著者
石橋 里美 林 潔 内藤 哲雄
出版者
日本応用心理学会
雑誌
応用心理学研究 (ISSN:03874605)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.218-226, 2022-03-31 (Released:2022-06-30)
参考文献数
29

This is a study that analyzed effects of self-oriented motivate and other-oriented motivate on career development among university students. A questionnaire that was asking "attitude toward self- and other-oriented motivation" and "career resilience" had been carried out to 316 students. And then pass-analysis had been conducted on the result above mentioned questionnaire on the assumption that "attitude toward self- and other-oriented motivation" might affect "career resilience". As a result of the analysis showed that only "integrating self- and other-oriented motivation" affected "novelty and diversity of interests", "optimism about the future", "social skills" and "ability to cope with problems and change" all of which are belong to subscale of "career resilience". A certain result showed that an importance of "integrating self- and other-oriented motivation" in the career development process.
著者
小林 潔司 大本 俊彦 横松 宗太 若公 崇敏
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.688, pp.89-100, 2001-10-20 (Released:2010-08-24)
参考文献数
30
被引用文献数
10 9

建設工事請負契約約款に基づく公共プロジェクトの建設契約は将来生起するであろう事象を完全には記述できない不完備契約という特殊性を持っている. 本研究では, 建設請負契約の当事者間に信義則が確立しており, かつ契約内容がある一定の条件を満足していれば, 建設請負契約により社会的に最適な方式で公共プロジェクトを遂行できることを理論的に明らかにする. さらに, 信義則が機能しない場合に生じる建設請負契約方式の限界とその場合における望ましい契約方式について考察する.
著者
関 克己 小林 潔司 湧川 勝己
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F5(土木技術者実践) (ISSN:21856613)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.1-19, 2016 (Released:2016-02-20)
参考文献数
17

災害応急対策にあたっての意思決定とこれを支援した災害対策現地本部の記録が残されている2000年有珠山噴火を対象に,災害危機管理ともいえる住民等の生命に直結する住民避難等を対象とした災害応急対策の意思決定の構造を明らかにする.その際,意思決定にあたって重要な役割を担う災害のリスク評価及び災害応急対策検討とそれぞれを担う専門家の役割を明らかにする.その上で,災害時の住民避難等に関する公的な意思決定に必要な条件,判断基準や意思決定の正統性について検討する.さらに,これまで議論されることの少なかった災害応急対策の意思決定に関する研究を通じ,防災・減災の強化に向けた災害応急体制のあり方に関して提案する.
著者
鈴木 篤郎 小林 潔子 梅垣 油里
出版者
Japan Audiological Society
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.28-34, 1993

刺激頻度40Hzの聴性定常反応 (auditory steady-state response, 以下, SSR) における睡眠の影響を知ろうとして, 聴力正常成人9名を被検者とし, 500Hz, 55dBnHLの短音を用い, 刺激間隔125msでABR-MLRを, 間隔25msでSSR (以下実測SSR) を記録した。 さらにABR-MLR波形から25ms間隔の重ね合わせによって合成SSRを作成し, 主としてその振幅について検討した。 睡眠時/覚醒時の平均振幅の比はABR (V波) 0.648, Pa0.578, Pb0.338, 合成SSR0.604, 実測SSR0.398で, 睡眠時SSRの振幅は覚醒時の平均約40%に縮小した。 実測SSR/合成SSRの平均振幅の比は, 覚醒時0.845, 睡眠時0.557で, この振幅比については覚醒時と睡眠時の間に有意差が認められた。 この結果から, SSRがABR-MLRの直線的重ね合わせ反応であるとの解釈は, 覚醒時においては可能であるが, 睡眠時においては考え難いと結論した。
著者
加藤 健一郎 中村 勉 横手 幸伸 松島 俊久 小池 道広 北田 寿美 佐藤 直毅 柳井原 務 横田 茂夫 小林 潔
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 平成26年度大会(秋田)学術講演論文集 第1巻 給排水・衛生 編 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.221-224, 2014 (Released:2017-11-15)

配管のねじ接合に関する施工実態の把握を目的に、①アンケートによる施工内容に関する調査の実施、②テープシール併用時のトルクに関する確認実験を実施した。本報では、これらの調査と実験の結果について報告する。
著者
柳 悦州 安田 克也 平林 潔
出版者
日本シルク学会
雑誌
日本シルク学会誌 (ISSN:18808204)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.30-33, 1994-12-02 (Released:2013-02-16)
参考文献数
8

絹の強度はタンニン酸処理により増加する。これは絹の非晶領域に吸着したタンニン酸が分子間結合を促進するためである。しかし、鉄媒染を施した絹の強度は処理液による分子鎖切断のため低下する。
著者
板津 裕己 林 潔
出版者
高崎健康福祉大学
雑誌
高崎健康福祉大学紀要 (ISSN:13472259)
巻号頁・発行日
no.16, pp.125-133, 2017-03-31

