,キセル1例,鉛筆1例,お菓子の容器1例となっていた.
著者
日本PDA製薬学会 電子記録・電子署名(ERES)委員会 データインテグリティ分科会 DI対応進め隊 阿部 いくみ 永田 久雄 荻原 健一 橋本 勝弘 加藤 尚志 橋本 剣一 杉浦 明子 普天間 竜治 高橋 潤 政井 宣興 武田 幸雄 櫻井 國幸 谷川 誠 前田 豊
出版者
一般社団法人日本PDA製薬学会
雑誌
日本PDA学術誌 GMPとバリデーション (ISSN:13444891)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.10-22, 2022 (Released:2022-06-22)
参考文献数
6

Although the regulatory requirements for data integrity are appropriately described in the relevant guidelines, the question can naturally be raised on how to afford the industry for their implementation. Hereof, it is worth advancing some proposals for concrete measures of data integrity remediation so that the industry could enforce the compliance without ambiguity in the above regulation specified by the authorities. In this study, we will introduce practical methods for time adjustment, hybrid, and audit trail review in the perspective of data integrity and attempt to share best practices for regulatory compliance regarding data integrity. The study will also detail all the points of time adjustment, hybrid, and audit trail review described at the “DI Remediation Practical Seminar” held in July 2021.
著者
後河内 大介 宇崎 和雄 長谷川 誠 吉光 裕司
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告高度交通システム(ITS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.83, pp.27-31, 2008-09-03

2006 年 6 月の改正道交法により,駐車違反の取締りが強化されている.しかし,二輪車に関しては駐車場が少ないため,二輪車の駐車スペースを整備することが求められている.この対策として,現在ある四輪車駐車場に二輪車駐車スペースを併設する方法があげられる.しかし,四輪車と二輪車で料金体系を変える必要があり,駐車場の自動発券システムでは,二輪車と四輪車を自動的に判別させなければならない.この解決方法として,著者らは,駐車場の入り口ゲートに固定カメラを設置し,画像処理により二輪車と四輪車を判別するシステムを開発した.本稿では,実フィールドでの実証検証を行い,運用可能なレベルの性能を確保できたので報告する.A parking violation has got strict by revised the Road Traffic Law since June, 2006. Because parking area of motorcycle is few, it is necessary to increase parking lot of the motorcycle. In order to solve this problem, there is a method of establishing the Motorcycle parking space as an annex in the Automobile parking lot. However, it is necessary to change the fee system with the Motorcycle and Automobile. Thus, the system of the automatic issuing tickets of the parking lot should automatically distinguish the Motorcycle and Automobile. In order to overcome this problem, we have been developed the image processing apparatus which recognizes the Motorcycle and Automobile with a steady camera for Parking lot Management. In this paper, we report the result of field test, because the image processing apparatus achieved the performance at the level that was able to be operated.
著者
加藤 尚斗 新谷 和也 吉田 周平 山口 洋平 本田 行佑 山田 健一 長谷川 誠 石田 宏司
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育学会年会物理教育研究大会予稿集
巻号頁・発行日
no.22, pp.132-133, 2005-08-06

平成16年度採択の文部科学省「現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)」に基づくプロジェクトとして、学生グループが考案・開発した「空の青さと夕焼け」と題する実験授業の内容及びそこで使用した実験教材を紹介する。アクリル板を組み合わせて製作した簡易水槽の中に様々な水溶液を入れ、これにLED単色光や懐中電灯の光をあてて、色による到達距離の違い(散乱度合いの差)や液体の色の見え方の変化を観察し、それらを通じて日中の空が青く見える理由や夕焼けが赤く見える理由を小学生に理解してもらうことを目的としている。これらは、小学5・6年生の総合的な学書の時間で、実際に演示した。実験に使用する水溶液としては、日常生活の中で箇単に入手可能なものを使用することで、再現実験が容易に実施できるようにした。また、実験の効果を増す目的で、きれいな夕焼け色を実現するために適した水溶液濃度と水槽長さとの関係を調べた。
著者
長谷川 誠 林 正樹
出版者
The Society for Art and Science
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.15-21, 2002

