著者
松山 裕
出版者
日本計量生物学会
雑誌
計量生物学 (ISSN:09184430)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.89-116, 2004-12-31 (Released:2012-02-08)
参考文献数
55
被引用文献数
2 1

Missing data is a prevalent complication in the analysis of data from longitudinal studies, and remains an active area of research for biostatisticians and other quantitative methodologists. This paper reviews several statistical methods that are used to address outcome-related drop-out. We begin with a review of important concepts such as missing data patterns, missing data mechanisms, ignorability and likelihood-based inference, which were originally proposed by Rubin (1976, Biometrika 63, 581-592). Secondly, we review the simple analysis methods for handling drop-outs such as a complete-case analysis, an available data analysis and a last observation carried forward analysis, and their limitations are given. Thirdly, we review the more sophisticated approaches for handling drop-outs, which take account of the missing data mechanisms in the analysis. Inverse probability weighted methods and multiple imputation methods, which represent two distinct paradigms for handling missing data, are reviewed. The analysis methods for non-ignorable drop-outs are also reviewed. Three approaches, selection models, pattern mixture models and latent variable models are presented. We illustrate the analysis techniques using the longitudinal clinical trial of contracepting women reported by Machine et al (1988, Contraception 38, 165-179). We briefly review the analysis methods in the presence of missing covariates. Finally, we give some notice in the analysis of missing data.
著者
松山 裕
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.113, no.1, pp.1-8, 2010 (Released:2011-02-19)
参考文献数
9

臨床研究を行う際には生物統計学による支援が必須となってきている. しかも, 臨床研究において生物統計家に期待される役割は単なるデータ解析者だけでなく, methodologistとしての参画が要求されている. 本稿では, 臨床研究を実施する際に生物統計学に期待される3つの側面 (研究計画・統計解析・データ管理) のうち, もっとも重要な部分である「研究計画」について概説する. 具体的には, プロトコル作成の必要性・研究の内部妥当性の確保・研究の精度の確保について述べる.
著者
石崎 摩美 松山 裕城 佐藤 名月
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.167-173, 2017-08-25 (Released:2017-09-05)
参考文献数
24

We investigated the effects of changes in the density of rice skipper Parnara guttata guttata Bremer et Grey larvae in paddy fields on the damage caused during the cultivation of forage rice for whole-crop silage. Young instar larvae were released in mesh cages on late-transplanted rice plants. The larvae were reared in the cages until the pupal stage. After removal of the insects, rice plants at the yellow ripening stage were harvested and dried, and the number of panicles and dry weight of panicles and straw were measured. The total digestible nutrients content of the rice plants was also estimated. Dry matter weight decreased with increasing larval density on the rice plants, whereas total digestible nutrients content did not decrease significantly. Thus, P. guttata guttata may cause quantitative damage to forage rice, but the qualitative damage it causes is relatively small.
著者
額爾敦 巴雅爾 西田 武弘 松山 裕城 細田 謙次 塩谷 繁
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.76, no.3, pp.295-301, 2005 (Released:2006-08-16)
参考文献数
27
被引用文献数
10 5

混合飼料(TMR)中の緑茶飲料製造残渣サイレージ(TGS)配合割合の違いが泌乳牛の飼料摂取量,ルーメン発酵および乳生産に及ぼす影響を調べた.ホルスタイン種泌乳牛4頭を用い,TMR中TGSを乾物比で0,5,10および15%配合とするTGS0,TGS5,TGS10およびTGS15の4区を設け,4×4ラテン方格法による飼養試験を実施した.乾物摂取量は,TGS0に比べTGS5で変化がなかったものの,TGS10で減少する傾向にあり,TGS15で有意に減少した(P<0.05).乳量は,TGS0とTGS5に比べTGS15で有意に低下した(P<0.01).乳タンパク質率と乳脂率は,4区間に差はなかったが,乳糖率は,TGS15で有意に低かった(P<0.05).ルーメン内容液のpHおよび総VFA濃度に区間差はなかったが,プロピオン酸のモル比率はTGS15で,アンモニア態窒素濃度はTGS10とTGS15でそれぞれ有意に低かった(P<0.05).以上の結果から,TGSは,乳量30kg程度の泌乳牛用TMRの素材として利用でき,乾物比5%程度の配合であれば乳量,乳成分に影響しないと考えられた.
著者
松山 裕城 堀口 健一 高橋 敏能 萱場 猛夫 石田 元彦 西田 武弘 細田 謙次 朴 雄烈
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.75, no.3, pp.395-404, 2004 (Released:2006-07-26)
参考文献数
37
被引用文献数
2 2