研究ノート・試論
著者
羽鳥 剛史 関 克己 小林 潔司 湧川 勝巳
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.I_83-I_102, 2016 (Released:2016-12-23)
参考文献数
36
被引用文献数
1

火山災害により危機的事態が発生した場合,危機管理を担当する意思決定者には通常モードとは異なる状況判断や意思決定基準を採用することが求められる.本研究では,火山災害に関わる危機管理の現状と課題を考察した上で,有珠山噴火の事例を踏まえて,火山災害時の危機管理問題が災害ステージの時間的展開に応じて変化することを指摘し,各ステージの意思決定問題について検討する.さらに,危機管理に関わる意思決定モードとして,通常時と非常時の2つの意思決定モードについて考察する.その上で,災害ステージの展開に対応して意思決定モードを変更するための高次の意思決定原則(メタ原則)について検討し,メタ原則の下,危機管理に関わる討議システムを基盤として意思決定モードの選択を正統化するための規範的枠組みについて考察を試みる.
著者
田中 尚 藤森 裕二 貝戸 清之 小林 潔司 安野 貴人
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集D (ISSN:18806058)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.329-341, 2010

浄水場施設のアセットマネジメントにおいて,コンクリート版に対する維持管理が重要な課題となっている.短・中期間を対象とした中性化速度式では,中性化深さが経過年数の平方根に比例するという仮定(以下,「ルート<i>t</i>則」と略す)が採用されている.しかし,アセットマネジメントの対象となる長期間に及ぶ中性化過程に関しては十分な知見が蓄積されていない.本研究では,浄水場施設のコンクリート構造物を対象に,長期にわたって蓄積された中性化深さの測定データに基づいて,長期的な中性化過程を解析するための加速劣化ハザードモデルを提案する.さらに,ルート<i>t</i>則に関する統計的仮説検定の結果,少なくとも対象とした長期間のデータに関してルート<i>t</i>則は棄却され,現実の中性化過程はルート<i>t</i>則より,加速して進行することが判明した.
著者
小林 潔司 石原 克治 田澤 龍三 徐 飛
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F (ISSN:18806074)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.130-147, 2008 (Released:2008-04-21)
参考文献数
31

本研究では,土壌汚染に関する表土調査の結果に基づいて,土壌汚染浄化費用リスクを評価するためのベイズニューラルネットワーク(以下,BNNと略す)モデルを提案する.具体的には,伝統的なニューラルネットワークモデルを用いて,土壌汚染浄化費用モデルを作成する.ついで,ニューラルネットワークモデルをベイズ推計することにより,重み係数の事後確率分布を求める.これにより,土壌汚染に関する表土調査の結果に基づいて,調査対象地点における土壌汚染処理費用の確率分布(土壌汚染浄化費用リスク)を求めるBNNモデルを提案する.さらに,新たに獲得した土壌汚染サンプルを用いて,BNNモデルを更新する方法論も提案する.最後に,土壌汚染浄化費用の実測サンプルを用いてBNNモデルの有効性について実証的に検証する.
著者
小林 潔司 上田 孝行
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.744, pp.15-27, 2003-10-20 (Released:2010-08-24)
参考文献数
56
被引用文献数
5 9

本稿では, 伝統的な工業経済学, 信頼性工学における修繕・補修モデルの考え方を述べ, インフラストラクチャ・マネジメントヘの適用可能性について言及する. インフラストラクチャ・マネジメント問題のプロトタイプを一般的な確率インパルス制御モデルとして定式化し, その基本的な解法を示す. また, その特殊型として離散型確率動的計画モデルを定式化するとともに, その活用方法を示す. さらに, IMの高度化のために必要となる研究課題, 中でもプロジェクト会計システム, 制度的メカニズム設計に関わる研究課題の重要性について考察し, 本特集論文の位置づけと今後の研究の方向性についてとりまとめる.
著者
松島 格也 小林 潔司 福井 浩
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.69, no.5, pp.I_511-I_521, 2013 (Released:2014-12-15)
参考文献数
28
被引用文献数
2 2

人々の交通機関選択問題を考える際,従来の非集計モデルの枠組みでは交通サービス水準や居住地環境のデータは外生変数として与えられる.しかし,人々は利用する交通行動を想定して居住地を選択していることが考えられ,この場合,個々人が享受する交通サービス水準などは自ら選択した結果である.このような内生性の問題を考慮せずに推計したパラメータはバイアスが生じる可能性がある.本研究では計量経済学における内生性について概念・手法を整理して,交通機関選択モデルにおける内生性を検証するとともに,内生性を考慮した分析手法を提案して居住地選択行動と交通機関選択行動との関係を実証的に分析する.
著者
貝戸 清之 竹末 直樹 水谷 大二郎 小林 潔司
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.4, pp.22-00255, 2023 (Released:2023-04-20)
参考文献数
43