近年、様々な情報伝達メディアの急速な普及に伴い、テレビ番組に関連するコンテンツも多様化し、複数のメディアを通じて楽しむ視聴形態が促進しているため、ひとつのコンテンツからマルチメディアアウトプットを自動的に作る、メディア間相互変換の研究が重要になってきている。本研究では、このメディア間自動変換のひとつとして、テレビ番組台本をマンガという印刷物に変換して提供するアプリケーションについて検討を行った。今回、マンガ生成を行うテレビ番組台本として、テレビ番組記述言語TVML(TV program Making Language)により制作されたものを対象とし、そこから得た情報を解析することで、マンガに使うコマ画像の選定・データ化、マンガを作る際に必要な情報の抽出、マンガ特有の視覚効果であるフキダシなどの生成を行い、それらを組み合わせてマンガ画像を出力するアルゴリズムを提案し、それに基づいてマンガ自動生成システムを構築した。本研究により、マンガ自動生成システム構築へ向けての見通しが得られた。提案したシステムは、テレビ放送のもとになる番組台本を解析することで、マンガという文字と絵によるメディアに変換する試みであり、これにより、テレビ番組のコンテンツをマンガに変換し、自由に携帯し、時間や場所に拘束されずに楽しむという新しい視聴形態を提供する可能性を開くことができた。
著者
石橋 卓也 岩田 英三郎 釜中 博樹 長谷川 誠
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.70, no.8, pp.J171-J177, 2016 (Released:2016-07-25)
参考文献数
10
被引用文献数
1

3Dプリンタにより3次元CGを実際に造形することが可能となったが,その多くは3Dプリンタで出力された実物を手にし,形状を確認する程度の応用に留まっている.本稿では,さらなる応用を目指して,ディジタルペンで3次元立体に筆記,筆跡を電子化する方法について検討する.3次元CGで記述されている3次元立体のポリゴンを削減し,削減された細かなポリゴンを法線マッピングによって再現する.ポリゴンを展開,ペーパクラフト用の型紙を生成し,アノトドットとともに印刷する.型紙を切断,組み立て,ペーパクラフトを生成,アノトペンで筆記する.ペン先のカメラでアノトドットを撮影,点のならびから筆跡を算出して3次元CGに表示させる.実証実験によりポリゴン数の考察,隣接ポリゴンにおける筆記検証,他の方法と比較し,心臓の模型に筆記する実例を示す.
著者
長谷川 誠 石田 宏司
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.68-72, 2005
被引用文献数
4

平成16年度文部科学省・大学等開放推進事業「大学Jr.サイエンス事業」として,「光のふしぎにふれてみよう」と題する講座を開催した。これは,小学生や高校生に理科・科学への興味・関心を持たせることを目的としたものであるが,その中で,大学生から高校生へ,さらに小学生へのリレーティーチングを試みた。大学生及び高校生に他人に教える機会を提供することで,自らの知識を再確認・再構築する機会を提供できたと考えている。
著者
長谷川 誠紀
出版者
京都大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1994

家免を用いた片側肺結紮モデルの確立本実験に入る前に、適度な肺障害を起こすモデルの確立を行った。一定の肺障害を再現できるモデルを作成するため試行錯誤した結果、(1)家免の体温保持が極めて重要である。体温が35℃以下になると障害が大幅に減少する。このため、温水潅流式ブランケットを使用、直腸温を38℃に保持した。(2)肺門をクランプする器具が重要である。家免の肺血管・気管支は極めて脆弱なため、器具によってはクランプによる組織損傷で実験結果が左右される。最終的に、バクスター社製ラバークッション付きクランプ鈕子を採用した。(3)肺門遮断時間は120分が適当である。我々の使用したモデルは、左肺動静脈、気管支の遮断にて温阻血を加えるものであるが、この温阻血時間で障害の程度を調節できる。温阻血時間を90分とすると、再潅流120分後の純酸素呼吸による動脈血ガスは平均10mmHg程度となり、コントロール群の差が有意に出ない恐れがある。一方、温阻血時間を120分とすると、再潅流120分後の純酸素呼吸による動脈血ガスは平均110mmHg程度となり、ネオプテリンが有効であれば有意差を持って高い酸素化を示す可能性がある。以上のようにモデルを確定し、ネオプテリンを投与する実験を開始した。以上のように、ネオプテリンは家免肺門クランプによる温阻血障害を全く抑制しなかった。われわれはネオプテリンのラットにおける脳虚血再潅流障害抑制効果を既に証明しており、今回の結果が種差によるものか臓器の違いによるものかを明らかにする必要がある。われわれは続いて酸化型ネオプテリンを用いて実験を重ねて行く方針である。
著者
高橋 剛士 福瀬 達郎 倉橋 康典 木場 崇之 高橋 鮎子 福田 正順 妻鹿 成治 板東 徹 田中 文啓 平田 敏樹 越久 仁敬 長谷川 誠紀 寺田 泰二 池 修 和田 洋巳 人見 滋樹
出版者
The Japanese Association for Chest Surgery
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.13, no.5, pp.685-689, 1999-07-15 (Released:2009-11-11)
参考文献数
11