第一胃刺激用具(RF)の投与およびサイレージ調製したビール粕の給与が,圧ペン大麦主体の濃厚飼料多給与条件下の去勢牛から発生するメタンに及ぼす影響について検討した.供試動物は,ホルスタイン種去勢雄牛4頭(平均体重698kg),給与飼料は,チモシー乾草(TH),ビール粕サイレージ(BS),圧ペン大麦および大豆粕を用いた.給与量は,代謝エネルギー換算で維持要求量とした.処理は,TH配合の飼料とBS配合の飼料のRF無投与処理,それぞれの飼料給与時にRFを1頭あたり3個ずつ,経口的に第一胃へ投与したRF投与処理の合計4処理とした.その結果は,以下の通りであった.1)乾物の消化率は,BS配合の飼料給与時がTH配合の飼料給与時に比べて有意に低く(P<0.01),RFを投与することでは有意に高くなった(P<0.05).2)一日可消化有機物1kg摂取量あたりのメタン発生量は,飼料間に差がなかったが,RFの投与では有意に減少した(P<0.01).3)第一胃内容液のpHは,いずれの処理においても差がなかった.プロトゾア数は,飼料間に差がなかったが,RFの投与では有意に減少した(P<0.05).4)液相部と固相部の第一胃通過速度は,RFを投与すると有意に高まった(P<0.05).これらの結果から,圧ペン大麦主体の濃厚飼料多給与条件下の去勢牛から発生するメタンは,BS配合の飼料を給与しても影響がなかったが,RFを投与すると消化率を低下させることなく,メタン発生量を抑制することが可能であった.
著者
橋本 修二 福富 和夫 市川 誠一 松山 裕 中村 好一 木原 正博
出版者
日本エイズ学会
雑誌
日本エイズ学会誌 = The journal of AIDS research (ISSN:13449478)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.35-42, 2000-02-20
参考文献数
13
被引用文献数
4

緒言: 日本におけるHIV/AIDSの将来予測を行った。なお、凝固因子製剤によるHIV感染は検討の対象外とした。<BR>対象及び方法: 1998年末までのエイズサーベイランス報告、HIV感染報告の捕捉率、新しい抗HIV治療の受療者割合、AIDS発病の潜伏期間を基礎資料として, HIV感染者時点有病数とAIDS患者累積数を2003年末まで予測した。<BR>結果: HIV感染者時点有病数は日本国籍では1998年末で7,300人と推計され、2003年末で15,400人と予測された。外国国籍では1993年以降一定という仮定の下で700人と予測された。AIDS患者累積数は日本国籍では1998年末で925人と報告されており、2003年末では3,300人と予測された。外国国籍では1998年末で361人と報告されており、2003年末では900人と予測された<BR>。結論: HIV/AIDSの2003年末までの将来予測値を示した。
著者
原野 達也 二宮 省悟 田島 慎也 西原 翔太 吉里 雄伸 石塚 利光 松山 裕
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.289-293, 2018 (Released:2018-04-27)
参考文献数
22

〔目的〕ストレッチポールひめトレが,側腹筋厚と股関節内転筋力へ及ぼす影響について検証すること.〔対象と方法〕対象は健常な大学生62名とし,ストレッチポールひめトレを使用してトレーニングを行う群,トレーニングのみ行う群,何も行わない群の3群に設定.期間を3週間とし,1週間に3回のトレーニングを実施.初期と最終で側腹筋厚と股関節内転筋力を測定し,変化率を算出した.〔結果〕ストレッチポールひめトレを使用してトレーニングを行う群の股関節内転筋力に有意な増加が認められ,また,その筋力の差は女性で高い増加を示した.側腹筋厚の変化は認められなかった.〔結語〕ストレッチポールひめトレを用いた3週間トレーニングは,側腹筋厚は変化しないが,股関節内転筋力を向上させる可能性があることが示唆された.
著者
松山 裕
出版者
日本脊髄外科学会
雑誌
脊髄外科 (ISSN:09146024)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.29-33, 2018 (Released:2018-06-20)
参考文献数
5
著者
額爾敦 巴雅爾 西田 武弘 松山 裕城 細田 謙次 塩谷 繁
出版者
Japanese Society of Animal Science
雑誌
日本畜産學會報 = The Japanese journal of zootechnical science (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.76, no.3, pp.295-301, 2005-08-25
被引用文献数
8 5

混合飼料(TMR)中の緑茶飲料製造残渣サイレージ(TGS)配合割合の違いが泌乳牛の飼料摂取量,ルーメン発酵および乳生産に及ぼす影響を調べた.ホルスタイン種泌乳牛4頭を用い,TMR中TGSを乾物比で0,5,10および15%配合とするTGS0,TGS5,TGS10およびTGS15の4区を設け,4×4ラテン方格法による飼養試験を実施した.乾物摂取量は,TGS0に比べTGS5で変化がなかったものの,TGS10で減少する傾向にあり,TGS15で有意に減少した(P<0.05).乳量は,TGS0とTGS5に比べTGS15で有意に低下した(P<0.01).乳タンパク質率と乳脂率は,4区間に差はなかったが,乳糖率は,TGS15で有意に低かった(P<0.05).ルーメン内容液のpHおよび総VFA濃度に区間差はなかったが,プロピオン酸のモル比率はTGS15で,アンモニア態窒素濃度はTGS10とTGS15でそれぞれ有意に低かった(P<0.05).以上の結果から,TGSは,乳量30kg程度の泌乳牛用TMRの素材として利用でき,乾物比5%程度の配合であれば乳量,乳成分に影響しないと考えられた.
著者
松山 裕二 工藤 昭夫
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
ドクメンテーション研究 (ISSN:00125180)
巻号頁・発行日
vol.31, no.12, pp.515-523, 1981-12-01

オンライン文献情報サービス(データベース提供)機関としては米国ビッグ3の一つであるBRS社(Bibliographic Retrieval Services)のサービスが日本でも利用できる運びとなった。サービス形態は2通りで,KDDのICAS経由による米国BRS杜のサービスそのものとBRSシステムソフトウェアを日本電子計算(株)(以下JIPという)の計算機(日立M200H)に乗せて行なうサービスである。両サービスともJIPとUSACO((株)ユー・エス・エシアテックカンパニー)が共同提供する。ここでは,BRS社のサービス概要を説明し,続いて日本でのサービス(JIP/BRS)について紹介する。