近年,包括的民間委託による下水処理施設の管理事例が増加している.下水処理施設のアセットマネジメントの継続的改善を目指す場合,包括的民間委託による維持管理費用の低減や管理の効率化の効果を定量的に評価するとともに,ベストプラクティスを抽出し,管理・運営方法を改善することが重要となる.そこで本研究では,費用効率性に基づき下水処理施設の包括的民間委託導入効果を定量的に評価する.具体的には,確率的費用フロンティアモデルを用いて推定した費用効率性パラメータの分布をノンパラメトリック検定により比較することにより,包括的民間委託導入効果を定量化する方法論を提案する.当該方法論を全国の下水処理施設の維持管理費用や処理水量で構成されるデータベースに適用し,実際の包括的民間委託の導入効果を定量化する.
著者
貝戸 清之 小林 潔司 神谷 恵三 新 雄成
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.1, pp.22-00130, 2023 (Released:2023-01-23)
参考文献数
33

我が国の高速道路舗装では,経年に伴う構造耐荷力の低下による損傷部位の深層化が確認されている.実務においては,表層材料が密粒度から高機能へと推移したことを受けて,損傷状態に応じた層別修繕が実施されているが,構造耐荷力がどの程度回復したかは定量的な評価がなされておらず,層別修繕の効果と構造耐荷力との関係性が明らかになっていない.本研究では,舗装構造の耐荷力の推移を,1) 経年によって低下する劣化過程と,2) 修繕時に向上する回復過程との複合過程としてモデル化する.これにより,構造耐荷力の劣化予測に加え,修繕時の回復を推移確率として定量的に評価することが可能となる.さらに,高速道路舗装を対象とした適用事例を通して,提案したモデルの有用性について考察する.
著者
石橋 里美 林 潔 内藤 哲雄
出版者
日本応用心理学会
雑誌
応用心理学研究 (ISSN:03874605)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.230-237, 2020-03-31 (Released:2020-06-29)
参考文献数
26

This is a study for effect of professionalism on personal growth Initiative among university students who wish to apply for profession. The study was carried out through a questionnaire, that would help to determine preference of professionalism and personal growth initiative, to 224 students who are belonging to first, second and third grader in universities. On the assumption that two factors "altruism" and "autonomy" will effect on personal growth initiative through three factors of mediation "cooperation with coworkers", "learning and development of knowledge and skill" and "qualification", and then pass analyses was conducted. Results of pass analyses showed that preferences for "altruism" could positively effect on "personal growth Initiative" indirectly through "cooperation with coworkers" and "learning and development of knowledge and skills", and indicated that preferences for "autonomy" positively effect on "personal growth initiative" and "learning and development of knowledge and skills" directly.
著者
石橋 里美 林 潔 内藤 哲雄
出版者
日本応用心理学会
雑誌
応用心理学研究 (ISSN:03874605)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.68-75, 2019-07-31 (Released:2019-10-31)
参考文献数
32
被引用文献数
1

This is a study with regard to an effect on personal growth initiative and career exploration through verifying bilateral property of yaritaikoto-oriented (what one hopes to do) university students is having. It was carried out as an inquiry into yaritaikoto-oriented, personal growth initiative conducted to 289 of university students. As a result of factor analysis showed it was composed of two factors both work-yaritaikoto-oriented and life-yaritaikoto-oriented. And conducted study with pass analysis on the assumption that a model that may effect on self-understanding, information gathering and learn from others by career explanation through work-yaritaikoto-oriented and life-yaritaikoto-oriented. The analysis showed work-yaritaikoto-oriented brought positive effect on gathering, learn from others and self-understanding through personal growth initiative, on the other hand life-yaritaikoto-oriented brought negative affection directly on personal growth initiative and learn from others. In conclusion, the importance of fulfilling career support has been proposed based on the results of above-mentioned study.
著者
江尻 良 奥村 誠 小林 潔司
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.688, pp.75-87, 2001-10-20 (Released:2010-08-24)
参考文献数
92
被引用文献数
10 4

本研究は, 1980年代後半以降に蓄積された社会資本の生産性や経済成長効果に関する計測結果を総括することを目的とする. その際, マクロ生産関数, 費用・利潤関数, VARアプローチによる社会資本の生産性の推計結果, 新古典派経済成長論に基づく成長率収束性, 内生的経済成長論に基づく成長率発散性に関する研究事例に着目する. さらに, 規模の経済性に関する取り扱いに焦点を置きながら, これまでの研究成果の問題点と今後の研究課題についてとりまとめることとする.