上肢に症状を呈したBuer墓er病に対して胸腔鏡下交感神経切除術が奏功した一例を経験したので報告する.症例は46歳, 男性.一日約40本, 25年の喫煙歴があった.約半年前から両上肢の指末梢側を中心として痺れ, 冷感が出現し始めた.Buerger病との診断にて星状神経節ブロック術を受けたが症状の改善は一時的で, 疼痛も増悪してきたため両側胸部交感神経節切除術を施行した。術直後より癖痛, 痺れ, 冷感の著しい改善を認め, 術後6週間を経た時点では痺れ, 冷感は全く認められず, 術前潰瘍化していた指の完全治癒を認めた.サーモグラフィーにても上肢末梢皮膚温の著明な上昇を認めた.レーザードップラー血流計を用いて指末梢側の組織間血流を計測したところ, 症状の改善とよく一致して血流の増加を認めた.このことからBuerger病における術前術後の組織間循環の評価に際してレーザードップラー血流計が有用であると考えられた.
著者
長谷川 誠 林 正樹
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.15-21, 2002 (Released:2008-07-30)
参考文献数
6
被引用文献数
1

近年、様々な情報伝達メディアの急速な普及に伴い、テレビ番組に関連するコンテンツも多様化し、複数のメディアを通じて楽しむ視聴形態が促進しているため、ひとつのコンテンツからマルチメディアアウトプットを自動的に作る、メディア間相互変換の研究が重要になってきている。本研究では、このメディア間自動変換のひとつとして、テレビ番組台本をマンガという印刷物に変換して提供するアプリケーションについて検討を行った。今回、マンガ生成を行うテレビ番組台本として、テレビ番組記述言語TVML(TV program Making Language)により制作されたものを対象とし、そこから得た情報を解析することで、マンガに使うコマ画像の選定・データ化、マンガを作る際に必要な情報の抽出、マンガ特有の視覚効果であるフキダシなどの生成を行い、それらを組み合わせてマンガ画像を出力するアルゴリズムを提案し、それに基づいてマンガ自動生成システムを構築した。本研究により、マンガ自動生成システム構築へ向けての見通しが得られた。提案したシステムは、テレビ放送のもとになる番組台本を解析することで、マンガという文字と絵によるメディアに変換する試みであり、これにより、テレビ番組のコンテンツをマンガに変換し、自由に携帯し、時間や場所に拘束されずに楽しむという新しい視聴形態を提供する可能性を開くことができた。
著者
山本 健太 金森 明 桐山 勢生 谷川 誠 久永 康宏 豊田 秀徳 多田 俊史 安東 直人 新家 卓郎 坂井 圭介 安田 諭 安藤 祐資 木村 純 曽根 康博 熊田 卓
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.1667-1672, 2013 (Released:2013-08-28)
参考文献数
17

83歳女性.平成10年に胆嚢結石症に対し腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.平成22年11月上腹部痛精査のため入院した.入院時肝胆道系酵素上昇を認め,腹部造影CT検査で拡張した総胆管内に局所的に高いCT値を有する結石を認めた.感染兆候を認めず抗血小板薬内服中のため保存的加療を開始し,第7病日にERCPを施行した.総胆管は拡張し,内部に迷入クリップと考えられる金属陰影を含む結石透了像を認めた.内視鏡的乳頭切開術を施行し,截石した.第9病日合併症なく退院した.本症例は胆嚢摘出時に超音波凝固切開装置を使用しクリップを減らす工夫をしたが胆管結石を生じた.比較的稀な合併症であり文献的考察をふまえて報告する.
著者
富岡 強 阿部 隼也 長谷川 誠
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4, pp.J151-J154, 2017

メガネ型のビデオカメラを着用して保育士が園児を撮影し,顔認証システムを用いて個人識別する.撮影された映像中に複数の園児が登場することから,これらの情報を用いて園児間および保育士の関係をソーシャルグラフで図示する.ソーシャルグラフを分析することによって,仲良しグループや孤立児の存在が分かる.ソーシャルグラフにおける各園児の次数中心性,媒介中心性,近接中心性,固有ベクトル中心性を算出し,中心的な園児を推定する.実験により,ソーシャルグラフの生成,および,中心的な園児の推定が可能であることを明らかにした.
著者
長谷川 誠
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
應用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.77, no.7, pp.803-808, 2008-07-10
参考文献数
15
被引用文献数
6

<p>千歳科学技術大学の学生プロジェクト「理科工房」は,地域の小中学校の総合学習を利用した理科実験授業,PTAや科学館と連携した実験・科学教室,さまざまな機会での実験デモンストレーションなどを行っている.この活動は,担当する大学教員が積極的に関与するものの,基本的には学生の自律性を重視したプロジェクト活動である.自ら考えて行動する独立した個人が,お互いに協力・協調しながら目標を達成し,結果を検証していく自律的な活動は,参加学生にとって,思考力,協調性・コミュニケーション能力,技術力・知識の自主的な向上の機会となっている.また,必要な実験器材の作製作業を通じて,学生のものづくり意欲の喚起にもつながっている.</p>